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探索再開
261 地下5階 闇の精霊
しおりを挟むカーソン達は地下5階、長い通路を進む。
ピッ ピッ
突然マップが警告音を出す。
音と同時に自分達の位置を示す緑色の点より前後へ、黄色の点が複数現れた。
マップに表示されている黄色の点を数えながら、イザベラは話す。
「前方に5つ、後方にも5つ……ここへ誘い込まれたかしら?」
「点ひとつが1パーティとして、10パーティでしょうか?」
「確実に…我々を仕留めにやって来たという事か」
「やっぱり来やがったわね!」
「挟み撃ちだなんて卑怯ですっ!」
「忍者の口から卑怯が出てくるのにビックリだ」
ティコからの抗議を無視し、カーソンはマップを持つイザベラとローラへ聞く。
「その黄色い点、魔物って事は……ないですか?」
「それはまず無いわ。ほら、よく見てごらんなさい?」
「明かりを持つ魔物なんて、聞いた事もありませんわよ?」
「……やっぱり、ヒトですか」
「どうしても私達を亡き者にしたいようね?」
「近付いてきますわ。結界を張りますわね」
魔物であって欲しいというカーソンの願いも虚しく、接近してきているのは人間達。
自分達へ襲いかかろうとしている冒険者パーティの持つ照明が、徐々に近付いてきた。
ローラが結界を展開させたのを皮切りに、イザベラ達も戦闘準備を整える。
戦いたくないカーソンも渋々とサイファを取り出そうとした時、右手の壁が不意に消えた。
カーソンは壁の消えた先、暗闇の通路を見つめながらイザベラへ伝える。
「あれっ? 横の壁が消えました。隠し通路っぽいです」
「えっ? あらホント。ローラ、マップには?」
「……はい、表示されましたわ。青と緑に点滅する矢印まで」
「ローラ? 今、あの先で何か動かなかった?」
「ええ。それに、身に覚えのある気配も漂っています」
「もしかして……あなた達、そこに居るの?」
「……まぁっ。ここへお引越しされていたのですね?」
「? イザベラさんもローラさんも、誰と話してるんですか?」
イザベラとローラは隠し通路の暗闇に向かい、話しかけている。
カーソンは2人が誰と話しているだろうかと、首をかしげた。
ソニア達は武器を構えながら後退し、隠し通路の前に集まる。
「この先へ進め、という事でございますか?」
「とりあえずここ進めば、挟み撃ちにはされませんよね」
「明かりが迫ってきていますっ。このままではっ……」
ティコの窮状報告にイザベラは決断し、光源を消す。
「クリスも明かりを消して。全員この先へ退避」
「大丈夫。私達を助けて下さるそうですわ」
「はっ。お前達急げ、じきに来るぞ」
「灯火消しました」
「ティコ、先に行け。俺は最後でいい」
「いえカーソン様もご一緒に」
照明を消し、隠し通路へと駆け込んだイザベラ達。
全員が中に入ると、隠し通路は再び壁へと戻った。
突然標的の照明が消え、襲撃者達は大慌てで走り出し闇雲に襲いかかる。
反対側の襲撃者達も同様な行動を起こした為、同士討ちの衝突が始まった。
暗闇の中へと逃げ込んだカーソン達。
壁の向こう側では殺し合いの怒号が続いている。
騒ぎが収まるまで全員その場で身動きひとつもせず、じっと耐えた。
しばらくして争いが収まり、標的が居ないと騒ぐ襲撃者達。
同士討ちしていた事に気付き、誰が悪いのかと責任のなすりつけ合いが始まる。
お互いに怒声で罵り合い、やがて双方間で再び殺し合いへと発展した。
何という愚か者達なのだろうかと呆れながら、イザベラ達は静かにその場に座り込んだ。
カーソンは暗闇でじっとしている間、何かに身体のあちこちを触られていると感じる。
得体の知れない何かに纏わりつかれているのだが、不思議と身の危険は感じられない。
むしろ親しみを感じると思っていた矢先、精霊達が頭の中で騒ぎ出した。
『やっほぉ! 久しぶりぃ』
『そっかぁ! ここに居たんだぁ』
『おーっ! お前何でこんなトコに居るんだよぉ?』
『お前生きとったんか! ワシ、心配してたんだぞ!』
精霊達に話しかけられ、カーソンに触れている何かはカランコロンという音を出す。
その正体におおよその見当がついたカーソンは、試しに右手の掌を上に向けてみる。
掌に何かが乗り、ピョンピョンと飛び跳ねている感触が伝わってくる。
