彼女は、人間を想う。

ツキミヤ

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Fifth memory~希望~

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(なんだったんだ一体・・・)
俺は昨日のレイスの行動に疑問を抱きながらも、帝国について調べることにした。
「さて、帝国に行くにあたってまずは情報収集だな。」
俺はとりあえず街に出て情報を集めることにした。
「拓真さんたちに聞くのもありだが、帝国についてはあまり知らないからな・・・」
俺は当てもなく歩いていると、ある店が目に入った。
「あれは・・・」
そこには喫茶店のような店があった。
看板には『喫茶 黒猫』と書かれている。
「よし、ここにしよう!」
俺は店の扉を開けて中に入る。すると中には可愛らしい女の子がいた。おそらくこの子が店長だろう。
「いらっしゃいませ~!って、静夜くんじゃない!」
「え?もしかして彩香か?」
そこにいたのは俺が昔通っていた小学校の同級生である柊彩香だったのだ。
「久しぶりだな!元気してたか?」
「うん!もちろんだよ!」
「それなら良かったよ。」
「ところで今日はどうして来たの?もしかして私に会いに来てくれたとか!?」
「違うわ!情報収集に来たんだよ。」
「情報収集?なんの?」
「帝国についてのだよ。」
俺がそう言うと、彩香の顔つきが変わった。
「へぇー、帝国に行くつもりなんだ?」
「ああ、そうだ。」
「なるほどねぇ・・・じゃあこれ飲んでいきなよ。サービスするからさ。」
そう言って出された飲み物はコーヒーだった。
「ありがとう。遠慮なく頂くとするよ。」
俺は一口飲むと驚いた。
「美味いな・・・」
「でしょ?自信作なんだよね!」
それからしばらく、俺と彩香は昔話をして盛り上がっていた。そのとき誰かが店の中に入ってきた。
「見つけましたよ。マスター。情報収取と言いながら、いい度胸ですね。その女性とイチャイチャして。私の気も知らずに・・・」
そこには怒りに満ちた表情をしたレイスの姿があった。
「ちょっ!?誤解だって!」
「問答無用です!」
そう言ってレイスは俺に抱きついてきた。
「ちょっ!離れろ!」
「いやです。」
「お前は子供か!」
「マスター、うるさいですよ?」
「はい、すみません・・・」
俺は抵抗を諦めた。
「まったく・・・」
俺はため息をついた。
「あの・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「いや、あなたは誰ですか?」
レイスがそう言った瞬間、場の空気が凍った。そして次の瞬間には彩香の目付きが鋭くなっていた。
「ふーん、そういうことね・・・」
「い、いや待ってくれ!これは誤解なんだ!」
「言い訳は聞きたくないかな。」
俺は必死に弁明しようとするが、全く聞いてくれなかった。
「おい、レイスなんとかしてくれ!」
「はぁ・・・わかりましたよ。」
そう言ってレイスは俺から離れてくれた。
「ありがとう・・・」
俺は安堵のため息をつく。
「あの・・・」
「ん?どうしたんだ?」
「いや、あなたは誰ですか?」
レイスがそう言った瞬間、場の空気が凍った。そして次の瞬間には彩香の目付きが鋭くなっていた。
「ふーん、そういうことね・・・」
「い、いや待ってくれ!これは誤解なんだ!」
「言い訳は聞きたくないかな。」
俺は必死に弁明しようとするが、全く聞いてくれなかった。
「おい、レイスなんとかしてくれ!」
「はぁ・・・わかりましたよ。」
そう言ってレイスは俺から離れてくれた。
「ありがとう・・・」
俺は安堵のため息をつく。
「それで、あなたは静夜くんとはどういう関係なのかしら?」
彩香はレイスに向かって質問をする。
「私はマスターの婚約者です。」
「ふーん、なるほどね。」
彩香はさらに鋭い目付きで睨む。「そ、それは本当だから!」
俺は慌てて訂正する。
「まあ、とりあえず信じることにするわ。」
「ありがとうございます。」
「それにしても、静夜くんってモテるんだね。こんな美人な人と婚約しているなんてさ。」
「う、うるさいな!」
俺は恥ずかしくなり、顔を背けた。
「それでは、私たちは失礼します。」
レイスはそう言って店を出ていった。
「それじゃあ、また来てね。」
「ああ、分かったよ。」
俺は残っていた料理を食べ終え、彩香に別れを告げると、レイスを追いかけて喫茶店を出た。
(あいつ、怒ってないといいけどな・・・)
俺はそんなことを考えていた。
「はぁ・・・疲れた・・・」
俺は疲労困ぱいしていた。
「お帰りなさいませ、ご主人様♡」
そうして出迎えたのはメイド服姿のレイスだった。
「・・・なんの真似だ?」
「いえ、少し遊んでみようかと思いまして。」
「なにがしたいんだよ?」
