36 / 89
悪役令嬢がこんなに可愛いはずはない・・・ことはなかった(サムロは回想する)
しおりを挟む
「ガマリア様・・・王妃様。私はサムロの妻となって、コリアンダー公爵家の嫁となって幸せなのです。あの夜のことを、かえって良かったと思っているくらいなのです。王太子ご夫妻を恨んでなどおりません、これっぽっちも。ですから、私たちをお守りください。私を、サムロから引き離さないでください。」
と王妃となった、つまり王太子ミカエル様、かつての彼女の婚約者、と結婚し、さらにその後国王にミカエル様が国王に即位したのである、ガマリア、かつての俺の婚約者であり、ゼハンプリュから婚約者を寝取った女、に跪いて目に涙を浮かべて、両手で彼女の手を握り締めて懇願するゼハンプリュの姿があったのは、あの夜から二年後のことだった、王都のコリアンダー公爵邸宅の一室で、今日のサロンの直前に来訪した国王陛下夫妻を迎えてのことだった。
あのゼハンプリュが?という顔の国王夫妻。特に王妃のガマリアは困惑しながらも同情、感動、共感して、
「も、勿論ですわ。ゼハンプリュ様。私達は、コリアンダー公爵ご夫妻の味方ですわ。絶対にそれは変わりませんわ。」
自らも目に涙をたたえて、答える王妃、ガマリア。彼女の顔は、聖女、天使そのものだった。
「あ、あのゼハンプリュが。」
と絶句するミカエル国王陛下。まあ、俺だって、そうだよ。はじめは戸惑ったくらいだよ。でもあげないよ、返してなんかしないからね。それに、あなたには優しく支えてくれる存在が必要であって、支える余裕はないんだから。
「陛下も同じですわ。そうですわね、陛下!」
王妃の有無を言わさないような圧力のある同意を求める声に、
「もちろんだ。コリアンダー公爵。僕は、君達夫婦の味方だよ。」
と慌てて姿勢を正して、俺に答えた。
「絶対に、お二人が引き離されるようなことはさせませんわ。」
と王妃が引き継いだ、力強く。感動して感謝の言葉を述べる妻と王妃が手を握りあう、二人とも涙を流しながら。本当に感動的な光景だった。
しかし、俺にはガマリアが、同情だけでなく、ちゃんと計算が働いていることがわかっていた。王家としては、俺達が離婚して、彼女がある男の妻となることを阻止しなければならないのだ、王家のために。その男とは、パパイ大公である。
俺とゼハンプリュは、ラブラブ、熟愛、溺愛しあう日々を送っていた・・・送っていたと思う。
王都と王都に近いカーキ家領で過ごすことの多い彼女は、王都からかなり離れたコリアンダー公爵家領に俺と共に行った。そこでの結婚披露宴・・・最後はお互いに甲冑を着たパレードで終わる狂乱の宴にも似た・・・も文句も言わず嬉々としてこなした。各地を巡る新婚旅行でも、
「まるで絵のような・・・、神話やおとぎ話のような森、湖、滝、川、海辺!」
と感動し、
「こ、この、く、熊肉料理もクジラ肉料理の・・・お、美味しいですわ。」
とこわごわと、それでも積極的に、果敢に挑戦して、文句も言わず、恐る恐る口にした。その後は心から絶賛したね当然のことだけどね。
彼女は、一生懸命にコリアンダー公爵家の家風に染まろうと、頑張ってくれた。
議会に出席すること等カーキ家ではない務めも、頑張って務めたし、武術の鍛錬も怠りなく、というより熱心に行った。我が家の女達が、全員、
「私たちも見習わなければ。」
「わ、私にご指導してください、お義姉様。」
と言い出すしまつ。
領内の経営にも、協力してくれた。そして自分に与えられたカーキ公爵家領の一部地域でも、少しづつ、微温的ながら、進歩的政策統治を始めた。
進歩的だから、議会を作ってよい、とか作りなさいとか言えば、議会ができ、うまくいくというものではない。それを、彼女は上手く導いた。ミカエル王太子の政務に自分も加わるつもりになっていただけのことはある。関心が強く、熱心に勉強もしていたところもある。
俺も、色々と協力してやった、熱心に。
二人三脚で、俺達は頑張った。
しっかりした妻だった。それでも、常に俺の側にいないと不安だというような感じで寄り添ってくる。そして、家の中ではというより、身近な者達しかいないところや二人っきりでいるときには、もっとべたべたになるのだ。
二人で風呂に入った時、ベッドの中では、可愛いとしか言えないくらいに甘えてくるのだ。
その彼女を守りたいと、俺は必死に頑張った・・・頑張った・ ・・つもりだ 。
「愛していてくれるのよね。本当に愛していてくれているのよね。」
と縋りつく彼女に、
「誰よりも愛しているよ。」
