魔力最強の兄と武力最強の妹

第Ⅱ章 他の孫を探して

英雄の遺伝子

俺達は依頼を一時保留にし一路失われた大地ことオーストラリア大陸へ向かった。
「足取りは？」
「情報によるとラインは北のミズール港から内陸へ向かったらしい。で足取りが途絶えたのはエアーズロック付近だ。とりあえずそこまでヘリで送ってもらう。」
「ヒロト、それはどうやら無理らしいぞ。前方見てみな。」
ヘリの前方に多くの飛行型魔物が多く見受けられる。
「じゃあここで下ろしてもらいましょうか？」
「分かりました。降下します。」
その後、俺達は遅い来る魔物の群れを切り伏せながらエアーズロック目掛け進んで行った。
エアーズロックまであと十キロを切った頃
「あの北、いる。」
リーシャの一言で俺達はスピードを上げた。



















エアーズロック北
「父さん、大丈夫か？」
「ぼ、ボルドー。わしはもう持たん。」
「じいちゃん、頑張れ。もうすぐエアーズロックのかけらが届く。あれには不治の病ですら治せるって言うから。」
「わしは……もう長く生きた。ひ…孫の姿……が見れんのは…………残念じゃな。ハリ……ル、最後の言葉じゃ………わしにはお………前とライ、リーシャの……他にあと四人の孫がおる。……わしの孫には封印………を施してある。わしの死でお前ら三人の封印はとける。後の…………四人は三人が同時に会うことで封印がとけるはずじ……ゃ、七人の孫の………力を合わせれば封印し……た魔神も滅ぼ………せるはずじゃ、あ……いつが、あいつ……さえ滅ぼせばこの世界………は……西暦時代へもど…るじゃろ…う……」






この言葉の数分後英雄ランスロット・アンガートは失われた大地で病によってその命の花を散らせた。
悲しみに暮れるラインのメンバーの前にルミエールが現れたのは英雄の死の二時間後だった。
その時ランスロットの孫の右手にはそれぞれ紋章が浮かんでいた。
ライアンには《鷲》リーシャには《獅子》ハリルには《馬》。
「お、おい。」「嘘でしょ？」「まさか、」
「「「マドル！その右手！」」」
そしてマドルには《蛇》の紋章が浮かんでいた。