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強くなった仲間達
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「さて、これで準備は万端ね」
リンカが腰に手を当て、誇らしげに言った。新調された装備は銀狐族らしい軽やかさを保ちつつ、ミスリルで要害部を補強した一級品だ。
「ルミナス、魔法の詠唱速度は大丈夫か?」
「ん、問題ない。ルミナス、『ためる』で《ファイヤ・バレット》連射できる」
「よし。僕は剣で浄化を通す。リンカは矢の援護を頼む」
「任せて」
僕たちは森の奥に現れたダンジョンへと足を進めた。紫色に光る苔が壁を覆い、不気味な雰囲気が漂う。
「……来るわよ」
リンカの耳がぴくりと動く。現れたのは数体のスケルトンだった。
「試し撃ちね。《ホーリー・アロー》!」
放たれた矢は僕の剣先に触れた瞬間、浄化の光をまとい、群れを一掃する。本来リンカが単独では扱えない技だが、生活魔法【ピュリファイ】を僕が【ためる】で強化して付与できるようになった成果だ。
「消し飛んだ……」
「リンカの矢に光を重ねると威力が跳ね上がるな」
奥からさらにゾンビの群れが現れる。腐敗臭が漂い、リンカが鼻をつまむ。
「クサっ……臭いで他の敵を呼ぶかも。鼻が曲がりそうだわ」
「なら焼き払う……《ファイア・ランス》!」
ルミナスの槍のような炎が次々とゾンビを串刺しにしていく。
「よくやった、ルミナス!」
「ん……まだ奥から来る」
「強化種ね。私が出るわ」
リンカが双剣を抜き、僕に視線を送る。
「セージ君、バックアップよろしく」
「よしっ」
「さて、私も近接戦闘の経験値を積まなくっちゃ。いくわよっ、たぁああ!」
銀狐族の俊敏さを活かして、リンカは敵陣に飛び込む。流れるような動きでゾンビを切り裂く。しかし、数は減るどころか、奥から次々と現れる。
「これはまずいな……」
周囲を見渡す僕に、ルミナスが言った。
「ん……地下から。ルミナス、感じる」
床のあちこちから手がにゅるりと現れ、新しいゾンビが這い出してくる。
「無限湧きか……根本を断たないと」
「リンカ、ルミナス、少し時間をくれ。大きな浄化魔法を準備する」
「了解よ!」「任された……」
二人が僕の周囲に陣取り、迫りくる敵を食い止める。僕は目を閉じ、体内のエネルギーを一点に集中させる。広範囲に浄化の力を放つためには、通常よりも大量の魔力を【ためる】必要がある。
「リンカ、ルミナス! 少し守ってくれ。まとめて片付ける!」
「了解!」
「任された……」
二人が壁となって敵を押さえる。僕は息を吸い、剣に全力を込める。
「――光よ、悪しきを祓え! ライト・セイバー!」
眩い光が洞窟全体を包み込み、ゾンビたちは一瞬にして消滅。床から現れようとしていた手も光に触れ、跡形もなく消え去った。
「……す、すごい。これがセージ君の全力なの?」
「……綺麗。ルミナス、感動」
「ああ、でも……これは……かなり疲れるな」
膝をつく僕にリンカが駆け寄り、肩を貸す。
なんだろう、この疲労感は。
これまで感じた事のない消耗する感覚に体が戸惑う。
もしかして、適性のない魔法を限界で使ったから反動が出てるのかも。
初めての現象だ。まだまだこの能力は謎が多い。
「無茶するんだから。でも……今の一撃で一気に道が拓けたわ」
「ん……水。飲んで。水筒とルミナスの口移し、どっちがいい?」
「水筒で頼む」
「ショボーン(´・ω・`)」
