angel observerⅢ 大地鳴動

蒼上愛三(あおうえあいみ)

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大地の章

奮戦

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 「それじゃあみんな、作戦のおさらいをするよ」
 若の号令で私たちは小さなテーブルに広げられた地図を囲む。
 私たちは先日からロシアのモスクワ近郊に宿をとり、偵察と作戦の立案をしていた。若とプルトの提案で三日間はじっとして策を練ることになったのだ。そして今日、戦いが始まる。日本はコイオスとクリオスに任せてきた。またエキドゥナが現れないとも限らないので、最低限の戦力は残さざるを得なかったからだ。
「若、始めて大丈夫よ」
「うん、まず一番進行が速いモスクワ近郊で迎撃作戦を展開する。目的はあくまでも、撃退だからそんなにむりしちゃダメだよ」
 みんなは各々の頷き地図を見ている。私は若に視線で「続けて」と合図を送る。
「そして今回の敵は黒い甲冑の騎士だ。それについてはプルトさんから」
「私の調査では、少なくとも四万体ほどを確認したわ。でもどうやら奴らは夜にしか現界しないみたい。要は夜に暴れるわけねけれど逆に、夜になると実体を持つから物理的に潰すことが出来て撃破が可能になるわ」
「装備は」
 ネプトゥヌスが手を挙げでプルトに聞いた。
「厄介なことに多種多様で戦術的にも、個々の戦闘力も未知数よ」
 そして若が赤のマーカーで地図の適当な場所に丸印を書いてみせた。
「そこで、この丸印のどこかに軍団の統制を取っている将のような存在がいると思うんだ。この何箇所かの地点は地形的に守りやすく攻め難いところなんだ」
 つまりそこに将が潜んでいる可能性が高いということか。
「この地点をチェックポイントにして効率的に叩こうっていうのが今回の作戦なんだけどどうかな」
「俺は構わないぜ。久しぶりに槍が疼いてんだ」
「一人あたり1万と少し削ればいいのね」
「じゃあ、三方向に別れましょ。私は洞窟の方に行くわ。暗いところは慣れてるのよね」
「じゃあ俺は湖のある方だな水辺はお任せあれってね」
 となると私は中央を縦断する市街地か。割とみんなそれなりに慣れ親しんでいる地形で戦えそうだ。
「それとこれをみんなにチェックポイントを過ぎたら連絡してほしい」
 若から手渡されたのはインカムと地図の写真だった。
「本当はスマートフォンを用意しようと思ったんだけど予算がなくてね。悪けどこれで我慢してくれ」
「問題ないわ。ありがとう若」
 私は聖剣を携え出る準備ができた。ネプトゥヌスとプルトはわりと本格的に鎧を身に纏っている。
「あっごめんなさい。すっかり忘れてたわハイこれ。あなたの鎧よ着替えてきなさい」
「私の・・・鎧」
 私はプルトに手伝ってもらい戦闘用のドレスと胴、肩当て、前垂れ腰、鉄靴を履き準備を整える。
「はい、終わりよ」
「はあ・・・・・」
「どう。気に入ったかしら。これでも急いで用意したのよ。ウェスタとテテュスに感謝なさいな」
「うん、わかった。プルトもありがとう着付けしてくれて」
 これで私もみんなと戦える。ちゃんとした戦いが・・・。
 この街も世界も守ってみせる。ガイアを止めるために。
 私はぎゅっと鞘に収まる聖剣の柄を握りしめた。そしてその時がやってくる。
「おっしゃ。そろそろ行くか」
「ええ」
「準備万端よ」
 ネプトゥヌスとプルトは各々の持ち場へ出陣して行く。ちょっと大袈裟な言い方をしたな。
 さてと・・・・・。
「若、ここの守りに天使を何体か置いて行くわ。きっと、役に立つはずよ。死なないでね」
「お嬢さんこそ、でも良かったよ。お嬢さんのやりたいこと見つかったみたいだね」