これまでにまだ出会った事の無かった精霊。
今この暗闇に居るという事は、闇の精霊ではないのかと推測するカーソン。
契約の手続きをしたいと口を開きかけたが、思い留まる。
声を出せば、壁の向こうに居る襲撃者達へ居場所が知られてしまうかも知れない。
『ご主人様と契約したい? したいよねぇ?』
『とっても強くて、優しいご主人様だよぉ?』
『お前も契約したいなら、もうちょっと待ってろよ?』
『今契約する為に声出したら、ご主人様が危なくなるからな?』
精霊達とカランコロンという音のやりとりで、闇の精霊がここに居ると確信するカーソン。
無言な自分へ機嫌を悪くしないだろうかと心配だが、契約済の精霊達は自分との契約を強く勧めている。
殺し合いを繰り広げている壁の向こう側への意識など失せ、新たな精霊との契約が出来るかどうかに気を揉んでいた。
壁の向こう側が静かになる。
冷静さを取り戻した生き残り達が、凄惨な状況となってしまった現場に嘆いた。
今日ここで起きた事は絶対に口外せず、仲間を殺されたのはお互い様なので恨み合うなと話し合っている。
死体から装備を剥いでここから去り、別の場所で分配を話し合おうという会話が聞こえてきた。
イザベラとローラは、壁の向こう側に話しかける。
「馬鹿ねぇ? 絶対に生かして帰さないわよ?」
「死して己の罪を悔いなさい」
バリンッ
ゴォウッ
ローラは光の精霊魔法を放ち、生存者全員に雷を落とす。
頭上から落とされた電撃に意識を刈り取られ、崩れ落ちるように倒れ込む生存者達。
心臓を紫電に貫かれ生命活動が止まり、数名ほどその場で息を引き取る。
追撃でイザベラは火の精霊魔法を放ち、周辺の死体もろとも焼き払う。
火傷の痛みで意識を取り戻すも、全身が痺れて身動きの取れない生存者達。
声も出せずビクビクと痙攣しながら、その身を炎に焼かれ命を失った。
「ありがとうローラ」
「どういたしまして」
「爆破させてから焼くのって手間だったから、助かるわ」
「雷ですと殺傷能力は運任せですが、拘束は出来ますもの」
「何人か即死だったみたいだけど、少しは溜飲下げた?」
「ええ。惜しいのは、装備品を回収出来なさそうな事だけですわ」
「ごめんね? 焼いちゃったわ」
カーソン達は、イザベラとローラの報復攻撃に身震いする。
見えない壁の向こう側では、大勢の冒険者達が焼き殺された。
ここが暗闇で全く何も見えない事と、断末魔の悲鳴も聞こえてこない事が唯一の救い。
いや、救いどころか想像だけでしか壁の向こうがどんなに凄惨な状況なのか分からない。
それぞれが壁の向こう側を想像し、恐怖に心が支配され黙り込んだ。
襲撃者達が皆殺しの後に焼却され、ダンジョンが遺留品の吸収を終えても進入してきた壁は、未だに元へ戻らない。
杖でコンコンと壁を叩きながら呟くイザベラへ、カーソンは聞く。
「壁…まだ消えそうにないわねぇ……」
「イザベラさん、ちょっといいですか?」
「うん? どうしたの?」
「あの、ここに何かが居ますよね? ずっと触られてます」
「あたしもずっと、何かに触られてる気がするんです」
「俺だけじゃなくお前も?」
「うん。ってか、あんたも?」
自分だけかと思っていたら、どうやらクリスも触されていると知ったカーソン。
契約済でその正体を知るイザベラとローラは、2人へ答える。
「ええ、ここには闇の下級精霊が居るわ」
「壁を開けて、私達をここへ通して下さったのですわよ?」
「あ、やっぱり。他の精霊達が久しぶりとか言ってたので、そうかなぁと」
「あんたの精霊ホント賑やかよね? あたしの精霊は喋ってくれないよ?」
「私もローラも、なかなか喋らない精霊達よ?」
「聞いた時だけしか答えて貰えませんわ」
「え? 『アタチつえー』とか『オイラつえー』とか言いません?」
「言わない言わない。無口だよ?」
「他の精霊の事、しょっちゅうバカにしたりしてません?」
「しないしない。お互いに不干渉よ?」
「私にも風と土が同居しているが、一切干渉し合わんぞ?」
「……何で俺の精霊達だけ?」
「私達こそ不思議ですわ。どうしてそんなに自我が強いのか」
事情を聞いたカーソンは、どうやらイザベラ達の精霊は違うらしいと自分の精霊達へ訴える。
「……なんか、そうらしいぞお前達?」
『でもぉ、アタチはアタチなのでぇ……』