ルミナスが水筒を差し出す。感情表現が豊かになったな、と少し微笑む。水を一口含むと、体内のどんよりとした疲労感が和らぐ。
「しばらく……休ませてくれ。自動回復ですぐに回復すると思う」
「もちろんよ。それにしても、あの広域浄化はすごいわ」
「でも、準備に時間がかかりすぎる。実戦では使いにくいな。連続使用できないのが痛い。どうやら僕に適性がない影響で使いにくいみたいだ」
「やっぱり僧侶系のギフト持ちをスカウトした方がいいかもしれないわね。体力回復手段も多い方がいいし」
「そうだね。トトルムさんに斡旋してもらうようお願いしよう」
「それがいいわね」
自動回復も一秒を争う戦闘中では有利にはなるものの、大怪我を負ったらすぐに戦線復帰できるような速度はない。
やはり回復魔法の使い手がパーティーに欲しいところだ。
しばらく休息した後、僕たちは再び奥へ進む。洞窟は次第に深くなり、大きな扉が現れる。中ボスの待つエリアだ。天井は高く、祭壇のように石像が並ぶ。
「ん? ストップ……何か変な気配がするわ。前方の扉……強いのがいるわね」
リンカが索敵スキルを発動する。
「ん……ドアの向こう。大きい……」
ルミナスも気がついたらしい。僕も感覚を研ぎ澄ませる。扉の向こうから強大な気配が伝わってくる。
「どうする? 準備してから入る?」
「ああ……まずは……」
言い終わらないうちに、扉が爆発。木片や石の破片が飛び散り、煙の中から巨大な影が現れる。
「なんだっ⁉」
「あれはリビングデッドアーマー! しかもデカい!」
「イレギュラーよっ」
リンカが叫ぶ。
通常のリビングデッドアーマーより二回りほど大きな、重装のアンデッド騎士。黒い大剣を携え、赤い瞳が暗闇で光る。
「シンニュウシャ……滅ボス……」
「喋ったっ⁉ 知性があるのか、この魔物……」
洞窟に低く響く声。これまでの敵とは明らかに格が違う。僕は身構え、仲間たちと目を合わせた。
この所イレギュラー多すぎないか? 勘弁してほしい。
リンカが腰に手を当て、誇らしげに言った。新調された装備は銀狐族らしい軽やかさを保ちつつ、ミスリルで要害部を補強した一級品だ。
「ルミナス、魔法の詠唱速度は大丈夫か?」
「ん、問題ない。ルミナス、『ためる』で《ファイヤ・バレット》連射できる」
「よし。僕は剣で浄化を通す。リンカは矢の援護を頼む」
「任せて」
僕たちは森の奥に現れたダンジョンへと足を進めた。紫色に光る苔が壁を覆い、不気味な雰囲気が漂う。
「……来るわよ」
リンカの耳がぴくりと動く。現れたのは数体のスケルトンだった。
「試し撃ちね。《ホーリー・アロー》!」
放たれた矢は僕の剣先に触れた瞬間、浄化の光をまとい、群れを一掃する。本来リンカが単独では扱えない技だが、生活魔法【ピュリファイ】を僕が【ためる】で強化して付与できるようになった成果だ。
「消し飛んだ……」
「リンカの矢に光を重ねると威力が跳ね上がるな」
奥からさらにゾンビの群れが現れる。腐敗臭が漂い、リンカが鼻をつまむ。
「クサっ……臭いで他の敵を呼ぶかも。鼻が曲がりそうだわ」
「なら焼き払う……《ファイア・ランス》!」
ルミナスの槍のような炎が次々とゾンビを串刺しにしていく。
「よくやった、ルミナス!」
「ん……まだ奥から来る」
「強化種ね。私が出るわ」
リンカが双剣を抜き、僕に視線を送る。
「セージ君、バックアップよろしく」
「よしっ」
「さて、私も近接戦闘の経験値を積まなくっちゃ。いくわよっ、たぁああ!」
銀狐族の俊敏さを活かして、リンカは敵陣に飛び込む。流れるような動きでゾンビを切り裂く。しかし、数は減るどころか、奥から次々と現れる。
