98 / 134
4章
皇子殿下との謁見
しおりを挟む
クリスティーナは周りの視線を受けながら堂々と歩いている。その後ろには二名の護衛がつき、私が最後に続く。
「夫のところへ向かいます」
「はっ」
クリスティーナが護衛に言うと、まるで練習していたみたいに同時に声が上がった。これまで私が会った護衛に比べて、私情だとか感情といったものが全く見えない。
――公爵家の護衛たちって、一体なんだったのかしら。
空気を切るようにきびきびと歩くクリスティーナは、波打つ赤毛を揺らしながら前に前に向かう。彼女を見たお城の使用人らしき人たちは、頭を下げて敬意を示していた。
やっぱり、かっこいいな、と思う。
クリスティーナと一緒だったら、何とかなりそうな気がする。
これから会う皇子様が一体どんな方なのか想像もつかないけれど。
「アイリーン、ひとつだけ言っていないことがあったわ」
クリスティーナは後ろを歩くこちらを振りかえらずに、まっすぐ前を向いたまま言う。
声が遠くて「はい?」と聞き逃してしまうと、こちらをちらりと振り返った。
「夫が何を言っても、怯まずに立ち向かって頂戴」
「……何を言われるのでしょうか?」
どうしよう。急に不安になってきたのですが。
***
クリスティーナは暫く歩いて、私の背の三倍はある両開きの扉の前で止まった。
この扉の両脇にも護衛の方が立っていたけれど、クリスティーナを見て立膝をつく。
「妃殿下、ようこそお越しくださいました」
「ええ。ご苦労様」
クリスティーナは両脇に立つ護衛に優しく声をかけると、「わたくしです、殿下」と扉の向こうに向かって声を上げた。
「……クリスティーナか」
扉の向こうから、抑揚のない声が聞こえる。
クリスティーナなんだ、やっぱり、なんて事実を噛みしめて、私はアイリーンのままでいいのか迷う。
城門が開くかのように、ゆっくりと内開きに扉が開いた。
扉から部屋の奥に一直線に敷かれた赤い絨毯の先には、玉座のような椅子に男性が座っていて、こちらを見ているようだ。
「急に訪ねる無礼をお許しください」
クリスティーナがドレスをつまんで頭を下げたので、私も習って殿下の方を向いて頭を下げた。まだ扉の中には入っていないから、皇子殿下は顔が認識できない程度に遠くにいる。
「珍しいな。急用か。中に入るがいい」
皇子様の声が遠くですると、クリスティーナのドレスが衣擦れの音を立てる。
もう頭を上げていいのかなと正面を向くと、クリスティーナはゆっくりと絨毯を踏みしめて部屋を歩き始めていた。
私も良いってことかしらと戸惑いながら、クリスティーナについていく。
天井の高い部屋に入ったというのに、実家で閉じ込められた屋根裏部屋のような圧迫感を感じてぞわりと身体が寒気に震えた。
「こうして訪ねて来るのは初めてだな」
広い空間に響き渡る抑揚のない声。
クリスティーナにとっても、この行動は大胆なものなのだろうか。
「本日は、皇子殿下にご紹介したい者をお連れしました」
「そうか。おおかた予想はついているが、こうして見てみると滑稽な二人だ」
滑稽な二人ですって??
