【R18】お前が好きだから、仕方なく付き合ってやる ~笑顔でお断りしましたが、何か?~

さぶれ@6作コミカライズ配信・原作家

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11.打ち上げの後に・・・・!(二人のオトナ時間)※

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 社長の事は好きだ。日に日に好きになっている。それは紛れもない事実。


 仕事を頑張る背中を見つめるのが、好き。
 しっかりとした商談をする横顔を見つめるのが、好き。
 大きな手であっという間に靴を生き返らせるのも、好き。

 優しくて明るい、貴方の全てが、大好き。

 でも、踏み込むのが怖くて躊躇していたら、どういう訳か鼻の奥がツンと痛くなって、一筋、涙が零れた。

「いや・・・・じゃない、で、す」

 誤解されたくなくて、必死に言った。「福士社長が、好き、です」

 彼の首に腕を絡めた。社長を見つめると、滲んだ涙の跡にキスをしてくれた。
 想像以上に熱い唇に、思わず目を閉じた。
 抱き上げられ、奥の寝室にあるシングルベッドに運ばれ、そこへ腰かけさせてくれた。
 羽織っていた薄手のコートを脱ぎ、社長に預けた。社長も同じようにコートを脱ぎ、私の横に腰かけると、シングルベッドが重みでギシっとスプリングがきしむ音がした。

「紗那」

 甘く、名前を呼ばれて身体の奥がきゅんとなる。

 恋人関係もすっとばして、恋愛の駆け引きも一切してこなかった恋愛ド素人の私は、今、好きな男の前でただただ震えるしか出来ない。
 恥ずかしくて、でも、やめて欲しくなくて。
 もっと触って欲しくて、触れたくて。

 でも、リポX飲むの忘れたし、焼き肉のすごい臭いがくっついたままだし、なんかこのままっていうのもちょっとなぁ・・・・。

「あ、あの、しゃ・・・・ちょう」

「ん?」

「あの、い、今から・・・・なさい・・・・ますよ、ね?」

「そのつもりだが。ここまで来てやっぱり嫌だとか言うのか?」

 悲しそうな顔で言われたので、慌てて顔を横に振った。「ち、違うんです! あの、は、初めてなのに、その、展示会の仕事で張り切った為、汗もいっぱいかきましたし、その上焼肉臭いかと思いまして」

「だったら一緒に風呂入る?」

「やっ、一緒なんてとんでもない!」

「もう、そんなのどうでもいいから」彼の大きな手が私の頬に触れた。「黙って俺に身を委ねなさい」

 頬に置かれた左手が、するすると移動を始める。耳朶を掠めただけでぴくっと身体が跳ねる。そのままハーフアップの髪の中に左手が差し込まれたかと思うとぐっと引き寄せられ、あっという間に熱い唇に包み込まれた。

 最初はガチガチに力が入っていたのに、熱でとろんと身体の緊張が解れてきた。
 息継ぎのタイミングがよく解らなくて唇を開けると、待ってましたとばかりに社長の舌が滑り込んで来た。
 溶けそうに、熱い。
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