130 / 134
5章
時間を埋めたい
しおりを挟む
シンシアとバートレットを見送った後、お城の部屋でユリシーズと二人きりになった。
甲冑を脱がせてもらったらしく、軽装姿のユリシーズがすぐそこにいる。
「さて、どこから話そうか……」
私たちは部屋で立ったまま、一定の距離を保っていた。
こうやって過ごすのが久しぶりで、なんだか緊張して落ち着かない。
裁判所では夫婦として自然に触れあえたけれど、二人きりというのは事情が変わる。
どこまで近づいて良いのかとか、話すときはどういう態勢だったっけ、とか、そういう間が、分からなくなっていた。
おまけに、ユリシーズはこれまでとなんだか雰囲気が違うし……。
「もともと、皇室にもフリートウッド公爵家――ああ、今となっては元公爵なんだが――を肯定する派閥と、否定する派閥があったんだ。俺は戦後、復讐のために皇帝を通してフリートウッド公爵と繋がることを選んだが、皇帝は中立派だった」
「ヒュー皇子が公爵家を否定していたけれど、それぞれに公爵家を問題視する人と、擁護する人がいたってことね?」
「ヒュー皇子を皇帝にしたい派閥は、大抵フリートウッド家を問題視していた。例えば、側近のオルウィン侯爵が代表的だな」
そんなところで繋がっていたのね……。
オルウィン侯爵が私に対して醒めた対応をしてくださったのも、もしかして私がフリートウッド公爵家と繋がっていると思ったからなのかしら。
「帝国唯一の公爵家が落ちれば、必然的にオルウィン侯爵の立場は上がるのだし、利害も一致しているわね」
「ヒュー皇子は今後が有利になっただろうな」
ヒュー皇子が皇帝に近づいたというのは喜ばしいことなのかもしれない。
だけど、クリスティーナは生まれ育った家が降爵かつ父親が罪人扱いだ。
これを機に、ヒュー皇子との距離が縮まればいいなとは思うけれど、皇后への道は決して平坦ではなさそう。
「俺は、一族もろともフリートウッド公爵に殺されかけたからな。あれが俺の手柄を自分のものにするためだったとしたら、これまでも相当な悪事に手を染めてきたと踏んだ。手癖が悪い人間は、ふとした時にボロが出る。公爵家の動きを探りながら皇帝とも連絡を取っていたんだ」
ユリシーズが皇帝陛下と連絡を取り合っていたなんて、全然知らなかった。
隠し事はされていないと思っていたけれど、全部を明かしてもらってはいなかったのね。
私の表情が曇ったのに気づいたのだろうか。ユリシーズが心配そうに近寄って来て、そっと私を抱きしめる。
「命を狙われだしたあたりから、いよいよ公爵を罪人として捕えなければならないと思った。アイリーンが心配だったし、新しい家族も欲しかった。この手で殺すのは簡単だが、そんなことをすれば俺はアイリーンと暮らすことができなくなる」
「ええ、そうね。公爵様を殺したら刑務所行き、最悪死刑よ」
「そして、フリートウッド公爵はアイリーンが俺の弱点だと気付いてしまった。アイリーンが狙われることだけは我慢できなかったんだ。絶対に守りたかったから」
ユリシーズの指が頬に触れ、温かい手が顔を包む。
この人は、私より体温が高い。
「だから私はユリシーズを追いつめたくなくて、クリスティーナを訪ねたのよ?」
「ああ、助かったしチャンスだった。クリスティーナの周りには、公爵家の関係者が多い。一気に崩すと決めて動くことにした」
「毒に侵されていたんじゃないの?」
「あのくらいの毒、1日で解毒した。バートレットに対しては体調の悪いふりを続けて森に入ったが」
「あなたって、意外と演技派なのね……」
急に心配になってきた。ユリシーズのこと、このまま信用していいのかしら?
そういえば、公爵家の方が送り込まれてきた時も、ユリシーズは随分と自然に演技をしていたわね……。
それに、最初の頃に聞いたクリスティーナが想い人だというのも演技だったわけで……。
「フリートウッド公爵家を疎ましく思っている派閥と一緒に、皇帝に直訴に行った。証拠を必ず掴むから、フリートウッド公爵の罪が明らかになったら裁判にかけて欲しい、と」
「ちょっと待って、そんなことをいつの間に??」
ユリシーズは私の額に口付けて、「俺が死んだとされた日に」と言った。
やっぱり、フリートウッド元公爵に自分の死を思いこませて、その間に動いていたのね……?
皇帝陛下の元を訪れていたということは、私の近くにいたんだわ。
「暗殺しようとしていた相手が死んだと聞けば、確証を得るために人を割くに決まっている。獣の血を撒いて、割いた俺の服と一緒に現場に置いて来たんだ。肉は獣が持って行ったと思うだろうからな」
「私にだけは、生存を伝えてくれたって良かったのに。埋められていた服はなんだったの?」
「あれを見つけたのか……。上着は身分が分かりやすくてバレるだろうから、平民に紛れるために捨てたんだ」
「もう……あなたが……生存の証拠を残してくれなかったから……」
思い出したら、やっぱり泣けてくる。
ユリシーズがいなくなって、どれだけ寂しかったと思っているの?
毎日バルコニーであなたを呼びながら、夜の闇に怯えながら、いなくなった人を想う辛さを、あなたは知らない。
ユリシーズは私の涙を丁寧に舐めて拭っていた。
「伝えたかったし、会いたかったし、ずっとそばにいたかった。アイリーンを思い出すたびに辛くて、この身が引き裂かれる思いで過ごしていた」
「実際に伴侶を失う気持ちを知らないくせに、そんなことを言わないで!」
ポロポロと大粒の涙が溢れてくるし、ユリシーズの胸を拳で叩く。
何度もぽかぽかと叩いていたら、「うーーーー」という声以外、何も言葉が出なくなった。
「すまなかった。アイリーンが訃報を知って動かなければ、全ての計画が上手くいかない。悲しませたくはなかったが、アイリーンだけは……お前だけは誰の手にもかからずに……無事でいて欲しかった」
「どんな事情があるにせよ、説明もなしにこんなに長い間ひとりにするなんて酷いわ」
「そうだな。本当にアイリーンには申し訳ないことをした。フリートウッド元公爵が報復を企まないかと暫く死んだ立場で見張りたかったんだ。あとは、アイリーンの両親が動いたのを知り、裁判の材料を集めていた。これでもかなり急いだんだ……でも、そんなのはただの言い訳に過ぎない。遅くなってすまなかった」
ユリシーズに力強く抱きしめられる。
「痛い……」
力が強すぎることを抗議すると、ユリシーズは唇を重ねてきた。
急に荒々しくて、こんなの、愛情なのかよく分からない。もっと優しかったはずのに。
「す、すみませんっ。あの……今は、昼と夜が混在していて自分をうまくコントロールできない時があって……」
突然私から離れ、丁寧語に変わったユリシーズが謝りだす。
「もしかして、黒魔術……?」
「はい」
さっきの口調はノクスに近かったけれど、今はディエスの口調になっている。
なんていうか……ユリシーズなのに、ふとした顔つきがディエスでもノクスでもなくて別人みたい。
「こうしてアイリーンといると、自分の制御が外れて暴走してしまうというか……」
「じゃあ、よく聞いて。私は充分すぎるくらい傷ついて、それがあなたのやったことだというのを知ってショックを受けているの。無事だったのは嬉しかったし本当に良かったと思っているけれど、もう少し納得するための時間が欲しいわ」
ユリシーズはうなずいて、その動きで涙を零した。
甲冑を脱がせてもらったらしく、軽装姿のユリシーズがすぐそこにいる。
「さて、どこから話そうか……」
私たちは部屋で立ったまま、一定の距離を保っていた。
こうやって過ごすのが久しぶりで、なんだか緊張して落ち着かない。
裁判所では夫婦として自然に触れあえたけれど、二人きりというのは事情が変わる。
どこまで近づいて良いのかとか、話すときはどういう態勢だったっけ、とか、そういう間が、分からなくなっていた。
おまけに、ユリシーズはこれまでとなんだか雰囲気が違うし……。
「もともと、皇室にもフリートウッド公爵家――ああ、今となっては元公爵なんだが――を肯定する派閥と、否定する派閥があったんだ。俺は戦後、復讐のために皇帝を通してフリートウッド公爵と繋がることを選んだが、皇帝は中立派だった」
「ヒュー皇子が公爵家を否定していたけれど、それぞれに公爵家を問題視する人と、擁護する人がいたってことね?」
「ヒュー皇子を皇帝にしたい派閥は、大抵フリートウッド家を問題視していた。例えば、側近のオルウィン侯爵が代表的だな」
そんなところで繋がっていたのね……。
オルウィン侯爵が私に対して醒めた対応をしてくださったのも、もしかして私がフリートウッド公爵家と繋がっていると思ったからなのかしら。
「帝国唯一の公爵家が落ちれば、必然的にオルウィン侯爵の立場は上がるのだし、利害も一致しているわね」
「ヒュー皇子は今後が有利になっただろうな」
ヒュー皇子が皇帝に近づいたというのは喜ばしいことなのかもしれない。
だけど、クリスティーナは生まれ育った家が降爵かつ父親が罪人扱いだ。
これを機に、ヒュー皇子との距離が縮まればいいなとは思うけれど、皇后への道は決して平坦ではなさそう。
「俺は、一族もろともフリートウッド公爵に殺されかけたからな。あれが俺の手柄を自分のものにするためだったとしたら、これまでも相当な悪事に手を染めてきたと踏んだ。手癖が悪い人間は、ふとした時にボロが出る。公爵家の動きを探りながら皇帝とも連絡を取っていたんだ」
ユリシーズが皇帝陛下と連絡を取り合っていたなんて、全然知らなかった。
隠し事はされていないと思っていたけれど、全部を明かしてもらってはいなかったのね。
私の表情が曇ったのに気づいたのだろうか。ユリシーズが心配そうに近寄って来て、そっと私を抱きしめる。
「命を狙われだしたあたりから、いよいよ公爵を罪人として捕えなければならないと思った。アイリーンが心配だったし、新しい家族も欲しかった。この手で殺すのは簡単だが、そんなことをすれば俺はアイリーンと暮らすことができなくなる」
「ええ、そうね。公爵様を殺したら刑務所行き、最悪死刑よ」
「そして、フリートウッド公爵はアイリーンが俺の弱点だと気付いてしまった。アイリーンが狙われることだけは我慢できなかったんだ。絶対に守りたかったから」
ユリシーズの指が頬に触れ、温かい手が顔を包む。
この人は、私より体温が高い。
「だから私はユリシーズを追いつめたくなくて、クリスティーナを訪ねたのよ?」
「ああ、助かったしチャンスだった。クリスティーナの周りには、公爵家の関係者が多い。一気に崩すと決めて動くことにした」
「毒に侵されていたんじゃないの?」
「あのくらいの毒、1日で解毒した。バートレットに対しては体調の悪いふりを続けて森に入ったが」
「あなたって、意外と演技派なのね……」
急に心配になってきた。ユリシーズのこと、このまま信用していいのかしら?
そういえば、公爵家の方が送り込まれてきた時も、ユリシーズは随分と自然に演技をしていたわね……。
それに、最初の頃に聞いたクリスティーナが想い人だというのも演技だったわけで……。
「フリートウッド公爵家を疎ましく思っている派閥と一緒に、皇帝に直訴に行った。証拠を必ず掴むから、フリートウッド公爵の罪が明らかになったら裁判にかけて欲しい、と」
「ちょっと待って、そんなことをいつの間に??」
ユリシーズは私の額に口付けて、「俺が死んだとされた日に」と言った。
やっぱり、フリートウッド元公爵に自分の死を思いこませて、その間に動いていたのね……?
皇帝陛下の元を訪れていたということは、私の近くにいたんだわ。
「暗殺しようとしていた相手が死んだと聞けば、確証を得るために人を割くに決まっている。獣の血を撒いて、割いた俺の服と一緒に現場に置いて来たんだ。肉は獣が持って行ったと思うだろうからな」
「私にだけは、生存を伝えてくれたって良かったのに。埋められていた服はなんだったの?」
「あれを見つけたのか……。上着は身分が分かりやすくてバレるだろうから、平民に紛れるために捨てたんだ」
「もう……あなたが……生存の証拠を残してくれなかったから……」
思い出したら、やっぱり泣けてくる。
ユリシーズがいなくなって、どれだけ寂しかったと思っているの?
毎日バルコニーであなたを呼びながら、夜の闇に怯えながら、いなくなった人を想う辛さを、あなたは知らない。
ユリシーズは私の涙を丁寧に舐めて拭っていた。
「伝えたかったし、会いたかったし、ずっとそばにいたかった。アイリーンを思い出すたびに辛くて、この身が引き裂かれる思いで過ごしていた」
「実際に伴侶を失う気持ちを知らないくせに、そんなことを言わないで!」
ポロポロと大粒の涙が溢れてくるし、ユリシーズの胸を拳で叩く。
何度もぽかぽかと叩いていたら、「うーーーー」という声以外、何も言葉が出なくなった。
「すまなかった。アイリーンが訃報を知って動かなければ、全ての計画が上手くいかない。悲しませたくはなかったが、アイリーンだけは……お前だけは誰の手にもかからずに……無事でいて欲しかった」
「どんな事情があるにせよ、説明もなしにこんなに長い間ひとりにするなんて酷いわ」
「そうだな。本当にアイリーンには申し訳ないことをした。フリートウッド元公爵が報復を企まないかと暫く死んだ立場で見張りたかったんだ。あとは、アイリーンの両親が動いたのを知り、裁判の材料を集めていた。これでもかなり急いだんだ……でも、そんなのはただの言い訳に過ぎない。遅くなってすまなかった」
ユリシーズに力強く抱きしめられる。
「痛い……」
力が強すぎることを抗議すると、ユリシーズは唇を重ねてきた。
急に荒々しくて、こんなの、愛情なのかよく分からない。もっと優しかったはずのに。
「す、すみませんっ。あの……今は、昼と夜が混在していて自分をうまくコントロールできない時があって……」
突然私から離れ、丁寧語に変わったユリシーズが謝りだす。
「もしかして、黒魔術……?」
「はい」
さっきの口調はノクスに近かったけれど、今はディエスの口調になっている。
なんていうか……ユリシーズなのに、ふとした顔つきがディエスでもノクスでもなくて別人みたい。
「こうしてアイリーンといると、自分の制御が外れて暴走してしまうというか……」
「じゃあ、よく聞いて。私は充分すぎるくらい傷ついて、それがあなたのやったことだというのを知ってショックを受けているの。無事だったのは嬉しかったし本当に良かったと思っているけれど、もう少し納得するための時間が欲しいわ」
ユリシーズはうなずいて、その動きで涙を零した。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる