細雪、小雪

松井すき焼き

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女はさっていった。
後に残ったのは黒いアゲハチョウのみだった。
赤目はそっと、目をつぶって倒れている少女の姿をした鷹の頭にふれた。
「馬鹿な・・犬だ」
「赤目様」
義久の声。振り返ると静かに赤目を見つめている義久の姿があった。義久の体からかすかにただよう妖怪の臭気。
「お前、俺の血を飲んだだろう?俺の血の匂いがする」
「はい」
何もためらうこともなく、義久は赤目の血を飲んだことを静かに認める。澄んだ目でこちらをみる義久。義久は本当に馬鹿なことをしたと赤目は想った。
「俺のことを神だといったが、それは違うぞ。俺の血は飲んだ人間の体を少しずつ腐らせていく。怪我の治りは早くするが」
「・・・・・」
「それが嫌なら妖怪の血を飲め、そうすればお前は生き続けられるかもしれん」
「私はあなたの血しか飲みたくありません」
「何故?」
怪訝そうな赤目に義久は微笑む。この人はきっといかに自分が尊い存在なのか、わかっていないのだと義久は想う。
「あなたは私の神様だからです」
そう、このお方は義久を救い導いてくれる神なのだ。
「俺を神だと馬鹿なことをいうきか?」
「あなたは神です」
義久という男はつくづく馬鹿な男らしい。赤目は呆れてしまった。
「悪いが、俺は神ではない。ただの人食いの鬼だ」
赤目は少女の体を抱き上げると歩き出した。
「赤目様。私をお連れください」
義久が言い募ると赤目の後をついてきた。赤目は立ち止まるといった。
「断る」
「私の命も忠誠もすべてはあなたのためのものです」
「・・・・・」
「友野義久はここに誓う。私の主はあなた様ただおひとりです」
赤目にたいして、義久はひざまずくと深く頭を下げて見せた。
赤目を化け物だといい、殺しに来る人間はおおかったが、忠誠とやらを誓ってくる男は赤目は初めて見た。
初めてみる種類の人間に赤目は気分が悪くなったが、そこを抑えて言う。
「お前が俺に忠誠やら命やらはるっていうのなら、お前はここにいて自分というものを生きるんだな」
「ですが」
それでも言いつのろうとする義久に、赤目はもう一押しをする。
「俺の血がほしくなったら、また会いにきてやる。それまではおとなしくしているのだな」
「・・・・・かしこまりました」
義久はもう一度頭を赤目に向かって深く下げた。
絶対義久にはあいにこないと心にちかいながら赤目はその場から立ち去った。
赤目の背中を見送り、義久は残った郷を見た。
「あなたは赤目様を殺そうとしたが、赤目様はあなたを生かそうとした。だから私は二度とあなたを殺そうとはしない。好きに生きるがいい。その手伝いを私はしよう」
郷はうなだれて、床を見た。そして顔を上げて義久の顔を見上げた。
「俺は・・絵が描きたい。筆と絵具を用意してほしい」
「わかりました。用意させましょう」
それから郷は赤い目の男の絵を書き続けた。鬼気迫るその絵は、地獄の鬼の絵だとも。厳しい教えをとこうとする天上の神の絵だともいわれ続けた。

義久は精神に異常をきたした友野の王の代わりに政治を動かし続けた。
友野の王は極度に怯えて、周りの者に刀を振るうようになった。怖くて周りのものは友野の王に近づけない。
義久は意を決して、友野の王に近づいた。友野は奇声をはっして義久に切りつけてきた。義久は、友野の刀を持つてをつかんで、友野の凶行を止めた。
「放せ!放せ!」
気が狂ったように何度も叫んだ友野は、刀を握った義久の手に噛みついた。
「・・・兄上」
友野が王になった時から、義久は一度も兄とは呼ぶことがなかった。両親にも臣下にもしめしがつかないからといわれて、肉親であることを捨てていた。義久は王ではなく、肉親の名前で友野のことを呼んだ。
「俺は兄ではない!王だ」
「・・・兄上。お静まりください」
