地球から戻ってきた自由人(?)の放浪記

200年ぶりに帰ってきました

最近流行りの勇者召還のようです

どうもこんにちは。
千野晶と地球では呼ばれています。
朝のHRの途中にいきなり魔法陣が表れて異世界のどこぞの大きな帝国での馬鹿が勇者召還をやりやがったようです。
これからモン○ンやろうとした俺のことを邪魔した奴らに殺意がわきます。
しかもゲーム機ねえじゃねえか。ますます許せん。そんな殺意を滾らせる俺をよそに、クラスメイトたちは

「ど、どこだよここ！」
「えっなになに！？」
「なんだよあいつら！」

とか状況がわからず困惑している奴らや

「えっここマジ異世界？」
「勇者召還キター！」

と今の状況に興奮している奴らもいる。
たぶん、ていうか絶対後者は異世界召還系の小説見てるだろ。
そんなことをしてるうちに向こうの神官や騎士っぽい奴らは

「成功したのか！」
「おお、神よ...感謝します」

とかいってた。
そして綺麗な白銀の髪とエメラルドグリーンの瞳を持つ美少女(なお胸はまな板）...多分お姫様な子が

「勇者様、お待ちしてました！」

と10人中10人が心を奪われるような笑顔でよくあるテンプレなセリフを言い放った。
ちなみにうちの男子も例外なく心を奪われたようでお姫様を顔を赤くして見つめていた。
そんなのを見つめている俺に二人の友人が声をかけてきた。

「よっ晶！どうしたそんなにあの子を見つめて。もしかして惚れたか？」

とニヤニヤといたずらっぽく笑っているイケメンは九藤竜馬。中学生からの付き合いで悪友だ。
見た目は不良っぽいがふつうにいい奴である。

「千野さん、あの、これって小説でよくある...」

と言ったのが飯野翔太。
眼鏡をかけた元いじめられっこだったが今は無事に学校生活をおくっている。
気が弱いが、頭がよく、けっこう芯もちゃんと持ってる。

「ああ、これは最近流行りの勇者召還だと思う」

と俺は竜馬の頬をつねりつつ俺はそう答える。
竜馬が「いてててて！」と悲鳴をあげるが無視だ。生憎今の俺は機嫌が悪いんだ。