と俺は答える。それを延々に繰り返しながら、彼女は激しく動き、喘いだ。ぐったりとなってしがみついて、安心しきって寝息をたてる彼女は愛おしくてしかたがなかった。
彼女には、独特の体臭があった。それは、臭いというものではなかった。ガマリアにもあった、彼女のも臭いと言うわけではなかった。それでも、本心はない方がいいなと思ったものだ。その体臭もなくなった。俺は体臭のことは口にはしなかった。彼女が俺に、コリアンダー公爵家に一生懸命に染まろうと努力した結果なのである。
「君は、ゼハンプリュ様をこのようにして、どういうつもりなのかね?彼女をもっと大切にしてもらわないと困るよ。」
と言って抗議してきた奴がいた。
それは、何年かぶりに行われた国軍の大軍事演習が終了して、参加したコリアンダー家部隊が一夜夜営している時、俺とゼハンプリュの天幕の中だった。ゼハンプリュも俺と共に参加した、もちろん。流石に、最後は疲労困憊して、俺が肩を貸したが、とにかく全うした。彼女付きの女騎士は、最後には落伍してしまったから大したものだ。俺も、コリアンダー家部隊の将兵も誇らしく思った。さすが、我が公爵夫人だと。
その彼女を労わっている最中、天幕に入ってきたのが、パパイ大公だった。
彼は、このように彼女を疲労困憊させた俺をなじった。まるで、自分の妻を乱暴に扱われたと怒るようにだ。その彼の妻、ピール公爵家出身のデュナ夫人、大公妃は彼のそばには見えなかった。あの脳筋女だが、美人でナイスバディな、我がコリアンター公爵家に次ぐ国内第三番目と貴族にして、我が家と同様に数少ない軍事貴族は今回の軍事演習に参加していたが、その部隊の先頭には彼女がいた。彼女は元気いっぱい、疲れを知らぬかのように駆けぬいた、さすがだな。
「大公閣下。奥様はどうなされたのですか?」
彼女達は少し離れたところで夜営しているはずだ。
「妻?何のことかね?三位一体教会では結婚式を挙げた者はいないが?そういう君こそ、早く結婚したまえ。再洗礼派の女性と。そういえば、ゼハンプリュ様は、運命論教会派だったね。」
「彼女は、再洗礼教会に既に入っていますが。」
「勘違いしているね。運命論教会では、公式にそのようなことはない、と認めている。では、ゼハンプリュ様、失礼いたしました。」
彼は、ゼハンプリュにだけ礼儀正しく一礼して去っていった。ゼハンプリュと言えば、震えて俺にしがみついていたが。
と王妃となった、つまり王太子ミカエル様、かつての彼女の婚約者、と結婚し、さらにその後国王にミカエル様が国王に即位したのである、ガマリア、かつての俺の婚約者であり、ゼハンプリュから婚約者を寝取った女、に跪いて目に涙を浮かべて、両手で彼女の手を握り締めて懇願するゼハンプリュの姿があったのは、あの夜から二年後のことだった、王都のコリアンダー公爵邸宅の一室で、今日のサロンの直前に来訪した国王陛下夫妻を迎えてのことだった。
あのゼハンプリュが?という顔の国王夫妻。特に王妃のガマリアは困惑しながらも同情、感動、共感して、
「も、勿論ですわ。ゼハンプリュ様。私達は、コリアンダー公爵ご夫妻の味方ですわ。絶対にそれは変わりませんわ。」
自らも目に涙をたたえて、答える王妃、ガマリア。彼女の顔は、聖女、天使そのものだった。
「あ、あのゼハンプリュが。」
と絶句するミカエル国王陛下。まあ、俺だって、そうだよ。はじめは戸惑ったくらいだよ。でもあげないよ、返してなんかしないからね。それに、あなたには優しく支えてくれる存在が必要であって、支える余裕はないんだから。
「陛下も同じですわ。そうですわね、陛下!」
王妃の有無を言わさないような圧力のある同意を求める声に、
「もちろんだ。コリアンダー公爵。僕は、君達夫婦の味方だよ。」
と慌てて姿勢を正して、俺に答えた。
「絶対に、お二人が引き離されるようなことはさせませんわ。」
と王妃が引き継いだ、力強く。感動して感謝の言葉を述べる妻と王妃が手を握りあう、二人とも涙を流しながら。本当に感動的な光景だった。
しかし、俺にはガマリアが、同情だけでなく、ちゃんと計算が働いていることがわかっていた。王家としては、俺達が離婚して、彼女がある男の妻となることを阻止しなければならないのだ、王家のために。その男とは、パパイ大公である。
俺とゼハンプリュは、ラブラブ、熟愛、溺愛しあう日々を送っていた・・・送っていたと思う。
