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最終・旦那様(本物)に愛された嫁(本物)のお話は、大団円を迎えます。
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朝からとろあまの極上溺愛で散々な目に遭った私は、挙式の準備をする為に一矢に抱きかかえられてブライズルーム(新婦側控室)までたどり着いた。そのお陰で朝食を食べそびれてしまい、元気が出ない。
私はご飯をしっかり食べないと、元気が出ないのよ!
「朝から無理を強いてすまなかった」
旦那様はしゅん太郎(酷く落ち込んでいる様子)になっていて、猛反省している。私が動けなくなるまで溺愛するから!
黙っていると、私が怒っているのだと思った一矢が頭を下げてきた。
「お前と結ばれるのが、嬉しくてつい・・・・。ずっと前から伊織に触れることを我慢していたから、タガが外れたみたいにお前を求めてしまう。すまない」
しょうがないわね。可愛らしい事を言うから赦そう。
私だって一矢が求めてくれるのは嬉しいし、決して嫌な訳じゃない。ただ、溺愛ぶりが凄すぎて、身体が耐えられないだけ・・・・なんて思うと色々思い出して恥ずかしくなる。
「もういいから。今日は大勢の人が私達を祝福しに来て下さるのよ。しっかり気合入れてバージンロードを美しく歩かなきゃ、散々しごかれたのに、中松に怒られちゃうわ」
中松は、きっと最後まで私の事を見てくれる。これでお役御免という訳では無いけれど、彼の中でも私と一矢の事の区切りは付く筈。そして私達の夫婦としての行く末を、今後は優しく見守ってくれるだろう。だから、今日この場で無様な失態は見せられない。
「私のせいで朝食を食べ損ねただろう。美味い握り飯を調達してある。食べて元気を出してくれないか。お前の一番好きな味だ。そろそろ届くと思う」
「そうなの? ありがとう」
お腹が空いていたから、嬉しいわ。一矢のそういう気遣いが、好き。
思わずにっこり笑った。
「そういう顔をするから」一矢が私の耳元で甘く囁いた。「押し倒したくなるのだ」
「ひゃっ」
一瞬で真っ赤に染まった顔を、一矢はあのエビフライを奪取した時の、最高の笑顔で見つめてくれた。
それ、その笑顔。旦那様(本物)、カッコよすぎです!!
そんな貴方に、私は二十年ほど前からメロメロですから!
「・・・・ねえ、一矢」
「なんだ」
「また、うち(グリーンバンブー)で、エビフライ争奪戦しよっか」
幼い頃、ただ貴方を好きだと気付いたあの時から、もう一度時を刻むの。
「ああ、やろう。今度も私が勝つぞ」
今度は貴方の手をしっかり取って、離さないように。
「ハンバーグ争奪戦もやるわよ」
もう二度と、一矢にあんな悲しい顔をさせないためにも。
「うむ。悪くない。今度は中松も誘ってやるか」
貴方を、誰よりも、心から大切にしたい。
「わ、それ楽しそう! 美緒も喜ぶわ」
一矢が望む事、喜ぶこと、全部やりたい。
「楽しみが増えたな」
一矢が目を細めて笑った。「そろそろ準備に取り掛かる。伊織も最高の花嫁になって、私の元へ来てくれ。待っている」
「ええ。解ったわ。待っていてね、旦那様(本物)!」
一矢がそっと私の唇に触れて髪をひと撫でした後、控室を後にした。
私はご飯をしっかり食べないと、元気が出ないのよ!
「朝から無理を強いてすまなかった」
旦那様はしゅん太郎(酷く落ち込んでいる様子)になっていて、猛反省している。私が動けなくなるまで溺愛するから!
黙っていると、私が怒っているのだと思った一矢が頭を下げてきた。
「お前と結ばれるのが、嬉しくてつい・・・・。ずっと前から伊織に触れることを我慢していたから、タガが外れたみたいにお前を求めてしまう。すまない」
しょうがないわね。可愛らしい事を言うから赦そう。
私だって一矢が求めてくれるのは嬉しいし、決して嫌な訳じゃない。ただ、溺愛ぶりが凄すぎて、身体が耐えられないだけ・・・・なんて思うと色々思い出して恥ずかしくなる。
「もういいから。今日は大勢の人が私達を祝福しに来て下さるのよ。しっかり気合入れてバージンロードを美しく歩かなきゃ、散々しごかれたのに、中松に怒られちゃうわ」
中松は、きっと最後まで私の事を見てくれる。これでお役御免という訳では無いけれど、彼の中でも私と一矢の事の区切りは付く筈。そして私達の夫婦としての行く末を、今後は優しく見守ってくれるだろう。だから、今日この場で無様な失態は見せられない。
「私のせいで朝食を食べ損ねただろう。美味い握り飯を調達してある。食べて元気を出してくれないか。お前の一番好きな味だ。そろそろ届くと思う」
「そうなの? ありがとう」
お腹が空いていたから、嬉しいわ。一矢のそういう気遣いが、好き。
思わずにっこり笑った。
「そういう顔をするから」一矢が私の耳元で甘く囁いた。「押し倒したくなるのだ」
「ひゃっ」
一瞬で真っ赤に染まった顔を、一矢はあのエビフライを奪取した時の、最高の笑顔で見つめてくれた。
それ、その笑顔。旦那様(本物)、カッコよすぎです!!
そんな貴方に、私は二十年ほど前からメロメロですから!
「・・・・ねえ、一矢」
「なんだ」
「また、うち(グリーンバンブー)で、エビフライ争奪戦しよっか」
幼い頃、ただ貴方を好きだと気付いたあの時から、もう一度時を刻むの。
「ああ、やろう。今度も私が勝つぞ」
今度は貴方の手をしっかり取って、離さないように。
「ハンバーグ争奪戦もやるわよ」
もう二度と、一矢にあんな悲しい顔をさせないためにも。
「うむ。悪くない。今度は中松も誘ってやるか」
貴方を、誰よりも、心から大切にしたい。
「わ、それ楽しそう! 美緒も喜ぶわ」
一矢が望む事、喜ぶこと、全部やりたい。
「楽しみが増えたな」
一矢が目を細めて笑った。「そろそろ準備に取り掛かる。伊織も最高の花嫁になって、私の元へ来てくれ。待っている」
「ええ。解ったわ。待っていてね、旦那様(本物)!」
一矢がそっと私の唇に触れて髪をひと撫でした後、控室を後にした。
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