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025 忘れた頃の3分間 その1
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時間泊の部屋へ俵の様に担がれたまま入る。何をどう喚いてもザックは私を担いだままだ。
部屋はいたってシンプルだ。白壁と木製の床。クイーンサイズのベッドが奥に置かれており、ドレッサータイプのテーブルと椅子。そして部屋の角にはカーテンで部屋を仕切られた、簡易的なシャワー設置されている。どの家具も明るい木目の家具で、何の装飾もないシンプルなものだった。
「プッ!」
ドサリと音を立てて、ベッドの上におろされる。スプリングがはねて体がバウンドする。触り心地のよい白いシーツだった。慌ててベッドから立ち上がろうと体を起こす。しかし、立つ事は出来なかった。目の前にザックが立っていたからだ。
ザックは腰につけていた剣を外して、ベッドサイドに置く。金色の鞘には細かい蔦の様な模様が施されていた。
「待って。ジルさんはからかっているだけだから! もう一度考えよう!」
「部屋まで来て止める事が出来る男がいると思うか?」
低い声で私を見下ろし、ゆっくりとベッドに片足をかける。白いシャツのボタンを全て外し終わると後ろに引っ張る様にして脱ぎ捨てる。
海でも散々見たザックの上半身だが、泳いでいる時はビーチで過ごしている男性達と同じ様に捉え気にもとめなかった。
しかし、改めて見ると鍛え抜かれた胸筋は程よい筋肉がついている。お腹の部分は腹筋が綺麗に割れており、腰の横から下半身にかけて筋肉が盛りあがっている。腕もしっかりとしている。一流スポーツ選手の様に見事だ。
日焼けした肌が彼の逞しさを強調しており、思わずうっとり見惚れてしまった。右の上腕部には剣の鞘と同じ蔦が絡まった様なタトゥーを入れていた。
そんな様子の私にザックは軽く笑いながら、ブーツを脱がしてくれていた。
「格好いい男だろ? 見惚れたか」
「ち、ちが……わないけど」
「うん?」
「筋肉が綺麗で、ビックリしました……」
何を言っているの私。
格好いいというセリフをすっ飛ばし、筋肉を褒めた自分が恥ずかしくなり、俯いて顔を隠す。
ザックはゆっくりとベッドの脇に跪いて、私のブーツを揃えてベッドサイドに置いてくれた。それから自分のブーツにも手をかけて脱ぎはじめる。
俯いて真っ赤になった私と目が合うと、ザックは白い歯を見せ軽く笑い、前髪奥の濃いグリーンの瞳が嬉しそうに細くなった。
「ありがとう……じゃぁ、今度はナツミの番だな」
「え」
肩を押されてベッドに押し倒される。
私の顔の横にザックが左手をついたと同時に、右手はシャツのボタンにかかっていた。ザックの流れる様な素早い動きに私は弾かれて声をあげる。
「わーっ! ストップ、待って、待ってよ!」
慌てて百八十度回転すると足を縮め亀の甲羅の様になり、ザックに背を向けた。
「……ナツミ」
困った様な声が後ろで聞こえる。
展開が早すぎて驚く事ばかりだが、私だって条件を伝える時に覚悟を決めたのだ。
だから、遅かれ早かれこういう事だってあるのは理解できる。
「……ザックが一目惚れって言ってくれて嬉しかったけど、私は全然綺麗じゃないから、その……がっかりさせないかなって心配で」
両手で顔を隠し、おでこをシーツに押し付ける。くぐもった様な声の為、ザックに聞こえているかどうか分からない。
「だって、私は。ほら、男の子と間違われるぐらい女としての魅力がないから。それなのにモテモテザックをがっかりさせてしまうかと思うと」
怖くて仕方ない──
そう続けたかったけれど、あまりにも自分の情けなさに涙が出そうになった。
自信なんてこれっぽっちもない。
「モテモテザック……プッ」
ザックが私のセリフに吹き出していた。私のシリアスな様子に、慌ててこらえるがやはり所々吹き出している。
「もう! こっちは真剣なのに笑うなんて酷い」
私は顔だけあげて後ろのザックに抗議をする。こっちは悩んでいるのに!
