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乙女ゲームの中の人
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ーと、シーン67-4、オッケー、了解。
この場面は悪役令嬢である私が、ヒロインの亜理紗を押して転ばすシーン。
そこを偶然通りがかった私の婚約者の桐谷政宗がヒロインを助けて私に向かい苦言を言うイベント発生シーンでもある。
「ちょっと、あなた何様よ?
私がここを通るの。あなたみたいな人は本来いられない場所なのよ?
そこでひれ伏していたら?」
取巻き令嬢の友梨佳も恵梨佳も悪役令嬢の私に加勢する。
「本当、いやだわ、これだから特待生で勉強が出来ても、肝心のマナーがなっていないのねぇ」
「きっと勉強のし過ぎでマナーって言葉すら、御存じないのよ」
とか言って。
そう言って私は通り過ぎる際にヒロインを小突くような感じで押す。
力何て全然入れてない、のに。
やだ!亜理紗ったら!!!!
横っ飛びかましやがった!
ちょ、それ反則!
私は悪役令嬢、奥野翡翠。
パッツン前髪、黒髪、エキゾチックじゃぱーんを地でいくあまり表情がない日本美人のキャラクターだ。
私はこの場面で無表情を維持しないといけないシーンなのだ。
あーーーーーーりーーーーさーーーーーー
盛大に吹き出しそうになるのをこらえてるため、私は半ば涙目だ。
多分、友梨佳も恵梨佳も同じだろう。彼女たちは睨んでいなければならないはずだ。
横っ飛びで盛大にすっころんだ亜理紗を、やっぱり偶然、そう偶然よ。
一部始終見ていなければならなかった政宗も目が点だった。
しかし、さすが政宗、体制をすぐ立て直し、亜理紗に向かう。
「大丈夫か?」
手を貸して亜理紗を助け起こす。
政宗の声が震えている気がするけど、きっと笑いをかみ殺しているのだろう。
「あ…だ、大丈夫です、ちょっと、滑って転んでしまって…」
亜理紗の弱弱しい声が聞こえる。
そう、ヒロインは決して私のせいにしない、いじらしいキャラクターなのだ。
自分で横っ飛びしたけど。
ヒーロー政宗、どうにか顔を戻したらしい。そのプロ根性、いいわね!
「何をやっているんだい、翡翠。
僕は一部始終見ていたよ。
君がそんなことをするなんて、信じられない。
なぜ、彼女を押したんだ?」
咎めるような声で、私を睨む。
ちょっと、唇引き攣ってるじゃない。
笑いたいのは分かるけど、ここ、イベント発生スチルがあるでしょ、次に!
「何のことかしら?政宗さん。
私、何もしていなくてよ?
友梨佳も恵梨佳も見ていてよ?
なんなら、ご確認なさって?」
私は後ろを振り返り、友梨佳と恵梨佳を見る。
二人とも小刻みに肩を震わせてるのは、政宗が怖いから、ではなく笑いをこらえてるからだ。
まぁ、このシーン、その政宗の迫力で私たちが退散するんだから、笑いださなきゃいいだけだから、いっか。結果良ければすべてよし、よね。
「もう一度聞く、翡翠。
一体どうして、彼女を押したんだ?」
「私を信じてくださらないの?
私達、婚約者でしょう?」
うっげー、私だっていやだよ、こんな女と結婚するなんて。
「翡翠…もういい、分かった。
君、怪我はないか?」
政宗は亜理紗を見て、
見て…
固まった。
亜理紗は、左の鼻の穴から、鼻血が出ていた。
鼻血出してるんじゃないわよ、亜理紗!!!!
だから横っ飛びは危険だってあれほど言ったじゃない!
つか、政宗!セリフ、セリフぅうううううう!
「もういいわ、行きましょう、友梨佳、恵梨佳」
捨てセリフを吐いて退場していく私と友梨佳、恵梨佳。
「大丈夫ですぅ。ほら、ね。
あっ!痛…」
「足をくじいたんだね、その足で歩くのは無理だ、僕が保健室まで連れて行こう」
そして、颯爽とお姫様抱っこをして保健室に向かう政宗。
本来であれば、華麗なるイベントスチル。
ヒロイン、鼻血だしてるけどね。
まぁ、絵面が微妙に違うけど、一応シナリオ通り。
ふう、肝が冷えた。
何やってくれてんのよ、亜理紗は。
全くもう。
おっといけない、皆様、ご紹介が遅れました。
私、奥野翡翠、いわゆる悪役令嬢でございます。
これは、オンライン乙女ゲーム、Finding the star -星を探してー
の一場面でございます。
はい、このゲーム、いわゆる乙女ゲームでしてね。
多分、ゲーム設定の時代は昭和?