「もちろん、マスターが喜ぶかと思いまして。」
「はいはい、わかったよ。」
「反応が薄いですね・・・」
「慣れてるからな。」
俺がそう言うと、レイスは頬を膨らませて拗ねる。
「・・・かわいい。」
俺は小声で呟いた。
「え?何か言いましたか?」
「いや、なんでもないぞ。」
あぶねぇ。聞かれたらまたイジり倒されるところだった。
「そうですか。」
「それより、今日はもう寝たいんだけど・・・」
「わかりました。一緒に寝ましょう。」
「は?いや、それはダメだろ・・・」
「どうしてですか?」
「いや、俺たちまだ高校生だし・・・それにレイスも彩夏さんに自分の部屋用意してもらったじゃん。」
「別に大丈夫ですよ。私達の関係なら問題ありません。」
「いや、でもさ・・・」
「もしかして嫌なんですか?」
「そういうわけじゃないけどさ・・・」
俺が渋っていると、レイスが涙目になってきた。
「ぐすっ・・・ふえぇぇ・・・」
「あっ!泣くなって!」
「だってぇ・・・」
「あ~、わかったよ。いいよ、一緒に寝ても。ただし、変なことするなよ。」
「はい、わかっていますよ。」
こうして、俺はレイスと添い寝することになった。
(まぁ、いっか・・・)
俺は諦めて眠りについた。
次の日、俺は朝早くから起こされた。
「起きてください!朝ですよ!」
「いやだ。眠い。寝る。」
「まったく。ご両親から朝はとてつもなく弱いと聞いていましたが、まさかここまでとは。」
レイスはそう言って俺の掛布団を引っぺがしてきた。
「ヤメロォ!!!」
俺は必死に抵抗するが、全く敵わなかった。
「おやおや、朝からお元気ですねぇ。」
なんだかんだやっているうちに彩夏さんが部屋の前まで来ていた。
「あら、おはよう。二人とも仲良しね♪」
「あっちょっと!!!彩夏さん!見てないで助けて!!!」
「フフッ朝食の用意ができたから終わったら食堂に来てね。それに帝国についての新しい情報もあるからね。待ってるよ。」
そう言って彩夏さんは行ってしまった。
「あぁ・・・俺の睡眠時間が・・・」
俺は落胆した。だが、そのあとすぐにレイスによってベッドに押し倒された。
「さあ、観念して早く済ませてしまいましょう。」
「おい、待て。何する気だ?」
「では、いただきますね。」
「おい、少しは人の話を・・・ッんっ!?」
そういうや否や、彼女の柔らかい唇で口をふさがれた。
俺は驚きながらも受け入れる。
「「ぷはぁ・・・」」
ようやく解放される。俺は息を整えながら言った。
「おい、いきなりすぎるだろ。」
「すみません。我慢できませんでした。嫌でしたか?」
レイスが申し訳なさそうに聞いてくる。
「嫌ではなかった。」
恥ずかしい気持ちを押し殺して何とか答えた。
緊張を和らげるようにしてため息をつく。それから俺たちは着替えをして、一緒に食堂に向かった。
*****
(やっと着いたか。)
俺はそう思い、扉を開ける。するとそこには彩夏さんがいた。
「おっ来たね。こっちに座りたまえ。」
そう言われ席に着くと、レイスが口を開いた。
「それで、帝国のことについての情報というのは?」
「ああ、それについてなのだが・・・」
そう言うと、彼女は真剣な顔つきになった。
「実は昨日の夜、この施設の周りを怪しい人物がうろついていたんだ。」
「怪しい人物?」
「ああ、そうだ。フードを被っていて、性別もわからなかった。」
「そいつはどうなったんですか?」
「もちろん、捕まえようとしたのだが逃げられてしまった。」
「そうですか。」
レイスは少し残念そうに言う。
「だが、安心してくれ。おそらくまた来るだろう。その時は必ず捕らえてみせるよ。」
彩夏さんは自信満々に言い切った。
「はい、お願いします。」
俺も同意するように返事をした。そして、その後は特に何もなく1日が終わった。
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感想 2

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みんなの感想(2件)

やがわ
2022.02.13 やがわ

この作品は、主人公の静夜とAIのレイスのもどかしい感じが表現されていてどきどきしてしまう作品でした。これからも面白い作品を作ってください。陰ながら応援させてもらいます。好きです付き合ってください

2022.02.14 ツキミヤ

最後が告白になっていますねw
ありがとうございます。もうすぐ続きを書こうと思っておりますのでお楽しみに

解除
おんじゅ
2022.01.24 おんじゅ

アァ

2022.01.26 ツキミヤ

おんじゅさんもなにかコンテンツを出してみてはいかがでしょうか。

解除

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