だから、私を追放したら国が大変なことになるって言いましたよね? 今さら戻るつもりはありませんよ?

木嶋隆太

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第24話

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 ……父上は疲れたような顔で会議室から外へと出た。
 ……父上は何を言っている? この国が最強だったのは、聖女だから?

 リアーナのおかげ、だと……?
 そ、そんなことはない! それでは、まるでオレが何も知らない無能みたいではないか!

「お、王子……き、きっと王はあなたをわざとあなたを馬鹿にしたくてあんなことをでっちあげたのですよ」
「そうです! 王は正しいです!」
「はい! 我々はあなたに一生ついていきます!」
「……あ、ああ……ありがとう」

 オレは議会のみんなが肯定してくれて、ようやく現実に戻ってこれた。

「お、王子! 魔物たちの第二波です! ひ、東門が破られるかもしれません! お願いします! みなの士気が下がっております! 王子も戦いに参加し、みんなを鼓舞してあげてください!」

 た、たたたた戦いだと!?
 
「ま、万が一があれば死ぬようなものだろう!?」
「そ、そんなことは絶対にありません! 我々騎士が守りぬきますから!」
「し、知らない! 指揮は騎士団長に任せる! オレは地下に避難している!」
「そ、そんな! 議会の誰でもよいです! ある程度の権力を持った方がいれば、それだけ戦う人々に希望を与えてくれます!」

 騎士たちが議会の議員たちに視線を向ける。
 しかし、皆顔を青ざめ、うつむきがちだった。それはそうだ。みんな死ぬかもしれない戦場になんて立ちたくはない。

 オレは大事な友を守るために、騎士を睨んだ。

「……それ以上余計なことを言うな。議会にいるものたちはあくまで政治に関わるだけだ!」
「そ、それでも以前いた方たちは……士気をあげるために、参加してくれました」
「今のお、オレに文句があるのか!?」
「……いえ、なんでもございません。失礼、いたしました」

 騎士はすっと頭を下げ、会議室を去っていった。
 オレはようやく消えた騎士にほっとしながらも、胸騒ぎが収まらなかった。

「……オレは少し魔法書庫のほうに行ってみる」
「わかりました、お気をつけくださいね」
「もしもあなたに何かあれば、我々はとても悲しいですから」

 議員二名がそう言ってきて、オレは笑みを浮かべながらうなずいた。

「ああ、分かっている。それじゃあ、おまえたちも気を付けるんだぞ」

 オレはこくりと頷き、それから魔法書庫へと向かって歩き出した。
 リアーナや、聖女たちがこの国を守っていた?
 そんなこと、あるはずがない。
 オレは……何も間違っていない!


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