王都と王都に近いカーキ家領で過ごすことの多い彼女は、王都からかなり離れたコリアンダー公爵家領に俺と共に行った。そこでの結婚披露宴・・・最後はお互いに甲冑を着たパレードで終わる狂乱の宴にも似た・・・も文句も言わず嬉々としてこなした。各地を巡る新婚旅行でも、
「まるで絵のような・・・、神話やおとぎ話のような森、湖、滝、川、海辺!」
と感動し、
「こ、この、く、熊肉料理もクジラ肉料理の・・・お、美味しいですわ。」
とこわごわと、それでも積極的に、果敢に挑戦して、文句も言わず、恐る恐る口にした。その後は心から絶賛したね当然のことだけどね。
彼女は、一生懸命にコリアンダー公爵家の家風に染まろうと、頑張ってくれた。
議会に出席すること等カーキ家ではない務めも、頑張って務めたし、武術の鍛錬も怠りなく、というより熱心に行った。我が家の女達が、全員、
「私たちも見習わなければ。」
「わ、私にご指導してください、お義姉様。」
と言い出すしまつ。
領内の経営にも、協力してくれた。そして自分に与えられたカーキ公爵家領の一部地域でも、少しづつ、微温的ながら、進歩的政策統治を始めた。
進歩的だから、議会を作ってよい、とか作りなさいとか言えば、議会ができ、うまくいくというものではない。それを、彼女は上手く導いた。ミカエル王太子の政務に自分も加わるつもりになっていただけのことはある。関心が強く、熱心に勉強もしていたところもある。
俺も、色々と協力してやった、熱心に。
二人三脚で、俺達は頑張った。
しっかりした妻だった。それでも、常に俺の側にいないと不安だというような感じで寄り添ってくる。そして、家の中ではというより、身近な者達しかいないところや二人っきりでいるときには、もっとべたべたになるのだ。
二人で風呂に入った時、ベッドの中では、可愛いとしか言えないくらいに甘えてくるのだ。
その彼女を守りたいと、俺は必死に頑張った・・・頑張った・ ・・つもりだ 。
「愛していてくれるのよね。本当に愛していてくれているのよね。」
と縋りつく彼女に、
「誰よりも愛しているよ。」
と俺は答える。それを延々に繰り返しながら、彼女は激しく動き、喘いだ。ぐったりとなってしがみついて、安心しきって寝息をたてる彼女は愛おしくてしかたがなかった。
彼女には、独特の体臭があった。それは、臭いというものではなかった。ガマリアにもあった、彼女のも臭いと言うわけではなかった。それでも、本心はない方がいいなと思ったものだ。その体臭もなくなった。俺は体臭のことは口にはしなかった。彼女が俺に、コリアンダー公爵家に一生懸命に染まろうと努力した結果なのである。
「君は、ゼハンプリュ様をこのようにして、どういうつもりなのかね?彼女をもっと大切にしてもらわないと困るよ。」
と言って抗議してきた奴がいた。
それは、何年かぶりに行われた国軍の大軍事演習が終了して、参加したコリアンダー家部隊が一夜夜営している時、俺とゼハンプリュの天幕の中だった。ゼハンプリュも俺と共に参加した、もちろん。流石に、最後は疲労困憊して、俺が肩を貸したが、とにかく全うした。彼女付きの女騎士は、最後には落伍してしまったから大したものだ。俺も、コリアンダー家部隊の将兵も誇らしく思った。さすが、我が公爵夫人だと。
その彼女を労わっている最中、天幕に入ってきたのが、パパイ大公だった。
彼は、このように彼女を疲労困憊させた俺をなじった。まるで、自分の妻を乱暴に扱われたと怒るようにだ。その彼の妻、ピール公爵家出身のデュナ夫人、大公妃は彼のそばには見えなかった。あの脳筋女だが、美人でナイスバディな、我がコリアンター公爵家に次ぐ国内第三番目と貴族にして、我が家と同様に数少ない軍事貴族は今回の軍事演習に参加していたが、その部隊の先頭には彼女がいた。彼女は元気いっぱい、疲れを知らぬかのように駆けぬいた、さすがだな。
「大公閣下。奥様はどうなされたのですか?」
彼女達は少し離れたところで夜営しているはずだ。
「妻?何のことかね?三位一体教会では結婚式を挙げた者はいないが?そういう君こそ、早く結婚したまえ。再洗礼派の女性と。そういえば、ゼハンプリュ様は、運命論教会派だったね。」
「彼女は、再洗礼教会に既に入っていますが。」
「勘違いしているね。運命論教会では、公式にそのようなことはない、と認めている。では、ゼハンプリュ様、失礼いたしました。」
彼は、ゼハンプリュにだけ礼儀正しく一礼して去っていった。ゼハンプリュと言えば、震えて俺にしがみついていたが。
10
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる