15 / 40
15.何もしないので安心してください。
しおりを挟む
「セルシオ・カルパシーノ、カルパシーノの父よ。そなたは、アリドネ・シャリレーンを妻とし、病める時も、健やかな時も、貧しい時も、豊かな時も、喜びあっても、悲しみあっても、死が2人を分つまで愛を誓い、妻を想い添うことを、神聖なる婚姻の契約の元に、誓いますか?」
神父がゆっくりと誓いの言葉を読み上げる言葉に私は思わず、セルシオの横顔を見た。優しくで穏やかな、ずっと見てきた彼の顔だ。回帰前も最期まで私に対して彼が向けた表情だ。私の知らないところで、怒りや悲しみで表情を歪めた事もあったはずだ。
(なんだろう、胸が苦しい⋯⋯私、全然彼のことを支えられてなかったんだ)
「はい、誓います」
優しく落ち着いたセルシオの声を聞き、私は小さく深呼吸をし気持ちを落ち着け神父の方を向いた。
「アリアドネ・シャリレーン、そなたは、セルシオ・カルパシーノを夫とし、病める時も、健やかな時も、貧しい時も、豊かな時も、喜びあっても、悲しみあっても、死が2人を分つまで愛を誓い、夫を想い添うことを、神聖なる婚姻の契約の元に、誓いますか?」
私は自分がアリアドネとして彼と結婚している事に改めて気づかされた。回帰前、彼が悩みを相談してくれないことを寂しく思ったが、そもそも騙しているような女に重要なことを話せるはずがない。彼を守る為にも、今晩、私は自分の正体を彼に明かそうと思う。
「はい、誓います」
私は、今度こそセルシオを守り抜く誓いをした。
「国王陛下万歳!」
「王妃殿下万歳!」
誓いの言葉を交わし合った後、周りが急に万歳を繰り返し出す。
実は結婚式はこれでお終いだったりする。
誓いの口づけがないことに前回はホッとしたが、今は誓いの口づけくらいさせて欲しいと思ってしまう。
(今度は初夜で口づけがあるかしら? いや、それ以上のことがあるはず⋯⋯)
「大丈夫か? 顔が真っ赤だが、具合が悪いんじゃ⋯⋯」
セルシオが心配そうに私にそっと囁きかけてくる。
いやらしい想像をして興奮したとはとても言えない。
「大丈夫です。結婚式の熱気がすごくて、この国を守りたいという気持ちが一層強まった次第です」
私の言葉に彼が少し笑った。
(セルシオのこの笑顔が好き! もっと彼を笑顔にできるように頑張らなきゃ。まずは、初夜で彼を笑顔にしてみせるわ)
♢♢♢
「すべてご準備が整いました。アリアドネ様」
「マリナ、本当にありがとね。こんなにお肌ってツルンツルンになるものなのね。あなたの丁寧な仕事ぶりには、いくら感謝しても足りないわ」
私がお礼を言うと、マリナは少し照れながらお辞儀をして部屋を出ていった。
ふと、私は回帰前に寝室でルイス皇子を待たされた時を思い出した。
メイドが下がるなり、指を噛み切りベッドの下に魔法陣を書いたこと。
クズだったルイス皇子に押し倒され恐怖を感じながらも、返り討ちにしたこと。信じていたのに私を盗聴して、裏で手を引いていたであろう唯一の身内の姉を生贄にしたこと。
本当に最低な記憶だが、今、思い出すと着替えさせられた繊細なレースの寝巻きは可愛かった。
今、着ている寝巻きはデザインがとっても簡素だ。
そもそも、カルパシーノ王国において寝巻きは機能性重視で可愛いデザインのものがない。帝国を訪れたら、寝巻きだけは買って帰ったほうが良いだろう。
(セルシオに少しでも可愛いと思われたいわ)
「カリン、何を考えていたんだ?」
不意に話しかけられ、ベッドに座って考え事をしていた私の隣にセルシオが座っていることに気がついた。
彼の瞳に私が映っているのが分かる。
時を戻す前、彼の瞳にもう1度私を映して欲しいと願った。
「セルシオ⋯⋯私⋯⋯」
涙がとめどなく溢れてくる。
回帰前、セルシオが私をカリンと呼んだのは絶命する直前だった。
彼に恋をしてからは、アリアドネと呼ばれるのがとても辛かった。
正体をバラしたら姉を裏切る事になり、騙しているのは彼を裏切る事になる。私はいつも愛する彼を騙している罪悪感でいっぱいだった。
「カリン、無理をしなくて良い。今日は何もしないから大丈夫だ」
私は、過去にも彼が同じようなことを私に言ったことを思い出した。
そして私は、彼が今日だけではなく最期まで私に手を出してこなかったことを知っている。
「無理なんかしてないです」
「そうだ。カリン、左手を出して」
彼はそういうと私の左手の薬指に、シンプルな結婚指輪を嵌めた。
前回は、隣の指に姉のくれた指輪が嵌められていた。
(そうだ、正体をばらそう!)