「これはまずいな……」
周囲を見渡す僕に、ルミナスが言った。
「ん……地下から。ルミナス、感じる」
床のあちこちから手がにゅるりと現れ、新しいゾンビが這い出してくる。
「無限湧きか……根本を断たないと」
「リンカ、ルミナス、少し時間をくれ。大きな浄化魔法を準備する」
「了解よ!」「任された……」
二人が僕の周囲に陣取り、迫りくる敵を食い止める。僕は目を閉じ、体内のエネルギーを一点に集中させる。広範囲に浄化の力を放つためには、通常よりも大量の魔力を【ためる】必要がある。
「リンカ、ルミナス! 少し守ってくれ。まとめて片付ける!」
「了解!」
「任された……」
二人が壁となって敵を押さえる。僕は息を吸い、剣に全力を込める。
「――光よ、悪しきを祓え! ライト・セイバー!」
眩い光が洞窟全体を包み込み、ゾンビたちは一瞬にして消滅。床から現れようとしていた手も光に触れ、跡形もなく消え去った。
「……す、すごい。これがセージ君の全力なの?」
「……綺麗。ルミナス、感動」
「ああ、でも……これは……かなり疲れるな」
膝をつく僕にリンカが駆け寄り、肩を貸す。
なんだろう、この疲労感は。
これまで感じた事のない消耗する感覚に体が戸惑う。
もしかして、適性のない魔法を限界で使ったから反動が出てるのかも。
初めての現象だ。まだまだこの能力は謎が多い。
「無茶するんだから。でも……今の一撃で一気に道が拓けたわ」
「ん……水。飲んで。水筒とルミナスの口移し、どっちがいい?」
「水筒で頼む」
「ショボーン(´・ω・`)」
ルミナスが水筒を差し出す。感情表現が豊かになったな、と少し微笑む。水を一口含むと、体内のどんよりとした疲労感が和らぐ。
「しばらく……休ませてくれ。自動回復ですぐに回復すると思う」
「もちろんよ。それにしても、あの広域浄化はすごいわ」
「でも、準備に時間がかかりすぎる。実戦では使いにくいな。連続使用できないのが痛い。どうやら僕に適性がない影響で使いにくいみたいだ」
「やっぱり僧侶系のギフト持ちをスカウトした方がいいかもしれないわね。体力回復手段も多い方がいいし」
「そうだね。トトルムさんに斡旋してもらうようお願いしよう」
「それがいいわね」
自動回復も一秒を争う戦闘中では有利にはなるものの、大怪我を負ったらすぐに戦線復帰できるような速度はない。
やはり回復魔法の使い手がパーティーに欲しいところだ。
しばらく休息した後、僕たちは再び奥へ進む。洞窟は次第に深くなり、大きな扉が現れる。中ボスの待つエリアだ。天井は高く、祭壇のように石像が並ぶ。
「ん? ストップ……何か変な気配がするわ。前方の扉……強いのがいるわね」
リンカが索敵スキルを発動する。
「ん……ドアの向こう。大きい……」
ルミナスも気がついたらしい。僕も感覚を研ぎ澄ませる。扉の向こうから強大な気配が伝わってくる。
「どうする? 準備してから入る?」
「ああ……まずは……」
言い終わらないうちに、扉が爆発。木片や石の破片が飛び散り、煙の中から巨大な影が現れる。
「なんだっ⁉」
「あれはリビングデッドアーマー! しかもデカい!」
「イレギュラーよっ」
リンカが叫ぶ。
通常のリビングデッドアーマーより二回りほど大きな、重装のアンデッド騎士。黒い大剣を携え、赤い瞳が暗闇で光る。
「シンニュウシャ……滅ボス……」
「喋ったっ⁉ 知性があるのか、この魔物……」
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