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めぐり会い
186 自由
しおりを挟む深夜、空腹で目覚めたカーソン。
ふとテーブルを見ると、誰が用意したのか2人分の食事とロウソクが灯されていた。
カーソンはベッドから起き上がり、テーブルの上にある食事を確認した。
一緒に置かれていた手紙を見つけ、クリスが置いて行ったのだと分かる。
カーソンはベッドへと戻り、寝ているティコへ右手を伸ばした。
「ティコ? 起きろ、ゴハンだぞ?」
「むにゃ……ん……あ、カーソン様」
「起こしちゃって悪いが、ゴハン食べよう」
「……わたし……いりません……」
「そう言うなよ。俺ひとりで食うの、寂しいんだ」
「あっ……では、わたしも頂きます」
「ごめんな?」
「いえっ、わたしもお腹空いてきました。食べたいです」
カーソンに肩を揺すられ目覚めたテイコは、ベッドから起き上がる。
2人は椅子に腰かけると、食事を食べ始めた。
「いただきまーす」
「いただきます。これ、カーソン様がご準備されたのですか?」
「いや? 女将さんが用意しててくれたみたいだ。んで、女将さん休ませたいからってクリスが部屋に置いてってくれてた」
「クリス様が……」
「まだ少しあったかいな……うん、旨い」
「はい、美味しいです」
「ごめんな? 時間になったらと思ってたんだが、起きられなかったよ。こんな暗い時間になっちまった」
「い、いえっ。わたしもずっと寝てしまいました、ごめんなさい」
「お前にとって楽しい1日にさせたかったんだけど、色々と狂っちゃったな?」
「……はい。わたしが逃げさえしなければ……ごめんなさい」
「それは悪い事じゃないよ。俺達もお前を逃がしたかったんだからさ?」
「カーソン様……」
「逃げたお前が悪いんなら、逃がした俺達も悪い事になる。もう忘れよう」
「……はい。カーソン様とまたお食事出来て、嬉しいです」
「俺もだよ」
部屋にはカチャカチャと、食器とスプーンやフォークが当たる音が静かに響く。
2人は無言で、食事を続けた。
食事を終えた2人は、ベッドへと戻る。
「さて、食ったしまた寝るか」
「はい、カーソン様」
「寝れそうか?」
「はい。カーソン様となら、ずっと眠り続けられそうです」
「ははは。じゃあ、明日の昼まで寝ちゃおうか?」
「出来れば、そうしたいです。いえ、永遠に眠り続けたいくらいです」
「腹減って起きちゃうだろ」
「……わたし、カーソン様に抱かれながら……死んでしまいたいです」
「死ぬとか言うなよ。生きるんだ」
「生きてても……いい事ありませんもの」
「俺とこうしていてもか?」
「いいえ、今はとっても幸せですよ? ちゃんと人間として扱って下さいますもの。この幸せをかみしめたまま、死にたいんです」
「何言ってんだよ。ティコは人間だろ?」
「わたしは本当に人間なのかどうか……自信がありません」
「自信持てって。それに幸せなんてのはな? 幸せって思う事が幸せなんだぞ?」
「……? それは……どういう意味なのでしょうか?」
「あ、上手く伝わらなかったか。そうだな……それっ」
「きゃんっ!? あっ、カーソン様っ。それはやめっきゃはははは!」
「ほれほれ、そりゃそりゃ」
「やぁんっ。くすぐったいですぅ! きゃはははは!」
カーソンはティコを押し倒し、全身をくすぐり始めた。
ティコはカーソンにくすぐられ、ケタケタと笑う。
くすぐる手を止めたカーソンは、ティコへ話す。
「どうだった?」
「ひぃっ、ひぃっ……くすぐったかったです」
「俺は今、お前を笑わせたいと思ってくすぐって、お前はくすぐられて笑ってくれた。笑ってくれたお前を見れて、俺は幸せだったぞ?」
「わたしが笑って……カーソン様は幸せになれたのですか?」
「うん、なれた。幸せってのは、こういう事なんだ」
「カーソン様……それは……楽しい、ではないのですか?」
「楽しいと幸せって、一緒だろ?」
「……あれっ? 一緒……なの…かな?」
「楽しいから幸せなんだし、幸せだから楽しいんだろ?」
「あ…れ? なんか……そんな気がしてきました」
「楽しい、幸せってのはな? 探せばあちこちにあるんだよ。お前をくすぐるだけでもな?」
「何でも楽しい、幸せって思えばいいという事なのでしょうか?」
「うん、そうだ。これな? クリスにも言ったら馬鹿って笑われたよ。でもさ、あいつも笑ったから幸せにはなれたと思うんだ」
「カーソン様って……あの……その……」
「馬鹿だと思うだろ?」
「い、いえっ! 違いますっ! 幸せを感じるのがお上手なんですね……」
「違うよ、どんな事でも笑っとけば幸せになれるって事だよ」
「……な、なるほど……です」
「ティコ、笑うんだ。笑って自分の人生を、自分で楽しくするんだ」
「はいっ! わたし、笑います! どんなに苦しくても、笑って生きます!」
「よし、それでいい。さて、寝よう」
「はいっ!」
カーソンから謎の理論で言いくるめられたティコは、暗い気持ちを吹き飛ばし眠りに就いた。
翌朝、クリスはカーソンを起こしにやってくる。
コンコン
カチャッ
「おはよー! 起きてるー?」
「おはようクリス」
「おはようございますクリス様っ!」
「おっ? ティコ元気になったみたいだね?」
「はいっ! わたし、元気になりましたっ!」
「そかそか、良かった。カーソン、親方来てるよ? どうする?」
「あ、そうか。ちょっと会ってくる」
「イザベラさん達も起きてて、待ってるよ」
「ん、分かった。ティコ、着替えて待ってろ」
「はいっ!」
「ティコ……あんたそのカッコ……」
「服破られちゃいましたし、寝るだけなので裸でいいやって、えへっ」
「せめて下着くらいは履きなさいよ」
「ずっと何も履かない生活でしたので、裸のほうがラクなんです」
「ラクとかそういう問題じゃなくて、裸で男と寝るのは駄目でしょ!」
「わたし、娼婦ですもん。裸で寝るのがお仕事ですよ?」
「……あんた、開き直ったわね?」
「はいっ! カーソン様がいつでも楽しく笑って生きろって教えて下さいましたっ!」
「ああ、あんたもこいつから言われたのね? それ、真に受けちゃ駄目よ?
あんたもこいつから馬鹿が移っちゃうよ? 話半分で聞いときなさい」
「わたしもう馬鹿ですからっ! 大丈夫ですクリス様っ!」
「ああ、可哀想に……すっかり馬鹿が移っちゃっちゃ」
「いいんです馬鹿で。わたしもご一緒して、そのまま親方のところへ帰ります」
「それなんだけどな? お前、今晩も買いたいって言ったらどう思う?」
「えっ? 今晩も……ですか? ありがとうございます!」
「よし。じゃあ、親方にお金払ってくるからな?」
「やった! 今日もカーソン様とご一緒出来るんですねっ!」
「お金払って帰ってきたとき、お前居なかったら泣くぞ?」
「泣かせませんっ! カーソン様を、ずっとここでお待ちしていますっ!」
「じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃいませ!」
今日も買って貰えたと喜ぶティコを部屋に置き、カーソンとクリスは部屋を出る。
ティコは鼻歌を歌いながら、詩音が取り返してくれた服から今日は何を着ようかと選び始めた。
部屋から出たクリスは、ロビーヘ進むカーソンへ話しかける。
