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2章
足掻き
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公爵様の部屋で、席を立った公爵様がこちらに向かってくる。
部屋の入口で立ち尽くす私の元にゆっくりと歩いてくる姿は、群れを従えて獲物を追いつめた狼と変わらない。
逃げられないなんてとっくに分かっているし、狼の夫を持っているから大して怖くもないわ。
「オルブライト伯爵は、お前が気に入ったらしいな?」
小指にゴールドの指輪がはまった左手で、髭を撫でながらこちらの表情を読もうとしているらしい。
「夫婦になったのですから、家族として接しております」
「いい心がけだ。で? オルブライト伯爵は恐ろしくないのか?」
恐ろしい……?
つまり、一般的にはユリシーズという人が恐ろしいということになる。
確かに血塗られた薔薇が贈られてきた時は恐ろしかったけれど……。
「特に、恐ろしいと思ったことはございません」
「そうか。あの男にも別の顔があるのか」
「『お父様』にとって、伯爵は恐ろしい方なのでしょうか?」
髭を撫でている手が、ぴたりと止まった。
「あの銀色の目を見ても、恐ろしくないと?」
「かわいらしいと思いますけれど」
「かわいらしい……?」
眉間に皺を寄せ、小さく口を開いている。心底理解ができないという顔なのだろう。
確かに、公爵様がユリシーズをかわいいなどと形容したらそれはそれで怖い。
「美しくて気高い動物のようです」
「なるほど、感性の違いか」
公爵様は、またしても顎から伸びた赤い髭を撫で始める。
「どうして、わたくしがこちらに呼ばれたのでしょうか?」
本当は、どうして拉致なんかしたのですかと聞きたかった。
やり方というものがある。これではユリシーズの中の公爵様の印象が、もっと悪くなってしまうではないか。
屋敷内の使用人たちが証人になって、ユリシーズは何が起きたかを知るに違いないのだから。
「『クリスティーナ』からの報告が全くないからな。普通、娘というのは親に近況の報告をするものではないのか?」
「普通ではないので、必要ないのかと」
「そうか。ではこれからは、定期的に連絡を寄越すように。なるべく、頻繁にだ」
「嫁入りをして半月も経っておりませんが」
そんなにユリシーズの行動が気になるのかしら。
ペトラを使って屋敷内の情報を入手していたのは間違いなさそうなのに。
「改めてお前に伝える。ユリシーズ・オルブライトを見張れ」
「見張るとは、どういう……」
「新たな戦争でも始まらない限り、あの力を発散させる場所はない」
「ちょっと待ってください。何か誤解をされているのではありませんか?」
まるで、ユリシーズが戦争を求めているとでも言いたげだけれど、あの人はもう戦争なんか望んでいない。
「大きな力というのは、持て余すとろくなことにならない」
「ユリシーズは大人しく暮らしていますよ?」
「だが、ひとたびその力を使ったら、多くの血が流れる」
この人は、ユリシーズを疑っている。
私が何を言おうが、絶対に信じてもらえないだろう。
例え本物のクリスティーナ姫だったとしても、この人を信じさせるのは無理だ。
「……わたくしに何をお望みなのでしょうか?」
「オルブライト伯爵が誰かと通じていないか、余計なことを考えていないかを見張って定期的に報告をしろ」
「『お父様』宛てにお手紙をお送りすればよろしいのですね?」
「それ以外にも、フリートウッド家ゆかりの者を定期的に送り込む」
「お言葉ですが、わたくしはフリートウッド家にゆかりがありません」
「だから、これから覚えろ」
そういうこと……。
私は定期的に公爵家の訪問を受け入れなくてはいけないし、その人はクリスティーナ姫の血縁なのか親しい方なのか、とにかく近しい間柄の方ということ。
だから、見ず知らずの他人ではいけない。ここで覚えろ、というわけね。
「どうしてそれを前回の時に教えてくださらなかったのでしょうか?」
「お前がオルブライト家でうまくやるとは思っていなかった」
「……それはつまり、ユリシーズと夫婦にはなれないだろうと?」
「オルブライト伯爵がお前を気に入るとも思っていなかったし、お前が伯爵を見て逃げ出さないとも思っていなかった」
「複雑ですが、当初の想定よりもわたくしの能力が高かったということでしょうか?」
公爵様は髭に置いた手を放すと、肩をすくめた。
「『クリスティーナ』の美貌を過小評価したのだ。取るに足らない女子だと侮った」
視線を公爵様から外し、はあと息を吐く。私がユリシーズのところで音を上げるに違いないと決めつけたわけね。
「かしこまりました。こちらに滞在しているうちに『ゆかり』の方の顔と名前を覚えます。それよりも、あんな形で家を出たので心配をかけています。ユリシーズに手紙を出す許可をくださいませんか?」