令和の今の時代に昭和よ、昭和。
だって、この世界、スマホもないのよ。携帯はおろか、えーと、何?ピッチ?
あとね、なんだっけ、ポケット?ポケモ■じゃなくて、ポケベルだ、もない世界。
一体皆どうやって連絡とってるのかしらねって世界よ。
私、使ったことないわよ、公衆電話。一体どうやって相手の電話番号を知るのかしら。
調べたい情報とか、どうすんの?って感じ。
美味しいレストラン情報とか簡単に検索できないし、絶対友達との待ち合わせおくれられないじゃん。
いきなり具合悪くなったらどうすんの?
あぁ、ま、こんなこと関係ないか。
えーと、つまり、この世界は乙女ゲームってことでオーケー?
んで、舞台は東京の超お金持ち学校、大里の森学園。ヒロインは、佐藤亜理紗、16歳。
勉強が出来るので特待生として入学してきた庶民ちゃん。
庶民ちゃんがなじめるような学校ではありませーん。なんせ金持ちの閉鎖世界を濃縮したような学校だしね。
つか、いいのよ、乙女げーだもん。ご都合主義万歳、なんでもござれよ。
攻略対象は、6人。
メインヒーローは、私の婚約者である桐谷政宗、同い年の16歳。
真面目で温厚、頭の良さは学年1の爽やかイケメン君で、歴史ある桐谷物産の社長令息。
政宗を選んだ場合の悪役令嬢は私。
ちなみに、私は、元華族の血を引くやんごとなき旧家のお嬢様。
船舶会社の令嬢よ。
取巻き令嬢、双子の恵梨佳と友梨佳の婚約者も、攻略対象。
恵梨佳の婚約者は、大里 雄二、この学園の学園長のご令息、同い年の16sai。ちょっとチャラいキャラだけど、母親を小さい頃になくして、甘えん坊キャラでもある。
友梨佳の婚約者は渡辺 智樹これまた同い年の16歳、将来は医師志望のメガネで知的好奇心旺盛な渡辺総合病院の院長のご令息。
いつもはクールな、ツンデレキャラ。
ここにはいないけど、取巻き令嬢の
香織の婚約者、後藤衛は年上で18歳、この学園の生徒会長。
えーと、彼の家はなんだっけ?
「 おい!」
小突かれた。
振り向くと、香織と衛が立っていた。
「ちょっと、亜理紗見た?
横っ飛びしてなかった???私、お腹抱えて笑っちゃったわよ!
あんたたち、よく我慢できたわねーーーー」
思い出したのか、二人とも笑い出した。
「ちょ、やめてよ、思い出させないで、だってイベントスチルだよ?
お金おとしてもらわなくちゃさー、誰もプレィしてくれなくなったら、寂しいじゃん?」
「でも、あれはないわー、あれ、ヒロインやっちゃだめでしょー」
涙ぐみながら恵梨佳が言う。
我慢してたから涙でたか、そうか。
「亜理紗、無駄に行動力あるからねー
つか、政宗すごくない?鼻血出してるヒロインも凄いけど、あそこを噴出さずにきちんと終わらせた政宗がマジ凄い」
友梨佳も小刻みに震えながら泣いている。
気持ち分かるわー
「でも、これプレィしてる MEG1689QT って政宗ルート4周目?
