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戦争は避けたいけれども
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「ごめんなさい。お待たせして。」
ミカエラが息せき切って、私室でもある応接間に駆け込んで来た。
「大丈夫ですよ、聖女様。私の商売は昼間は暇だから。」
長椅子に座っているのは、ラジエラだった。首を後方に向けて、彼女ににっこり笑いながら言った。
「でも、昨日には王都にいて、いきなり結婚式なんて、私も驚いたわ。どんな魔法を使ったのかな?」
といたずらっぽう表情を作っていた。
大股で部屋の中を歩き、彼女とはテーブルを挟んだ自分の椅子に座ってから、
「殿下との愛の力ですよ。」
とだけ答えた。
「あらあら、それはそれは。」
と揶揄う調子で言った後、微笑みながら、
「今日のご用は?」
「今までのお礼を言おうと思って・・・。それに、私からもささやかなお礼をしようと思ってね。」
「殿下からちゃんと報酬はもらっているけど・・・ありがたくいただいておくよ。昨晩は、本当に激しかったようだけど、お二人への私の教えは役にたったかしら?」
「と、とても役に立ったわ。そのことも感謝しているわよ。」
ちょっと恥ずかしそうにミカエラは答えた。
「まあ、ゆっくり昨晩のことを聞きたいところだけど、忙しそうだから私は帰るわ。ああ、殿下が浮気したら、取り返す技を教えてあげるし、出産の前後は殿下が他の女に心を移さないように私が相手しておいてあげるから、その時は呼んで頂戴。」
「分かったわ・・・師匠。」
「はいはい。」
とミカエラと握手して、ラジエラは背を向けてドアの方に歩みかけて立ち止まった。
「あっちの王様は、やっぱり戦争を仕掛けて来ると思う?」
「私が知っている、あの人なら九分九厘、そうなるわ。」
「やっぱり聖女様に未練があるのかねえ?」
「私ではないわ、多分。聖女の加護のほうね。」
ラジエラはそれには答えずドアを開けて出ていった。
「確かに、先の戦争での国軍の損害は癒えていない、回復はしていないというところですね。その後の、ラファエル殿の妨害があって・・・回復、再建が遅れてしまっていますから・・・。ですが、可能な限り、防備は整えているところです。守りに徹すれば何とかなるとは思っています。いや、私は自信を持ってはおります。」
彼の側近でもあり、八面六臂の活動をしているアズポカは唸りながらも、自信ありげに軍の状況を説明した。彼の推薦で有為な人材を軍にも、行政にも、外交にも、宗教関係にも、地方にも配置している。彼らも大いに働いてくれている。
「ラファエルめ・・・。」
彼は、民を優先ということで極端な軍への予算の削減を要求、主張して、軍の再建を阻止しようとしてきた。国民経済・生活の再建が優先されるものの、それはガブリエルも同感ではあったが、限度、調和があるとして反対したが、その口当たりの良さで議会の支持も受けて、抑えられなかった。押収されて資料から、ウリエルとの間での取り決めだった。ベゼルブブ王国軍に抵抗できないようにする、脅威にならないようにするということだった。ガブリエルが自分の地位を、軍の力で守れないようにするということだった。
ミカエラが息せき切って、私室でもある応接間に駆け込んで来た。
「大丈夫ですよ、聖女様。私の商売は昼間は暇だから。」
長椅子に座っているのは、ラジエラだった。首を後方に向けて、彼女ににっこり笑いながら言った。
「でも、昨日には王都にいて、いきなり結婚式なんて、私も驚いたわ。どんな魔法を使ったのかな?」
といたずらっぽう表情を作っていた。
大股で部屋の中を歩き、彼女とはテーブルを挟んだ自分の椅子に座ってから、
「殿下との愛の力ですよ。」
とだけ答えた。
「あらあら、それはそれは。」
と揶揄う調子で言った後、微笑みながら、
「今日のご用は?」
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「殿下からちゃんと報酬はもらっているけど・・・ありがたくいただいておくよ。昨晩は、本当に激しかったようだけど、お二人への私の教えは役にたったかしら?」
「と、とても役に立ったわ。そのことも感謝しているわよ。」
ちょっと恥ずかしそうにミカエラは答えた。
「まあ、ゆっくり昨晩のことを聞きたいところだけど、忙しそうだから私は帰るわ。ああ、殿下が浮気したら、取り返す技を教えてあげるし、出産の前後は殿下が他の女に心を移さないように私が相手しておいてあげるから、その時は呼んで頂戴。」
「分かったわ・・・師匠。」
「はいはい。」
とミカエラと握手して、ラジエラは背を向けてドアの方に歩みかけて立ち止まった。
「あっちの王様は、やっぱり戦争を仕掛けて来ると思う?」
「私が知っている、あの人なら九分九厘、そうなるわ。」
「やっぱり聖女様に未練があるのかねえ?」
「私ではないわ、多分。聖女の加護のほうね。」
ラジエラはそれには答えずドアを開けて出ていった。
「確かに、先の戦争での国軍の損害は癒えていない、回復はしていないというところですね。その後の、ラファエル殿の妨害があって・・・回復、再建が遅れてしまっていますから・・・。ですが、可能な限り、防備は整えているところです。守りに徹すれば何とかなるとは思っています。いや、私は自信を持ってはおります。」
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「ラファエルめ・・・。」
彼は、民を優先ということで極端な軍への予算の削減を要求、主張して、軍の再建を阻止しようとしてきた。国民経済・生活の再建が優先されるものの、それはガブリエルも同感ではあったが、限度、調和があるとして反対したが、その口当たりの良さで議会の支持も受けて、抑えられなかった。押収されて資料から、ウリエルとの間での取り決めだった。ベゼルブブ王国軍に抵抗できないようにする、脅威にならないようにするということだった。ガブリエルが自分の地位を、軍の力で守れないようにするということだった。
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