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二章
30 伝わらない想い①
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「ーーーーーはぁ?何キレてんだぁ?あ、もしかしてわざとやったとか思ってんのか?んな訳ないだろ?事故だよ事故」
ヴェンデル様はそのように嘲りながら仰りました。
「あーそうそう、ちょっとコイツらにいいとこ見せようと思って見栄張っちまってよ~」
ヴェンデル様は後方におられたバウリング様達を指差します。
「え、、、あ、、、お、俺たちは、そ、、、その、、、、、、」
「んだよ~、さっき王族の魔法が見たいって言ってたじゃねーか?だから俺張り切っちまったってのに、知らんぷりか?」
「い、いえ、、、そういうわけでは、、、す、すみませんでした、、、!俺たちが、全て悪いんです!本当にすみませんでした、、、!」
「ほら~、こいつらも謝った事だし、お優しい乙女様は許してくれるんだろ?なぁ?」
ニヤニヤといつまでも嘲笑を浮かべるヴェンデル様に反して、バウリング様達はとても怯えたご様子でした。
「なぁ?乙女さま~?」
この方は何を仰っているのでしょう、、、この方はどう思っておられるのでしょうか、、、なんてーーーーー知りたくもありません!!!
「ーーーーー黙りなさい!!!」
「ああ?んだと、、、?!!」
なぜ分からないのでしょう。
なぜ伝わらないのでしょう。
そう思ってしまう心が今は煩わしいのです。
彼は人として間違っています。わたしはそう思うのです。
しかし彼の中でこの有りようは肯定されてしまっているのでしょう。
ですが残念ながらその思考を覆す方法を私は知り得ないのです。
「王族だからと人に害を為していいはずがありません!王族だからと何をしても許されるなどと、そのような事があっていいはずがないのです!」
「チッ、、、あっそーーーーー【氷ノ岩】」
「火属性魔法!」
そのように騒ぎが更に大きくなった所でハーマン教師とイルミナ教師が駆け付けました。
「ーーーーーおい!何をしている!やめるんだ二人とも!!!」
「っ!!?どうやら声を掛けたところで無駄のようです。この辺り一体に遮音結界と領域結界が二重に張られています!これでは仲裁に入ることも、、、」
「あぁーーーーーなんなんだ?いったい何処のどいつだこんなふざけた真似しやがんのは!?」
何者かの思惑が絡んでいるのは当然として、、、いったい何が目的でこんな大掛かりな結界まで、、、、、、だがーーーーー!
「ーーーーーこんな所でモタモタしてられるか!一刻も早く解除するぞ!ハーマン」
「もちろんです!」
あたしらは教師だ!
何処ぞの馬鹿の骨かは知らんが、てめぇーらの思い通りにゃさせねー!!!
ヴェンデル様はそのように嘲りながら仰りました。
「あーそうそう、ちょっとコイツらにいいとこ見せようと思って見栄張っちまってよ~」
ヴェンデル様は後方におられたバウリング様達を指差します。
「え、、、あ、、、お、俺たちは、そ、、、その、、、、、、」
「んだよ~、さっき王族の魔法が見たいって言ってたじゃねーか?だから俺張り切っちまったってのに、知らんぷりか?」
「い、いえ、、、そういうわけでは、、、す、すみませんでした、、、!俺たちが、全て悪いんです!本当にすみませんでした、、、!」
「ほら~、こいつらも謝った事だし、お優しい乙女様は許してくれるんだろ?なぁ?」
ニヤニヤといつまでも嘲笑を浮かべるヴェンデル様に反して、バウリング様達はとても怯えたご様子でした。
「なぁ?乙女さま~?」
この方は何を仰っているのでしょう、、、この方はどう思っておられるのでしょうか、、、なんてーーーーー知りたくもありません!!!
「ーーーーー黙りなさい!!!」
「ああ?んだと、、、?!!」
なぜ分からないのでしょう。
なぜ伝わらないのでしょう。
そう思ってしまう心が今は煩わしいのです。
彼は人として間違っています。わたしはそう思うのです。
しかし彼の中でこの有りようは肯定されてしまっているのでしょう。
ですが残念ながらその思考を覆す方法を私は知り得ないのです。
「王族だからと人に害を為していいはずがありません!王族だからと何をしても許されるなどと、そのような事があっていいはずがないのです!」
「チッ、、、あっそーーーーー【氷ノ岩】」
「火属性魔法!」
そのように騒ぎが更に大きくなった所でハーマン教師とイルミナ教師が駆け付けました。
「ーーーーーおい!何をしている!やめるんだ二人とも!!!」
「っ!!?どうやら声を掛けたところで無駄のようです。この辺り一体に遮音結界と領域結界が二重に張られています!これでは仲裁に入ることも、、、」
「あぁーーーーーなんなんだ?いったい何処のどいつだこんなふざけた真似しやがんのは!?」
何者かの思惑が絡んでいるのは当然として、、、いったい何が目的でこんな大掛かりな結界まで、、、、、、だがーーーーー!
「ーーーーーこんな所でモタモタしてられるか!一刻も早く解除するぞ!ハーマン」
「もちろんです!」
あたしらは教師だ!
何処ぞの馬鹿の骨かは知らんが、てめぇーらの思い通りにゃさせねー!!!
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