覚悟はしていたけれど、親しみやすい方ではなさそう。
赤い絨毯を踏みしめていると、いくつかの視線に気づく。
皇子殿下を護るためなのか、この部屋には至る所に甲冑を身に着けて槍を構えた兵士の方が立っていた。
――公爵様のところよりも、物々しいなんて。
クリスティーナの背中を見ながら前に進んでいるけれど、風を切る赤毛の向こうでどんな顔をしているのかと考えるだけで胸が痛い。
私きっと、クリスティーナに無理をさせている。
クリスティーナは皇子殿下の座る場所まで歩いて行き、腰を落として皇子の羽織っているマントの裾に口づけをした。
恐らく皇族の敬礼なのだろうと思うけれど、初めて見た挨拶だ。
私がそれを真似した方がいいのか、しない方が良いのか分からない。
「そこで困っているのがアイリーンか。余は気にしないのでそのままでいい」
クリスティーナが立ち上がって私の隣に戻ってくると、皇子殿下は栗色の長髪を軽く揺らし、冷ややかな灰色がかったブルーの目を細めて小さく笑った。
「愚かな両親から産まれた割に、まともな令嬢そうだ」
皇子殿下に言われて耳を疑う。それって……。
「ああ、親の質で言えば我が妻も変わらなかったな」
私がきょとんとしていると、皇子はそう言ってクリスティーナを静かに見つめていた。
私とクリスティーナがいる場所は、恐らく謁見の間なのだろう。
皇子殿下の公務が何なのかは無知で分からないけれど、皇族は国内の公務に就いているはず。
だからこういう謁見の間があって、関係者が絶えず訪れるに違いない。
高い天井に広い空間。
その中で響くのは感情が読めない皇子殿下の声。
「両親に恵まれなかった者同士で結託したか」
皇子殿下が続けると、「結果的には」とクリスティーナがようやく口を開いた。
そこで皇子殿下は鼻をふんと鳴らして面白くなさそうな顔をする。
「それで? なんの要件もなく余を訪ねて来るとは思えないのだが?」
「……はい」
クリスティーナは小さな声で答えた。今まで知っている彼女とは違う、弱弱しい声。
「隣にいるアイリーン絡みか」
「お察しの通りでございます」
「申してみよ」
皇子は席を立ちあがり、私とクリスティーナの前までゆっくりと歩いてきた。
正装なのか、赤い軍服に身を包んでいて威圧感がある。
「わたくしの父がオルブライト伯爵を討ち取るために迷走しておりまして、アイリーンまでもが危険に晒されてしまっているのです」
クリスティーナがはっきりと公爵様のことを口にした。そんなことを言ってしまって大丈夫なのかしらと心配していると、「その話は本当か? オルブライト伯爵夫人」と皇子様に声を掛けられて思わずびくりとしてしまう。
「は、はいっ。クリスティーナ様のおっしゃる通り、私は公爵様の護衛に狙われ、私を庇った夫が切られてしまいました」
「……あのオルブライト伯爵が、か」
「それは一体どういう……?」
皇子殿下が驚いているので、私はつい意味を尋ねてしまって無礼だったかもしれないと焦る。
「戦場で誰よりもしぶとかったオルブライト伯爵が、公爵のイチ護衛に切られたというのが信じられないのだ」
「夫は、声も発せないくらいの怪我を負いました。今もきっと苦しんでいるはずです」
「それは、何故だと思っている?」
急に質問されて小さく首をかしげてしまったけれど、ユリシーズが切られた理由を聞かれているのだろうか?
「分かりづらかったか……。何故オルブライト伯爵ほどの武人が、易々と切られたか夫人は理解できているのか? と問うている」
「あ、はい。理解なら」
「申してみろ」
ええ……。こんな声が響くところで発言しなくちゃいけないの……?
「夫は私がいないと生きていけないからです……が」
仕方がないから渋々発言をすると、「くはっ」と変な声が上がった。
何かと思って皇子殿下を見ると横を向いて肩を震わせている。
「不意打ちで笑わせて来るとは卑怯な……」
皇子殿下は震えながら下を見ている。笑顔を見せたら負けみたいなルールでもおありなのだろうか。
「卑怯とおっしゃられましても、素直に答えただけなのでどうしたら良いのでしょうか……」
「ふはははははは」
「ヒュー、アイリーンが困っておいでです」
「クリスティーナ、どこにこんな逸材を隠していた……」
「だから言ったではないですか、アイリーンは素敵な女性だと」
よく状況が飲み込めないまま、「ヒュー」と呼ばれた皇子殿下は私の発言でずっと笑っている。
……笑い上戸なのかしら。
「夫のところへ向かいます」
「はっ」
クリスティーナが護衛に言うと、まるで練習していたみたいに同時に声が上がった。これまで私が会った護衛に比べて、私情だとか感情といったものが全く見えない。
――公爵家の護衛たちって、一体なんだったのかしら。
空気を切るようにきびきびと歩くクリスティーナは、波打つ赤毛を揺らしながら前に前に向かう。彼女を見たお城の使用人らしき人たちは、頭を下げて敬意を示していた。
やっぱり、かっこいいな、と思う。
クリスティーナと一緒だったら、何とかなりそうな気がする。
これから会う皇子様が一体どんな方なのか想像もつかないけれど。
「アイリーン、ひとつだけ言っていないことがあったわ」
クリスティーナは後ろを歩くこちらを振りかえらずに、まっすぐ前を向いたまま言う。
声が遠くて「はい?」と聞き逃してしまうと、こちらをちらりと振り返った。
「夫が何を言っても、怯まずに立ち向かって頂戴」
「……何を言われるのでしょうか?」
どうしよう。急に不安になってきたのですが。
***
クリスティーナは暫く歩いて、私の背の三倍はある両開きの扉の前で止まった。
この扉の両脇にも護衛の方が立っていたけれど、クリスティーナを見て立膝をつく。
「妃殿下、ようこそお越しくださいました」
「ええ。ご苦労様」
クリスティーナは両脇に立つ護衛に優しく声をかけると、「わたくしです、殿下」と扉の向こうに向かって声を上げた。
「……クリスティーナか」
扉の向こうから、抑揚のない声が聞こえる。
クリスティーナなんだ、やっぱり、なんて事実を噛みしめて、私はアイリーンのままでいいのか迷う。
城門が開くかのように、ゆっくりと内開きに扉が開いた。
扉から部屋の奥に一直線に敷かれた赤い絨毯の先には、玉座のような椅子に男性が座っていて、こちらを見ているようだ。
「急に訪ねる無礼をお許しください」
クリスティーナがドレスをつまんで頭を下げたので、私も習って殿下の方を向いて頭を下げた。まだ扉の中には入っていないから、皇子殿下は顔が認識できない程度に遠くにいる。
「珍しいな。急用か。中に入るがいい」
皇子様の声が遠くですると、クリスティーナのドレスが衣擦れの音を立てる。
もう頭を上げていいのかなと正面を向くと、クリスティーナはゆっくりと絨毯を踏みしめて部屋を歩き始めていた。
私も良いってことかしらと戸惑いながら、クリスティーナについていく。
天井の高い部屋に入ったというのに、実家で閉じ込められた屋根裏部屋のような圧迫感を感じてぞわりと身体が寒気に震えた。
「こうして訪ねて来るのは初めてだな」
広い空間に響き渡る抑揚のない声。
クリスティーナにとっても、この行動は大胆なものなのだろうか。
「本日は、皇子殿下にご紹介したい者をお連れしました」
「そうか。おおかた予想はついているが、こうして見てみると滑稽な二人だ」
滑稽な二人ですって??
