魔力最強の兄と武力最強の妹

虎鉄

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第Ⅰ章 英雄の孫

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「おい、リーシャ!いつまで寝てるんだ?そろそろ行くぞ!」
「うー、眠い。式で寝るのはいい?」
「はぁ、昨日何時に寝たんだよ?」
「んー、3時半?」
「呆れた。母さん行ってくるね!」
俺はライアン・アンガート。今日から帝国アルガドにある士官学校へ通い始める16才。祖父は英雄ランスロット。
母さんは一緒に暮らしているが父さんは魔獣狩りのために世界のあちこちを飛び回っている。
で、眠そうにしているのが双子の妹のリーシャ。
俺は魔力に優れ、リーシャは武力に優れている。

















「えー、ではこれで入学式を終わります。この後クラス分けのテストを行いますので新入生は自分の選択した科に応じて移動してください。魔力クラスは第三実技室へ、武力クラスはグラウンドへお願いします。」
式は凡そ30分程。リーシャはずっと寝てた。
選択した科だか言わずもがな俺は魔力である。








「はい、では魔力のテストを開始します。方法は自分の使える各属性の一番高威力の攻撃魔法か治癒魔法をあの標的に打ってください。」
魔法には7つの基礎属性と3つの上級属性がある。基礎は火、水、土、風、雷、闇、光。上級は時、天、空。それに治癒魔法が存在する。
あと古代魔法ってのがある。
俺は祖父の訓練で全て使える。
加えて、魔法には下級、中級、上級、超級、神級の5つのランク分けがされていて、下級はほぼ無詠唱で行える中級以上は一般に詠唱が必要でランクが上の程時間が長い。
「次の子、聞いてる。そこの銀髪の子だよ?」
おっと、どうやら俺の番のようだ。
とその時。
ドガァァァァァァン!
「何?」「グラウンドから?」
グラウンドの方からありえない音が響いた。原因は何となく分かった。
「先生、全力でやっていいんですよね?」
「え、えぇ。そういったはずですよ?」
俺は確認をとる、これで壊しても文句はない。
「では。ふー、魔神融合テビルフュージョン。」
俺の特性のスキルの一つ魔神融合。祖父から受け継いだスキルの一つで魔神アリアンロッドの力を借りれる。
目は青目から金目へと変わり、銀髪は黒髪へ変化する。
他の生徒や先生も呆然としている。
「離れていた方が身のためですよ?」
そういうと全員後方へ下がる。
「古代魔法《要素爆発エレメントフォース》!」
標的に向かい古代魔法神級の元素爆発を放つ。用は7つ全てを合成、爆発させる魔法。
ドガァァァァァァン! 
標的の周囲は陥没し、天井は吹き飛んでいた。
「で、治癒魔法、修復リペア。」
その破壊した部分を完全に修復する。
「ちょ、君は何者?」
先生の問いかけに
「ライアン・アンガート。父はSランク討魔使ボルドー・アンガート。祖父は英雄ランスロット・アンガートです。」
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