『ワタチもワタチ以外のワタチですからぁ……』
『オイラもオイラで、他のオイラじゃありませんのでぇ……』
『ワシもですけどご主人様。みんな何でなのか分かってません』
「みんな分かんねえのかよ? じゃあ今悩んでもしょうがないよな」
精霊は契約者の性格に影響すると水の下級精霊から教えられていたカーソン。
精霊達が全員お喋りなのは、自分が自覚していないだけでお喋りな性格の影響を受けた為なのだろう。
ただ、事ある毎に口喧嘩するのは自分の影響ではなく精霊達の考え方に問題があるからだろうと思いながら、右手で頭を掻いた。
クリスは右手の掌を上に向け、ピョンピョンと掌の上で飛び跳ねている闇の精霊を感じながらイザベラへ聞く。
「闇の精霊に触られてるって事は……あたし契約出来ます?」
「闇の精霊もそのつもりで、あなた達に接触していると思うわよ?」
「ソニアとティコは、何か感じますか?」
「残念なのですが……私には何も感じられません」
「わたしも……精霊様が興味を持って下さらなかったみたいです」
ソニアとティコは闇の精霊の存在を感じ取る事が出来ず、接触を試みられているカーソンとクリスを羨ましがっていた。
カーソンとクリスは闇の精霊が機嫌を損ねる前に契約を済ませたいと思い、イザベラへ伺いをたてる。
「あの? 俺達闇の精霊と契約してもいいですか?」
「なんかここまで触られてるのに、契約しなかったら機嫌悪くさせそうで」
「契約しちゃいなさいよ? 名はシェイドよ?」
「ふむふむ、シェイドですか」
「契約したくても、名前が分からずで助かりました」
「じゃあ、するか?」
「うんうん、いくよ? せえのっ」
カーソンとクリスは、同時に契約の儀式を行う。
「精霊シェイドよ。我と契約し、我と共にあり給え」
周囲の暗闇が、より一層濃くなる。
カラカラコロンコロン
乾いた音と共に2人の掌でシェイドがクルクルと踊り出し、やがてフッと消えた。
「……あ? 感触が消えた」
「あれ……どうなんだろこれ? 契約出来たのかな?」
「特にシェイドは他の精霊よりも喋らないから、分かり難いかもね」
「カーソンと契約したなら喋るかと思いましたが、どうですか?」
「えっと……シェイド? 俺達、契約出来たかな?」
『ワレ 居る 契約 済んだ』
カーソンの問いかけに、契約したシェイドはボソボソと答えた。
「契約出来てました。自分の事ワレって言ってます」
「あたしも出来てんのかな?」
「もし契約出来てたら、念じてみれば何か起きるんじゃないか?」
「あっ、そっか。試してみる」
クリスは闇の下級精霊シェイドを呼び出し、精霊魔法を発動させてみる。
暗闇の中で突然クリスの視界が明るくなった。
「うわっ!? 眩しっ!」
「え? 眩しいって? こんな暗闇なのにか?」
「うん。どこに誰が居るのかまでハッキリ分かるよ」
「クリス様? わたし右手と左手で何してるか見えますか?」
「ええっと……右手で2、左手で3」
「正解ですっ。では、これはどうですか?」
「両手を頭に……お猿さんのモノマネ?」
「脚も見て頂けますかっ?」
「……ああ、手と足で8表現してる?」
「本当に見えてるんですねっ! 凄いですっ!」
ティコが何をしているかを言い当て、クリスは暗闇でも見えている事を証明した。
イザベラはクリスの使った精霊魔法に覚えがあり、魔法の効果を教える。
「……ふむ。クリスのプライマリは『闇の目』のようね?」
「闇の目っていうんですか? これ」
「この暗闇の中でも、まるで地上の昼間のように明るいでしょ?」
「はい。はっきりと見えてます」
「セカンダリは? 発動しそう?」
「やってみます……えいっ…………あれ?」
「何も起きない?」
「はい。セカンダリはまだなのかな?」
「闇の目で見ても確認できない?」
「はい、変化ありません」
「ふむ。ここだと分かり難いからあとで確認ね?」
「はい、分かりました」
暗闇ではクリス以外に視認出来ない為、全員が見える場でセカンダリの確認をしようと提案したイザベラ。
次はカーソンの番だと促す。
「さあ、次はカーソンの番よ?」
「はい。よぉし頼むぞシェイド……えいっ」
「……あ。あんた闇に溶けてる」
「え? それってどういう意味だ?」
「あんたがどこに立ってるのか分かってても、見え難いのよ」
「昼間みたいに見えてる、お前の目でもか?