その瞬間、ザックは私の丸まった背中ごと抱きしめてくれた。
私よりも高い体温が、シャツ越しに伝わる。
ベルガモットの香りがしたと思うと、ザックは私の耳元に唇を寄せた。
「ナツミは可愛い」
低い声で私だけに聞こえる様に囁く。吐息も感じゾクリとする。
だけれど素直になれない私は──
「もう! だからそうじゃないって言ってるのに」
「ナツミは綺麗だ。魚と楽しそうに泳ぐ姿は誰にも見せたくない」
「そ、そんなわけ──」
「特に水面に飛び出る時は最高だ。アレにはまいった」
ザックはそう言うと耳元で小さくキスをする。心の中の凝り固まった氷を溶かしてくれる。そんな優しい声だった。
ゆっくりと体をあげて、ねじる様に後ろを振り向く。
二重の少し垂れた瞳が困った様に笑っていた。
「──ザックの嘘つき」
私は憎まれ口をたたきながら、後ろのザックに頭を預けて体重をかける。
信じたい。この優しいザックが私を受け止めてくれるのならば。
「嘘は言わない。この先も、ずっとだ」
ザックはゆっくりと両手を私の前に回して優しく抱きしめる。
「約束だよ」
私は薄く目を閉じて近づくザックの吐息を感じた。
「約束だ」
ザックは低くて力強い声で答えてくれた。
私の着ていたシャツと黒のハーフパンツがベッドの脇に落とされる。タンクトップとショーツだけの姿になった。
ザックは私を後ろから抱きしめる。ザックの熱い体温がむき出しになった腕に直接感じる。日焼けした肌の表面はサラッとしていた。
私は後ろを向いて体をねじったまま、ザックを見上げる。ゆっくりと唇が合わさる。唇が軽く当たるだけのキスだった。
あっ、唇が柔らかい。薄い唇なんだ。
なんて考える余裕があったのも数秒だった。息を吸う為に少し開けた口の隙間に、ザックの肉厚な舌が入り込んできた。口内を優しくねぶって私の舌を絡めると、すぐに口内からさろうとする。寂しくなってザックの舌を追いかけると、すぐに深く合わさって、今度は何度も絡まって吸いあげる。寄せて返す波の様な動きを繰り返す。
上顎を舐められた時にはゾクッとして、皮膚が粟立った。
「んっ、はぁ……」
舌を吸いあげるリップ音と、私の吐息に混じった声だけが部屋に響く。
ザックは時折、喉仏を動かして息を飲んでいるが声は聞く事がない。吐息が私の頬をかすめるだけだ。
部屋の灯りは明るいのに、電気を消して欲しいとお願いする暇もなくキスが続く。
心臓がドキドキする。
薄くキスの間に瞳を開けると、瞳を閉じているザックの長い睫が見えた。
睫まで金髪なんだ……
角度を何度も変えてキスをするザックの頬にそっと手を添えた。
ザックはその手を自分で掴むと大きな手で握りしめる。決して華奢とは言えない私の体も、ザックの前では何の心配もない。彼の胸にすっぽりと入る。
ザックはゆっくりと右手を私の腕に這わせる。五本の指の腹でゆっくりと肩から手首にかけていったりきたりを繰り返す。触れられたところがゆっくりと熱くなっていく。少しずつ体の奥が熱くなってくる。
「ナツミの肌って、指に吸いついてくる……」
ザックがキスの間で呟く。低くお腹に響く声にドキッとする。
「ザックの肌も熱いよ……」
「……ああ」
ザックが唇から舌を這わせ、私の首筋をスーッとおりていく。
たっぷりとねぶられた舌が寂しくなる。
「ザック、もっと……」
「ん?」
キスして欲しいの──と伝えようとしたが、ザックは焦らす様にわざと唇からずらしてキスを繰り返す。その間、優しく触れていた指がとうとう私のタンクトップの肩紐に手をかけ、肩からスルリと下に向かって腰に巻きつける様に落とした。