あら、たった4周目で私達が直接動くんだもん、ラッキーじゃない?」
「クスクス、そうね、きっと向こうも初めて見る画面で目を白黒させてるわねー。
まさか、私達が意思をもって動くなんて、向こうは思っていないだろうし」
そう、このゲーム、販売されてから4年たってもロングランなのは、これが理由でもあるの。
だってキャラデザの神といわれた栄三子先生が、キャラデザだけでなくそのキャラにあったゲームを作りたいと、栄三子先生が自らがプロデュ―スした作品であり、遺作。
そう、遺作にして渾身の作品、執念のたまものなのかどうだかしらないけど、私達はゲーム内で意思をもって行動することが出来た。
まぁ、ストーリーには忠実に動いてるけどね。
でもね、ヒロイン亜理紗が暴走する。
ということで、ゲーム内で、隠しキャラならぬ隠し場面がみられるってね。
発生ポイントは不明、裏技不明という不安定要素抜群。
運がよくないと見れないの。
ちなみに、彼女の一押しは図書委員の、図書カードを渡すモブの一人だ。
名前はないので、勝手に図書カ君、と呼んでいる。
命名はヒロイン亜理紗だ。
そう、ヒロイン亜理紗は結構残念なはっちゃけヒロインだ。こっちでは。
今回も、フラっと倒れるなんて面白くない、ちょっと派手にやってもいいかな?
とは事前に言われていた。
まさかの横っ飛びとはね。
やってくれるわ、本当に。
あー、やだやだ、今度は友梨佳ルートで動くようお願いしておこう。
私の無表情キャラを崩すのは、私のプライドが許さないわ。
早くMEG1689QT、ログアウトしてくれないかしら。
このまま次のシーンで、私、亜理紗の顔見たら噴き出さずにいられるか、心配だわ。
次の場面はえーと、あ、3のテスト勉強図書室 選択したよ、MEG1689QT-----
図書カ君いるから、少しは抑止力になるかなー。
図書カ君いても、やばかったら、私、マジで涙目になりそう。
「ねー、ちょっと次の場面、図書室----!
ちょっと、恵梨佳と友梨佳もきてーーー、今回、私だけ行くのやだーーーー」
私は散々ブーたれたけど、来てくれなかった。
ちぇ、貴重なシーンになるのにぃ。
今日の亜理紗はぶっ飛びすぎて行動が読めないから笑ってしまいそうで嫌だ、そうだ。
くそう、亜理紗め。
せめてMEG1689QTが政宗推しでなかったら、私の出番はもっと少ないのにぃ!
歯噛みしながら、私はシーン98-8の場面に向けて用意するのだった。
この場面は悪役令嬢である私が、ヒロインの亜理紗を押して転ばすシーン。
そこを偶然通りがかった私の婚約者の桐谷政宗がヒロインを助けて私に向かい苦言を言うイベント発生シーンでもある。
「ちょっと、あなた何様よ?
私がここを通るの。あなたみたいな人は本来いられない場所なのよ?
そこでひれ伏していたら?」
取巻き令嬢の友梨佳も恵梨佳も悪役令嬢の私に加勢する。
「本当、いやだわ、これだから特待生で勉強が出来ても、肝心のマナーがなっていないのねぇ」
「きっと勉強のし過ぎでマナーって言葉すら、御存じないのよ」
とか言って。
そう言って私は通り過ぎる際にヒロインを小突くような感じで押す。
力何て全然入れてない、のに。
やだ!亜理紗ったら!!!!
横っ飛びかましやがった!
ちょ、それ反則!
私は悪役令嬢、奥野翡翠。
パッツン前髪、黒髪、エキゾチックじゃぱーんを地でいくあまり表情がない日本美人のキャラクターだ。
私はこの場面で無表情を維持しないといけないシーンなのだ。
あーーーーーーりーーーーさーーーーーー
盛大に吹き出しそうになるのをこらえてるため、私は半ば涙目だ。
多分、友梨佳も恵梨佳も同じだろう。彼女たちは睨んでいなければならないはずだ。
横っ飛びで盛大にすっころんだ亜理紗を、やっぱり偶然、そう偶然よ。
一部始終見ていなければならなかった政宗も目が点だった。
しかし、さすが政宗、体制をすぐ立て直し、亜理紗に向かう。
「大丈夫か?」
手を貸して亜理紗を助け起こす。
政宗の声が震えている気がするけど、きっと笑いをかみ殺しているのだろう。
「あ…だ、大丈夫です、ちょっと、滑って転んでしまって…」
亜理紗の弱弱しい声が聞こえる。
そう、ヒロインは決して私のせいにしない、いじらしいキャラクターなのだ。
自分で横っ飛びしたけど。
ヒーロー政宗、どうにか顔を戻したらしい。そのプロ根性、いいわね!
