19 / 67
19
しおりを挟む乃亜の胸の先を虐めながら、ヴィクトールが腰を進めてくる。
どうしてか、胸を苛まれると、早く奥まで来てほしいという欲求が胸中にもたげた。
自分の体が、明確に彼を求めている。深いところまで来てほしいと、切なくなる。
侵入してくる熱の塊が、乃亜の体を内側から少しずつ支配していった。
乃亜の乳房は汗ばみ、同様にヴィクトールの手も汗ばんでいるからだろう。ふたりの肌が生々しく密着していた。
彼の手によって形を変える、自身の乳房。それがこんなにも淫らに見えるのは、どうしてなのか。
ヴィクトールの屹立が、すべて乃亜のナカに収まった。
あんなにも大きかったものが本当に入ってしまったという驚きはあるが、それ以上に、奥まで感じる彼の熱と脈動に、胸が満たされる心持ちになる。
深くまで来ている彼を、身をもって感じた。
「……痛むか?」
問われ、乃亜は首を横に振る。違和感がないと言えば嘘になるが、それでもヴィクトールがていねいに慣らしてくれたおかげか、痛みはなかった。
安堵したふうに、彼は薄く笑む。
「動くぞ……」
「……はい」
ゆっくりと腰を引いたヴィクトールが、今度は軽く腰を打ちつけてきた。
圧倒的な質量に内部全体をこすられ、最奥を突き上げられる。
初めて感じるその衝撃を、言葉にするのは難しかった。
泣いてしまいそうになる快感に、自身の理性が溶けていく感覚。
もっとしてほしいと、めちゃくちゃにしてほしいという欲求が、徐々に胸中で大きくなっていった。
――自分は今、彼に抱かれている。
それを、どうしようもないほどに強く実感した。
すると、ヴィクトールがまた乃亜の乳首を刺激する。
突起を軽く引っぱり、次いで指の腹で挟んで、ぐりぐりと攻め立てた。
そうしながら律動も続けられて、快感が乃亜の許容量を超える。
初体験の身にこの愉楽は、あまりに大きすぎた。胸と秘部、両方の法悦を一度に受け入れられるほど、乃亜の身は大人になりきってはいない。
二箇所から与えられる快楽が、乃亜の体内でぶつかり合い、乃亜を内側からも揺さぶっていく。
「ヴィクトールさ……っ、これだめぇッ……!」
「そうか? お前の中は嬉しそうに絡みついてくるが」
腰を押しつけて深く密着してきた彼が、怒張の先端で秘部の過敏な最奥をぐりぐりとえぐった。
そうしながらも、胸の尖りも依然として指の腹でこねて苛む。
「ゃううぅっ! あッ、ふぁアアッ!」
強烈な愉悦に熱くなった目頭が、涙を零した。
27
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる