【R18】幼馴染の専業ニセ嫁始めましたが、どうやらニセ夫の溺愛は本物のようです

さぶれ@6作コミカライズ配信・原作家

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4.ファースト・キスは、旦那様(ニセ)と!?

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「何時の頃からか、お前は一緒に私と風呂に入ってくれなくなっただろう。今日は久々に食事を一緒にできて嬉しかったし、昔みたいに一緒に風呂へ入りたかっただけだ。それなのにガウンなんか着てここまで来るから・・・・つい、意地悪を言ってしまった。すまない」

「男と女なんだから、小学校低学年でも恥ずかしいのに、一緒に入れるワケないでしょ!」

「琥太郎や倫太郎(りんたろう)は伊織と一緒に風呂に入っていたではないか」

 倫太郎は高校一年生の弟だ。ちなみに中学一年生の弟は、雄太郎(ゆうたろう)。小学五年生の妹は明奈(あきな)。

「あれは兄弟だから! お父さんもお母さんもお店で忙しかったから、弟の面倒を見る為に私が一緒に入って身体を洗ってあげていたの! それも小学校四、五年生くらいまでの話で、もう今は入ってないし!!」

 何で琥太郎や倫太郎と一緒にするかな?
 一矢が好きだって気が付いてから、一緒に入るなんてとんでもない事のように思えて、小学校に入ったころからお風呂は絶対別にして、って突っぱねるようになったんだっけ。

「私は・・・・お前と入りたかった。琥太郎や倫太郎が羨ましかったのだ」

「そんな事言われても姉弟以外の異性同士は、小学一年生から別お風呂になるんだよ? 銭湯とか男女別になっているでしょ。だから、仕方なくなの! 一矢が嫌とか、そういうのじゃないっ」

「本当か?」

「うん、ほんとう」

「それは良かった」

 ガウン越しにぎゅうっと抱きしめてくれた。濡れた一矢の肌が、ガウン越しとはいえ、私に当たっているのだと思うと、頭が沸騰してのぼせそうになった。

「そうだったのか。てっきり私と風呂に入る事を嫌がられていたのだと思っていた・・・・」

 どんだけ一般常識皆無なの、この人。
 そういうぶっ飛んだ所も、好きなんだなぁ。

「普通は年頃になったら、一緒にはもう入らないんだよ? わかった?」

「夫婦なら入れると聞いたが?」

「まあ、夫婦ならね」

「じゃあ、一緒に入っても問題は無いのだな? 解った。では金銭問題抜きにして、私の願いを叶えてくれ。伊織、楽しかったあの頃と同じ様にお前と一緒に風呂に入りたい。夫婦なら問題無いと今、お前が言ったのだ」

「はぁあぁ!?」

 何故、そーなるかな!?

「一矢が嫌とか、そういうものではないと、確かに聞いたがそれは嘘だったのか?」

「いや、嘘じゃないけど・・・・もう大人だし、恥ずかしいから無理だよ」

「じゃあ、お前が恥ずかしいと思わなくなるまで待てばいいか?」

 真顔で聞かれた。眼鏡をかけていない一矢の美しい顔が目の前にあるから、早くものぼせそうだ。
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