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最終・旦那様(本物)に愛された嫁(本物)のお話は、大団円を迎えます。
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そのすぐ後にスタッフの方が二人もお手伝いに来てくれて、私を整える為に準備を始めてくれた。それと同時に控室へ入ってきたのは美緒だ。彼女は手に小さな包み紙を持っていた。
「お姉ちゃん、いよいよイチ君のお嫁さんになるんだね。おめでとう」
「うん、ありがとう」
「これ、イチ君に頼まれたの。お姉ちゃんが朝食を食べそびれたから、グリーンバンブーのおにぎりを食べさせてやってくれって。家族全員で握ってきた」
「うそ・・・・」
美緒から包みを受け取って、お弁当箱を取り出した。
先ずはお弁当箱の蓋の部分に、メッセージが貼られている事に気が付いた。私が何時も、一矢にお弁当を渡していた時、お仕事頑張って、みたいな一言メッセージを書いていたから、それと同じようなメモの付箋紙が貼られていた。七枚ある。家族ひとりひとりが、私の為に書いてくれたんだ。
『いおちゃん、お幸せにぃ』
一枚目はお母さんだ。相変わらず軽いノリなのが、お母さんらしい。思わず笑った。
『伊織、イチ君と末永く仲良くするんだぞ。父さんと母さんみたいにな』
お父さん。
『お姉ちゃん、おめでとう。イチ君と幸せになってね』
美緒。
『また家に帰って来てください』
倫太郎。
『元気で!』
雄太郎。
『今度おやしきに遊びに行かせてね』
明奈。
『結婚おめでとう。イチとお幸せに!』
最後のメッセージは、琥太郎の字だ。ちょっと四角張った、男らしい字。最後まで契約婚の事を怒っていたのに、最終的には姉ちゃんが決めた事だし、って赦してくれた。私がずっと一矢の事が好きだって知っていたから、余計に怒ってくれたんだ。
みんなからのメッセージが嬉し過ぎて、バージンロードを歩く前から泣きたくなった。
メッセージに感動しながら、長方形型のお弁当箱を開けた。綺麗に握られた俵型のおにぎりや、丸いもの、ボコボコのもの、楕円形のもの・・・・お父さん、お母さん、美緒、琥太郎、倫太郎、雄太郎、明奈がそれぞれ握ってくれた、七個のおにぎりが入っている。
「水筒にお茶も完備です。どうぞ、召し上がれ」
「ありがとう、いただきます!」
食べると、おにぎりの中にエビフライが入っていたり、クリームコロッケが入っていたり、トンカツにハンバーグ、豚の生姜焼き、グリルチキンにビフカツ・・・・。私の好きな、グリーンバンブー特製、小さな洋食おにぎりだった。家族のみんなが私の為だけに、朝早くから作ってくれたのだ。今日はお店休みにしているから、仕込みなんかの段取りもしていなかったのに・・・・。大変だっただろうなぁ。
スタッフの方には準備を待ってもらって、家族みんなの気持ちを噛み締め、途中で泣きそうになりながら全部完食した。お陰で、元気がモリモリ湧いてきた。
「美緒、ありがとう。美味しかった!」
「お姉ちゃんは、イチ君に愛されているね」
「一矢だけじゃないよ。家族みんなが私を愛してくれている。おにぎり、朝から作るの大変だったでしょ。嬉しかったよ、ありがとう。本当にありがとう!」
一矢はきっと、こんなに温かい家族の愛を知らない。
だからこれからは、私や私の家族が一矢の本当の家族になって、彼をずっと支えたい。
私達家族の中に、一矢が入る事ができたならどんなに嬉しいかって思っていたことが、現実になるなんて。
「さあ、張り切って極上のレディ―に変身しちゃうわよ!」
愛する旦那様(本物)の為に、緑竹伊織、綺麗な花嫁様にへーんしん、致しちゃいますっ!!
「お姉ちゃん、いよいよイチ君のお嫁さんになるんだね。おめでとう」
「うん、ありがとう」
「これ、イチ君に頼まれたの。お姉ちゃんが朝食を食べそびれたから、グリーンバンブーのおにぎりを食べさせてやってくれって。家族全員で握ってきた」
「うそ・・・・」
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先ずはお弁当箱の蓋の部分に、メッセージが貼られている事に気が付いた。私が何時も、一矢にお弁当を渡していた時、お仕事頑張って、みたいな一言メッセージを書いていたから、それと同じようなメモの付箋紙が貼られていた。七枚ある。家族ひとりひとりが、私の為に書いてくれたんだ。
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お父さん。
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美緒。
『また家に帰って来てください』
倫太郎。
『元気で!』
雄太郎。
『今度おやしきに遊びに行かせてね』
明奈。
『結婚おめでとう。イチとお幸せに!』
最後のメッセージは、琥太郎の字だ。ちょっと四角張った、男らしい字。最後まで契約婚の事を怒っていたのに、最終的には姉ちゃんが決めた事だし、って赦してくれた。私がずっと一矢の事が好きだって知っていたから、余計に怒ってくれたんだ。
みんなからのメッセージが嬉し過ぎて、バージンロードを歩く前から泣きたくなった。
メッセージに感動しながら、長方形型のお弁当箱を開けた。綺麗に握られた俵型のおにぎりや、丸いもの、ボコボコのもの、楕円形のもの・・・・お父さん、お母さん、美緒、琥太郎、倫太郎、雄太郎、明奈がそれぞれ握ってくれた、七個のおにぎりが入っている。
「水筒にお茶も完備です。どうぞ、召し上がれ」
「ありがとう、いただきます!」
食べると、おにぎりの中にエビフライが入っていたり、クリームコロッケが入っていたり、トンカツにハンバーグ、豚の生姜焼き、グリルチキンにビフカツ・・・・。私の好きな、グリーンバンブー特製、小さな洋食おにぎりだった。家族のみんなが私の為だけに、朝早くから作ってくれたのだ。今日はお店休みにしているから、仕込みなんかの段取りもしていなかったのに・・・・。大変だっただろうなぁ。
スタッフの方には準備を待ってもらって、家族みんなの気持ちを噛み締め、途中で泣きそうになりながら全部完食した。お陰で、元気がモリモリ湧いてきた。
「美緒、ありがとう。美味しかった!」
「お姉ちゃんは、イチ君に愛されているね」
「一矢だけじゃないよ。家族みんなが私を愛してくれている。おにぎり、朝から作るの大変だったでしょ。嬉しかったよ、ありがとう。本当にありがとう!」
一矢はきっと、こんなに温かい家族の愛を知らない。
だからこれからは、私や私の家族が一矢の本当の家族になって、彼をずっと支えたい。
私達家族の中に、一矢が入る事ができたならどんなに嬉しいかって思っていたことが、現実になるなんて。
「さあ、張り切って極上のレディ―に変身しちゃうわよ!」
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