「ちょっとあんた……どうする気なの?」
「大丈夫だ。ティコは俺が買う」
「買うって……今日だけでしょ?」
「いいや、ずっと買う。今日から俺があいつを守る」
「……そっか、ならいいや」
「いいのか? 何だ、お前には駄目って言われるかと思ってたぞ」
「いいよ。それ聞こうと思ってたんだよ」
「親方に返して、俺の知らないとこで死ぬくらいなら、俺の目の前で死なせる」
「あんたティコの事、死なせたいの?」
「死なせないよ。死ぬならその瞬間までずっと、俺が守るって意味だよ」
「そっか。じゃあさ、あの子に戦い方教えてあげてさ、自分で自分を守れるようにさせてあげるってのは……どうかな?」
「………………うん」
「嫌なの?」
「いや、その手があったか。そうか、ヘレナみたいに鍛えてあげればいいのか」
「そそ、鍛えるのには反対しない?」
「ずっとは守れないからな。あいつがひとりの時でも、ちゃんと戦えるといいよな?」
「うんうん。みんなで鍛えてあげようよ?」
「分かった……けど、イザベラさん達は反対すんじゃないか?」
「そこはちゃんと説得してさ、許可して貰えるように相談しなきゃね?」
「うん、分かった」
カーソンがフロントに来ると、親方が待っていた。
イザベラ達もフロントへ来て、腕を組んで親方を睨んでいた。
親方はカーソンに話しかけてくる。
「やあお兄さん、また花を買ってくれてありがとう。さ、そろそろ返してくれ」
「なあ? 俺があの子を買い取るって言ったら、あんたいくらで売る?」
「……は!? へっ!? あのガキ、お兄さんが買い取るって!?」
「俺にあの子、売るか?」
「え? いや、まあ……買ってくれるってんなら、売りますけどね?」
「じゃあ、いくらで売る?」
「うーん、俺の大事な商売道具なんでねぇ……10万、いや20万……どうすっかな……」
「イザベラさん、ローラさん、ソニアさん。俺がティコ買ってもいいですか?」
「もちろんよ」
「ええ、構いませんよ?」
「お前が買わなければ、私が買う。ほら、金庫だ」
「すみませんソニアさん」
ソニアはカーソンへ金庫を開け、差し出した。
カーソンは金庫に話しかけ、手を入れてゴールドの袋を取り出す。
「出金、カーソン……50万ゴールド」
「足りなければ、私も出すぞ?」
「ありがとうございます。その時は助けて下さい」
「うむ。詩音が取り返してくれねば既に無い金だ。全く惜しくもない」
「一気に50万で交渉してみますね」
「うむ。もし欲張るようならば、後は私に任せろ」
「はい、お願いします」
カーソンは50万ゴールドが入った袋を持ち、親方の前へ進む。
親方はカーソンへ金額を持ちかけてきた。
「お兄さん、30万。30万ゴールドだったら考えてもいいよ?」
「……50万だ。50万ゴールドであの子を俺が買い取る。いいな?」
「ごっ、50万だってっ!? 売ったっ! 売ったよお兄さん!」
「ほら、50万ゴールドだ。大金貨50枚、ちゃんとあるか数えろ」
「うひょう! どれどれぇ?」
親方は袋を開け、中のゴールドを勘定する。
「48…49…50っと、確かに50万。へっへぇ、お兄さん毎度あり!」
「いいな? もう二度とあの子の前に顔を見せるなよ?」
「これであのガキは、あんたのモンだ。もう金返せっても、俺ぁ知らねぇよ?」
「いいから、その金持って早く失せろ」
「……へへっ、それじゃ、失礼しやす」
親方はゴールドの袋を持ち、宿屋を出た。
宿を出た親方は振り返り、姿の見えないカーソンに向かって呟く。
「……けっ! 成金のクソ野郎めがっ! 俺の事馬鹿にしやがって!
どうせ死にかけのクソガキにブチ込みすぎてよ、殺しちまったんだろ?
