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052 8月7日 秘密の場所 2/2
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怜央の声を少し聞くことが出来たらいい。
少しだけ苦しい気持ちを吐き出させてもらえたらいい。
そう思って、怜央にかけた電話だった。でも、電話に出たのは萌々香ちゃんだった。
『もしもーし。私、萌々香だよ。もう夕方前じゃなーい。明日香ちゃん大会終わったんでしょ? さっさと終わってこっちに来たら? あっそっか~違う部活なら顔出すのも気にするわよね。ごめんごめん。意地悪な事を言っちゃったわね』
出たのが萌々香ちゃんであった事も驚きなのに、勝手に話し始める萌々香ちゃんに私は尻込みしてしまった。
それから萌々香ちゃんは私に──
『えーまた二番なの~本当に二番が好きなのね明日香ちゃんって。怜央くんは盛り上がっているし水を差す事になるじゃないの、だから切るわよ。じゃぁね~』
一方的に萌々香ちゃんは話すと私の返事も聞かずに電話を切ろうとしていた。スマホを自分の顔から離したのか、マイクが少し遠巻きの萌々香ちゃんの声をひらう。
『やだやだ~二番だって。ホント毎回毎回懲りないわね。あっ、何でもないわよ。気にしないで』
切れた電話に呆然とするしかなかった。
(いつだって二番なのは自分が一番分かっている。萌々香ちゃんの前でも二番だったのだから)
その後、電話の履歴すら消されてしまって、私の声は怜央には届かなかった。
◇◆◇
「その後のメダル授与式はね、泣いたのがバレバレで恥ずかしかったけどね……」
目を腫らし鼻を真っ赤にして現れた私にカメラを向けた皆が『珍しい』と写真を撮っていた。でも、いまいちしまりがないのかその時の写真が記事などには使われる事はなかった。
シルバーメダルコレクター、無表情・無冠の女王ではない私には、誰も興味がないのだろう。そう感じた最後の大会だった。
色々思い出して整理をする為に体を丸める私の前で、七緖くんが膝をそろえてしゃがみ込んだ。長い足を折り曲げ、私の膝と擦れ合いそうな距離になる。
顔を上げると、七緖くんの困った様に笑う顔があった。
「……この場所は巽さんの思い出が沢山詰まった場所なんやね。辛い事だけやない、巽さん自身が自分で強く乗り越えてきた場所」
乗り越えてきた場所──そんな風に言われると何だか嬉しくなる。
(そう。辛いだけじゃない。そうやって乗り越えて来た自分を認める場所なの。当時はそんな事考えていなかったけどもね)
「うん。最後の大会以来、来てなかったけど。また新しい思い出で上書きしたいし。七緖くんと来て良かった」
私が笑うと七緖くんが少しだけ目を丸くして頬を染めた。
(そうよ。私は上書きするのよ)
しかし、七緖くんは恐る恐る話し始めた。
「……あれから才川くんと話ししたん? だから僕をここに連れてきたん?」
何故か七緖くんは怜央の事を尋ねてくる。
「怜央? バス停で話をした以来会ってないよ。確か怜央は昨日までバレーの遠征だったと思う」
私は首を傾げて小声で答えた。すると、七緖くんは小さく溜め息をついた。
「そうなんや……僕の話はしてないんや」
後半ブツブツと呟いていた。『僕の話』って何だろう? 特に怜央と七緖くんに接点はないはずだが。
「あっ。でも怜央からやたらとメッセージが来る様になったの」
「メッセージ?」
「そう。毎晩ね。多分寝る前だと思うんだけど。一言二言だけ『今日は何してた?』とか『疲れてないか?』とか」
普段、家が隣同士なのもあってすぐに連絡出来るという思いから、大して連絡を取り合う事がなかった。なのに、今週に入ってから怜央が突然メッセージを送ってくる様になった。
「何だか今更って感じだけど、私も無視はおかしいしメッセージを送り返しているよ。『お休み』とか『大丈夫だよ』とか。別れたいって言ってる相手に怜央もどうしたのかな」
しゃがみ込んだまま七緖くんと会話を続ける。
(こういう僅かなやりとりを続けていたら怜央とも上手くいったのかな……なんて考えても仕方ないね)
私は軽く肩を上げて苦笑いをした。するとその様子を見た七緖くんが口を尖らせた。
「何か、結構なりふり構わずになって来たなぁ。才川くんも」
「え?」
何だか意味深に答える七緖くんに私は首を傾げてしまう。すると七緖くんがゆっくりと立ち上がり、腰に手をあててぐっと反った。
