異世界転移した俺の、美味しい異世界生活

yahagi

文字の大きさ
107 / 111

プレオープンとジャノメチップ

しおりを挟む
 翌日はよく晴れていた。
 今日は回転寿司屋イチローのプレオープンである。
 朝イチで制服を届けてくれたジルさんに報酬を支払い、制服を配る。
 やはり制服に着替えると見違えるな。

 俺は回転寿司屋イチローの説明と、レシピの伝授を午前中いっぱいかけて行った。

 鐘12、まずやってきたのは孤児院の子供達8名とシスターだった。

「オーナー、ケーキ屋ツバキの無料券を贈って下さって、ありがとうございました。本日も無料で招いて頂いて、なんとお礼を申し上げれば良いか……」

「俺の好きでやっていることです。子供達にはお腹いっぱい食べさせてあげて下さい」

 シスターは頭を下げて、席に着いた。
 緑茶が配膳され、レーンの説明がされる。

「あたしミートボール!」

「俺はこれっ!」

「あたし……玉子……っ」

 レーンから取っていく子供達。
 店内放送が響き渡る。

「揚げたての海老天ぷら握りがレーンに乗りました。ぜひお試しください」

「シスター、海老だってーっ」

「そうね、取りましょうか。あら、美味しいわ」

「熱々で美味しいーっ」

 次々とレーンの寿司が減っていくが、キッチン担当も負けてはいない!

「焼きたてのベーコンと焼き肉がレーンに乗りました。ぜひお試し下さい」

 そこに料理ギルドの6名と、冒険者ギルドのギルド長とご友人4名と、サンラクさんとご友人4名がやってきた。
 席に案内され、緑茶が配膳される。
 お店の説明を受けた料理ギルドの面々は、レーンのお皿に手を出した。
 冒険者ギルドの面々とサンラクさん達も同じだ。

「焼きたて玉子と、揚げたての白身魚の握りがレーンに乗ります。どうぞお試し下さい」

「ほう。アナウンスが流れるのか」

 ジノリンさんが感心するかのように言う。

「お次、白身魚のフライと、なす、コーン、とろろ、ウィンナー、ツナが乗りました。是非お試しください」

「ぱくぱく食べちまうなぁ。肉はねえのか?」

「お待たせいたしました、焼き肉とミートボール、ミニハンバーグとベーコンが流れます」

 冒険者ギルドのギルド長がベーコン握りをむしゃりと食べた。

「人気の高い海老アボカドを大量にレーンに乗せます。一度ご賞味下さいませ」

「こりゃあうまい。アボカドがクリーミーで海老と合っとるな」

 サンラクさん達も楽しそうだ。

 やがてアラブレヒトとご友人8名、メリッサさんとご友人6名もやってきた。
 席に案内され、店の説明がされる。
 緑茶が配膳され、レーンのお寿司を取り始めた。
 店内アナウンスは続き、どんどん新しいネタがレーンに乗っていく。
 おおっと、町長一家がやってきた。

 席に案内し、緑茶を配膳する。

「本日はお越しいただき、ありがとうございます。お寿司はオーダーでお作りすることも出来ますので、お気軽にお申し付け下さい」

「やあ、ハヤト。せっかくだから、回っているお皿を取って見るよ。大丈夫、何事も体験さ」

「ありがとう、ハインケル」

 ハインケルは海老アボカドを取って、醤油を垂らした。
 箸を上手に使い、お寿司を食べる。

「うん、美味しい。アボカドと海老って合うんだね」

「俺のミートボールも美味いぞ」

「わたくし、コーンが気に入ったわ」

 町長一家も楽しめているみたいだ。
 そこに、リカルドと冒険者10名がやってきた。

「午前中はレースに出てて、遅くなった。何かちまいものが並んでるなぁ」

「いらっしゃい、リカルド。8枚は食べないと、おなか一杯にはならないよ」

「10枚は余裕そうだぜ」

 リカルドと冒険者も席に案内され、緑茶が配膳された。
 店内放送はますます熱気を強めていく。

「次はデザート~。ミニプリンとミニチョコレートケーキ、ミニアップルパイは如何ですか~」

「ミートボールとツナ、海老アボカド、レーンに乗りました。ぜひお試しください」

「白身魚の天ぷら、きのこの天ぷら、玉ねぎの天ぷら、3種揚げたてです。どうぞお試し下さい」

 やがて、満腹になった子供達が帰って行く。
 小さな子は眠ってしまったようだ。
 俺は焼き肉屋カルビの無料券をシスターに握らせて、手を振った。

「ハヤト、小食な儂はぴったり6枚じゃった! 枚数が人によって違うのも楽しいな! また来るぞ。ではな」

 料理ギルドの面々も帰って行った。

「うーん、食いすぎたかな」

「20皿も食えばそりゃあ腹一杯だろうよ」

「ハヤト、俺は12枚だった。美味かったぞ」

 冒険者ギルドのギルド長も帰って行った。

「ハヤト、楽しかったぞ。銅貨5枚で随分楽しめた」

 サンラクさん達は満足げに帰って行った。

「ハヤト、なかなか楽しい店だね。俺は10枚だったよ。友人は18枚。なかなかだろ? 海老アボカドが美味しかったな」

「楽しめたようで良かったよ」

 アラブレヒトは友人と帰って行った。

「ハヤト、すごく美味しかったわ! 私はとろろとベーコンがお気に入り。8枚食べたわ」

「メリッサさんとご友人が楽しめたなら良かったです」

 メリッサさんとご友人が帰った後、町長一家も立ち上がった。

「ハヤト、美味しかったよ。俺は白身魚の天ぷら握りと、ミートボールが好きだったな。父上と母上も楽しめたそうだよ」

「それは良かった」

「プールというか、釣り堀ももうすぐ出来上がるから、楽しみにしておいて。じゃあ、またね」

 ハインケルと町長夫妻は優雅に帰って行った。
 リカルド達冒険者はさすがよく食べる。
 キッチン担当も次々新しいネタをレーンに乗せていく。
 しばらくしてデザートタイムだ。
 お茶もおかわりして飲んで、おなか一杯になった頃、リカルドが立ち上がった。
 冒険者達も次々立ち上がる。