死んじまって俺に返せなくなったから、金で解決しようって魂胆か。
まぁ、いいや。へっへ、1万で買ったクソガキが50万で売れやがった。
死体で返されても困るしな。へへへ、今日はいい日だ……ツイてるぜ」
親方は鼻歌を歌いながら、街の中へと消えていった。
カーソンは金庫に入っている自分の残高を見て、頭をポリポリと掻く。
「……クリス、ごめん。お金かなり減らした」
「ま、しょうがないわね。でも、これでティコは自由になったのね?」
「ああ、ティコはもう自由だ。呼んでくる」
「うん、行ってらっしゃい」
カーソンはティコを呼びに、部屋へと戻って行った。
扉を開けたカーソンに、ティコは飛びついてくる。
「おかえりなさいませっ!」
「おっと! ただいまティコ」
「カーソン様っ! お待ちしていましたっ!」
「親方から買ってきたぞ。さ、朝ゴハン食べに行くか」
「はいっ! 今日もご一緒出来て、わたしは幸せですっ!」
「そうか、幸せか?」
「はいっ! 今を楽しく生きていますっ!」
「うんうん。じゃあ、これからもっと幸せになろうな?」
「はいっ!」
カーソンはティコを部屋から連れ出し、フロントへやって来た。
ティコは自分で考え、組み合わせた服を着てイザベラ達へ頭を下げる。
「皆様。本日もわたしを買って下さり、ありがとうございます!」
「あら、なかなか可愛い組み合わせをしたみたいね?」
「似合っていますわよ? それに、楽しそうですわね?」
「はいっ! とっても楽しいです! イザベラ様、ローラ様!」
「テイコ、カーソンから聞いたか?」
「はいソニア様っ! 今日もわたしを買って頂きましたっ!」
「いや、そうではない。カーソン、まだティコに言ってないなら言ってやれ」
「……?」
「ティコ、お前の事な? 俺が親方から買い取った。お前はもう自由だ」
「…………え?」
「もう、お前は親方の所へ帰らなくてもいいんだ。好きな事して生きていいんだぞ?」
「お金で自由を奪われたんならさ、お金で自由を買い戻したらいいだけの事よ?」
「え…………あの……わたし……どうなったのですか?」
「テイコは親方に売られて、カーソンが買ったんだよ?」
「うん、俺がお前を買った」
「売られて……買われた……カーソン様に、ずっと……ですか?」
「そう、ずっと。死んでしまうまでね?」
「とはいえ、そう易々と死なせはしませんわよ?」
「もう二度と、お前が身体を売るような事は無い。安心しろ」
ティコは自分の状況を把握出来ず、カーソン達の話を疑った。
段々と状況を把握し始めたティコは、恐る恐る聞く。
「……うそ、ですよね? わたし、もう娼婦しなくてもいいんですか?」
「そうよ? カーソンがあなたの事50万ゴールドで買ったの」
「ごっ、50万ゴールドですかっ!? わっ、わたしそんな大金……お返し出来ません!」
「返さなくてもいいぞ? お前が自由になるんなら、安いもんさ」
「ただね、ティコ? すぐ自由にはさせてあげられないかな?」
「お前ひとりにしたら、昨日みたいにまた悪い奴に捕まるかも知れないからな」
「しばらくはこのまま、あたし達と一緒に居てね?」
「い、一緒……わたし……皆様と一緒……」
ティコは自分がカーソンに買われた事を理解する。
カーソンをじっと見つめながら、ティコは無言のまま涙をボロボロと流し始めた。
しゃがみ込み、ティコと視線の高さを合わせるカーソン。
ティコの両肩を掴みながら、優しい瞳で語りかける。
「ずっとじゃなくていい。お前が自分で自分を守れるようになるまでは、俺達が一緒に居て鍛えてやる」
「一緒……ずっと一緒が……いいです……」
「それは駄目だ。お前が俺達とずっと居ても、危険なだけだぞ?」
「一緒に……居させて下さい……」
「昨日お前を襲ったような奴らと、毎日戦う事になってもか?」
「……はい。一緒に……行きたいです」