友野家では代々長男に生まれたものは皆、友野の王と呼ばれ続けていた。義久はこれまで友野の王のために自分は生まれたのだと考えていた。
だけれど、それは違っていた。
友野の神は自分のために生きろと言った。
誰よりもその言葉が必要だったのは、義久の兄ではなかったのか・・。王である以外なにもない友野の王。だから義久は兄に向かっていった。
「ご自分のために生きてください。兄上」
布団の上に崩れ落ちた友野は、そのまま初めて人前で大きく泣き始めた。
「私も自分のために少しだけ生きてみようかと思います」
静かに義久はそういった。
都の帝からは友野の国に再三の軍の遠征要請があった。たびたび義久は軍を指揮するためにでかけた。
凍りつきそうな寒い冬。凍りつきそうで鈍いからだに、義久は隙を突かれて、槍で右肩を貫かれた。すぐに槍を切り落とし、義久はとっさに馬の上から飛び降りた。背後に迫っていた馬上の男を切り殺した。
義久の体はうまく動かなくなった。
うまく指揮官の義久をおとりにし、敵の軍勢を背後に奇襲することに成功した。あとは義久の軍勢が敵を殺すだけだ。
軍同士の戦いに、いつでも巻き込まれるのは村の女達だった。逃げ隠れようとしている敵の軍勢が村の家にいるはずだった。
村に残された者達を助けに、義久たちの少数の軍勢は向かった。
義久の予想通り、小さな温泉がある村は少数の敵軍がいた。
その敵軍を義久は撃退することに成功した。
戦いのさなか、敵将に右腕を切られ、血まみれの義久のもとに一人の少女がやってきた。
「あの・・・・・、これを」
少女は義久に白い布を差し出した。
「これでその傷口を巻いた方がいいです」
「ありがとう。私の名前は義久。お前の名前は?」
「御花といいます」
義久は自分の面倒を見てくれた年下の村の娘の御花と恋仲になった。御花を義久の屋敷に呼び寄せ、共に暮らすことになった。
義久の体は思い通りに動かないようになり、寝たきりになった。
あるとき、御花は嬉しそうに布団に横になっていた義久のもとに野の花を持ってきていった。
「おら、義久様のややこができたみたいです!」
「そうか。名を考えないといけないな」
義久は微笑んで御花の花束を受け取った。
義久の体の不調。義久の兄の精神状態もすぐれなかった。そんなときにも帝の軍の遠征の要請がきた。
もうすぐ自分は死ぬのだろう。
赤い目のあの人を思い出す。あのお方は義久に言ったのだ。自分のために生きろ。この場所で。義久は決意を固め、兄の元に向かった。
「兄上」
このころになると義久が友野のことを兄上と呼んでもなにも言わなくなった。
「なんだ、義久か」
「・・・・私の子供とこの国のことを頼みます」
それが友野にたいして義久の最後の言葉だった。
頭をさげると、義久はその部屋を後にした。
義久は御花にも言った。
「・・・御花。すまない。」
女を抱きしめた。
「義久様?」
「俺を許せとは言わない。恨んでくれてもいい」
御花は何にも言わない義久の姿を感じ取ると、悲しそうに微笑んだ。
「しかたがねぇな。おらは義久様の嫁だもの。なにがあってもついていくべさ」
「そうか」
御花は子供を産んだ。
義久は自分の死が近づいているのを感じると、都の帝に反旗を翻した。友野の王が義久の反逆を阻止し、友野の国の滅亡を救った。
友野の王は義(よし)久(ひさ)の子供を自らの子供と偽り、都の帝に殺されないよう育て始めた。友野の王はそれから義久の子供の身の安全を考え、友野の国から離れた遠い村の寺に預けることにした。
義久の息子、義捐(ぎえん)はそのお寺の住職になった。
義捐は、義久が幼いころの義捐に語っていたことを思い出す。
自分にはただ一人の神がいた。赤い目の男神だったと、伝説の絵師郷の絵を見せながら義久は語っていた。
もし赤い目の男が現れたら、お前はそのお方を崇め奉ってほしい。と、父親の義久は不思議なことをいっていた。
赤い目の神様。阿修羅様。義捐の父親の神様。
どんな神様なのだろう?