「そそ。あたしの『闇の目』でもね、見え難くなってる」
カーソンのプライマリに目星をつけたイザベラは確認の為に指示する。
「ちょっとそれ、ティコにかけられるか試してみて?」
「はい。いくぞティコ?」
「はいっ。いつでもどうぞっ」
「それっ……と。どうなった?」
「……おーっ。ティコも見え難くなったよ」
「カーソンのプライマリは『闇の衣』のようね?」
「闇の衣ですか?」
「本人は勿論の事、自分以外にもかける事が出来る身隠しの魔法よ」
「あ、じゃあココみたいな薄暗いトコでの戦闘に便利そうですね」
「全員にかけられそう?」
「ティコにかけた時に、カーソンが見えるようになりました」
「やっぱりか。ひとりだけみたいです」
「確か習熟すれば対象を増やせた魔法だったと思うわ」
「ココ攻略中に、全員にかけられるようにならなければですね」
「そこまで無理して頑張らなくてもいいわ。セカンダリはどう?」
「ちょっとやってみます」
カーソンはセカンダリが発動するか、試してみる。
特に何も起きた様子がなく、首をかしげるカーソン。
「……俺も発動してるかどうか分かりません」
「セカンダリ、お互い出てるといいね?」
「うん、そうだな」
「クリスは火が出ていて、土はまだよね?」
「はい」
「カーソンは風と水と土の3つね?」
「はい…………いえ、火も闇も出ます。すぐに、今にでも出ます」
余計な事を言い出したカーソンの状況を察し、イザベラは聞く。
「また、精霊達が喧嘩始めたの?」
「……はい」
「成長差なんて、個人との相性と使用回数なのに……」
「この話になると、いつもいじめられるサラマンダーが可哀想で……」
「あなたが使える魔法で一番殺傷能力のある、炎舞なのにねぇ?」
「俺があまり殺したがらないってのもありますし……」
「そもそもサイファだけで、事足りているってのもねぇ?」
「サラマンダーが不憫すぎて……俺、火と解約したほ――」
『嫌ですご主人様っ! オイラ平気ですからっ! 耐えますからっ!』
「じゃあ……サラマンダーだけ残して全員――」
『ごめんなさいご主人様っ! もうイジメませんっ!』
『解約だけはいやあぁぁぁぁ! ごめんなさぁぁい!』
『逆にワシ達が解約された役立たずって同属からイジメられますっ!』
『主人の 精霊達 煩い ワレ 黙らせる いい?』
「頼むよシェイド。これからはサラマンダーの事助けてやってくれ」
『畏まり いじめる ワレ お前達の 力奪う』
『やめてよ! 闇の特殊能力使わないで!』
『ワレ 力奪う 全員 均等に 分配する』
『ワタチ達弱くしたらご主人様も困るんだからねっ!』
『では ワレと サラマンダーだけ 強くする 問題ない』
『ワシみんなと仲良くするんで! それだけは堪忍してくれ!』
『ならば 仲良く しろ しないと ワレ お前達の 力奪う』
『シェイドありがとう! オイラもう泣きそう!』
「……なんかすげえ頼もしい仲間が出来て良かったな?」
普段から能力の低さを他の精霊達から馬鹿にされる火の精霊。
闇の精霊という強力な味方が加入し、嬉しそうにはしゃいでいた。
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