覚悟はしていたけれど、親しみやすい方ではなさそう。
赤い絨毯を踏みしめていると、いくつかの視線に気づく。
皇子殿下を護るためなのか、この部屋には至る所に甲冑を身に着けて槍を構えた兵士の方が立っていた。
――公爵様のところよりも、物々しいなんて。
クリスティーナの背中を見ながら前に進んでいるけれど、風を切る赤毛の向こうでどんな顔をしているのかと考えるだけで胸が痛い。
私きっと、クリスティーナに無理をさせている。
クリスティーナは皇子殿下の座る場所まで歩いて行き、腰を落として皇子の羽織っているマントの裾に口づけをした。
恐らく皇族の敬礼なのだろうと思うけれど、初めて見た挨拶だ。
私がそれを真似した方がいいのか、しない方が良いのか分からない。
「そこで困っているのがアイリーンか。余は気にしないのでそのままでいい」
クリスティーナが立ち上がって私の隣に戻ってくると、皇子殿下は栗色の長髪を軽く揺らし、冷ややかな灰色がかったブルーの目を細めて小さく笑った。
「愚かな両親から産まれた割に、まともな令嬢そうだ」
皇子殿下に言われて耳を疑う。それって……。
「ああ、親の質で言えば我が妻も変わらなかったな」
私がきょとんとしていると、皇子はそう言ってクリスティーナを静かに見つめていた。
私とクリスティーナがいる場所は、恐らく謁見の間なのだろう。
皇子殿下の公務が何なのかは無知で分からないけれど、皇族は国内の公務に就いているはず。
だからこういう謁見の間があって、関係者が絶えず訪れるに違いない。
高い天井に広い空間。
その中で響くのは感情が読めない皇子殿下の声。
「両親に恵まれなかった者同士で結託したか」
皇子殿下が続けると、「結果的には」とクリスティーナがようやく口を開いた。
そこで皇子殿下は鼻をふんと鳴らして面白くなさそうな顔をする。
「それで? なんの要件もなく余を訪ねて来るとは思えないのだが?」
「……はい」
クリスティーナは小さな声で答えた。今まで知っている彼女とは違う、弱弱しい声。
「隣にいるアイリーン絡みか」
「お察しの通りでございます」
「申してみよ」
皇子は席を立ちあがり、私とクリスティーナの前までゆっくりと歩いてきた。
正装なのか、赤い軍服に身を包んでいて威圧感がある。
「わたくしの父がオルブライト伯爵を討ち取るために迷走しておりまして、アイリーンまでもが危険に晒されてしまっているのです」
クリスティーナがはっきりと公爵様のことを口にした。そんなことを言ってしまって大丈夫なのかしらと心配していると、「その話は本当か? オルブライト伯爵夫人」と皇子様に声を掛けられて思わずびくりとしてしまう。
「は、はいっ。クリスティーナ様のおっしゃる通り、私は公爵様の護衛に狙われ、私を庇った夫が切られてしまいました」
「……あのオルブライト伯爵が、か」
「それは一体どういう……?」
皇子殿下が驚いているので、私はつい意味を尋ねてしまって無礼だったかもしれないと焦る。
「戦場で誰よりもしぶとかったオルブライト伯爵が、公爵のイチ護衛に切られたというのが信じられないのだ」
「夫は、声も発せないくらいの怪我を負いました。今もきっと苦しんでいるはずです」
「それは、何故だと思っている?」
急に質問されて小さく首をかしげてしまったけれど、ユリシーズが切られた理由を聞かれているのだろうか?
「分かりづらかったか……。何故オルブライト伯爵ほどの武人が、易々と切られたか夫人は理解できているのか? と問うている」
「あ、はい。理解なら」
「申してみろ」
ええ……。こんな声が響くところで発言しなくちゃいけないの……?
「夫は私がいないと生きていけないからです……が」
仕方がないから渋々発言をすると、「くはっ」と変な声が上がった。
何かと思って皇子殿下を見ると横を向いて肩を震わせている。
「不意打ちで笑わせて来るとは卑怯な……」
皇子殿下は震えながら下を見ている。笑顔を見せたら負けみたいなルールでもおありなのだろうか。
「卑怯とおっしゃられましても、素直に答えただけなのでどうしたら良いのでしょうか……」
「ふはははははは」
「ヒュー、アイリーンが困っておいでです」
「クリスティーナ、どこにこんな逸材を隠していた……」
「だから言ったではないですか、アイリーンは素敵な女性だと」
よく状況が飲み込めないまま、「ヒュー」と呼ばれた皇子殿下は私の発言でずっと笑っている。
……笑い上戸なのかしら。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる