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第一章
異世界お泊まり会
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バンさんに連れられて、街の中心部から少し離れた住宅街にやってきた。
街の中心部は煉瓦造りの家が多かったけれども、ここは木造の家が多いな。
賑わう住宅街を少し進むと、一軒の小屋が見えてきた。あの家に住んでいるのかな。
ガチャリと音を立ててドアを開けると、中は意外と広かった。
玄関から真っ直ぐ伸びる廊下を進むとリビングがあり、その奥にもう一つ部屋があった。
バンさんはリビングのソファーに腰掛け、俺とれいちゃんを向かい側の席へ座るように促した。
「お腹もさぞ減っているでしょう。私は夕食の用意をしますので、どうぞお寛ぎください。」
確かに腹が減ったな。れいちゃんもどうやら腹が減っているみたいだし、離乳食を作らないとな。
「バンさん、俺もお手伝いしていいですか?」
「ユウマ様が、ですか?」
「はい。れいちゃんのご飯を作るついでにと。」
「それは大変助かりますな!ぜひお願いします!」
俺は厨房に向かうと、食材を一度確認して料理に取りかかる。日本では専業主夫だったから、家事全般には結構自信がある。
食材は、ニンジンにジャガイモ、サツマイモと牛肉?っぽいのがあるな。鑑定してみると、異世界だからか名前は少々違うけど野菜自体は同じらしい。
ここにある食材で何を作ろうかな。転生前コンビニで買ったプレミアム離乳食は行方知らずだし、れいちゃんでも食べれるものか。
ここは無難に野菜スープにでもしとくか。野菜スープなら日本でも何回か食べさせたことあるし、喉を詰まらせる危険もない。そして何より楽だしな。
まず、野菜をれいちゃんが食べやすいサイズに切り刻む。今回使うのはニンジンとジャガイモだ。切り刻んだ野菜を鍋に放り込んで煮ていく。あとは味付けで塩が少し欲しいな。
塩を鍋に適量入れて、数分間煮込んでいく。野菜だしと塩で十分な味わいが出るはずだ。
一度味見を。うん、なかなか美味しいな。大人でも満足できるまろやかな味だ。
三人分のスープを器に盛って、完成だ。
「バンさん、あとどれくらいかかりそうですかね?」
「ちょうど今完成しましたよ!」
「わかりました、じゃあ早速食べましょうか。」
テーブルに置かれた食事をみた瞬間、寝ていたはずのれいちゃんが飛び起き、ものすごい勢いで野菜スープを食べ始めた。どうやら相当お腹が空いていたみたいだな。
「れいちゃん美味しい?」
「あぅ!」
どうやらこの世界の食べ物はれいちゃんのお口に合ったみたいだな。良かった良かった。
じゃあ俺も食べるか。バンさんが作ったステーキをまずは一口。うん、ジューシーでうまい。米があったら最高なんだけど、贅沢言ってられないな。
野菜スープも一口啜る。これもなかなか美味い。ステーキのしょっぱさが野菜スープの優しい味わいで相殺されている。
バンさんも美味しいと言ってくれてるし、どうやら俺のスープは高評価みたいだ。
あっという間に食事を終えた俺たちは、食器を流し台においてリビングに戻る。れいちゃんはお腹が一杯になったからか、うとうとしている。
「ハハッ、れいちゃんは食べ盛りですなぁ!」
「ハハハッ、そうですね。食って寝る子は伸びるって言いますから、あっという間に身長も抜かされそうですよ。」
「そうかもしれませんね。まあ、れいちゃんも眠そうですし、そろそろ寝ることにしましょうか。」
「そうですね。じゃあ俺とれいちゃんはリビングで寝るので、ここでおやすみですね。」
「いえいえ、ユウマ様達は寝室でおやすみください。私がリビングで寝ますので。」
「いえいえ、俺たちがリビングで寝ますよ。バンさんの家なんですから!」
「ですが!転生したのは私たちなのですから!私たちのせいなんですから、これくらいの償いはさせてください。」
「な、ならお言葉に甘えて……」
「はい!では明日に備えてゆっくり休みましょう。」
「分かりました。じゃあおやすみなさい。」
「えぇ、おやすみなさいませ。」
俺はれいちゃんを抱き抱えながら、部屋を出て寝室へ向かう。
こうして異世界での初日が終わった。
***
翌朝。
俺は目を覚まし、隣でスヤスヤと眠るれいちゃんの頬をぷにっと押す。するとれいちゃんは可愛らしい声を上げて寝返りを打ち、また深い眠りについた。
きゃわいいなー。ぎゅっと抱きしめてあげたいところだけど、起こしちゃ悪いからな。
今日は早速ギルドで依頼を受けてみようと思う。登録はできた訳だし、さっさと白銀冒険者くらいにはなりたいな。そして元の世界に戻る方法を見つけるんだ!