すると小ぶりな胸がザックの前に晒される。微妙なタッチで肌を触られ、フワフワする様な気持ちいいキスを繰り返したお陰で、ピンク色をした中央の突起は痛いほど尖っている。
私の背中で一瞬息を飲んで、ゴクリと唾を飲み込んだザックがいた。
水着姿の形のまま日焼けした胸を、こんな明るいところでお目見えさせてしまう。
恥ずかしくて両手で隠そうとすると、両手首をザックが掴んで拒む。
「あ、あんまり見ないで、その日焼けも酷いし、おっぱいも小さいし……」
「……ナツミって、本当は色が白いのか? 腕とかは日焼けだったのか?」
ザックの震える声が耳元で囁く。
興奮しているのか、抑えようとしている鼻息が聞こえる。
「そ、そうだけど、あんまり見ないでって、あっ……」
言い終わる前にザックは、後ろから小ぶりな胸を持ち上げ揉みはじめる。
小さな胸もザックの大きな手で持ち上げられるとそれなりの質量がある様に見える。形を変える胸をザックが凝視しているのが分かる。
「ひ、日焼けで裸でも水着を着ている様に見えて……」
言わなくてもいいのに、何故かいたたまれず話しはじめる。しかし、それも続かなかった。ザックが耳の中に舌を入れて舐めあげる。
「あん!」
突然舐められた為声をあげた。
ザックは後ろから抱き込んだナツミのスタイルがとてもいい事に驚いていた。お腹は締まっているし、丸くて上に向いたお尻や、肉付きのいい太股に興奮を覚えていた。
ずっとファルの町の女の様に小麦色の肌の持ち主だと思っていたけれど、実はそうではなかった。胸の辺りは驚くほど白かった。
確かに日焼けすると元の肌の色とセパレートされているが、これは──
「何だよこれ……日焼けってすっごいクルんだけど……」
しかもいい様に形を変える胸は体の何処よりも柔らかい。真ん中の可愛い突起がすぐに触れて欲しいと主張している。こんなに興奮すると思わなかった。
「え? 何が、あっ!」
呟いたザックの言葉をもう一度聞こうと聞き返した時だった。
2つの胸の突起を親指と人差し指で優しく摘まみ上げられた。
快感に大きな声をあげて背中を反らせてザックの両腕に手をかける。
「ここ弱い?」
ザックが嬉しそうに声をあげる。ずっと後ろから耳元で囁く。
低い声は体を愛撫されるのと同じぐらい破壊力があってお腹の奥がキュッとなる。
「よ、弱いっていうより、痛くなるから苦手なの。ああっ」
乳首への愛撫は痛くなるのであまり好きではない。
また胸も小さいのもあり、隠す事が多くて触られる事もあまりなかった。
「痛くなるのか? 多分感じやすいんだろ、こういうのは?」
するとザックは両方の胸をしたからすくい上げ、ゆっくりと尖った突起の部分を人差し指で優しく押さえつけると、指の腹のだけで擦りはじめた。
「あっ、駄目っ! それ」
胸から伝わる快感が思いのほか大きすぎて、両足を擦り合わせる。体をねじりながら逃げだそうとするが、ザックが後ろからガッチリと胸を掴んでいるので逃れる事も出来ない。
「痛くない? 凄く感じる?」
「あっ、あっ、うんっ!」
喘ぐ事しか出来ないし、この快感はずっと続くけれど決定的なものには変える事が出来ず、遂にずるずると腰からずり落ちる様にしてベッドの上に仰向けになって逃れる。
荒い息をあげて、ザックの股の間で怨めしそうに見上げる。
「何だよ逃げるなよ。気持ちよさそうによがっていたのに」
「もう、弱いから駄目なのっ」
胸を隠しながら、口を尖らせると、ザックは軽く笑う。しかし、目に灯がともっているのが分かった。
「分かったよ。ひとまずやめるから」
──くそっ、何でそんな可愛く言うんだ。
ナツミの感じる様子から、胸でもイケる様になるのじゃないか?
という言葉をザックは飲み込んで、ナツミを自分と向かい合う様に百八十度回転させる。
背中がシーツに擦れ、痛くなって抗議の声をあげる。
「痛っ! もう」
しかし、ザックは私のピッタリと合わせた足の膝小僧を掴むと股を大きく開いた。
「や、やめてっ。恥ずかしい!」
ザックは体を入り込ませると私の抗議も意に介する事もなく、スッとショーツの縁をなぞった。
「ほら、もうここが透けるぐらい濡れ」
「言わなくていいからっ!」
ザックの言葉を遮ると真っ赤になって両手で顔を隠した。
分かっていた、分かっていたけれど!!
先ほどのキスから胸を愛撫されている間、お腹の奥がギュッとなって、蜜がドンドンあふれているのが分かっていたから。
私が恥ずかしさで悶絶している間、ザックはショーツと腰に留まっていたタンクトップをスルリと足から引き抜く。
そして足のつけ根にゆっくりと顔を近づける。
「もうグシャグシャになっている、シーツの上に垂れて」
「だから言わないでって、ああっ!」
抗議の声をあげた途端、ザックは音を立てて蜜を吸いあげる。
膝が驚いて空中を蹴り上げる。ザックの柔らかい金髪を両手で押さえつけるが全くびくともしない。
「あっ、あっ、っ……」
気を抜くとすぐに喘ぎ声が漏れる。慌てて歯を食いしばる。
ザックは私のぬかるんでいる部分を、ゆっくりとヒダから舐めあげて、蜜を吸いあげる。
「何か果物みたいな香りがする……」
ザックの舌がスルッと差し込まれると同時に、彼の形のよい高い鼻がぷっくりと膨れた芽の部分をかすめた。
「そんな事ないっ、ああっ!」
思わず大きな声をあげてしまい、慌てて右手の甲で口元を押さえる。
ザックが舌を差し込みながら、鼻で膨らんだ敏感な芽をわざと擦ってみせる。
快感がドンドン膨らんでいく。
体をよじって逃れようとしても両太股をザックが両手で押さえつける。
気持ちよすぎて、逃げようとするのに、足は大胆に開いてザックを大きく受け入れようとしていた。
部屋はいたってシンプルだ。白壁と木製の床。クイーンサイズのベッドが奥に置かれており、ドレッサータイプのテーブルと椅子。そして部屋の角にはカーテンで部屋を仕切られた、簡易的なシャワー設置されている。どの家具も明るい木目の家具で、何の装飾もないシンプルなものだった。
「プッ!」
ドサリと音を立てて、ベッドの上におろされる。スプリングがはねて体がバウンドする。触り心地のよい白いシーツだった。慌ててベッドから立ち上がろうと体を起こす。しかし、立つ事は出来なかった。目の前にザックが立っていたからだ。
ザックは腰につけていた剣を外して、ベッドサイドに置く。金色の鞘には細かい蔦の様な模様が施されていた。
「待って。ジルさんはからかっているだけだから! もう一度考えよう!」
「部屋まで来て止める事が出来る男がいると思うか?」
低い声で私を見下ろし、ゆっくりとベッドに片足をかける。白いシャツのボタンを全て外し終わると後ろに引っ張る様にして脱ぎ捨てる。
海でも散々見たザックの上半身だが、泳いでいる時はビーチで過ごしている男性達と同じ様に捉え気にもとめなかった。
しかし、改めて見ると鍛え抜かれた胸筋は程よい筋肉がついている。お腹の部分は腹筋が綺麗に割れており、腰の横から下半身にかけて筋肉が盛りあがっている。腕もしっかりとしている。一流スポーツ選手の様に見事だ。
日焼けした肌が彼の逞しさを強調しており、思わずうっとり見惚れてしまった。右の上腕部には剣の鞘と同じ蔦が絡まった様なタトゥーを入れていた。
そんな様子の私にザックは軽く笑いながら、ブーツを脱がしてくれていた。
「格好いい男だろ? 見惚れたか」
「ち、ちが……わないけど」
「うん?」
「筋肉が綺麗で、ビックリしました……」
何を言っているの私。
