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柊の葛藤⑦
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「どうしたのです、悠衣?」
急に甘えられて、戸惑いながらも柊はその背に手を回した。
「だって……大切に、でしょ?」
「え?」
「僕の『運命』は、柊兄だよ」
「……!?」
「気づかなかった? 互いのフェロモンが運命を求めて、本能に疼きだしてる。……キス、したくなる、触りたくなる」
「悠衣!」
妖艶な気配を醸し始めた悠衣が、柊の膝の上に乗る。
そして耳に口を寄せた悠衣は、甘ったれた声で、囁いた。
「抱いて、柊兄」
フェロモンが室内に充満する、理性で守ってきたものが表へと出て、暴力的なまでの想いを引きずり出す。
――ああ、『運命』だ。
悠衣が言った言葉が身に染みて、もう、堪らなくなる。
兄弟だとか、『好き』の種類が違うのでは、とか……そういうのが全て、どうでも良くなる。
抗えなくなった膨れる感情に、遂に柊は、白旗を上げた。
「一度始めたら、止められませんよ?」
「うん」
「泣いても、嫌だと言っても、もう引き返せませんからね」
「うん……これは、僕が望んでるんだよ? 嫌なんて、言うわけない」
距離を離し目線を合わせながらそう言った。
通じ合った気持ちを確認するように、互いに想いを口にする。
「好きですよ、悠衣」
「うん、僕も。大好き、柊兄」
それが合図だったかのように、どちらからともなく唇を触れ合わせた。
「……あっ」
「痛いですか?」
「ううん、平気」
発情期の間、オメガは普段は濡れない所が濡れ、ローションがいらなくなる。
既に興奮し濡れている悠衣の蕾へ、柊は指を入れた。
上半身裸の悠衣の目の前にある乳首を吸い、下から腕で顔を覆っている悠衣を見上げる。
「感じてきました?」
おちょくるように、柊は悠衣に問いかけた。
最初はくすぐったがっていただけだった場所が、今は喘ぎを漏らす程までになっていた。
柊の問いかけに赤かった顔はもっと赤を深め、「言わないで」と恥ずかしそうにそっぽを向く。
けれどそんな悠衣の腕をどかし、首に手を回した柊は口を引き寄せ、深く口づける。
その間に左手で秘部を浅く入れては抜きを繰り返し、悠衣の気持ち良い所を探った。
「……んぐっ」
「ここですね」
そして微かに漏れた声を逃がさず、柊はそこを攻め立てる。
「ぁっ……ぁっ……」
声を必死に抑えようとしているのか、口を悠衣は手で覆った。
そのまま肩に頭をこすりつけられ、柊は動きを早くしていく。
「悠衣……声、我慢しなくていいですよ」
「で、でも……」
「どんな悠衣も、僕は大好きなので」
悠衣からの誘いで始めたこの行為。
けれど始めてみれば、恥ずかしがって顔を隠し声を我慢する悠衣に、柊の胸の中は愛しさで溢れていった。
キスから先の超えてはならない一線を越え、それでも腕の中にあるものを大切にしたくて、ギュッと腰に回した左手の力を強める。
急に甘えられて、戸惑いながらも柊はその背に手を回した。
「だって……大切に、でしょ?」
「え?」
「僕の『運命』は、柊兄だよ」
「……!?」
「気づかなかった? 互いのフェロモンが運命を求めて、本能に疼きだしてる。……キス、したくなる、触りたくなる」
「悠衣!」
妖艶な気配を醸し始めた悠衣が、柊の膝の上に乗る。
そして耳に口を寄せた悠衣は、甘ったれた声で、囁いた。
「抱いて、柊兄」
フェロモンが室内に充満する、理性で守ってきたものが表へと出て、暴力的なまでの想いを引きずり出す。
――ああ、『運命』だ。
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兄弟だとか、『好き』の種類が違うのでは、とか……そういうのが全て、どうでも良くなる。
抗えなくなった膨れる感情に、遂に柊は、白旗を上げた。
「一度始めたら、止められませんよ?」
「うん」
「泣いても、嫌だと言っても、もう引き返せませんからね」
「うん……これは、僕が望んでるんだよ? 嫌なんて、言うわけない」
距離を離し目線を合わせながらそう言った。
通じ合った気持ちを確認するように、互いに想いを口にする。
「好きですよ、悠衣」
「うん、僕も。大好き、柊兄」
それが合図だったかのように、どちらからともなく唇を触れ合わせた。
「……あっ」
「痛いですか?」
「ううん、平気」
発情期の間、オメガは普段は濡れない所が濡れ、ローションがいらなくなる。
既に興奮し濡れている悠衣の蕾へ、柊は指を入れた。
上半身裸の悠衣の目の前にある乳首を吸い、下から腕で顔を覆っている悠衣を見上げる。
「感じてきました?」
おちょくるように、柊は悠衣に問いかけた。
最初はくすぐったがっていただけだった場所が、今は喘ぎを漏らす程までになっていた。
柊の問いかけに赤かった顔はもっと赤を深め、「言わないで」と恥ずかしそうにそっぽを向く。
けれどそんな悠衣の腕をどかし、首に手を回した柊は口を引き寄せ、深く口づける。
その間に左手で秘部を浅く入れては抜きを繰り返し、悠衣の気持ち良い所を探った。
「……んぐっ」
「ここですね」
そして微かに漏れた声を逃がさず、柊はそこを攻め立てる。
「ぁっ……ぁっ……」
声を必死に抑えようとしているのか、口を悠衣は手で覆った。
そのまま肩に頭をこすりつけられ、柊は動きを早くしていく。
「悠衣……声、我慢しなくていいですよ」
「で、でも……」
「どんな悠衣も、僕は大好きなので」
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けれど始めてみれば、恥ずかしがって顔を隠し声を我慢する悠衣に、柊の胸の中は愛しさで溢れていった。
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