義捐はぜひその姿を実物でみたくなった。実物は出会えないので、郷の画集でその日の目の男の顔を見つめる。
絵の中の赤い目の男はどれも傷だらけで痛そうな体をしていた。赤い目の鬼がいたとされている友野の国。義捐は友野の国に行くことにした。
友野の国へ行く道中、義捐は山賊に襲われて荷物をとられてしまった。
困り果てて、義捐は近くの村で施しをもらうことにした。
そうしていると、村の少女がやってきて見知らぬ義捐を不思議そうに見た。
「お坊さんがこんな辺鄙な村になんの用なの?」
「私は赤目の鬼に逢いに来たんだ」
「変なの。そんなのもの、存在するわけがないじゃない。でも、自分が赤目の鬼の娘だって言っているへんな娘がいるけど」
「本当かい!?」
「ええ本当に」
「どこへその娘がいるんだい?」
詰め寄ってくる義捐に、少女は嫌そうに後ろに下がる。
「この村の登坂寺だけど」
義捐は喜び勇んで赤目の娘だと言っている娘の元に駆け付けた。
赤目の鬼の娘は寺で育ったたいそうな美人で、義捐は一目で心を奪われてしまった。
「君は、赤目の娘なのだろう?僕の名前は義捐。君の名前はなんていうんだい?」
「鷹春」
「女の名前じゃないみたいだね」
「余計なお世話よ」
「君は赤目の鬼の娘なのか?」
「あの人は鬼ではないわ。普通の人間よ」
「赤目の鬼を見たことがあるのか!!」
興奮して詰め寄ってくる義捐を嫌そうに、鷹春は見る。
「あなた、赤目の鬼を退治しようなんて、いうき?」
「赤目の鬼は僕のお父様の神様なんだ。退治なんてとんでもないよ。一目でいいから逢いたいだけなんだ」
「・・・珍しい人。赤目の人は時々、あの渓谷の川に花を置きにやってくるわよ」
「本当かい!ぜひ赤目の人に逢いたいんだ」
義捐は友野の寺に頭を下げて一月、住まわしてもらえることになった。一月欠かさず赤目の鬼があらわれたという渓谷の川に義捐は通い続けた。そんな義捐を同じお寺に住む鷹春は馬鹿馬鹿しいと冷たい視線で見ていた。
やがて激しい吹雪の日、懲りずに義捐は渓谷の川へと出かけ、遭難した。うずくまって泣いていると、赤い目の男が現れた。
もう片方を布で覆っている赤い目の男は義捐に言った。
「珍しくこんな森の中で人の匂いがすると思ってきてみると、また男か。こんな雪の中に山奥にくるなんてとんだ間抜けだな」
「あ、あ、あ、あ、あなた様は。赤目の神様でいらっしゃいますか?」
座ったまま両手で着物をつかんで縋り付いてくる義捐を、赤い片目の男は心底嫌そうに見た。
「お前、寝ぼけているのか?眠ったら死ぬぞ」
着物をつかむ義捐の手を振り払おうとするが、義捐はますます強く赤い目の男の着物を強くつかんでくる。
「着物を放さないと、お前を殺すぞ」
静かな強迫に慌てて義捐は手を男の着物からはなす。赤目の男は義捐に背中を向けて歩いて行ってしまう。
「ま、待ってください!」
「迷って死にたくなかったら俺の後をついてくるんだな」
義捐は立ち上がると、走って赤い目の鬼の後を追いかけた。
「・・・あの・・・赤目の神様は僕のお父さん。友野義久って知っていますか?」
義捐の言葉に赤目の鬼は眉にしわを寄せて心底嫌そうな顔をした。
「さぁな」
どうやら赤い目の鬼は義捐のお父様を知っているらしい。どうしてそんなに嫌そうな顔をするのか。
「あなたは神様なのですか?」
「・・・俺は」
ためらうように赤目の鬼は言葉を切ると、言った。
「ただの人間だ」
「また僕に逢いに来てくれますか?」
「別にお前に逢いに来たわけではない」
森をでると、赤目の鬼はあっさり森の方向へと再び行ってしまった。
義捐は友野の国に残り住職になり、鷹春と結婚した。
鷹春と結婚してからも、義捐は赤目の鬼のでる渓谷へといつも通い詰めていた。いつもその様子を鷹春は呆れながらみていた。
あるとき、お寺の寝所で鷹春は泣きながら義捐に言った。
「私、あなたの子供ができたかもしれない。怖いの。赤い目の子供できるかもしれない。そうしたら子供は不幸な目にあうわ、きっと」
義捐は泣いている鷹春を抱きしめた。
「赤目の子供。素晴らしいじゃないか。僕らの子供は神様になるんだよ」
「・・・・あなたは能天気だから」
「僕は君の子供がどんなだろうと、君と僕の子供ならどんな子供でもうれしいよ」
「本当?」
泣き止んだ鷹春が義捐の顔を見つめた。
「ああ、本当だ」
赤目の子供が周りにどんなふうに見られるか、義捐は少し不安だったが、鷹春が身ごもったことはとてもうれしかった。
「二人で子供を守って行こう」
力強く義捐は鷹春の両手を握った。
ぜひあの赤目の神様にも、義捐は褄が身ごもったことを伝えたくなった。あの赤目の神様がよくあらわれる渓谷に義捐はいったが、会えなかった。
何度も義捐は川へと訪れたが、それから一度も赤目の神様がその川に現れることはなくなった。
やがて時がたち、鷹春は一人の可愛い息子を産んだ。
鷹春と義捐は話し合った結果、息子の名前を赤鷹と名付けた。
息子の目の色は少しだけ赤いだけで、普通の黒い目玉に見えたので、鷹春と義捐は心底ほっとした。
義捐の子供たちはそれぞれいろんな国へと散らばり、友野の国とは関係がなくなった。友野の王の息子達も都の帝に従い、友野の国は帝のものとして友野の国を守り続け、やがて普通の平民と同じような暮らしに戻り、友野の国を継ぐものはいなくなった。
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