格好いいというセリフをすっ飛ばし、筋肉を褒めた自分が恥ずかしくなり、俯いて顔を隠す。
ザックはゆっくりとベッドの脇に跪いて、私のブーツを揃えてベッドサイドに置いてくれた。それから自分のブーツにも手をかけて脱ぎはじめる。
俯いて真っ赤になった私と目が合うと、ザックは白い歯を見せ軽く笑い、前髪奥の濃いグリーンの瞳が嬉しそうに細くなった。
「ありがとう……じゃぁ、今度はナツミの番だな」
「え」
肩を押されてベッドに押し倒される。
私の顔の横にザックが左手をついたと同時に、右手はシャツのボタンにかかっていた。ザックの流れる様な素早い動きに私は弾かれて声をあげる。
「わーっ! ストップ、待って、待ってよ!」
慌てて百八十度回転すると足を縮め亀の甲羅の様になり、ザックに背を向けた。
「……ナツミ」
困った様な声が後ろで聞こえる。
展開が早すぎて驚く事ばかりだが、私だって条件を伝える時に覚悟を決めたのだ。
だから、遅かれ早かれこういう事だってあるのは理解できる。
「……ザックが一目惚れって言ってくれて嬉しかったけど、私は全然綺麗じゃないから、その……がっかりさせないかなって心配で」
両手で顔を隠し、おでこをシーツに押し付ける。くぐもった様な声の為、ザックに聞こえているかどうか分からない。
「だって、私は。ほら、男の子と間違われるぐらい女としての魅力がないから。それなのにモテモテザックをがっかりさせてしまうかと思うと」
怖くて仕方ない──
そう続けたかったけれど、あまりにも自分の情けなさに涙が出そうになった。
自信なんてこれっぽっちもない。
「モテモテザック……プッ」
ザックが私のセリフに吹き出していた。私のシリアスな様子に、慌ててこらえるがやはり所々吹き出している。
「もう! こっちは真剣なのに笑うなんて酷い」
私は顔だけあげて後ろのザックに抗議をする。こっちは悩んでいるのに!
その瞬間、ザックは私の丸まった背中ごと抱きしめてくれた。
私よりも高い体温が、シャツ越しに伝わる。
ベルガモットの香りがしたと思うと、ザックは私の耳元に唇を寄せた。
「ナツミは可愛い」
低い声で私だけに聞こえる様に囁く。吐息も感じゾクリとする。
だけれど素直になれない私は──
「もう! だからそうじゃないって言ってるのに」
「ナツミは綺麗だ。魚と楽しそうに泳ぐ姿は誰にも見せたくない」
「そ、そんなわけ──」
「特に水面に飛び出る時は最高だ。アレにはまいった」
ザックはそう言うと耳元で小さくキスをする。心の中の凝り固まった氷を溶かしてくれる。そんな優しい声だった。
ゆっくりと体をあげて、ねじる様に後ろを振り向く。
二重の少し垂れた瞳が困った様に笑っていた。
「──ザックの嘘つき」
私は憎まれ口をたたきながら、後ろのザックに頭を預けて体重をかける。
信じたい。この優しいザックが私を受け止めてくれるのならば。
「嘘は言わない。この先も、ずっとだ」
ザックはゆっくりと両手を私の前に回して優しく抱きしめる。
「約束だよ」
私は薄く目を閉じて近づくザックの吐息を感じた。
「約束だ」
ザックは低くて力強い声で答えてくれた。
私の着ていたシャツと黒のハーフパンツがベッドの脇に落とされる。タンクトップとショーツだけの姿になった。
ザックは私を後ろから抱きしめる。ザックの熱い体温がむき出しになった腕に直接感じる。日焼けした肌の表面はサラッとしていた。
私は後ろを向いて体をねじったまま、ザックを見上げる。ゆっくりと唇が合わさる。唇が軽く当たるだけのキスだった。
あっ、唇が柔らかい。薄い唇なんだ。
なんて考える余裕があったのも数秒だった。息を吸う為に少し開けた口の隙間に、ザックの肉厚な舌が入り込んできた。口内を優しくねぶって私の舌を絡めると、すぐに口内からさろうとする。寂しくなってザックの舌を追いかけると、すぐに深く合わさって、今度は何度も絡まって吸いあげる。寄せて返す波の様な動きを繰り返す。
上顎を舐められた時にはゾクッとして、皮膚が粟立った。
「んっ、はぁ……」
舌を吸いあげるリップ音と、私の吐息に混じった声だけが部屋に響く。
ザックは時折、喉仏を動かして息を飲んでいるが声は聞く事がない。吐息が私の頬をかすめるだけだ。
部屋の灯りは明るいのに、電気を消して欲しいとお願いする暇もなくキスが続く。
心臓がドキドキする。
薄くキスの間に瞳を開けると、瞳を閉じているザックの長い睫が見えた。
睫まで金髪なんだ……
角度を何度も変えてキスをするザックの頬にそっと手を添えた。
ザックはその手を自分で掴むと大きな手で握りしめる。決して華奢とは言えない私の体も、ザックの前では何の心配もない。彼の胸にすっぽりと入る。
ザックはゆっくりと右手を私の腕に這わせる。五本の指の腹でゆっくりと肩から手首にかけていったりきたりを繰り返す。触れられたところがゆっくりと熱くなっていく。少しずつ体の奥が熱くなってくる。
「ナツミの肌って、指に吸いついてくる……」
ザックがキスの間で呟く。低くお腹に響く声にドキッとする。
「ザックの肌も熱いよ……」
「……ああ」
ザックが唇から舌を這わせ、私の首筋をスーッとおりていく。
たっぷりとねぶられた舌が寂しくなる。
「ザック、もっと……」
「ん?」
キスして欲しいの──と伝えようとしたが、ザックは焦らす様にわざと唇からずらしてキスを繰り返す。その間、優しく触れていた指がとうとう私のタンクトップの肩紐に手をかけ、肩からスルリと下に向かって腰に巻きつける様に落とした。
すると小ぶりな胸がザックの前に晒される。微妙なタッチで肌を触られ、フワフワする様な気持ちいいキスを繰り返したお陰で、ピンク色をした中央の突起は痛いほど尖っている。
私の背中で一瞬息を飲んで、ゴクリと唾を飲み込んだザックがいた。
水着姿の形のまま日焼けした胸を、こんな明るいところでお目見えさせてしまう。
恥ずかしくて両手で隠そうとすると、両手首をザックが掴んで拒む。
「あ、あんまり見ないで、その日焼けも酷いし、おっぱいも小さいし……」
「……ナツミって、本当は色が白いのか? 腕とかは日焼けだったのか?」
ザックの震える声が耳元で囁く。
興奮しているのか、抑えようとしている鼻息が聞こえる。
「そ、そうだけど、あんまり見ないでって、あっ……」
言い終わる前にザックは、後ろから小ぶりな胸を持ち上げ揉みはじめる。
小さな胸もザックの大きな手で持ち上げられるとそれなりの質量がある様に見える。形を変える胸をザックが凝視しているのが分かる。
「ひ、日焼けで裸でも水着を着ている様に見えて……」
言わなくてもいいのに、何故かいたたまれず話しはじめる。しかし、それも続かなかった。ザックが耳の中に舌を入れて舐めあげる。
「あん!」
突然舐められた為声をあげた。
ザックは後ろから抱き込んだナツミのスタイルがとてもいい事に驚いていた。お腹は締まっているし、丸くて上に向いたお尻や、肉付きのいい太股に興奮を覚えていた。
ずっとファルの町の女の様に小麦色の肌の持ち主だと思っていたけれど、実はそうではなかった。胸の辺りは驚くほど白かった。
確かに日焼けすると元の肌の色とセパレートされているが、これは──
「何だよこれ……日焼けってすっごいクルんだけど……」
しかもいい様に形を変える胸は体の何処よりも柔らかい。真ん中の可愛い突起がすぐに触れて欲しいと主張している。こんなに興奮すると思わなかった。
「え? 何が、あっ!」
呟いたザックの言葉をもう一度聞こうと聞き返した時だった。
2つの胸の突起を親指と人差し指で優しく摘まみ上げられた。
快感に大きな声をあげて背中を反らせてザックの両腕に手をかける。
