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第2章 二人の誤算
迫り来る期日 x(William)※※
しおりを挟む「――んっ、んむ――っ」
セリーナがなにか喋っているが、咥えているせいでろくに聞き取れない。だからこれは断じて〝無視〟じゃない。
そう言い聞かせたウィリアムは、とろとろの蜜のような愛液が溢れ出す花の中心に狙いを定め、二本の指で花芯を探って挟み込み、親指を穴に沈めて内側から擦りあげる。セリーナの腰が揺れると自然に添えた指が前後に擦れ合って、花芯を押し潰した。
「んん――っ!!」
ウィリアムの手技と連なる自分の動きに翻弄されたのか、セリーナが「ちゅぼっ…」と淫らな音を立てて口内から陰茎を勢いよく取り出した。
その刺激がなんとも心地好くて……実に卑猥だった。じわじわと高まりが上昇していくのを中断されたウィリアムは〝もう一度〟と強請りたいくらい残念な気持ちを持て余す。
セリーナが頭を持ち上げて、彼女の尻を抱え込むようにしていたウィリアムの腕も自ずと離れていくことになる。
「もう……だめって、いったのに……」
「……駄目だった?」
「だって……ウィルがいじったら、私まで快くなっちゃうでしょ……今は私がする番よ……」
「でもリーナが言ったんだよ。一緒がいいって」
「そ、それはそうだけど……」
「僕だって一人より二人一緒の方がいい。僕だけリーナに触れないなんて不公平だろう」
「で、でもね……それには理由があるわけで……」
「だからさ、お互い一緒にすればいいだろう?」
再びセリーナの恥部に触れ、リーナだって気持ち快くなりたいだろ?と意味ありげな笑みを浮かべるウィリアム。
でも、あれは……と赤くなって俯くセリーナを抱き上げて乗せたあと、後ろ向きにして自分の腰を跨がせる。
ウィリアムは寝そべった自分の上にある彼女の腰をグッと胸元に引き寄せると、その先を促し続けた。
「ほら、立って。もっとこっち……そ、もっと」
セリーナは丸裸の陰部をウィリアムの眼前に晒すこととなり、その状況が恥ずかしいのかプルプルと足が震えている。
この〝自分から恥部を見せつけているような格好〟を彼女は不本意だと言って嫌がるが、その彼女の眼の前ではウィリアムが陰茎を見せつけるように立たせているのだから、条件は同じだと言い聞かせている。
それでも羞恥を感じているのは自分の方だけのようなので、そこが不公平ではないかとセリーナは毎回のように〝納得いかない〟とこぼしているのだった。
「足、もっと開けるか?」
「……うん」
恥ずかしそうに躊躇いながら、それでもセリーナは指示に従った。隠したい衝動を押さえつけて、あるいは考えないように頭の隅に追いやって……セリーナは肘を付いて身体を伏せ、再び彼の性器をしゃぶり始める。
セリーナ曰く〝立派な〟陰茎の太い幹のような部分には、今ごろは血管が浮き出ており、先端からは次々と雫が溢れていることだろう。自分でも外観は優れないと思うので、あまり執拗に愛撫を請うのもどうかと思うのだが……
彼女は嫌がる素振りを見せないし、むしろ構いたそうに〝欲しそうに〟しているのだ――これは凄いことだと思う。
幼少期から慣らしてきた事実が多大に影響しているのだろうが……人には向き不向きがあり、嗜好も男女では大きく異なると言う。
恋人が男の生理現象――欲求不満の発散に協力的であるのは稀だ。それが積極的に求めに応じてくれる人だったら……相当に嬉しいし、自慢である。そういうところでも、彼女の愛情深さや寛容さを感じる。こうも優しく熱心に包み込まれると……堪らない。ますます欠かせない……
ウィリアムはごくり、と唾を飲み込んだ。
彼女の口の中でビクビクと跳ねるように動いて喉奥を突いていく。セリーナは苦しくなったのか、口から取り出して片手で支え、宥めるように丁寧に……ねっとりと舌を絡めて扱いていく。
それを具に感じ取りながら……ウィリアムはセリーナの服が汚れないよう、目一杯めくり上げていた。
目の前に愛しいセリーナの、秘された場所の全てがよく見える角度で曝け出される。
あえてセリーナには言わないでいるのだが、後ろの穴まで丸見えなのである。その絶景に感謝しつつ密かにじっくり視姦して……セリーナの腿を抱えて支えると、ウィリアムはぐいっと彼女の股を広げて自分の顔に近づけて、赤く腫れて震える女性器にフーッと息を吹きかけた。
ひくひくと揺れる花びらのような陰唇が水を含んで煌めいていた。
ぽたりと顎に雫が落ちる――
*
「あっ、っ、……あ゛――っ」
セリーナが小動物のように啼いて震えて蹲っていた。
あれから執拗に舐めて、舐めて、舐め尽したところで指で嬲っては止めるを繰り返したあと、ようやく絶頂まで導いたウィリアムは、鼻から口から首元まで……彼女の愛液に塗れていた。
セリーナは混乱しているのか、舌足らずにいやらしく悶えて――とても快さそうにしている。
ウィリアムは最後の仕上げとばかりに陰部全体を口で覆って啜りあげ、会陰の先まで丁寧に舐め上げた。
滅多にない状況いつになく興奮していた彼は、過去最高に時間をかけて丹念に、優しくしつこく(執念深いと言っても差し支えないほど)愛撫して可愛がったのだった。
可愛がられた当人は、序盤のうちからして腰砕けになってしまい、そこから先は壊れた人形のように鳴き続けた。
ドロドロに溶けて気持ち良さそうに、周囲を憚ることなく鳴いてみせたその姿にますます彼が興奮し、調子付いたのは言うまでもない。
セリーナはほとんど手技を発揮する機会に恵まれなかったにもかかわらず、ウィリアムの分身はきちんと弾けて何度も解き放たれた。
彼の雄はセリーナの顔や首や胸元に、胤の存続のためではない愛欲の証を(一方的に)ばら撒いた。
真夜中――と言うよりも早朝と呼ぶのに相応しい時刻が近付いて、ようやくウィリアムは諦めて、延々と続く行為に区切りをつけた。
そうして愛しい恋人の介抱と、汚したあちこちの後始末に精を出す。
お互いに顔や身体を拭き清め、乱れた服装を整えて……衣服に飛んで染み付いてしまった部分はどうしようもないが、どうにか拭って誤魔化した。
結局ウィリアムは一睡もしないまま朝を迎えたが、後悔はしていなかった。
ただ、同じ状況下で徹夜に至った二人の顔色には差があって……ウィリアムは酷かった疲れが軽減し、セリーナは無かった筈の疲れが蓄積していた。
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