「あの⋯⋯実はお話がありまして⋯⋯すみません、ベッドに寝っ転がって話しませんか? 何もしないので安心してください」
私はとりあえず気持ちを落ち着けようと、寝転がった。
シーツを持ち上げて、彼をベッドに引き入れる。
「何もしないって⋯⋯カリンは本当に面白いな」
セルシオが私の隣で寝転がっている。
私はそれだけで胸がいっぱいになって幸せな気持ちになった。
「セルシオ⋯⋯今日からずっとこうやって私の隣で寝てくれませんか? あなたの事をもっと知りたいのです。毎晩、沢山お話しをしたいです。楽しいことだけでなく悩みも吐き出してください。何も解決策は出せないかもしれないけれど、あなたが何を悩んでいるかだけでも知りたいんです。悩みや苦しみを私にも分けて欲しいんです」
これは、ずっと言いたかった私の気持ちだ。
回帰前は初夜以外は私たちは寝所を別にした。
日中政務で忙しい彼の邪魔にならないように、早朝稽古と食事の時にだけ一緒にいる毎日だった。
(夜も一緒の時間が取れれば、会話の機会を増やすことができるわ)
彼を騙している事、自分に解決策を出せる程の頭がないこと、姉のフリをしなければいけない事に私はいつも引け目を感じていた。
彼が追い詰められていたことを薄々感じていたのに、私は何もできなかった。
でも、前回よりは手に入る書物は読み込んで教養も身につけているし、役に立つ私になれているはずだ。
彼は自分の苦しみをなんとか自分の中で処理をしようとする。
セルシオは国王である責任感が人一倍強い。
それは素敵な事だけれど、私としては国よりも自分を大切にして欲しかった。
「もちろん。カリンが望むなら毎晩一緒にいよう。俺もカリンのことが知りたい。君はどんな子なの?」
セルシオが急に私を抱きしめてくる。
心臓の鼓動が小動物のように早くなって今にも死にそうだ。
私は静かに小さく深呼吸して心を落ち着けた。
「私の正体は孤児院に捨てられたアリアドネの双子の妹です⋯⋯ずっと、あなたの事を騙していました⋯⋯私の本当の名前はカリンです。王女でもなんでもない捨て子です」
セルシオの宝石のような瞳をじっと見つめながら、私は自分の正体を明かした。言葉にすると酷い話だと自分でも気が付く。妃にした女が自分を騙していたのだ。
「カリンのこと知ってたよ。だから、怯えないでも大丈夫。僕は君のことが大切で大好きだから」
ギュッと抱きしめられ、彼の温もりに包まれた。
それと同時に彼の「大好き」は私が孤児院の子たちに言う、「大好き」と変わらないと感じた。
本当は女としても彼に求めて欲しい。
「私が怖いのはセルシオを失うことだけです。今日は疲れましたよね。本当に何もしないので安心して寝てください」
私は彼の胸元に手を当てて神聖力を使った。
過去にも、早朝稽古の後に神聖力で毎回彼の疲れを癒していた。
夜も会うことで1日の疲れもとれるようになりそうだ。
「今のは神聖力? 温かくて気持ちいいな」
セルシオが私を見てにっこり笑うとそっと目を閉じた。
私は彼といられることが嬉しくて、ずっと彼の寝顔を見ていた。
しばらくすると、急にセルシオがパチっと目を開けた。
「カリン、眠らないのか?」
「セルシオこそ眠っていなかったのですか? もしかして、私のこと警戒してますか? 本当に何もしませんし、私は刺客とかではないですよ。」
セルシオが眠ったフリをしていた事に私は狼狽えた。
よく考えれば孤児であった私が剣を扱えるのはおかしい。
(暗殺者と疑われているかも)
「いや、警戒しているんじゃなくて⋯⋯眠ろうとしたけれど、流石にそんなに見られていると眠れないかな」
ためらうように発せられた彼の言葉に衝撃を受けた。
彼は目を瞑っていても、私が彼を見ていたことに気がついたらしい。
(気配とか、そういうやつを感じたってこと?)