「色々食えて楽しかったぜ。俺はハンバーグとコーンが好きだったな。俺は15枚食った。安上がりな店だぜ」

 リカルド達が帰って行き、これで全員見送った。
 俺はキッチン担当にまかないの寿司セットを頼み、席に着いた。
 緑茶を飲みながら、お寿司を食べる。
 熱々の海老天ぷら握りとミートボールが美味しい。

 カウンター担当もキッチン担当もまかないを食べる。
 デザートは3種類から選んでよいとのことだったので、ミニアップルパイを選んだ。

 美味しい昼食の後は後片付け。
 それが終わったら今日は解散だ。

「今日はお疲れ様。明日から鐘9つまで通常営業を頼むよ。今日の店内放送やってた君、凄く良かったよ。ぜひ店長をやってくれ。みんな、週休二日制で休みを取るように。以上だ」

「はい、わかりましたっ」

 それから店を閉めて、鍵は店長に渡した。
 支店に帰り着くと、おやつ時だった。
 メリッサさん作のクッキーが良い匂いだ。

「お疲れ様、ハヤト。紅茶をどうぞ」

「ありがとうございます、メリッサさん。今日は来てくれてありがとうございました」

「お寿司美味しかったわ。友達もまた行きたいって言ってたわ。プレオープン大成功ね」

 俺はメリッサさんに笑顔を返し、クッキーを頬張った。

 午後はメリッサさんの手伝いをして過ごした。
 次の店の構想はなくもないが、ハインケルの釣り堀も気になるし、しばらく休憩だ。

 アラブレヒトがにこやかに2階から降りてきた。

「お疲れ様、ハヤト。これ、見てくれるかい」

 アラブレヒトはおもむろに透明なコップを持ち上げた。
 中に石が入っており、気泡がいくつも立ち並んでいる。

「これは……炭酸水?」

「その通り。ダンジョンからはたまに出るアイテムだけど、気泡を出す以外役立たずでね。ただ、シュワッとして美味しいから、買ってみたんだ。使うかい?」

「うん。ぜひ、コーラっていう飲み物を開発したいと思う。次のお店にぜひ採用したい、美味しい飲み物なんだ」

「じゃあ、これはハヤトにあげるね。ぜひ役立てて欲しい」

  俺はジャノメチップという、炭酸水を作り出すアイテムを手に入れた。
  いろんなものを混ぜては失敗し、やり直した。
 
  夕飯は、肉野菜炒め。
  美味しく食べた後に、家に帰った。
  リカルドは帰ってきていて、夜ご飯も食べたそうだ。
 
  一緒にお風呂に入って、洗いっこする。
  リカルドと湯船の中で、何度もキスした。
  お風呂上がりは、ベッドルームでセックスをした。
  3発ヤって、気持ち良い余韻に浸る。
  リカルドに乳首を弄られながら、ぽつりぽつりと話をした。
  リカルドの胸で眠る日は、暖かい。
  俺はゆっくりと眠りについた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。

ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。 異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。 二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。 しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。 再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる

おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。 知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。

捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~

水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。 死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!? 「こんなところで寝られるか!」 極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く! ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。 すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……? 「……貴様、私を堕落させる気か」 (※いいえ、ただ快適に寝たいだけです) 殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。 捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!

炊き出しをしていただけなのに、大公閣下に溺愛されています

ぽんちゃん
BL
 希望したのは、医療班だった。  それなのに、配属されたのはなぜか“炊事班”。  「役立たずの掃き溜め」と呼ばれるその場所で、僕は黙々と鍋をかき混ぜる。  誰にも褒められなくても、誰かが「おいしい」と笑ってくれるなら、それだけでいいと思っていた。  ……けれど、婚約者に裏切られていた。  軍から逃げ出した先で、炊き出しをすることに。  そんな僕を追いかけてきたのは、王国軍の最高司令官――  “雲の上の存在”カイゼル・ルクスフォルト大公閣下だった。 「君の料理が、兵の士気を支えていた」 「君を愛している」  まさか、ただの炊事兵だった僕に、こんな言葉を向けてくるなんて……!?  さらに、裏切ったはずの元婚約者まで現れて――!?

非力な守護騎士は幻想料理で聖獣様をお支えします

muku
BL
聖なる山に住む聖獣のもとへ守護騎士として送られた、伯爵令息イリス。 非力で成人しているのに子供にしか見えないイリスは、前世の記憶と山の幻想的な食材を使い、食事を拒む聖獣セフィドリーフに料理を作ることに。 両親に疎まれて居場所がないながらも、健気に生きるイリスにセフィドリーフは心動かされ始めていた。 そして人間嫌いのセフィドリーフには隠された過去があることに、イリスは気づいていく。 非力な青年×人間嫌いの人外の、料理と癒しの物語。 ※全年齢向け作品です。

処理中です...