俺はれいちゃんを起こさないように、静かにリビングへと向かう。
「おはようございます。」
「おはようございます、バンさん。」
バンさんはキッチンで朝食を作っていたようだ。
「朝ごはん作ってくれたんですか?」
「はい。客人なのに料理を手伝ってもらったお礼も兼ねてですね。」
「ありがとうございます!すごく嬉しいです!」
朝ごはんはジャムがたっぷり塗られたパンにみずみずしいサラダと果物だ。随分健康的かつ美味しそうな朝ごはんだな。しかもれいちゃんのための離乳食(牛乳でふやかされたパン)も用意されてる。
「じゃあいただきます!」
ジャムパンにガブリと豪快にかぶりつく。うおぉ!ジャムが新鮮で果実の甘味が直で伝わるな!美味い!サラダの野菜もみずみずしく、ドレッシングなしでも美味い!
ジャムパンにちょっと飽きたら、果物をジャムパンにのせて食ってみる。うおぉ!うまっ!うまっ!果実の甘さが相乗されて最高にうまい。
これほどまでに単純な味付けでこれほどおいしくなるとは思ってはいなかった。これは最高にうまい。
「あぅぅぅ!!」
おっと、どうやられいちゃんが起きたみたいだな。しかもこの泣き方は相当腹が減ってるな。バンさん特製離乳食を食べさせてあげるか。
寝室で眠っていたれいちゃんを抱いて、リビングへ戻ってくる。
「れいちゃん、アーンして」
「あーぅ」
れいちゃんは口を開けて離乳食を待つ。可愛いな。こんなにも小さい子が、これからどんな成長をするのか、楽しみだな。
「はい、よく噛んで食べるんだよ?」
「あー」
れいちゃんはもぐもぐと美味しそうに離乳食を食べる。どうやら満足そうだ。
「ああ、ユウマ様。本日はどうなさられるつもりですか?」
「今日は早速ギルドの依頼を受けてみることにします。」
「なるほど。もう数日泊まることも可能でしたのに、残念です。」
「本当はもう数日泊まっても良かったんですけど、バンさんに頼ってばっかりじゃあ申し訳ないので。」
「そうですか。なら無理に泊まれとは言いません。ただ、一つ受け取って欲しいものがあるんです。」
そう言うとバンさんは立ち上がり、どこかに消えていった。数分後、戻ってきたバンの手には一本の剣が握られていた。
「この剣は私が現役の時に使っていたものです。随分長いこと使っていなかったのできっとユウマ様に使っていただく方が剣自身も嬉しいと思いますし、私のわがままを一つ聞いていらだけると幸いです。」
「なら、お言葉に甘えて……」
バンさんから手渡された剣は明らかにえげつなさそうな見た目をしていて、いかにも名剣という感じだ。ええい、鑑定してみるか!
《魔剣ディアボロス》
どんなものでも一刀両断する最強の剣。選ばれしものにのみ触れられる。
え?魔剣ディアボロス?最強の剣?選ばれしもの?そんなえげつない剣を持っているバンさん、一体何者?
