余命50年のエルフさん

転定妙用

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子作りと冒険です。

私でない私?(カスミ怒り狂う)

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 後始末に苦労させられたわ。聖樹や神樹なんかに頼まれて、また、知事にも懇願されて、そのような聖樹や神樹の森は周囲にも少なからず恩恵をもたらすから、実積を上げないと首が危ない知事さんは必死なのよね。私はどうでもよかったけど、旦那様が同情して、実はそれを計算して、和平延長交渉に有利だということを計算して、私に懇願したのよね、それも知事の前でさ、しかも大袈裟に私に対して。この悪党!私も乗ってあげたけどさ。

 でもさ、人間てば、利益とか煩いくせに、旦那様はその点かなりシビアだと思うんだけど、それが先代の我が皇帝陛下の理想に、それほどつくそうとするのかしら?分からないわ、本当に人間は。

 というわけで、私も色々することになったというわけ。神樹、聖樹などと契約、役人たちにエルフ、ハーフエルフでもいいから集めるようにと指示して、彼らが集まるまでの間は、人間達に手伝わせて、聖樹らには我慢してもらつて、世話をして、エルフ達、雑多でかつハーフエルフも含まれた、が集められると、私が仲介になって聖樹、神樹などとの契約を結ばせる。口で言うのは簡単ではあるんだけど、と~ても大変だったのよ。自分でも、エルフって頭が堅くて、面倒くさい連中だということが本当によく分かったわ。でも、聖樹、神樹が私や彼らに語り、私が仲介となって、この森の住民、守り人、エルフとなることに同意することになったわ、最終的に。私なしにはできない、私の前にひれ伏すように、誓を立てたわ。これは、なーんか、とっーても気分がよかったわ。旦那も、聖樹、神樹などに認められちゃって・・・もう従うしかないわよね。それ以外の・・・帝国の権力というのが、求めてはいないけど、私達の後ろにあったのも助けに・・・もしかしたら、それが一番大きかったかもしれないけど。一か月以上かかって、随分説得し、脅してすかして、おだてて、飴も含ませて、制度も整えてやって・・・本当に大変だったわ、旦那がいろいろサポートしてくれなかったら投げ出したかも・・・。全てを終わらせて私達は、そこを後にして旅立ったわ。

 私でない私はどうしたのか?それは帝都に戻って、皇帝陛下に報告、労いとお褒めの言葉を貰って、豪華な寝室で激しく愛を語り合って・・・朝、抱きしめ合って寝ていて、彼ったら私を抱いていないと眠れないって・・・目が覚めて、また、ギュッとすると、彼の背中に変な感触が・・・。
 目を開けると、アサを背中から抱いて、乳房や下半身を押し付けている女が目に入った。彼女も目を開けていた。私は起きあがって、
「誰よ!アサ、起きなさい!説明してよ!」
 その女も起きあがって、
「きゃー、誰よ!妻の私以外に女を!」
 その女も、起きあがって、叫んだわ。

 その声に驚いで起き上がりながらも、夢うつつ状態の旦那様に私は抱きついたけれど、その女も抱きついたわ。私も全裸だったけど、その女も全裸。でも、怒りで頭の中が沸騰したヤカン状態の私だったけど、女を観察することは忘れなかったわ。その女、私のよく知る女だったわ、まるで。つまり、私と瓜二つの女だった。
「私の旦那様から離れなさいよ。」
「なによ、私がこの人の妻よ!」
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