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その二十二
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は、恥ずかしい。
なんだかとても恥ずかしい。
忍の頭は混乱していた。義嗣にどういう顔であったらいいのかわからなくて、忍は風呂場に逃げ込むことにした。義嗣にお風呂を借りるということを言って、お風呂をためるか問いかける義嗣に、忍はシャワーでいいことを告げて、一人冷たくなったからだを忍は温めていた。
キスしていいか?
そう義嗣は言った。あれはどういう意味なのだろう?義嗣は忍とキスをしたいということだろうか?あんな綺麗な人が忍なんかとキスしていいのだろうか?
混乱する忍の脳裏に、嫌な怖い出来事は大半吹っ飛んでいた。
「うう、どうしたらいいんだろう」
どういう顔で忍は義嗣に会ったらいいのだろう?まともな顔で忍は、義嗣にあうのは無理だ。先ほどから心臓がうるさい。
「タオルを置いておく」
義嗣の声だ。
「ありがとうございます」
忍は風呂場のドアを開け、顔を少し出してすぐに照れ臭くなって、風呂場のドアを閉める。
突然風呂場のドアが開き、義嗣がすたすたと一直線に風呂場の中にいる忍のもとに歩み寄ってきた。
「あの」
そこにいる義嗣から顔をそらしつつお礼を言おうと忍はするが、それはかなわない。何故か義嗣がまっすぐ忍のもとに向かってくる。おされて忍は後ろに下がる。
義嗣は真顔でサングラスをかけていて、表情が見えない。忍は内心怖くなる。
「あ、あの?」
忍の体は自然と後ろに下がる。義嗣は頓着せずに歩み寄ってくる。
「義嗣さん?シャワーでぬれちゃいますよ」
裸を見られるのは恥ずかしいと、忍は恥じらいつつ戸惑う。
義嗣が迫ってきて、忍の背中が風呂場のタイルに押し付けられる。もうこれ以上後ろに下がれない。その瞬間、義嗣は忍の肩をつかんで、忍に口づけた。
「ん!?」
とまどう忍をお構いなしに、義嗣はむさぼるように深く狂おしく早急に口づけてくる。忍の背中は強く後ろの壁に押し付けられ、思うように呼吸ができなくなる。
義嗣の下半身が忍の下半身と密着する。忍はその刺激にあえいだ。
義嗣は口を放すと、忍の首筋にある宗次につけられた噛み跡の上に、力をこめずに噛みついて、すぐに離れる。
そのまま義嗣はあっさり忍に対して背中を向け、「タオルを置いておく」そうつげ、風呂場から出ていく。
「な、なんなんですか」
分からない。義嗣は何故忍に口づけたのか?とにかく義嗣の真意を聞こうと、忍は決心する。まずは反応してしまった下半身を鎮めようと、忍は一人赤面するのだった。
なんだかとても恥ずかしい。
忍の頭は混乱していた。義嗣にどういう顔であったらいいのかわからなくて、忍は風呂場に逃げ込むことにした。義嗣にお風呂を借りるということを言って、お風呂をためるか問いかける義嗣に、忍はシャワーでいいことを告げて、一人冷たくなったからだを忍は温めていた。
キスしていいか?
そう義嗣は言った。あれはどういう意味なのだろう?義嗣は忍とキスをしたいということだろうか?あんな綺麗な人が忍なんかとキスしていいのだろうか?
混乱する忍の脳裏に、嫌な怖い出来事は大半吹っ飛んでいた。
「うう、どうしたらいいんだろう」
どういう顔で忍は義嗣に会ったらいいのだろう?まともな顔で忍は、義嗣にあうのは無理だ。先ほどから心臓がうるさい。
「タオルを置いておく」
義嗣の声だ。
「ありがとうございます」
忍は風呂場のドアを開け、顔を少し出してすぐに照れ臭くなって、風呂場のドアを閉める。
突然風呂場のドアが開き、義嗣がすたすたと一直線に風呂場の中にいる忍のもとに歩み寄ってきた。
「あの」
そこにいる義嗣から顔をそらしつつお礼を言おうと忍はするが、それはかなわない。何故か義嗣がまっすぐ忍のもとに向かってくる。おされて忍は後ろに下がる。
義嗣は真顔でサングラスをかけていて、表情が見えない。忍は内心怖くなる。
「あ、あの?」
忍の体は自然と後ろに下がる。義嗣は頓着せずに歩み寄ってくる。
「義嗣さん?シャワーでぬれちゃいますよ」
裸を見られるのは恥ずかしいと、忍は恥じらいつつ戸惑う。
義嗣が迫ってきて、忍の背中が風呂場のタイルに押し付けられる。もうこれ以上後ろに下がれない。その瞬間、義嗣は忍の肩をつかんで、忍に口づけた。
「ん!?」
とまどう忍をお構いなしに、義嗣はむさぼるように深く狂おしく早急に口づけてくる。忍の背中は強く後ろの壁に押し付けられ、思うように呼吸ができなくなる。
義嗣の下半身が忍の下半身と密着する。忍はその刺激にあえいだ。
義嗣は口を放すと、忍の首筋にある宗次につけられた噛み跡の上に、力をこめずに噛みついて、すぐに離れる。
そのまま義嗣はあっさり忍に対して背中を向け、「タオルを置いておく」そうつげ、風呂場から出ていく。
「な、なんなんですか」
分からない。義嗣は何故忍に口づけたのか?とにかく義嗣の真意を聞こうと、忍は決心する。まずは反応してしまった下半身を鎮めようと、忍は一人赤面するのだった。
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