「何をやっているんだい、翡翠。
僕は一部始終見ていたよ。
君がそんなことをするなんて、信じられない。
なぜ、彼女を押したんだ?」
咎めるような声で、私を睨む。
ちょっと、唇引き攣ってるじゃない。
笑いたいのは分かるけど、ここ、イベント発生スチルがあるでしょ、次に!
「何のことかしら?政宗さん。
私、何もしていなくてよ?
友梨佳も恵梨佳も見ていてよ?
なんなら、ご確認なさって?」
私は後ろを振り返り、友梨佳と恵梨佳を見る。
二人とも小刻みに肩を震わせてるのは、政宗が怖いから、ではなく笑いをこらえてるからだ。
まぁ、このシーン、その政宗の迫力で私たちが退散するんだから、笑いださなきゃいいだけだから、いっか。結果良ければすべてよし、よね。
「もう一度聞く、翡翠。
一体どうして、彼女を押したんだ?」
「私を信じてくださらないの?
私達、婚約者でしょう?」
うっげー、私だっていやだよ、こんな女と結婚するなんて。
「翡翠…もういい、分かった。
君、怪我はないか?」
政宗は亜理紗を見て、
見て…
固まった。
亜理紗は、左の鼻の穴から、鼻血が出ていた。
鼻血出してるんじゃないわよ、亜理紗!!!!
だから横っ飛びは危険だってあれほど言ったじゃない!
つか、政宗!セリフ、セリフぅうううううう!
「もういいわ、行きましょう、友梨佳、恵梨佳」
捨てセリフを吐いて退場していく私と友梨佳、恵梨佳。
「大丈夫ですぅ。ほら、ね。
あっ!痛…」
「足をくじいたんだね、その足で歩くのは無理だ、僕が保健室まで連れて行こう」
そして、颯爽とお姫様抱っこをして保健室に向かう政宗。
本来であれば、華麗なるイベントスチル。
ヒロイン、鼻血だしてるけどね。
まぁ、絵面が微妙に違うけど、一応シナリオ通り。
ふう、肝が冷えた。
何やってくれてんのよ、亜理紗は。
全くもう。
おっといけない、皆様、ご紹介が遅れました。
私、奥野翡翠、いわゆる悪役令嬢でございます。
これは、オンライン乙女ゲーム、Finding the star -星を探してー
の一場面でございます。
はい、このゲーム、いわゆる乙女ゲームでしてね。
多分、ゲーム設定の時代は昭和?
令和の今の時代に昭和よ、昭和。
だって、この世界、スマホもないのよ。携帯はおろか、えーと、何?ピッチ?
あとね、なんだっけ、ポケット?ポケモ■じゃなくて、ポケベルだ、もない世界。
一体皆どうやって連絡とってるのかしらねって世界よ。
私、使ったことないわよ、公衆電話。一体どうやって相手の電話番号を知るのかしら。
調べたい情報とか、どうすんの?って感じ。
美味しいレストラン情報とか簡単に検索できないし、絶対友達との待ち合わせおくれられないじゃん。
いきなり具合悪くなったらどうすんの?
あぁ、ま、こんなこと関係ないか。
えーと、つまり、この世界は乙女ゲームってことでオーケー?
んで、舞台は東京の超お金持ち学校、大里の森学園。ヒロインは、佐藤亜理紗、16歳。
勉強が出来るので特待生として入学してきた庶民ちゃん。
庶民ちゃんがなじめるような学校ではありませーん。なんせ金持ちの閉鎖世界を濃縮したような学校だしね。
つか、いいのよ、乙女げーだもん。ご都合主義万歳、なんでもござれよ。
攻略対象は、6人。
メインヒーローは、私の婚約者である桐谷政宗、同い年の16歳。
真面目で温厚、頭の良さは学年1の爽やかイケメン君で、歴史ある桐谷物産の社長令息。
政宗を選んだ場合の悪役令嬢は私。
ちなみに、私は、元華族の血を引くやんごとなき旧家のお嬢様。
船舶会社の令嬢よ。
取巻き令嬢、双子の恵梨佳と友梨佳の婚約者も、攻略対象。
恵梨佳の婚約者は、大里 雄二、この学園の学園長のご令息、同い年の16sai。ちょっとチャラいキャラだけど、母親を小さい頃になくして、甘えん坊キャラでもある。
友梨佳の婚約者は渡辺 智樹これまた同い年の16歳、将来は医師志望のメガネで知的好奇心旺盛な渡辺総合病院の院長のご令息。
いつもはクールな、ツンデレキャラ。
ここにはいないけど、取巻き令嬢の
香織の婚約者、後藤衛は年上で18歳、この学園の生徒会長。
えーと、彼の家はなんだっけ?
