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4章
自由の種類 2
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皇子殿下の部屋を出て自室に戻るために歩いた。
部屋への帰り方は単純で、右に向かったらひたすら下を目指していくとクリスティーナの部屋があるフロアの近くに出ると言われた。
そんなに簡単かしら? と信じていなかったけれど、下を目指すために階段を探して降りていくと、あまり人とすれ違うこともなく見慣れたクリスティーナの部屋近くまで戻ってきた。
クリスティーナに報告しなくちゃ、と思ったけれど、その前に自室に戻ってユリシーズへの手紙を書いてからにしよう。
良いニュースは持って帰ってこられなかったし……。
皇子殿下の境遇に感情移入してしまいました、なんて、クリスティーナには言えない。
そのままクリスティーナの部屋を通り過ぎると、いきなり近くの扉が開いた。
「これはこれは。皇子殿下に無礼を働いて連れて行かれたとか」
「執事長様……」
どうしてこの人はいつもタイミングが悪いの。
会いたくないときに限って現れてくれるじゃない。
「連れて行かれたというのにご無事でしたか……まさか、皇子殿下に色仕掛けでもされたのですか?」
「しておりません。人聞きが悪い言い方をなさらないでください。わたくしは生まれてこのかた、一度も色仕掛けなどしたことはありません」
皇子殿下が色仕掛けに引っかかるような意志の弱い方なら、クリスティーナはこんなに悩んでいないと思うのですが。
色々とツッコミどころはあるけれど、面倒くさいのであまり反論はしないでおく。
「そうなのですか……つまり、あなたにとっては異性を魅了することなど息を吸うのと同じだと……」
「いまの話がどうしてそうなるのでしょう??」
皇子殿下のような方が私なんかに引っかかるはずがないじゃないの。
「皇子殿下は孤独な方ですから、死神伯よりも落とすのは容易だったのでは?」
「死神伯は容易でしたが、皇子殿下とは妃殿下の話をしただけです」
「死神伯は容易だったのですね……」
どうして誘導尋問みたいになっているのかしら。私を悪女に仕立て上げるのはやめて欲しい。
「死神伯は夫ですから、わたくしは夫と良好な関係を築いているだけです」
「あの死神伯と良好な関係を……」
執事長様がそう言って何かを思い出して、青くなってしまった。
この人とユリシーズの間に何があったというのかしら。
「夫をご存じですか?」
「いえ、存じ上げると言うほどでは」
ふうん。この人にも怖いものがあるのね。もしかして手紙を自らの手で読もうとしなかったのもユリシーズに対する恐れがあったから、とか??
「夫は死神伯ではありません。ただの愛妻家です」
「そうやってオルブライト伯爵をネタに、妃殿下や夫人たちの興味を引いておいでなのですか」
「仕方がないでしょう? だってみなさん、夫の話を聞きたがるのですから」
執事長は眉間に皺を寄せて奥歯を噛みしめていた。
言い返せなくて悔しいのか、死神伯の愛妻という立場の私に悔しがっているのかはよく分からないけれど、こんな人にとってもユリシーズが怖いというのが新鮮だわ。
「夫は、わたくしの願ったことはなんでも叶えて下さるのですよ。そのうちこちらにも呼ぼうかなと思っております」
「……」
執事長はそこで無言になる。
なあんだ。この人にもユリシーズの話をすればよかったのね。
悔しそうにして何も言えなくなっている執事長様をその場に置いて自室に戻る。
部屋に入った途端、エイミーとウィルに抱きつかれた。
心配をかけてしまったのは分かっていたけれど、二人で落ち込んでいたのかしら。
ウィルは執事長様と言い争う私の声を拾えていたはずだし、無事だと分かっていたはずだけれど。
「泣かないで。なんでもなかったのよ」
「僕のせいで、ごめんなさい」
「ウィルのせいじゃないでしょ」
想像はできていたけれど、ウィルは自分を責めていた。
エイミーもウィルと同じような顔でボロボロ泣いているけれど、もしやという予感しかしない。
「エイミー、ウィルに対して酷いことを言ったりしなかったでしょうね?」
「……あなたという人が付いていながら、どうして奥様が連れて行かれたのですかと言いました……」
「エイミー、私も人のこと言えないけれど、責めても事態は変わらないのだからやめた方が良いわ。ウィルがますますショックを受けるでしょ」
エイミーは泣き顔をもっとぐしゃぐしゃにさせて、「奥様が連れて行かれるからです!」と叫ぶ。ウィルはウィルで「僕のせいですからエイミーさんを責めないで」と懇願してくるし……。