「まあいいだろう。実家に来ていると手紙を出しておくといい」
公爵様は私があっさり了承したので気を良くしたのか、頬が緩んで表情が心なしか柔らかくなった。
「それと、ずっと部屋に閉じ込められていたら、気が滅入ります。せめて鍵は開けてくださいませんか?」
公爵様の片眉がピクリと動く。
私が意見することが気に入らないのかもしれない。それか、逃げるとでも思われているのかしら。
「自由に歩いて何をする気だ」
「散歩と読書くらい許可してはくださいませんか?」
「……いいだろう」
ほっとして胸を撫でおろしたけれど、「だが」と付け加えられて身体がこわばる。
「勝手な散策は許可できない。書庫と庭への立ち入りは許可するが、家の者を連れて行け」
「嫌です」
「なんだと?」
「わたくしをオルブライト家から連れ出した護衛は、わたくしに襲い掛かる勢いでした。護衛も信用できません」
「……ほう。興味深い」
公爵様は不敵な笑みを浮かべ、「誰か!」と声を上げる。
すると、公爵様専属の護衛らしき男性が部屋に入ってきてひざまずいた。
「昨日『クリスティーナ』を連れた護衛と、同じ任務にあたる護衛を全員連れてこい」
「かしこまりました」
公爵様の命令に、素早く部屋を出ていく護衛の方たち。
程なくして、昨日私と移動を共にした男、同じ格好をしている方がずらりと20人、部屋にやってきた。
公爵様の部屋には、デスクの前に広いスペースがある。
体格の良い男性がずらりと並んでも、まだ余裕があるくらいだ。
「『クリスティーナ』をここに連れてきたのはお前だな?」
公爵様の問いに、「あの男」が息を呑んだ。唇が切れた場所はまだ直っておらず、赤く腫れている。
「はい」
掠れた声で答えていた。私と公爵様が一緒にいて呼ばれた時点で、楽しいことが起きるはずがない。
「勝手なことをして良いと言った憶えはないが」
「もっ……申し訳ございません!」
蒼白になり、ひざまずいている。
その様子に何があったのかを察したのか、立ったままの護衛たちから血の気が引いていた。
「連帯責任だ。ここにいる全員を2階級の降格処分にする。恨むなら、この身の程知らずを恨め」
ピリッとした空気が流れ、跪いた男の額から冷汗が流れている。
「申し訳ございません! 皆は関係ありません! 私個人の問題です!」
「『クリスティーナ』を我が家の人間だと認識していなかったチームのせいだ」
公爵様は「下がれ」と冷たい声で言った。立っていた護衛たちは暗い顔で部屋を出ていったけれど、ひざまずいたままの男は一人で固まっている。
「降格で家族が養えなくなるだろうが、命があって良かったな」
「……お願いです。私ひとりの命で許していただけないでしょうか?」
「お前は分かっていない。組織とは、個人に責任を押し付けたらいつまでも間違いが無くならないのだ」
「私の罪です! どうか、どうか私を処分してください!」
すがるように公爵様を見上げ髪を振り乱してなりふりに構えなくなった男を見て、これがあの男と同一人物だろうかとぞっとする。
「一人の勝手が周りを巻き込み破滅を呼ぶ。そんなことも知らないのか?」
公爵様が淡々と告げる。男はひざまずいた姿勢のまま動かなかった。
「『クリスティーナ』、お前から言うことは?」
男が私の方を見た。
ひざまずいた姿勢から繰り出される視線には怒りと絶望が入り交じり、懇願するように腫れた唇が震えながら何かを訴えようとしている。
「公爵家に仕えていながら、わたくしが嫁いだオルブライト伯爵を貶し、こともあろうか不敬を働きましたね?」
「どうか、どうかお許しを……!」
男の額が床についていたけれど、公爵様は一瞥すると大声を上げた。
「誰か、この男を連れて行け!」
「お許しを! 閣下!」
廊下から別の護衛が入ってきて男を脇から抱えて部屋を出ていく。
公爵様は、こうやって人を処分してきたのだ。
命を奪わないことが、温情以外の意味を持つなんて。
「さて、『クリスティーナ』。これで理解できたか? もうここでお前に危害を加える者は現れない」
公爵様は勝ち誇ったように言った。
ユリシーズの頭上に大砲が落とされた光景が、鮮明に頭に浮かぶ。
この人ならーー。
間違いない。公爵様はユリシーズを部隊ごと葬ろうとしたのだ。
これから、私の元に『ゆかり』のある人を送り込むと言った。
私はどうやら駒に選ばれたらしい。
部屋の入口で立ち尽くす私の元にゆっくりと歩いてくる姿は、群れを従えて獲物を追いつめた狼と変わらない。
逃げられないなんてとっくに分かっているし、狼の夫を持っているから大して怖くもないわ。
「オルブライト伯爵は、お前が気に入ったらしいな?」
小指にゴールドの指輪がはまった左手で、髭を撫でながらこちらの表情を読もうとしているらしい。
「夫婦になったのですから、家族として接しております」
「いい心がけだ。で? オルブライト伯爵は恐ろしくないのか?」
恐ろしい……?
つまり、一般的にはユリシーズという人が恐ろしいということになる。
確かに血塗られた薔薇が贈られてきた時は恐ろしかったけれど……。
「特に、恐ろしいと思ったことはございません」
「そうか。あの男にも別の顔があるのか」
「『お父様』にとって、伯爵は恐ろしい方なのでしょうか?」
髭を撫でている手が、ぴたりと止まった。
「あの銀色の目を見ても、恐ろしくないと?」
「かわいらしいと思いますけれど」
「かわいらしい……?」
眉間に皺を寄せ、小さく口を開いている。心底理解ができないという顔なのだろう。
確かに、公爵様がユリシーズをかわいいなどと形容したらそれはそれで怖い。
「美しくて気高い動物のようです」
「なるほど、感性の違いか」
公爵様は、またしても顎から伸びた赤い髭を撫で始める。
「どうして、わたくしがこちらに呼ばれたのでしょうか?」
本当は、どうして拉致なんかしたのですかと聞きたかった。
やり方というものがある。これではユリシーズの中の公爵様の印象が、もっと悪くなってしまうではないか。
屋敷内の使用人たちが証人になって、ユリシーズは何が起きたかを知るに違いないのだから。
「『クリスティーナ』からの報告が全くないからな。普通、娘というのは親に近況の報告をするものではないのか?」
「普通ではないので、必要ないのかと」
「そうか。ではこれからは、定期的に連絡を寄越すように。なるべく、頻繁にだ」
「嫁入りをして半月も経っておりませんが」
そんなにユリシーズの行動が気になるのかしら。
ペトラを使って屋敷内の情報を入手していたのは間違いなさそうなのに。
「改めてお前に伝える。ユリシーズ・オルブライトを見張れ」
「見張るとは、どういう……」
「新たな戦争でも始まらない限り、あの力を発散させる場所はない」
「ちょっと待ってください。何か誤解をされているのではありませんか?」
まるで、ユリシーズが戦争を求めているとでも言いたげだけれど、あの人はもう戦争なんか望んでいない。
「大きな力というのは、持て余すとろくなことにならない」
「ユリシーズは大人しく暮らしていますよ?」
「だが、ひとたびその力を使ったら、多くの血が流れる」
この人は、ユリシーズを疑っている。
私が何を言おうが、絶対に信じてもらえないだろう。
例え本物のクリスティーナ姫だったとしても、この人を信じさせるのは無理だ。
「……わたくしに何をお望みなのでしょうか?」
「オルブライト伯爵が誰かと通じていないか、余計なことを考えていないかを見張って定期的に報告をしろ」
「『お父様』宛てにお手紙をお送りすればよろしいのですね?」
「それ以外にも、フリートウッド家ゆかりの者を定期的に送り込む」
「お言葉ですが、わたくしはフリートウッド家にゆかりがありません」
「だから、これから覚えろ」
そういうこと……。
私は定期的に公爵家の訪問を受け入れなくてはいけないし、その人はクリスティーナ姫の血縁なのか親しい方なのか、とにかく近しい間柄の方ということ。
だから、見ず知らずの他人ではいけない。ここで覚えろ、というわけね。
「どうしてそれを前回の時に教えてくださらなかったのでしょうか?」
「お前がオルブライト家でうまくやるとは思っていなかった」
「……それはつまり、ユリシーズと夫婦にはなれないだろうと?」
「オルブライト伯爵がお前を気に入るとも思っていなかったし、お前が伯爵を見て逃げ出さないとも思っていなかった」
「複雑ですが、当初の想定よりもわたくしの能力が高かったということでしょうか?」
公爵様は髭に置いた手を放すと、肩をすくめた。
「『クリスティーナ』の美貌を過小評価したのだ。取るに足らない女子だと侮った」
視線を公爵様から外し、はあと息を吐く。私がユリシーズのところで音を上げるに違いないと決めつけたわけね。
「かしこまりました。こちらに滞在しているうちに『ゆかり』の方の顔と名前を覚えます。それよりも、あんな形で家を出たので心配をかけています。ユリシーズに手紙を出す許可をくださいませんか?」
「まあいいだろう。実家に来ていると手紙を出しておくといい」
公爵様は私があっさり了承したので気を良くしたのか、頬が緩んで表情が心なしか柔らかくなった。
「それと、ずっと部屋に閉じ込められていたら、気が滅入ります。せめて鍵は開けてくださいませんか?」
公爵様の片眉がピクリと動く。
私が意見することが気に入らないのかもしれない。それか、逃げるとでも思われているのかしら。
「自由に歩いて何をする気だ」
「散歩と読書くらい許可してはくださいませんか?」
「……いいだろう」
ほっとして胸を撫でおろしたけれど、「だが」と付け加えられて身体がこわばる。
「勝手な散策は許可できない。書庫と庭への立ち入りは許可するが、家の者を連れて行け」
「嫌です」
「なんだと?」
「わたくしをオルブライト家から連れ出した護衛は、わたくしに襲い掛かる勢いでした。護衛も信用できません」
「……ほう。興味深い」
公爵様は不敵な笑みを浮かべ、「誰か!」と声を上げる。
すると、公爵様専属の護衛らしき男性が部屋に入ってきてひざまずいた。
「昨日『クリスティーナ』を連れた護衛と、同じ任務にあたる護衛を全員連れてこい」
「かしこまりました」
公爵様の命令に、素早く部屋を出ていく護衛の方たち。
程なくして、昨日私と移動を共にした男、同じ格好をしている方がずらりと20人、部屋にやってきた。
公爵様の部屋には、デスクの前に広いスペースがある。
体格の良い男性がずらりと並んでも、まだ余裕があるくらいだ。
「『クリスティーナ』をここに連れてきたのはお前だな?」
公爵様の問いに、「あの男」が息を呑んだ。唇が切れた場所はまだ直っておらず、赤く腫れている。
「はい」
掠れた声で答えていた。私と公爵様が一緒にいて呼ばれた時点で、楽しいことが起きるはずがない。
「勝手なことをして良いと言った憶えはないが」
「もっ……申し訳ございません!」
蒼白になり、ひざまずいている。
その様子に何があったのかを察したのか、立ったままの護衛たちから血の気が引いていた。
「連帯責任だ。ここにいる全員を2階級の降格処分にする。恨むなら、この身の程知らずを恨め」
ピリッとした空気が流れ、跪いた男の額から冷汗が流れている。
「申し訳ございません! 皆は関係ありません! 私個人の問題です!」
「『クリスティーナ』を我が家の人間だと認識していなかったチームのせいだ」
公爵様は「下がれ」と冷たい声で言った。立っていた護衛たちは暗い顔で部屋を出ていったけれど、ひざまずいたままの男は一人で固まっている。
「降格で家族が養えなくなるだろうが、命があって良かったな」
「……お願いです。私ひとりの命で許していただけないでしょうか?」
「お前は分かっていない。組織とは、個人に責任を押し付けたらいつまでも間違いが無くならないのだ」
「私の罪です! どうか、どうか私を処分してください!」
すがるように公爵様を見上げ髪を振り乱してなりふりに構えなくなった男を見て、これがあの男と同一人物だろうかとぞっとする。
「一人の勝手が周りを巻き込み破滅を呼ぶ。そんなことも知らないのか?」
公爵様が淡々と告げる。男はひざまずいた姿勢のまま動かなかった。
「『クリスティーナ』、お前から言うことは?」
男が私の方を見た。
ひざまずいた姿勢から繰り出される視線には怒りと絶望が入り交じり、懇願するように腫れた唇が震えながら何かを訴えようとしている。
「公爵家に仕えていながら、わたくしが嫁いだオルブライト伯爵を貶し、こともあろうか不敬を働きましたね?」
「どうか、どうかお許しを……!」
男の額が床についていたけれど、公爵様は一瞥すると大声を上げた。
「誰か、この男を連れて行け!」
「お許しを! 閣下!」
廊下から別の護衛が入ってきて男を脇から抱えて部屋を出ていく。
公爵様は、こうやって人を処分してきたのだ。
命を奪わないことが、温情以外の意味を持つなんて。
「さて、『クリスティーナ』。これで理解できたか? もうここでお前に危害を加える者は現れない」
公爵様は勝ち誇ったように言った。
ユリシーズの頭上に大砲が落とされた光景が、鮮明に頭に浮かぶ。
この人ならーー。
間違いない。公爵様はユリシーズを部隊ごと葬ろうとしたのだ。
これから、私の元に『ゆかり』のある人を送り込むと言った。
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