「セルシオ! 私の覗き見に気がつくとは、本当に凄いですね。弱点はないのですか? 毎晩、こうやってくっついて寝ましょうね。おやすみなさい」
彼の弱点、苦手なことは何だろう。1年も結婚していたのにそんなことも分からない。これから、じっくりと彼と時間を過ごして彼のことをもっと知っていきたい。
私はもっと彼の顔を見ていたかったけれど目を瞑り、幸せな気持ちで眠りについた。
明日の朝には帝国行きの船に乗って、約1ヶ月は彼と会えなくなる。
神父がゆっくりと誓いの言葉を読み上げる言葉に私は思わず、セルシオの横顔を見た。優しくで穏やかな、ずっと見てきた彼の顔だ。回帰前も最期まで私に対して彼が向けた表情だ。私の知らないところで、怒りや悲しみで表情を歪めた事もあったはずだ。
(なんだろう、胸が苦しい⋯⋯私、全然彼のことを支えられてなかったんだ)
「はい、誓います」
優しく落ち着いたセルシオの声を聞き、私は小さく深呼吸をし気持ちを落ち着け神父の方を向いた。
「アリアドネ・シャリレーン、そなたは、セルシオ・カルパシーノを夫とし、病める時も、健やかな時も、貧しい時も、豊かな時も、喜びあっても、悲しみあっても、死が2人を分つまで愛を誓い、夫を想い添うことを、神聖なる婚姻の契約の元に、誓いますか?」
私は自分がアリアドネとして彼と結婚している事に改めて気づかされた。回帰前、彼が悩みを相談してくれないことを寂しく思ったが、そもそも騙しているような女に重要なことを話せるはずがない。彼を守る為にも、今晩、私は自分の正体を彼に明かそうと思う。
「はい、誓います」
私は、今度こそセルシオを守り抜く誓いをした。
「国王陛下万歳!」
「王妃殿下万歳!」
誓いの言葉を交わし合った後、周りが急に万歳を繰り返し出す。
実は結婚式はこれでお終いだったりする。
誓いの口づけがないことに前回はホッとしたが、今は誓いの口づけくらいさせて欲しいと思ってしまう。
(今度は初夜で口づけがあるかしら? いや、それ以上のことがあるはず⋯⋯)
「大丈夫か? 顔が真っ赤だが、具合が悪いんじゃ⋯⋯」
セルシオが心配そうに私にそっと囁きかけてくる。
いやらしい想像をして興奮したとはとても言えない。
「大丈夫です。結婚式の熱気がすごくて、この国を守りたいという気持ちが一層強まった次第です」
私の言葉に彼が少し笑った。
(セルシオのこの笑顔が好き! もっと彼を笑顔にできるように頑張らなきゃ。まずは、初夜で彼を笑顔にしてみせるわ)
♢♢♢
「すべてご準備が整いました。アリアドネ様」
「マリナ、本当にありがとね。こんなにお肌ってツルンツルンになるものなのね。あなたの丁寧な仕事ぶりには、いくら感謝しても足りないわ」
私がお礼を言うと、マリナは少し照れながらお辞儀をして部屋を出ていった。
ふと、私は回帰前に寝室でルイス皇子を待たされた時を思い出した。
メイドが下がるなり、指を噛み切りベッドの下に魔法陣を書いたこと。
クズだったルイス皇子に押し倒され恐怖を感じながらも、返り討ちにしたこと。信じていたのに私を盗聴して、裏で手を引いていたであろう唯一の身内の姉を生贄にしたこと。
本当に最低な記憶だが、今、思い出すと着替えさせられた繊細なレースの寝巻きは可愛かった。
今、着ている寝巻きはデザインがとっても簡素だ。
そもそも、カルパシーノ王国において寝巻きは機能性重視で可愛いデザインのものがない。帝国を訪れたら、寝巻きだけは買って帰ったほうが良いだろう。
(セルシオに少しでも可愛いと思われたいわ)
「カリン、何を考えていたんだ?」
不意に話しかけられ、ベッドに座って考え事をしていた私の隣にセルシオが座っていることに気がついた。
彼の瞳に私が映っているのが分かる。
時を戻す前、彼の瞳にもう1度私を映して欲しいと願った。
「セルシオ⋯⋯私⋯⋯」
涙がとめどなく溢れてくる。
回帰前、セルシオが私をカリンと呼んだのは絶命する直前だった。
彼に恋をしてからは、アリアドネと呼ばれるのがとても辛かった。
正体をバラしたら姉を裏切る事になり、騙しているのは彼を裏切る事になる。私はいつも愛する彼を騙している罪悪感でいっぱいだった。
「カリン、無理をしなくて良い。今日は何もしないから大丈夫だ」
私は、過去にも彼が同じようなことを私に言ったことを思い出した。
そして私は、彼が今日だけではなく最期まで私に手を出してこなかったことを知っている。
「無理なんかしてないです」
「そうだ。カリン、左手を出して」
彼はそういうと私の左手の薬指に、シンプルな結婚指輪を嵌めた。
前回は、隣の指に姉のくれた指輪が嵌められていた。
(そうだ、正体をばらそう!)