「あぅ!」
れいちゃんがいかにも剣を持ちたそうにしてる。悪いけどれいちゃんにこの剣は持たせられない。当分は俺が使うことになりそうだな。
「れいちゃんにはまだ早いですぞ。あと十数年できっと振れるようになりますよ!」
「あぅ……」
「まあそんなに落ち込まないでよ。きっと俺よりふさわしい持ち主になるはずだよ。」
「あぅ?」
「そうだよ。頑張っていこうな。」
「あぅ!」
れいちゃんはどうやら元気を取り戻してくれたみたいだ。
「では、俺たちはそろそろギルドに向かいたいと思います。」
「そうですか。いやあ、少し寂しくなりますな。何か困ったらなんでも聞いてください。私のできる範囲のことならお手伝い致します。」
頼もしいな。何かあったら助けてもらうことにしよう。
「ありがとうございます!では、行ってきます!」
「はい!頑張ってください!」
俺たちはバンさんの家を後にし、ギルドへ向かった。
街の中心部は煉瓦造りの家が多かったけれども、ここは木造の家が多いな。
賑わう住宅街を少し進むと、一軒の小屋が見えてきた。あの家に住んでいるのかな。
ガチャリと音を立ててドアを開けると、中は意外と広かった。
玄関から真っ直ぐ伸びる廊下を進むとリビングがあり、その奥にもう一つ部屋があった。
バンさんはリビングのソファーに腰掛け、俺とれいちゃんを向かい側の席へ座るように促した。
「お腹もさぞ減っているでしょう。私は夕食の用意をしますので、どうぞお寛ぎください。」
確かに腹が減ったな。れいちゃんもどうやら腹が減っているみたいだし、離乳食を作らないとな。
「バンさん、俺もお手伝いしていいですか?」
「ユウマ様が、ですか?」
「はい。れいちゃんのご飯を作るついでにと。」
「それは大変助かりますな!ぜひお願いします!」
俺は厨房に向かうと、食材を一度確認して料理に取りかかる。日本では専業主夫だったから、家事全般には結構自信がある。
食材は、ニンジンにジャガイモ、サツマイモと牛肉?っぽいのがあるな。鑑定してみると、異世界だからか名前は少々違うけど野菜自体は同じらしい。
ここにある食材で何を作ろうかな。転生前コンビニで買ったプレミアム離乳食は行方知らずだし、れいちゃんでも食べれるものか。
ここは無難に野菜スープにでもしとくか。野菜スープなら日本でも何回か食べさせたことあるし、喉を詰まらせる危険もない。そして何より楽だしな。
まず、野菜をれいちゃんが食べやすいサイズに切り刻む。今回使うのはニンジンとジャガイモだ。切り刻んだ野菜を鍋に放り込んで煮ていく。あとは味付けで塩が少し欲しいな。
塩を鍋に適量入れて、数分間煮込んでいく。野菜だしと塩で十分な味わいが出るはずだ。
一度味見を。うん、なかなか美味しいな。大人でも満足できるまろやかな味だ。
三人分のスープを器に盛って、完成だ。
「バンさん、あとどれくらいかかりそうですかね?」
「ちょうど今完成しましたよ!」
「わかりました、じゃあ早速食べましょうか。」
テーブルに置かれた食事をみた瞬間、寝ていたはずのれいちゃんが飛び起き、ものすごい勢いで野菜スープを食べ始めた。どうやら相当お腹が空いていたみたいだな。
「れいちゃん美味しい?」
「あぅ!」
どうやらこの世界の食べ物はれいちゃんのお口に合ったみたいだな。良かった良かった。
じゃあ俺も食べるか。バンさんが作ったステーキをまずは一口。うん、ジューシーでうまい。米があったら最高なんだけど、贅沢言ってられないな。
野菜スープも一口啜る。これもなかなか美味い。ステーキのしょっぱさが野菜スープの優しい味わいで相殺されている。
バンさんも美味しいと言ってくれてるし、どうやら俺のスープは高評価みたいだ。
あっという間に食事を終えた俺たちは、食器を流し台においてリビングに戻る。れいちゃんはお腹が一杯になったからか、うとうとしている。
「ハハッ、れいちゃんは食べ盛りですなぁ!」
「ハハハッ、そうですね。食って寝る子は伸びるって言いますから、あっという間に身長も抜かされそうですよ。」
「そうかもしれませんね。まあ、れいちゃんも眠そうですし、そろそろ寝ることにしましょうか。」
「そうですね。じゃあ俺とれいちゃんはリビングで寝るので、ここでおやすみですね。」
「いえいえ、ユウマ様達は寝室でおやすみください。私がリビングで寝ますので。」
「いえいえ、俺たちがリビングで寝ますよ。バンさんの家なんですから!」
「ですが!転生したのは私たちなのですから!私たちのせいなんですから、これくらいの償いはさせてください。」
「な、ならお言葉に甘えて……」
「はい!では明日に備えてゆっくり休みましょう。」
「分かりました。じゃあおやすみなさい。」
「えぇ、おやすみなさいませ。」
俺はれいちゃんを抱き抱えながら、部屋を出て寝室へ向かう。
こうして異世界での初日が終わった。
***
翌朝。
俺は目を覚まし、隣でスヤスヤと眠るれいちゃんの頬をぷにっと押す。するとれいちゃんは可愛らしい声を上げて寝返りを打ち、また深い眠りについた。
きゃわいいなー。ぎゅっと抱きしめてあげたいところだけど、起こしちゃ悪いからな。
今日は早速ギルドで依頼を受けてみようと思う。登録はできた訳だし、さっさと白銀冒険者くらいにはなりたいな。そして元の世界に戻る方法を見つけるんだ!