「わかったから、二人とも一旦落ち着きなさい」
私のせいだというのは分かっているけれど。
エイミーとウィルが落ち着いてから、部屋でユリシーズ宛ての手紙を書き始めた。
みんな死神伯の話を聞きたがるし、あなたを怖い人だと言っていたわ、と書いたところで手が止まる。
早く会いたい、と書くくらいなら、離れた場所でお互い頑張りましょうという意味になるだろう。
だけど、あなたが恋しい、すぐにでも会いたいと書いてしまったら、ユリシーズは無理をしてでもここに来ようとするはずだ。
まだ解毒の最中だというのに、ユリシーズを無理させてしまうのは違う。
でも、早く会いたいと書くだけじゃいまの私の気持ちには足りない。
皇子殿下と話していて気付いたの。
あなたが恐れられていた死神伯だったのは事実だけれど、私の大好きなかわいい旦那様であることも事実。
過去は変えられないけれど、未来なら変えることができるのよ。
それを、クリスティーナと皇子殿下にも知って欲しい。
私と一緒にいるユリシーズを見てもらえれば、それが一目瞭然なはずなのに。
「奥様、皇子殿下とはどのような話をされたのですか?」
エイミーが部屋の掃除をしながら尋ねてきた。
私は手紙を書く手を一時止めて、連れて行かれた私が無事だったのだから、ちゃんと説明しておかなくちゃと気づく。
「ああ、そうね。クリスティーナは皇子殿下と結婚してから一度もお渡りがないというから、理由を聞きに行ったの」
「……それでよくご無事でしたね」
エイミーが信じられないという顔で私の方を見ている。
「皇子殿下は私と同じだったの。公爵家に周りを固められていて、自由がなくて。公爵様の影響力を皇室内にこれ以上及ばせてはいけないと、抵抗しているのよ」
「皇子殿下には皇族としての権力や発言力がおありじゃありませんか。奥様の以前のご様子とは比べ物になりません」
エイミーは不服そうに口を尖らせていた。私のことをずっと見てきた立場として、皇子殿下の主張には賛同しかねるらしい。
「そうね。だけど……私にはユリシーズがいるわ」
立場や権力などなくても、私を一番に考えてくれる伴侶がいる。
ユリシーズは、どんなことがあっても私を嫌いになったりはしないだろう。
それが分かっているから、私の心は自由だ。
部屋への帰り方は単純で、右に向かったらひたすら下を目指していくとクリスティーナの部屋があるフロアの近くに出ると言われた。
そんなに簡単かしら? と信じていなかったけれど、下を目指すために階段を探して降りていくと、あまり人とすれ違うこともなく見慣れたクリスティーナの部屋近くまで戻ってきた。
クリスティーナに報告しなくちゃ、と思ったけれど、その前に自室に戻ってユリシーズへの手紙を書いてからにしよう。
良いニュースは持って帰ってこられなかったし……。
皇子殿下の境遇に感情移入してしまいました、なんて、クリスティーナには言えない。
そのままクリスティーナの部屋を通り過ぎると、いきなり近くの扉が開いた。
「これはこれは。皇子殿下に無礼を働いて連れて行かれたとか」
「執事長様……」
どうしてこの人はいつもタイミングが悪いの。
会いたくないときに限って現れてくれるじゃない。
「連れて行かれたというのにご無事でしたか……まさか、皇子殿下に色仕掛けでもされたのですか?」
「しておりません。人聞きが悪い言い方をなさらないでください。わたくしは生まれてこのかた、一度も色仕掛けなどしたことはありません」
皇子殿下が色仕掛けに引っかかるような意志の弱い方なら、クリスティーナはこんなに悩んでいないと思うのですが。
色々とツッコミどころはあるけれど、面倒くさいのであまり反論はしないでおく。
「そうなのですか……つまり、あなたにとっては異性を魅了することなど息を吸うのと同じだと……」
「いまの話がどうしてそうなるのでしょう??」
皇子殿下のような方が私なんかに引っかかるはずがないじゃないの。
「皇子殿下は孤独な方ですから、死神伯よりも落とすのは容易だったのでは?」
「死神伯は容易でしたが、皇子殿下とは妃殿下の話をしただけです」
「死神伯は容易だったのですね……」
どうして誘導尋問みたいになっているのかしら。私を悪女に仕立て上げるのはやめて欲しい。
「死神伯は夫ですから、わたくしは夫と良好な関係を築いているだけです」
「あの死神伯と良好な関係を……」
執事長様がそう言って何かを思い出して、青くなってしまった。
この人とユリシーズの間に何があったというのかしら。
「夫をご存じですか?」
「いえ、存じ上げると言うほどでは」
ふうん。この人にも怖いものがあるのね。もしかして手紙を自らの手で読もうとしなかったのもユリシーズに対する恐れがあったから、とか??