「あの⋯⋯実はお話がありまして⋯⋯すみません、ベッドに寝っ転がって話しませんか? 何もしないので安心してください」
私はとりあえず気持ちを落ち着けようと、寝転がった。
シーツを持ち上げて、彼をベッドに引き入れる。
「何もしないって⋯⋯カリンは本当に面白いな」
セルシオが私の隣で寝転がっている。
私はそれだけで胸がいっぱいになって幸せな気持ちになった。
「セルシオ⋯⋯今日からずっとこうやって私の隣で寝てくれませんか? あなたの事をもっと知りたいのです。毎晩、沢山お話しをしたいです。楽しいことだけでなく悩みも吐き出してください。何も解決策は出せないかもしれないけれど、あなたが何を悩んでいるかだけでも知りたいんです。悩みや苦しみを私にも分けて欲しいんです」
これは、ずっと言いたかった私の気持ちだ。
回帰前は初夜以外は私たちは寝所を別にした。
日中政務で忙しい彼の邪魔にならないように、早朝稽古と食事の時にだけ一緒にいる毎日だった。
(夜も一緒の時間が取れれば、会話の機会を増やすことができるわ)
彼を騙している事、自分に解決策を出せる程の頭がないこと、姉のフリをしなければいけない事に私はいつも引け目を感じていた。
彼が追い詰められていたことを薄々感じていたのに、私は何もできなかった。
でも、前回よりは手に入る書物は読み込んで教養も身につけているし、役に立つ私になれているはずだ。
彼は自分の苦しみをなんとか自分の中で処理をしようとする。
セルシオは国王である責任感が人一倍強い。
それは素敵な事だけれど、私としては国よりも自分を大切にして欲しかった。
「もちろん。カリンが望むなら毎晩一緒にいよう。俺もカリンのことが知りたい。君はどんな子なの?」
セルシオが急に私を抱きしめてくる。
心臓の鼓動が小動物のように早くなって今にも死にそうだ。
私は静かに小さく深呼吸して心を落ち着けた。
「私の正体は孤児院に捨てられたアリアドネの双子の妹です⋯⋯ずっと、あなたの事を騙していました⋯⋯私の本当の名前はカリンです。王女でもなんでもない捨て子です」
セルシオの宝石のような瞳をじっと見つめながら、私は自分の正体を明かした。言葉にすると酷い話だと自分でも気が付く。妃にした女が自分を騙していたのだ。
「カリンのこと知ってたよ。だから、怯えないでも大丈夫。僕は君のことが大切で大好きだから」
ギュッと抱きしめられ、彼の温もりに包まれた。
それと同時に彼の「大好き」は私が孤児院の子たちに言う、「大好き」と変わらないと感じた。
本当は女としても彼に求めて欲しい。
「私が怖いのはセルシオを失うことだけです。今日は疲れましたよね。本当に何もしないので安心して寝てください」
私は彼の胸元に手を当てて神聖力を使った。
過去にも、早朝稽古の後に神聖力で毎回彼の疲れを癒していた。
夜も会うことで1日の疲れもとれるようになりそうだ。
「今のは神聖力? 温かくて気持ちいいな」
セルシオが私を見てにっこり笑うとそっと目を閉じた。
私は彼といられることが嬉しくて、ずっと彼の寝顔を見ていた。
しばらくすると、急にセルシオがパチっと目を開けた。
「カリン、眠らないのか?」
「セルシオこそ眠っていなかったのですか? もしかして、私のこと警戒してますか? 本当に何もしませんし、私は刺客とかではないですよ。」
セルシオが眠ったフリをしていた事に私は狼狽えた。
よく考えれば孤児であった私が剣を扱えるのはおかしい。
(暗殺者と疑われているかも)
「いや、警戒しているんじゃなくて⋯⋯眠ろうとしたけれど、流石にそんなに見られていると眠れないかな」
ためらうように発せられた彼の言葉に衝撃を受けた。
彼は目を瞑っていても、私が彼を見ていたことに気がついたらしい。
(気配とか、そういうやつを感じたってこと?)