「俺はそこまでお前に無理させたくない。ある程度強くなったら、ひとりで生きるんだ」
「わたし……カーソン様と離れたくありません……」
「連れてくのは約束する。ただ、ずっとは駄目だ。俺はお前が死ぬところを見たくない」
「見せません……死にません……お供させて下さい……」
「お前じゃ無理だ。人間相手ならどうにかなるけど、魔物相手にしたら死ぬ、殺される」
「神様がわたしに与えられた使命……今、分かりました」
「ん? どんな使命だ?」
「カーソン様に……お仕えする事です。カーソン様の為に……死ぬ事です」
「いや、だからな? 俺はお前にそこまで重く考えて欲しくないんだって。
お金を稼ぎながら、自分を守れるくらい強くなって俺達から離れるんだ。
後は俺達の事なんか忘れて、自分の好きなように楽しく生きるんだ」
「やっぱりあんた、そう思ってるのね?」
「そりゃそうだろ。そこまでティコに無理させられないし、したくもない」
「ねえティコ? あんたはどうしたい?」
詩音との打ち合わせで懸念していた通り、カーソンはティコを必要以上に巻き込みたくないと話す。
クリスはティコへ話しかけ、その意思を確認する。
ティコは涙を堪え、キッと目を尖らせる。
ゆっくりとした動作で床に正座し、姿勢を整える。
ティコは今ここが、自分の将来を左右する正念場だと思いながら土下座する。
そしてはっきりと、腹の底から声を出して懇願を始めた。
「お願いします! 荷物持ちでも何でもします!
お願いします! 皆様のお傍にずっと置いて下さい!
お願いします! どうかわたしを皆様のお傍に居させて下さい!
お願いします! カーソン様! わたし何でもします!
お願いします! クリス様! 初めて生きてて良かったって思います!
お願いします! イザベラ様! 決して足手まといにはなりません!
お願いします! ローラ様! 死んじゃっても全部わたしの責任です!
お願いします! ソニア様! これがわたしの使命だと思います!」
土下座の姿勢から微動だにせず、涙ながらに声を震わせ叫び続けるティコ。
カーソンは、ティコの熱意に半分呆れながら話す。
クリス達は、カーソンを説得しようと畳みかける。
「ティコ……何回お願いしますって言う気だよ?」
「あんたがいいよって言うまでじゃないの?」
「いいじゃない。ずっとの前提で、一緒に連れて行けば?」
「今はずっとと望んでいますが、いつかは気が変わるでしょう?」
「ティコが我々と離れたくなった時、別れるのはその時で良いではないか」
「いや、うん……それはその通りなんですけど……」
「ずっと一緒にって言ってるんだよ? あんたティコ自由にしたんでしょ?」
「その子の望む通りにしてあげなきゃ、いけないんじゃないのかしら?」
「望んでいないのに、別れる前提の話をしてはいけないと思いますわよ?」
「まずはティコを鍛える、別れ話はその後でも良いではないか?」
「んー……分かりました。じゃあティコ、俺達とずっと一緒に居るか?」
「はっ、はいっ! ありがとうございますカーソン様っ!」
「みんなにもな?」
「はいっ! ありがとうございます皆様っ!」
土下座していたティコは飛び起き、カーソンを抱きしめながら喜んだ。
クリス達は腕を組み、ため息をつきながら思う。
(やっぱりカーソン、話をややこしくさせたわ)
(詩音の懸念していた事、見事に当たったわね)
(途中で別れる事になっても、それもティコの自由でしょうに)
(カーソンもワケの分からぬところで頑固になるな)
ティコは生まれて初めて、自分の要求を通す為必死に訴えた。
必死の訴えが通じ、緊張から解放されたティコは号泣を始めてしまう。
カーソンは号泣するティコにしがみつかれ、涙を吸い込んで湿ってゆく服の感触に困惑していた。
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