 私は不意を突かれて少しバツが悪い。
「以前は・・・その・・・怒鳴ってごめんなさい」
 素直にうまく言えない。伝わったかな。伝わったよね。
「あっごめん、電話だちょっと待ってね」
 電話はどうやらクリオスからだったみたいだ。
 クリオスのバカーーーー。
「で、さっき何て・・・」
「もういい。私も行くわ」
「ええっ、お嬢さん」
「何でもないーーー」
「何で起こってるのさ。お嬢さん」
 若の声が遠くに聞こえるが私はズカズカと階下に降り、目的地へ一飛びとは行かず、人目があるかもしれないので、走っていくことになる。
 ちなみに街中で戦う私だけが人目を気をつけなくてはならない。避難が遅れた人や、物好きな報道関係の一般市民がいるかもしれないという話らしいが、戦闘が始まると多分気にしている暇はないのだろう。
 私は地図を取り出して、場所を確認する。目印となる建物は・・・これだ。ちょっと変わったオブジェがある会社のビル。
 倒壊している様子はないが、人の気配は全くない。ただしそこかしこに、木やその他諸々の植物が街の建物や道路を覆ってしまっている。
 そしてその奥に黒騎士の軍団がこちらにやって来るのが見えた。
「こちらヒルデ、敵を目視で確認。さっそくはじめるわ」
「〈了解お嬢さん。始めてくれ〉」
 ヘッドホンから若の声がノイズ混じりで聞こえ、私は少しヘッドホンの調子が悪いのかと思ったが、些細なことなのであまり気にせず、剣を鞘から引き抜いた。
「戦うと私は決めたから、ここを通すわけにはいかない」
 私は地を強く蹴り、群集の中に飛び込んだ。
 飛び込んだのと同時に大きく剣を振り払う。粉塵が舞い黒騎士も数体が吹き飛んだ。
 斬りつける、蹴り飛ばす、殴る。こんなにも必死に敵を倒したのは久しぶりかもしれない。
 何体を相手にしたか忘れた頃、私は肩で息をして周りにやってきた敵に向か聖剣を振りかざす。
「切っても切っても減らない。もうっ、しつこいッ」
 ブワッと聖剣の切っ先から光を放出し、前方の敵を一掃する。
「はあ、はあ、はあ。これ疲れるわね」
 ぞろぞろと交差点から続々と敵が現れる。
「ええ、まだ来るの。クッ、これも持ってけぇー」
 大きく横にスイングされた聖剣は弧を描いた斬撃を放った。オケアノスと特訓した時に出した技だが、うん、どおやら感情の高ぶりによって剣の質も変わるらしい。
 斬撃は黒騎士を切り裂いてやがて消滅した。
「まだ湧いてるみたいだけど、道はできたかな。若、敵をあらかた片付けたわ。これから目的地に向かうから」
「〈市街地は隠れられる場所が多いから慎重に進んでくれ〉」
「はいはい、了解」
 目的地はこのまま真っ直ぐ行くとひときわ高いテレビ塔、地上数百メートルの高さがあるタワーだ。確かに目印としてはとてもいいだろう。
 タワーの下まで、瓦礫を乗り越えたり、間をすり抜けたりしながらたどり着いたところで、タワーを見上げた。
「下から見るとすごいわね、そろそろ崩れそう。それに・・・」
 タワーの外壁には浮遊型の敵がぽこぽこ湧いて出てきている。やはりここが敵の起点となる場所のようだ。
「さて、あの迷惑な敵を潰しますか」
 翼を三対広げ飛翔し敵を生み出す敵目掛けて聖剣を投げつけた。
 ちょっと気持ち悪い形の敵は黒騎士を産み落としていた口を閉じて霧散する。
「まだあるみたい、それに敵も集まってき出したわね。面倒なことになる前に片付けよう」
 空での戦いは地上より楽だった。私の速度は黒騎士の浮遊型を圧倒し次々と消滅させていった。それは戦闘機とヘリコプターほどの速度差があり、戦いというよりは蹂躙に近い状態である。
「なるほど、敵が弱いと虚しいっていうのはこういうことなのね」
 次の起点に向かおう。どうやらタワーの外壁のそこかしこに起点があるみたいだから、一つ一つ潰していかないと。
