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二章
47 期末試験の始まりです
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「これより魔法試験を行います。試験内容は以前の的当てとなります。たった4ヶ月と短い期間ではありますが、自分達の力がどれほど向上したのか、それを測る良い機会です。皆さん全力をもって得意な魔法を放ってください。ただし乙女様の闇属性魔法、並びにヴィオーラ様の【円環】、バウリング様の固有魔法【精霊狼】の使用を禁止とします」
、、、あらら、今日は【闇属性魔法】に頼れないのですね。
ハーマン教師からの闇属性魔法の使用禁止を受け、そのように思っていた所、バウリング様がハーマン教師に対しこのように異を唱えました。
「何故ですか!!?【精霊狼】が禁止になる理由が分かりません!」
「ーーーーー分からないか?本当に?」
イルミナ教師がバウリング様にそのように聞き返しました。
するとバウリング様は少し罰が悪そうにしながらもコクリと頷きました。
「そうか。ならはっきりと言うが、あんな個人の技量が反映されもしない魔法を他の生徒の指標に含めない為だ」
そう仰られ黙ってしまったバウリング様を見兼ねての事か、バウリング様と普段ご一緒されているセリーヌ=ポピー様がこのように言います。
「で、ですが以前は採点なされていたではありませんか?!何故今回はそれをしていただけないのですか!!?」
「あ?それは優しさのつもりか、ポピー家の次男坊?それとも日々の恨みか?」
「なにをッ!!?僕はアインス様を想ってーーーーー」
その続きを遮るようにバウリング様がポピー様の前へと出て、軽く頭を下げました。
「いえ、理由が知れたので十分です。進行を妨害してしまい申し訳ありません」
、、、個人の技量に左右されない魔法。そして個人魔法という希少性。
なんとなく察しが付いてしまいましたが、今のはイルミナ教師なりの優しさだったのでしょうね。
普段奔放なバウリング様の姿を知るクラスメイト達が彼の素直な対応に驚いている中、ハーマン教師が生徒の名を呼び、魔法試験が始まるのでした。
「プラム=ナーバです。よろしくお願いします」
ハーマン教師に呼ばれたのは特待クラスのナーバ様でした。
確かナーバ様は以前の試験では26点とあまり芳しくない結果ではありましたが、それは4ヶ月前のお話です。
「水!塊!発射ーーーーー!」
【水ノ弾】ですね。初級魔法である事と初速の遅さが足を引っ張っていますが、しかしここまでの短詠文でしたら後は的にさえ当たれば40点にはなるでしょう。この短期間で平民をここまで育て上げるとはさすがはイルミナだ。
と、そのようなハーマン教師の心を読んだかのようにイルミナ教師はニヤリと笑うのでした。
ーーーーー見せてやれ!お前達の努力を!
「〈連鎖詠唱〉ーーーーー拡散!加速!【水ノ拡散弾】!!!」
初級魔法【水ノ弾】として放たれた水塊はその詠唱により一瞬にして弾け、数百に及ぶ小さな水の塊となり、試験用に置かれた5つの的に均等に分散し、それらに向かって加速しその全弾が正確に的へと当たり、5つの的に傷を残しました。
私やネモ様、バウリング様は的を破壊していましたが、そもそもあの的に傷を付ける事が一人前の魔導士として周囲から認められる判断基準になっているそうで。
つまりはーーーーー。
「特待クラス所属プラム=ナーバの評価点は75点です!」
私の第一の褒賞者です。
、、、あらら、今日は【闇属性魔法】に頼れないのですね。
ハーマン教師からの闇属性魔法の使用禁止を受け、そのように思っていた所、バウリング様がハーマン教師に対しこのように異を唱えました。
「何故ですか!!?【精霊狼】が禁止になる理由が分かりません!」
「ーーーーー分からないか?本当に?」
イルミナ教師がバウリング様にそのように聞き返しました。
するとバウリング様は少し罰が悪そうにしながらもコクリと頷きました。
「そうか。ならはっきりと言うが、あんな個人の技量が反映されもしない魔法を他の生徒の指標に含めない為だ」
そう仰られ黙ってしまったバウリング様を見兼ねての事か、バウリング様と普段ご一緒されているセリーヌ=ポピー様がこのように言います。
「で、ですが以前は採点なされていたではありませんか?!何故今回はそれをしていただけないのですか!!?」
「あ?それは優しさのつもりか、ポピー家の次男坊?それとも日々の恨みか?」
「なにをッ!!?僕はアインス様を想ってーーーーー」
その続きを遮るようにバウリング様がポピー様の前へと出て、軽く頭を下げました。
「いえ、理由が知れたので十分です。進行を妨害してしまい申し訳ありません」
、、、個人の技量に左右されない魔法。そして個人魔法という希少性。
なんとなく察しが付いてしまいましたが、今のはイルミナ教師なりの優しさだったのでしょうね。
普段奔放なバウリング様の姿を知るクラスメイト達が彼の素直な対応に驚いている中、ハーマン教師が生徒の名を呼び、魔法試験が始まるのでした。
「プラム=ナーバです。よろしくお願いします」
ハーマン教師に呼ばれたのは特待クラスのナーバ様でした。
確かナーバ様は以前の試験では26点とあまり芳しくない結果ではありましたが、それは4ヶ月前のお話です。
「水!塊!発射ーーーーー!」
【水ノ弾】ですね。初級魔法である事と初速の遅さが足を引っ張っていますが、しかしここまでの短詠文でしたら後は的にさえ当たれば40点にはなるでしょう。この短期間で平民をここまで育て上げるとはさすがはイルミナだ。
と、そのようなハーマン教師の心を読んだかのようにイルミナ教師はニヤリと笑うのでした。
ーーーーー見せてやれ!お前達の努力を!
「〈連鎖詠唱〉ーーーーー拡散!加速!【水ノ拡散弾】!!!」
初級魔法【水ノ弾】として放たれた水塊はその詠唱により一瞬にして弾け、数百に及ぶ小さな水の塊となり、試験用に置かれた5つの的に均等に分散し、それらに向かって加速しその全弾が正確に的へと当たり、5つの的に傷を残しました。
私やネモ様、バウリング様は的を破壊していましたが、そもそもあの的に傷を付ける事が一人前の魔導士として周囲から認められる判断基準になっているそうで。
つまりはーーーーー。
「特待クラス所属プラム=ナーバの評価点は75点です!」
私の第一の褒賞者です。
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