「ここ弱い?」
ザックが嬉しそうに声をあげる。ずっと後ろから耳元で囁く。
低い声は体を愛撫されるのと同じぐらい破壊力があってお腹の奥がキュッとなる。
「よ、弱いっていうより、痛くなるから苦手なの。ああっ」
乳首への愛撫は痛くなるのであまり好きではない。
また胸も小さいのもあり、隠す事が多くて触られる事もあまりなかった。
「痛くなるのか? 多分感じやすいんだろ、こういうのは?」
するとザックは両方の胸をしたからすくい上げ、ゆっくりと尖った突起の部分を人差し指で優しく押さえつけると、指の腹のだけで擦りはじめた。
「あっ、駄目っ! それ」
胸から伝わる快感が思いのほか大きすぎて、両足を擦り合わせる。体をねじりながら逃げだそうとするが、ザックが後ろからガッチリと胸を掴んでいるので逃れる事も出来ない。
「痛くない? 凄く感じる?」
「あっ、あっ、うんっ!」
喘ぐ事しか出来ないし、この快感はずっと続くけれど決定的なものには変える事が出来ず、遂にずるずると腰からずり落ちる様にしてベッドの上に仰向けになって逃れる。
荒い息をあげて、ザックの股の間で怨めしそうに見上げる。
「何だよ逃げるなよ。気持ちよさそうによがっていたのに」
「もう、弱いから駄目なのっ」
胸を隠しながら、口を尖らせると、ザックは軽く笑う。しかし、目に灯がともっているのが分かった。
「分かったよ。ひとまずやめるから」
──くそっ、何でそんな可愛く言うんだ。
ナツミの感じる様子から、胸でもイケる様になるのじゃないか?
という言葉をザックは飲み込んで、ナツミを自分と向かい合う様に百八十度回転させる。
背中がシーツに擦れ、痛くなって抗議の声をあげる。
「痛っ! もう」
しかし、ザックは私のピッタリと合わせた足の膝小僧を掴むと股を大きく開いた。
「や、やめてっ。恥ずかしい!」
ザックは体を入り込ませると私の抗議も意に介する事もなく、スッとショーツの縁をなぞった。
「ほら、もうここが透けるぐらい濡れ」
「言わなくていいからっ!」
ザックの言葉を遮ると真っ赤になって両手で顔を隠した。
分かっていた、分かっていたけれど!!
先ほどのキスから胸を愛撫されている間、お腹の奥がギュッとなって、蜜がドンドンあふれているのが分かっていたから。
私が恥ずかしさで悶絶している間、ザックはショーツと腰に留まっていたタンクトップをスルリと足から引き抜く。
そして足のつけ根にゆっくりと顔を近づける。
「もうグシャグシャになっている、シーツの上に垂れて」
「だから言わないでって、ああっ!」
抗議の声をあげた途端、ザックは音を立てて蜜を吸いあげる。
膝が驚いて空中を蹴り上げる。ザックの柔らかい金髪を両手で押さえつけるが全くびくともしない。
「あっ、あっ、っ……」
気を抜くとすぐに喘ぎ声が漏れる。慌てて歯を食いしばる。
ザックは私のぬかるんでいる部分を、ゆっくりとヒダから舐めあげて、蜜を吸いあげる。
「何か果物みたいな香りがする……」
ザックの舌がスルッと差し込まれると同時に、彼の形のよい高い鼻がぷっくりと膨れた芽の部分をかすめた。
「そんな事ないっ、ああっ!」
思わず大きな声をあげてしまい、慌てて右手の甲で口元を押さえる。
ザックが舌を差し込みながら、鼻で膨らんだ敏感な芽をわざと擦ってみせる。
快感がドンドン膨らんでいく。
体をよじって逃れようとしても両太股をザックが両手で押さえつける。
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異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
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