「〈お嬢さん、ストップ〉」
「何、止まるの」
「〈タワーの上に強い反応がある。一度様子を見て行けそうならそれを叩いてほしい。無理そうだったら一旦引いて休憩してからでも構わない。あと起点らしきものだけどあと一箇所だけだよ〉プッ」
「言うだけ言って切っちゃった」
 どうしようか、確かに少し疲れたけど行けないわけではない。
 うーん。
 うん、一度休むか。タワーの中でいいかな。
 私はさっそくタワーの中に入ってみた。すると中には敵はいなかったので、肩透かしを食らった気分だ。私は辺りを少し歩いていると休憩するにはちょうどいいカウンターカフェを見つけ私は、カウンター前の丸椅子に腰掛けた。
「ふう、疲れた。起点は一つ二つはまた増えてるかもしれないけど、休まなきゃやつてなんいわ」
「お客様、何やらお疲れのご様子、当店ではカフェインたっぷりのブラックコーヒー以外は取り扱っておりませんが、ここはひとつお試しあれ」
「ウェルカムドリンクってやつかしら、ありが・・・・・とぅ」
「全く精が出るな」
「クロノス、何やってんの」
「オレか。何やら騒がしいのでな、一日限定の雇われ店員をしていたところ客足もなく楽ができると思っていたら、お前がゾンビのような表層でそこに座ったのでな。店員としてウェルカムドリンクを出さないわけにはいかんだろう」
「へぇー」
 割とカフェの制服が板についている。がしかし、子供の姿なので、バイトというよりはお手伝い感が否めない。
 出してもらったコーヒーを飲む。割と美味しいのが釈然としない。
「んっなんだそのいかにも、うままそうな表情は」
「べっ別に美味しいけど、普通のコーヒーとなんら変わりないんだから」
 クロノスは「フッ」と微笑してエピロンをたたんでカウンターから出てきた。
「そら、休憩も終わりだ。走るがいい。お前はそれがお似合いだ。店じまいの準備をするとっとと行け、カップはそこに置いておけ」
「忙しないわね」
「お前こそ落ち着きすぎだ。敵が増えても知らんぞ」
「はいはい。言われなくても行きますよーだ」
 具足がガシャガシャと重みのある音を立てる。私は鎧が緩んでいないか確かめてから「ねぇクロノス」と話しかけようとしたが彼の姿はない。コーヒーカップは丁寧に水切り台に立てられている。
 全く一言あってもいいだろうに、喰えない親父殿だなどといつものことなので、私はそのまま上階へ向かうエレベーターのボタンを押した。
「動いていないのかな」
 エレベーターの反応はない。仕方ないので階段を登ることにしよう。んー、こんなことなら飛べばよかったかな。中を貫く階段は終わり続いて外の階段を登る。鉄製の階段の音が辺りに響く。
 数段目かの踊り場まで来た時にひとつ上階の踊り場に敵が待ち構えていた。
「中にも敵がいたのね。あんたたちじゃ相手にならないのよ」
 黒騎士たちがなだれ落ちて私を目掛けて武器を振りかざしす。
「フッ、ハッ、セイッ。そんなんじゃいつまでたっても私は倒せないわよ黒騎士さん」
 黒騎士の脇をすり抜け、三撃のうちに五体を切り裂く。そのまま流れにのって階段を一息に駆け上る。たまに切りつつ避けつつ最上階に向かって走る足音が鉄骨を震わせる。
 最上階、タワーの天辺はアンテナになっていて登れば折れてしまいそうなくらい細い。
 最上階の足場はタワーをぐるりと一周出来るようになっている。
 私が階段から足場に出て少し歩くと手すりに腰をかけている少女がいた。
「いらっしゃいませ。ガイアにあだ成す神様。私はトネリコのニンフの一人。とても面倒なのだけれど戦いましょう。一応スーパーバイザーなので仕方がないのですよ」
「そう見たいね。あなたやる気満々みたいだし。すごい殺気出しながら、仕方ないとか言われても説得力ないわよ」
「精々楽しませてくださいまし」
 少女はドレスの上に鎧を纏って、手すりから飛び降りた。私もすかさずタワーから飛び立つ。彼女はどこに行ったのかと見回すと、黒い翼の生えた獅子に跨って空を飛翔している。右手には装飾華美なランス、左手には手綱が握られていた。
「王というのは怠け者なのでもね、目の前に美味しそうなご馳走が有ると誰より強くなるのが王というものよ。この子もそう、ヴェネツィアの獅子、王の象徴。さあ食い散らかしますよ」
 月を背に神々しく見える獅子はとても素早く私も目を疑う。なるほど、皿に盛られた食事は動けずただ食われるだけということね。でも、私はただの食事とは一味違うわよ。
「あはははは。一口で食べてあげるわッ」
「そうは、いかないッ」
 正面から飛来した獅子の鼻っ面を一回転し、踵の強烈な一打をお見舞いする。しかしダメージを受けたのは獅子ではなく私だった。踵から全身に走る痛みが電気のようだった。
「うぅぅ、いったぁい。何よこれ」
「クスッ、ククク。はあ、言ってなかったですけど、この子はブロンズの体なの体が欠けても動き続ける化け物よ。お間抜けさん」
「何ですって、ああもう怒った。本気出す。絶対あんたを叩き落としてやるんだからね」
 聖剣を手荒くブンッと振って斬撃を飛ばす。やはり飛んでいる、それも高速に飛んでいるものにはカスリもしない。それにすら腹が立って勢いだけで懐に飛び込んだ。
「荒っぽいですね。そんなことしていてはこの子に嫌われますわよ」
 獅子はその鋭い爪の生えた前脚で私を叩き落とした。
「うわぁぁぁ」
「ほら言ったでしょう」
 地面に落ちる寸前で元の体勢に戻り叩きつけれるのを何とか防いだ。
 ただのブロンズ像じゃないパワー。それにあの飛行能力並々ならぬ何か秘密がありそうだ。私は悠々と夜闇を飛び回るニンフとそのペットを睨みつける。
 しかしそれは意味のないことだとわかっている。そこで一度頭を整理してみよう。ブロンズ像は銅よね、なら熱に弱いはず、でもむやみやたらに街を火の海にするわけにはいかない。ならどうする、そんな鍛冶屋みたいに都合よく高熱を出す窯があるわけでもない。
 ああ、こんな時こそオケアノスがいてくれたら、彼の剣の炎で何とかなるのに、私の剣は雷光だし。んっ待って待って、銅って確か結構電気の通りがいいのよね。ネプトゥヌスじゃないけどここはひとつ派手に行ってみるかな。
 集中、集中っと。
 私は剣のは先に意識を向ける。まずは空間の微弱な電気を探り、それを凝縮、圧縮、濃縮させる。胸の前に立てて構えた剣を空高く突き上げる。
 パイロン飛行で上空から見下ろすニンフを目標に定める。
「ここだッ。ブロンテー・キーオーン」
 夜空の雲は収束し、渦巻き唸る。そして私が掲げた聖剣から空へと光が放たれると、雲は黒く不気味に渦の中心を広げニンフ目掛け閃光を走らせた。
 ニンフも巧みに獅子を操るが、雷はうねりながらも幾多にも光を分岐させ、ニンフを追従する。
「そこよ」
 私も見ているだけではない。剣を指し向ける。すると剣の指したその先にニンフが飛んできて私が落とした雷が彼女の頭から直撃し、追っていた無数の雷も次々と彼女に食らいついた。
 そして残ったのは黒焦げになった彼女と獅子の像。その後はただ力なく落ちて行くだけだった。しかし、ニンフは地面に落下している途中がら液状に溶けて跡形もなく消え去った。獅子の像は激しく粉塵を巻き上げ街並みを破壊していった。
「あちゃー。ここに住んでいた人たちに悪いことしたなぁ。ごめんなさい」
 パンと手を合わせて、謝っておいたのでどうかこれで穏便に済ませてもらいたい。
 さて次のチェックポイントに向かうとしましょう。
 剣を鞘に納めて次なる戦地へと私は羽ばたいた。
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