「これは僕も必死にならんとあかんなぁ……ま、僕の独り言やから気にせんとって」
そう言って七緖くんは手を出して私を立ち上がらせた。
(あっ、また手を繋いじゃった……)
繋いだ手に嬉しい様な恥ずかしい様な気がして、そう思って心が跳ねた。
だから私は視線を少し逸らして広場の方を見つめると、そう遠くない距離に背の高い見知った男の子を見つけた。
「あっ」
私は思わず声を上げる。
白い半袖のパーカーに黒いズボン、黒地に白い模様の入ったスニーカー。短く切った黒い髪の毛。硬質そうに見えるけれど実は柔らかい髪の毛に意志が強い一重の瞳。日焼けした頬に逞しい腕。
見間違うはずがない。怜央だった。
「怜、央……」
私が掠れた声で呟くのを聞いた七緖くんも、私が見つめた広場に視線を移した。
怜央はいつもの様に例の彼女の鞄を肩にかけていた。
「あら~才川くんやねぇ。こんなところで偶然会うなんて、僕ら運命的やん」
七緖くんも怜央を見つけた様で苦笑いをしていた。あまりにもタイムリーすぎる。
「ん? ところで、才川くんの隣におるのは、もしかして?」
七緖くんが私に振り向いた。
そう、怜央の隣には萌々香ちゃんがいた。
私はとっさに七緖くんの手を引っ張り、壁の陰に隠れた。怜央がいる場所まで十数メートルの距離があるけど、私が怜央を見つけた様に怜央も私を見つけるかもしれない。
私は壁に隠れて顔だけをそっと出す。七緖くんも一緒に私の上から顔を出して、広場にいる二人の様子を見つめた。
「あの隣におる小っちゃい女の人が萌々香ちゃんっていう人?」
七緖くんが小声で私の頭の上から話す。
私が全ての事情を話した為、七緖くんは怜央の隣にいるのが萌々香ちゃんだとすぐに認識した様だ。
「うん。そう……」
萌々香ちゃんは相変わらずかわいかった。赤いチェックでフリルのついたオフショルダーのトップスに、白いデニムのミニスカート。赤いサンダルに白い日焼けしていない肌が映えていた。ポニーテールで髪の毛を高く結って後れ毛が揺れていた。ずいぶん髪の毛が伸びて色っぽくなっていた。
萌々香ちゃんと怜央は、向かい合い立ったまま何か話をしているみたい。
(何だか真剣に二人は話をしているみたい)
二人で一緒にフリーマーケットに来ていたのだろう。美男美女の二人だから広場でもパッと目を引く。周りの男女共にチラチラと萌々香ちゃんと怜央それぞれに視線を送っていた。
少しだけ苦しい気持ちを吐き出させてもらえたらいい。
そう思って、怜央にかけた電話だった。でも、電話に出たのは萌々香ちゃんだった。
『もしもーし。私、萌々香だよ。もう夕方前じゃなーい。明日香ちゃん大会終わったんでしょ? さっさと終わってこっちに来たら? あっそっか~違う部活なら顔出すのも気にするわよね。ごめんごめん。意地悪な事を言っちゃったわね』
出たのが萌々香ちゃんであった事も驚きなのに、勝手に話し始める萌々香ちゃんに私は尻込みしてしまった。
それから萌々香ちゃんは私に──
『えーまた二番なの~本当に二番が好きなのね明日香ちゃんって。怜央くんは盛り上がっているし水を差す事になるじゃないの、だから切るわよ。じゃぁね~』
一方的に萌々香ちゃんは話すと私の返事も聞かずに電話を切ろうとしていた。スマホを自分の顔から離したのか、マイクが少し遠巻きの萌々香ちゃんの声をひらう。
『やだやだ~二番だって。ホント毎回毎回懲りないわね。あっ、何でもないわよ。気にしないで』
切れた電話に呆然とするしかなかった。
(いつだって二番なのは自分が一番分かっている。萌々香ちゃんの前でも二番だったのだから)
その後、電話の履歴すら消されてしまって、私の声は怜央には届かなかった。
◇◆◇
「その後のメダル授与式はね、泣いたのがバレバレで恥ずかしかったけどね……」
目を腫らし鼻を真っ赤にして現れた私にカメラを向けた皆が『珍しい』と写真を撮っていた。でも、いまいちしまりがないのかその時の写真が記事などには使われる事はなかった。
シルバーメダルコレクター、無表情・無冠の女王ではない私には、誰も興味がないのだろう。そう感じた最後の大会だった。
色々思い出して整理をする為に体を丸める私の前で、七緖くんが膝をそろえてしゃがみ込んだ。長い足を折り曲げ、私の膝と擦れ合いそうな距離になる。
顔を上げると、七緖くんの困った様に笑う顔があった。