「 おい!」
小突かれた。
振り向くと、香織と衛が立っていた。
「ちょっと、亜理紗見た?
横っ飛びしてなかった???私、お腹抱えて笑っちゃったわよ!
あんたたち、よく我慢できたわねーーーー」
思い出したのか、二人とも笑い出した。
「ちょ、やめてよ、思い出させないで、だってイベントスチルだよ?
お金おとしてもらわなくちゃさー、誰もプレィしてくれなくなったら、寂しいじゃん?」
「でも、あれはないわー、あれ、ヒロインやっちゃだめでしょー」
涙ぐみながら恵梨佳が言う。
我慢してたから涙でたか、そうか。
「亜理紗、無駄に行動力あるからねー
つか、政宗すごくない?鼻血出してるヒロインも凄いけど、あそこを噴出さずにきちんと終わらせた政宗がマジ凄い」
友梨佳も小刻みに震えながら泣いている。
気持ち分かるわー
「でも、これプレィしてる MEG1689QT って政宗ルート4周目?
あら、たった4周目で私達が直接動くんだもん、ラッキーじゃない?」
「クスクス、そうね、きっと向こうも初めて見る画面で目を白黒させてるわねー。
まさか、私達が意思をもって動くなんて、向こうは思っていないだろうし」
そう、このゲーム、販売されてから4年たってもロングランなのは、これが理由でもあるの。
だってキャラデザの神といわれた栄三子先生が、キャラデザだけでなくそのキャラにあったゲームを作りたいと、栄三子先生が自らがプロデュ―スした作品であり、遺作。
そう、遺作にして渾身の作品、執念のたまものなのかどうだかしらないけど、私達はゲーム内で意思をもって行動することが出来た。
まぁ、ストーリーには忠実に動いてるけどね。
でもね、ヒロイン亜理紗が暴走する。
ということで、ゲーム内で、隠しキャラならぬ隠し場面がみられるってね。
発生ポイントは不明、裏技不明という不安定要素抜群。
運がよくないと見れないの。
ちなみに、彼女の一押しは図書委員の、図書カードを渡すモブの一人だ。
名前はないので、勝手に図書カ君、と呼んでいる。
命名はヒロイン亜理紗だ。
そう、ヒロイン亜理紗は結構残念なはっちゃけヒロインだ。こっちでは。
今回も、フラっと倒れるなんて面白くない、ちょっと派手にやってもいいかな?
とは事前に言われていた。
まさかの横っ飛びとはね。
やってくれるわ、本当に。
あー、やだやだ、今度は友梨佳ルートで動くようお願いしておこう。
私の無表情キャラを崩すのは、私のプライドが許さないわ。
早くMEG1689QT、ログアウトしてくれないかしら。
このまま次のシーンで、私、亜理紗の顔見たら噴き出さずにいられるか、心配だわ。
次の場面はえーと、あ、3のテスト勉強図書室 選択したよ、MEG1689QT-----
図書カ君いるから、少しは抑止力になるかなー。
図書カ君いても、やばかったら、私、マジで涙目になりそう。
「ねー、ちょっと次の場面、図書室----!
ちょっと、恵梨佳と友梨佳もきてーーー、今回、私だけ行くのやだーーーー」
私は散々ブーたれたけど、来てくれなかった。
ちぇ、貴重なシーンになるのにぃ。
今日の亜理紗はぶっ飛びすぎて行動が読めないから笑ってしまいそうで嫌だ、そうだ。
くそう、亜理紗め。
せめてMEG1689QTが政宗推しでなかったら、私の出番はもっと少ないのにぃ!
歯噛みしながら、私はシーン98-8の場面に向けて用意するのだった。
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