余命50年のエルフさん

転定妙用

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試合?開始

取り合えず冒険の日々は終わり②(ミストグリーン)

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 このダンジョンは、生物のように異形のような魔獣というかを産み出し、時としてそれが外にあふれ出して、周辺の人畜に被害をだす。それを阻止するために、冒険者達が、最近は一国の騎士団、軍隊が動員されてさえいる。そのような状態もあり、臭いは元をたたなければダメ、ということで内部への侵入してみることになり、その仕事を受けたのである、うちのチームは。もちろん、ダンジョンを壊滅させるなどと大それたことを受けたわけではなく、依頼もそのようなものではなく、より深い所の詳細を探ることが仕事の依頼だった。浅い所は、魔法石とかの採取でわかっていたから、その奥をということであった。今後の本格的な侵攻のためである。
 ところで、生物のようなダンジョンであるとも言うが、他方で、ある闇に落ちた聖女が、彼女は錬金術者でもあったという、産み出したものであるとも言われている。いわば彼女が産み出した、作りあげた生物のようなダンジョンだということである。

 一気に、その中心というか、発生点に入れば何とかなるかもしれない、そう思って、横道を飛び出した。
 アサは、全然同意。全く迷いがなかったわ。僅かな可能性にでも、全てを賭けることができる。私達ハイエルフが、いいえエルフが人間と違って大きな王国も、堅固な都市国家も作れなかったのは、この差かもしれない、私達はいつも躊躇しているような気がする、人間に比べると。オーガ達は、逆にな~んにも考えていないせいね、きっと、差は。
 あ、もちろん体を寄せ合って、体を温め合っていたら、汗とかの臭いが鼻をついてかえってそれが刺激になって、死を賭してという思いも重なって、熱いねっとりした口付けをして、そのまま止まらなくなって、声を極力我慢して、きつく抱きしめ合って、対面座位で激しく・・・。
 あ、私はちゃんと、
「こんなところで・・・馬鹿・・・止めてよ。胸を・・・、だめ。」
と言ったのよ。そしたら、
「自分で胸を押し付けておいて、今更そんなこと言われて、止まらない。」
だって。
 それで結局、こんな素晴らしいハイエルフの体を、まだまだずっと楽しみたいなんて思うだろうくらい激しく彼は・・・。そう思ったでしょ?そう思ったわよね?だから、パワー全開よね?

 でも、アサの魔法攻撃って相変わらず、今更だけど、変わっているわ。光魔法らしいんだけど、両手を交差して光の衝撃波が相手を砕き、腕を一振りして放たれる回転のこぎり状の光、時にはそれが2つや3つになって相手を切り裂く、結界が放たれた光で消滅させたり・・・範囲はものすごく狭いけど・・・。私は、火球や雷玉を連発して、真空を作り出したり、風の衝撃波、風邪の戦慄の衝撃波など乱れうち、2人で剣を振りかざしながら、最後の部屋に突入。突入した時には、満身創痍、疲労困憊で、よくある階層主とかラスボスがいたら絶体絶命、万事窮す状態だったわ、絶対に。へたへたと座り込んで立ち上がれない状態だった。
 だが、そこには誰もいなかった、何もなかった。ここに入れば全てが終わり、チェックメイト、積んだ、任務完了、合格ということであれば、何か声が聞こえる、半透明な存在が現れて、ここまで来たことを褒め上げてくれて・・・、ということもなかったわ。ただただ何もなかったの。それでも、部屋全体がぼ~と明るくて、暗くはなかった。でも、とにかく身の危険はなくなったようなので、ほっとして、緊張をぬいたわ。

「こういう時は、魔法陣とか、このダンジョンを動かしている、形成しているものがある、というのが定番なんだけどな・・・。」
「じゃあ、口じゃなく手足を動かせ。」
「お前も手伝ってくれよ。本当に魔法陣があったら、頼りになるのはお前なんだから。」
「でしょう?だから、私の仕事は魔法陣が見つかってからということ。まずは、あなたが頑張って頂戴。見つかるまで待っているわよ、休んで。」
「全く・・・。まあ、何か危ないことがないか見張っててくれよ。」
 はい、仕事分担完了。
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