「……この場所は巽さんの思い出が沢山詰まった場所なんやね。辛い事だけやない、巽さん自身が自分で強く乗り越えてきた場所」
乗り越えてきた場所──そんな風に言われると何だか嬉しくなる。
(そう。辛いだけじゃない。そうやって乗り越えて来た自分を認める場所なの。当時はそんな事考えていなかったけどもね)
「うん。最後の大会以来、来てなかったけど。また新しい思い出で上書きしたいし。七緖くんと来て良かった」
私が笑うと七緖くんが少しだけ目を丸くして頬を染めた。
(そうよ。私は上書きするのよ)
しかし、七緖くんは恐る恐る話し始めた。
「……あれから才川くんと話ししたん? だから僕をここに連れてきたん?」
何故か七緖くんは怜央の事を尋ねてくる。
「怜央? バス停で話をした以来会ってないよ。確か怜央は昨日までバレーの遠征だったと思う」
私は首を傾げて小声で答えた。すると、七緖くんは小さく溜め息をついた。
「そうなんや……僕の話はしてないんや」
後半ブツブツと呟いていた。『僕の話』って何だろう? 特に怜央と七緖くんに接点はないはずだが。
「あっ。でも怜央からやたらとメッセージが来る様になったの」
「メッセージ?」
「そう。毎晩ね。多分寝る前だと思うんだけど。一言二言だけ『今日は何してた?』とか『疲れてないか?』とか」
普段、家が隣同士なのもあってすぐに連絡出来るという思いから、大して連絡を取り合う事がなかった。なのに、今週に入ってから怜央が突然メッセージを送ってくる様になった。
「何だか今更って感じだけど、私も無視はおかしいしメッセージを送り返しているよ。『お休み』とか『大丈夫だよ』とか。別れたいって言ってる相手に怜央もどうしたのかな」
しゃがみ込んだまま七緖くんと会話を続ける。
(こういう僅かなやりとりを続けていたら怜央とも上手くいったのかな……なんて考えても仕方ないね)
私は軽く肩を上げて苦笑いをした。するとその様子を見た七緖くんが口を尖らせた。
「何か、結構なりふり構わずになって来たなぁ。才川くんも」
「え?」
何だか意味深に答える七緖くんに私は首を傾げてしまう。すると七緖くんがゆっくりと立ち上がり、腰に手をあててぐっと反った。
「これは僕も必死にならんとあかんなぁ……ま、僕の独り言やから気にせんとって」
そう言って七緖くんは手を出して私を立ち上がらせた。
(あっ、また手を繋いじゃった……)
繋いだ手に嬉しい様な恥ずかしい様な気がして、そう思って心が跳ねた。
だから私は視線を少し逸らして広場の方を見つめると、そう遠くない距離に背の高い見知った男の子を見つけた。
「あっ」
私は思わず声を上げる。
白い半袖のパーカーに黒いズボン、黒地に白い模様の入ったスニーカー。短く切った黒い髪の毛。硬質そうに見えるけれど実は柔らかい髪の毛に意志が強い一重の瞳。日焼けした頬に逞しい腕。
見間違うはずがない。怜央だった。
「怜、央……」
私が掠れた声で呟くのを聞いた七緖くんも、私が見つめた広場に視線を移した。
怜央はいつもの様に例の彼女の鞄を肩にかけていた。
「あら~才川くんやねぇ。こんなところで偶然会うなんて、僕ら運命的やん」
七緖くんも怜央を見つけた様で苦笑いをしていた。あまりにもタイムリーすぎる。
「ん? ところで、才川くんの隣におるのは、もしかして?」
七緖くんが私に振り向いた。
そう、怜央の隣には萌々香ちゃんがいた。
私はとっさに七緖くんの手を引っ張り、壁の陰に隠れた。怜央がいる場所まで十数メートルの距離があるけど、私が怜央を見つけた様に怜央も私を見つけるかもしれない。
私は壁に隠れて顔だけをそっと出す。七緖くんも一緒に私の上から顔を出して、広場にいる二人の様子を見つめた。
「あの隣におる小っちゃい女の人が萌々香ちゃんっていう人?」
七緖くんが小声で私の頭の上から話す。
私が全ての事情を話した為、七緖くんは怜央の隣にいるのが萌々香ちゃんだとすぐに認識した様だ。
「うん。そう……」
萌々香ちゃんは相変わらずかわいかった。赤いチェックでフリルのついたオフショルダーのトップスに、白いデニムのミニスカート。赤いサンダルに白い日焼けしていない肌が映えていた。ポニーテールで髪の毛を高く結って後れ毛が揺れていた。ずいぶん髪の毛が伸びて色っぽくなっていた。
萌々香ちゃんと怜央は、向かい合い立ったまま何か話をしているみたい。
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