俺はれいちゃんを起こさないように、静かにリビングへと向かう。
「おはようございます。」
「おはようございます、バンさん。」
バンさんはキッチンで朝食を作っていたようだ。
「朝ごはん作ってくれたんですか?」
「はい。客人なのに料理を手伝ってもらったお礼も兼ねてですね。」
「ありがとうございます!すごく嬉しいです!」
朝ごはんはジャムがたっぷり塗られたパンにみずみずしいサラダと果物だ。随分健康的かつ美味しそうな朝ごはんだな。しかもれいちゃんのための離乳食(牛乳でふやかされたパン)も用意されてる。
「じゃあいただきます!」
ジャムパンにガブリと豪快にかぶりつく。うおぉ!ジャムが新鮮で果実の甘味が直で伝わるな!美味い!サラダの野菜もみずみずしく、ドレッシングなしでも美味い!
ジャムパンにちょっと飽きたら、果物をジャムパンにのせて食ってみる。うおぉ!うまっ!うまっ!果実の甘さが相乗されて最高にうまい。
これほどまでに単純な味付けでこれほどおいしくなるとは思ってはいなかった。これは最高にうまい。
「あぅぅぅ!!」
おっと、どうやられいちゃんが起きたみたいだな。しかもこの泣き方は相当腹が減ってるな。バンさん特製離乳食を食べさせてあげるか。
寝室で眠っていたれいちゃんを抱いて、リビングへ戻ってくる。
「れいちゃん、アーンして」
「あーぅ」
れいちゃんは口を開けて離乳食を待つ。可愛いな。こんなにも小さい子が、これからどんな成長をするのか、楽しみだな。
「はい、よく噛んで食べるんだよ?」
「あー」
れいちゃんはもぐもぐと美味しそうに離乳食を食べる。どうやら満足そうだ。
「ああ、ユウマ様。本日はどうなさられるつもりですか?」
「今日は早速ギルドの依頼を受けてみることにします。」
「なるほど。もう数日泊まることも可能でしたのに、残念です。」
「本当はもう数日泊まっても良かったんですけど、バンさんに頼ってばっかりじゃあ申し訳ないので。」
「そうですか。なら無理に泊まれとは言いません。ただ、一つ受け取って欲しいものがあるんです。」
そう言うとバンさんは立ち上がり、どこかに消えていった。数分後、戻ってきたバンの手には一本の剣が握られていた。
「この剣は私が現役の時に使っていたものです。随分長いこと使っていなかったのできっとユウマ様に使っていただく方が剣自身も嬉しいと思いますし、私のわがままを一つ聞いていらだけると幸いです。」
「なら、お言葉に甘えて……」
バンさんから手渡された剣は明らかにえげつなさそうな見た目をしていて、いかにも名剣という感じだ。ええい、鑑定してみるか!
《魔剣ディアボロス》
どんなものでも一刀両断する最強の剣。選ばれしものにのみ触れられる。
え?魔剣ディアボロス?最強の剣?選ばれしもの?そんなえげつない剣を持っているバンさん、一体何者?
「あぅ!」
れいちゃんがいかにも剣を持ちたそうにしてる。悪いけどれいちゃんにこの剣は持たせられない。当分は俺が使うことになりそうだな。
「れいちゃんにはまだ早いですぞ。あと十数年できっと振れるようになりますよ!」
「あぅ……」
「まあそんなに落ち込まないでよ。きっと俺よりふさわしい持ち主になるはずだよ。」
「あぅ?」
「そうだよ。頑張っていこうな。」
「あぅ!」
れいちゃんはどうやら元気を取り戻してくれたみたいだ。
「では、俺たちはそろそろギルドに向かいたいと思います。」
「そうですか。いやあ、少し寂しくなりますな。何か困ったらなんでも聞いてください。私のできる範囲のことならお手伝い致します。」
頼もしいな。何かあったら助けてもらうことにしよう。
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