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リリィが目を覚ました。良かった。良かった。
だが、リリィは全く喜んでいなかった。
余計なことをしてくれたと言われたとき、初めてリリィに全てを否定された。
なぜだ、どうして。私を否定する。いつものように蔓延な笑みで私に感謝をしてくれないのか。
リリィ、なぜだ、どうしてだ。
「皇后陛下、お目覚めしたばかりですし、少し休養が必要だと思います。」
聖霊術師の言い分もわかり、ここは身を引くことに
「リリィ、ゆっくり休んでくれ。またあとで。」
リリィからの返事はなかった。
聖霊術師と共に執務室に戻ると父上と母上そして公爵と公爵夫人がいた。
「父上、母上にご挨拶申し上げます。そしてラスティアーノ公爵、公爵夫人この度は申し訳ございません。」
父上と母上は今にも殴りかかりそうな顔をしていて、公爵と公爵夫人は我が子を心配する顔をしていた。何とも言えない沈黙があった。
「娘は、娘は、大丈夫なのですか。」
沈黙の中、公爵夫人が声を出した。
「先ほど、目を覚ましました。外見の傷は治しましたが、心の傷は申し訳ございません。治すことはできません。力及ばず申し訳ございません。」
聖霊術師が代わりに答えてくれた。心の傷、何のことだ
「ありがとうございます。聖霊術師様。娘に会えますか。」
「皇后陛下は、ただいま眠りに入られてしまったため明日以降のほうがよろしいかと思います。」
この話を聞いて公爵と公爵夫人は安心したような顔をしていた。そして父上は俺の顔を殴った。
「お前は何をしておる!リリエンヌがこんなことになったのもお前が至らないせいだろう。」
父上に殴られ、何も声を出すことが出来ずにいると
「レオ、何をしていたの!リリィちゃんの助けてほしいというサインを見逃すなど男として情けない。」
母上は涙ながらに言った。
「リリィのことを今でも愛しております。俺にはリリィしかいません。リリィは何に傷ついたと言うのですか」
何がリリィを苦しめているのだ。わからない。。。
「側妃であるルチアのことリリエンヌにはしっかり伝えたか。納得したうえで側妃にしたのか」
なんで今、ルチアの話が出てくる。側妃に迎えたのはリリィのため、リリィだって納得してくれているはず。いや、リリィは納得していたか、しっかり話したか。思い出せない。
「その沈黙がすべての答えだな。お前がリリエンヌを苦しめ、追い詰めたのだ。」
俺がリリィを苦しめ、追い詰めた。どういうことだ。
「おい!レオナルド!リリィを返せ!お前のせいでリリィは、リリィは、心を亡くしたのだ!!」
心を亡くした。どういうことだ。
だが、リリィは全く喜んでいなかった。
余計なことをしてくれたと言われたとき、初めてリリィに全てを否定された。
なぜだ、どうして。私を否定する。いつものように蔓延な笑みで私に感謝をしてくれないのか。
リリィ、なぜだ、どうしてだ。
「皇后陛下、お目覚めしたばかりですし、少し休養が必要だと思います。」
聖霊術師の言い分もわかり、ここは身を引くことに
「リリィ、ゆっくり休んでくれ。またあとで。」
リリィからの返事はなかった。
聖霊術師と共に執務室に戻ると父上と母上そして公爵と公爵夫人がいた。
「父上、母上にご挨拶申し上げます。そしてラスティアーノ公爵、公爵夫人この度は申し訳ございません。」
父上と母上は今にも殴りかかりそうな顔をしていて、公爵と公爵夫人は我が子を心配する顔をしていた。何とも言えない沈黙があった。
「娘は、娘は、大丈夫なのですか。」
沈黙の中、公爵夫人が声を出した。
「先ほど、目を覚ましました。外見の傷は治しましたが、心の傷は申し訳ございません。治すことはできません。力及ばず申し訳ございません。」
聖霊術師が代わりに答えてくれた。心の傷、何のことだ
「ありがとうございます。聖霊術師様。娘に会えますか。」
「皇后陛下は、ただいま眠りに入られてしまったため明日以降のほうがよろしいかと思います。」
この話を聞いて公爵と公爵夫人は安心したような顔をしていた。そして父上は俺の顔を殴った。
「お前は何をしておる!リリエンヌがこんなことになったのもお前が至らないせいだろう。」
父上に殴られ、何も声を出すことが出来ずにいると
「レオ、何をしていたの!リリィちゃんの助けてほしいというサインを見逃すなど男として情けない。」
母上は涙ながらに言った。
「リリィのことを今でも愛しております。俺にはリリィしかいません。リリィは何に傷ついたと言うのですか」
何がリリィを苦しめているのだ。わからない。。。
「側妃であるルチアのことリリエンヌにはしっかり伝えたか。納得したうえで側妃にしたのか」
なんで今、ルチアの話が出てくる。側妃に迎えたのはリリィのため、リリィだって納得してくれているはず。いや、リリィは納得していたか、しっかり話したか。思い出せない。
「その沈黙がすべての答えだな。お前がリリエンヌを苦しめ、追い詰めたのだ。」
俺がリリィを苦しめ、追い詰めた。どういうことだ。
「おい!レオナルド!リリィを返せ!お前のせいでリリィは、リリィは、心を亡くしたのだ!!」
心を亡くした。どういうことだ。
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