「セルシオ! 私の覗き見に気がつくとは、本当に凄いですね。弱点はないのですか? 毎晩、こうやってくっついて寝ましょうね。おやすみなさい」
彼の弱点、苦手なことは何だろう。1年も結婚していたのにそんなことも分からない。これから、じっくりと彼と時間を過ごして彼のことをもっと知っていきたい。
私はもっと彼の顔を見ていたかったけれど目を瞑り、幸せな気持ちで眠りについた。
明日の朝には帝国行きの船に乗って、約1ヶ月は彼と会えなくなる。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】あなたの思い違いではありませんの?
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
複数の物語の登場人物が、一つの世界に混在しているなんて?!
「カレンデュラ・デルフィニューム! 貴様との婚約を破棄する」
お決まりの婚約破棄を叫ぶ王太子ローランドは、その晩、ただの王子に降格された。聖女ビオラの腰を抱き寄せるが、彼女は隙を見て逃げ出す。
婚約者ではないカレンデュラに一刀両断され、ローランド王子はうろたえた。近くにいたご令嬢に「お前か」と叫ぶも人違い、目立つ赤いドレスのご令嬢に絡むも、またもや否定される。呆れ返る周囲の貴族の冷たい視線の中で、当事者四人はお互いを認識した。
転生組と転移組、四人はそれぞれに前世の知識を持っている。全員が違う物語の世界だと思い込んだリクニス国の命運はいかに?!
ハッピーエンド確定、すれ違いと勘違い、複数の物語が交錯する。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/19……完結
2024/08/13……エブリスタ ファンタジー 1位
2024/08/13……アルファポリス 女性向けHOT 36位
2024/08/12……連載開始
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
婚約破棄された聖女様たちは、それぞれ自由と幸せを掴む
青の雀
ファンタジー
捨て子だったキャサリンは、孤児院に育てられたが、5歳の頃洗礼を受けた際に聖女認定されてしまう。
12歳の時、公爵家に養女に出され、王太子殿下の婚約者に治まるが、平民で孤児であったため毛嫌いされ、王太子は禁忌の聖女召喚を行ってしまう。
邪魔になったキャサリンは、偽聖女の汚名を着せられ、処刑される寸前、転移魔法と浮遊魔法を使い、逃げ出してしまう。
、
主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから
渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。
朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。
「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」
「いや、理不尽!」
初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。
「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」
※※※
専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり)
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
偽聖女として断罪追放された元令嬢は、知らずの森の番人代理として働くことになりました
石河 翠
恋愛
見習い聖女として神殿で働いていた伯爵令嬢リリィは、異母妹に嵌められ偽聖女として断罪される。頼りの大聖女も庇ってくれないまま、リリィは貴族ではなく平民として追放された。
追放途中リリィは、見知らぬ騎士に襲われる。危ないところを美しい狼の加勢で切り抜けた彼女は、眠り続けているという森の番人の代理を務めることに。
定期的に森に現れる客人の悩みを解決するうちに、働きづめだった神殿やひとりぼっちだった実家よりも今の暮らしを心地よく感じ始めるリリィ。そんな彼女の元に婚約破棄したはずの婚約者が復縁を求めてやってきて……。
真面目でちょっとお人好しなヒロインと、訳ありヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
約10万字、2025年6月6日完結予定です。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙画像は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:1602447)をお借りしております。
聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~
白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。
王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。
彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。
#表紙絵は、もふ様に描いていただきました。
#エブリスタにて連載しました。
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
夫より強い妻は邪魔だそうです【第一部完】
小平ニコ
ファンタジー
「ソフィア、お前とは離縁する。書類はこちらで作っておいたから、サインだけしてくれ」
夫のアランはそう言って私に離婚届を突き付けた。名門剣術道場の師範代であるアランは女性蔑視的な傾向があり、女の私が自分より強いのが相当に気に入らなかったようだ。
この日を待ち望んでいた私は喜んで離婚届にサインし、美しき従者シエルと旅に出る。道中で遭遇する悪党どもを成敗しながら、シエルの故郷である魔法王国トアイトンに到達し、そこでのんびりとした日々を送る私。
そんな時、アランの父から手紙が届いた。手紙の内容は、アランからの一方的な離縁に対する謝罪と、もうひとつ。私がいなくなった後にアランと再婚した女性によって、道場が大変なことになっているから戻って来てくれないかという予想だにしないものだった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる