生まれた時から、運命の君へ

ミルクルミ

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未来を③

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「悠衣?」

 それを不審に思った柊が呼び掛けると同時に、悠衣の瞳から大きな粒が零れだした。

「ご、ごめんなさい。やっぱり、酷い態度を取って来たので、今更恋人なんて嫌でしたよね? それなら、僕の事は大丈夫なので、今からでも――」
「そうじゃない! そうじゃ、なくて……嬉しくて」
「うれ、しい?」
「うん。だって、五年も待たされたんだよ? 好きな感情は色あせないまま。それなのに再会したら恋人連れてるし、結婚、するとか言うし……もう、諦めかけてた、のに……」

 そう言って、本格的に悠衣は泣き出した。
 そんな悠衣を背後から強く抱きしめた柊は、「すみません」と呟く。

「貴方は初めから、兄弟だとかは気にしていなかった。気にしていたのは僕だけです。僕の覚悟が足りなかったから、貴方を泣かせてしまった」
「ううん。それは、僕の事を……考えてくれた、結果なんでしょ? 世間体とか、風評、とか……。僕は、周りが見えてなかった。柊兄が周りを見て、離れる事を決意して、今、また戻ってきてくれるんなら……これ以上の、嬉しい事なんてない」

 そう言い切った悠衣は、柊と再び向き合う体勢を取った。
 そして泣き笑いをして、抱き着く。

「こちらこそ……恋人で、いさせて」

 大好き、と耳元で呟いた悠衣に、柊も「僕もです」と返し、ギュッと隙間もなく抱きしめ合う。
 それから少しして離れた二人は、どちらからともなくキスをした。
 長く、長く、重なり合った唇は、まるで離れた時を埋めようとしているかのようだった。






「あの、改めて……すみませんでした! 柊さんは、オレが陥っている状況とか、悠衣さんの事を考えて行動していたんです! ずっと悠衣さんの事しか考えていなかったので、安心してオレの事は気にしないでください!」

 帰って来た楽は、様子を見て柊が悠衣に今までの事を話したのが伝わったのだろう。
 いきなり悠衣に頭を下げてきた。

「あ、頭を上げてください、実川さん!」

 それに対して、慌てて悠衣は頭を上げるように促す。

「全部、聞いたから! 僕の方こそ……ごめんなさい」
「何で、悠衣さんが謝るんですか」
「柊兄を手放せなくて。僕が諦めきれたら、全部丸く収まったのに……」
「な、何言ってるんですか! 二人が結ばれた今の方が丸く収まっているに決まってます! だってオレ、柊さんのあんな笑顔、見たことないですし!」
「え?」

 突如矛先を向けられた柊は、キョトンとした顔をした。
 母は買ってきたものを冷蔵庫などに仕舞いに台所に行ったため、二人の注目を柊は集める。
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