「夫は死神伯ではありません。ただの愛妻家です」
「そうやってオルブライト伯爵をネタに、妃殿下や夫人たちの興味を引いておいでなのですか」
「仕方がないでしょう? だってみなさん、夫の話を聞きたがるのですから」
執事長は眉間に皺を寄せて奥歯を噛みしめていた。
言い返せなくて悔しいのか、死神伯の愛妻という立場の私に悔しがっているのかはよく分からないけれど、こんな人にとってもユリシーズが怖いというのが新鮮だわ。
「夫は、わたくしの願ったことはなんでも叶えて下さるのですよ。そのうちこちらにも呼ぼうかなと思っております」
「……」
執事長はそこで無言になる。
なあんだ。この人にもユリシーズの話をすればよかったのね。
悔しそうにして何も言えなくなっている執事長様をその場に置いて自室に戻る。
部屋に入った途端、エイミーとウィルに抱きつかれた。
心配をかけてしまったのは分かっていたけれど、二人で落ち込んでいたのかしら。
ウィルは執事長様と言い争う私の声を拾えていたはずだし、無事だと分かっていたはずだけれど。
「泣かないで。なんでもなかったのよ」
「僕のせいで、ごめんなさい」
「ウィルのせいじゃないでしょ」
想像はできていたけれど、ウィルは自分を責めていた。
エイミーもウィルと同じような顔でボロボロ泣いているけれど、もしやという予感しかしない。
「エイミー、ウィルに対して酷いことを言ったりしなかったでしょうね?」
「……あなたという人が付いていながら、どうして奥様が連れて行かれたのですかと言いました……」
「エイミー、私も人のこと言えないけれど、責めても事態は変わらないのだからやめた方が良いわ。ウィルがますますショックを受けるでしょ」
エイミーは泣き顔をもっとぐしゃぐしゃにさせて、「奥様が連れて行かれるからです!」と叫ぶ。ウィルはウィルで「僕のせいですからエイミーさんを責めないで」と懇願してくるし……。
「わかったから、二人とも一旦落ち着きなさい」
私のせいだというのは分かっているけれど。
エイミーとウィルが落ち着いてから、部屋でユリシーズ宛ての手紙を書き始めた。
みんな死神伯の話を聞きたがるし、あなたを怖い人だと言っていたわ、と書いたところで手が止まる。
早く会いたい、と書くくらいなら、離れた場所でお互い頑張りましょうという意味になるだろう。
だけど、あなたが恋しい、すぐにでも会いたいと書いてしまったら、ユリシーズは無理をしてでもここに来ようとするはずだ。
まだ解毒の最中だというのに、ユリシーズを無理させてしまうのは違う。
でも、早く会いたいと書くだけじゃいまの私の気持ちには足りない。
皇子殿下と話していて気付いたの。
あなたが恐れられていた死神伯だったのは事実だけれど、私の大好きなかわいい旦那様であることも事実。
過去は変えられないけれど、未来なら変えることができるのよ。
それを、クリスティーナと皇子殿下にも知って欲しい。
私と一緒にいるユリシーズを見てもらえれば、それが一目瞭然なはずなのに。
「奥様、皇子殿下とはどのような話をされたのですか?」
エイミーが部屋の掃除をしながら尋ねてきた。
私は手紙を書く手を一時止めて、連れて行かれた私が無事だったのだから、ちゃんと説明しておかなくちゃと気づく。
「ああ、そうね。クリスティーナは皇子殿下と結婚してから一度もお渡りがないというから、理由を聞きに行ったの」
「……それでよくご無事でしたね」
エイミーが信じられないという顔で私の方を見ている。
「皇子殿下は私と同じだったの。公爵家に周りを固められていて、自由がなくて。公爵様の影響力を皇室内にこれ以上及ばせてはいけないと、抵抗しているのよ」
「皇子殿下には皇族としての権力や発言力がおありじゃありませんか。奥様の以前のご様子とは比べ物になりません」
エイミーは不服そうに口を尖らせていた。私のことをずっと見てきた立場として、皇子殿下の主張には賛同しかねるらしい。
「そうね。だけど……私にはユリシーズがいるわ」
立場や権力などなくても、私を一番に考えてくれる伴侶がいる。
ユリシーズは、どんなことがあっても私を嫌いになったりはしないだろう。
それが分かっているから、私の心は自由だ。
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