58 / 137
51~60
繋がっていく要素
しおりを挟む
敵が霧と共に消えた後、広間に静けさが戻る。
「ふぅ……とんでもない戦いだったわね」リンカが額の汗を拭う。
床には尖兵たちが残した戦利品が散らばっていた。
黒い外套、呪詛のこもった指輪、そして――一際大きな赤黒い魔石。
「これ……ただの魔石じゃない。質が高いわ」
リンカが目を細める。
「ん……強い。ルミナス、感じる。魔素、ぎゅうぎゅう詰まってる」
僕は拾い上げた瞬間、いつもの無機質な声を聞いた。
『魔石を取得しました。魔素ストックに変換しますか? 変換値は120万』
天の声が、いつも通り淡々と響く。
(よし、いつもありがとう。変換してくれ)
『変換を実行します。現在の魔素ストック:3億 4920万』
数値が更新された。
魔素ストックもかなりたまってきたな。そろそろレベルアップに使うことも検討して良い頃かもしれない。
同時に、さらに新しい通知が重なる。
『フィーリングリンクの効果が強化されました。
新規取得:【聖属性付与(強)】【呪い耐性強化(強)】』
眩い光が胸の奥で弾け、全身を満たす。
セレスと繋がったことで得られた力だ。
「今の光……セージ君?」
リンカが驚いた声をあげる。
「ん……新しい力。セージ、また強くなった」
ルミナスが嬉しそうに頷く。
セレスは目を丸くし、両手を胸に当てた。
「わたくしが……皆さまのお力になれたのですか?」
「ああ。セレスが加わってくれたから、この力を得られたんだ」
少女は小さく息を呑み、それから微笑んだ。
「……よかった。わたくしにも、存在する意味があったのですね」
聖属性付与と呪い耐性――アンデッドとの戦いにはこれ以上ない強化だ。
僕らは互いに視線を交わし、自然と笑みがこぼれる。
「さあ、次の階層に進もう。イグニスって奴の正体を掴むためにもな」
「うん、絶対に辿り着きましょう」
「ん……焼き尽くす」
「わたくしも……皆さまと共に歩ませてください」
戦いの火蓋は、まだ切られたばかりだった。
◇◇◇
ダンジョンを後にし、街へ戻った僕たちは冒険者ギルドに顔を出した。
受付嬢が僕たちの姿を見つけるや否や、慌てて駆け寄ってくる。
「セージさん、リンカさん、ルミナスちゃん……! あっ、それにそちらの方は。もうお怪我は大丈夫なのですか?」
「はい、もうすっかり良くなりました。改めてありがとうございます」
「彼女は……セレスだ。ダンジョンの奥で囚われていたんだ。危うく儀式に使われるところだった」
「儀式……ですか?」
受付嬢の顔が険しくなる。僕は拾ってきた戦利品――黒衣や呪詛の指輪を見せた。
「これを見てくれ。どうやら普通のモンスターや盗賊じゃない。組織立った動きだ。心当たりは?」
受付嬢は眉を寄せ、小声で言った。
「……噂ですが、最近《ベアストリア教団》が不穏な動きをしている、と。表向きは国中に広がる信仰ですが、裏で何か……」
「やはり教団が……」と呟いたのはセレスだった。
彼女は胸の前で手を組み、唇を震わせる。
「セージ君、これってもう冒険者の依頼の範囲を超えてるわよね」
「ああ。でも無視できない。ここで目を逸らしたら、もっと多くの人が犠牲になるだろう」
「ん……セージ、戦う。ルミナスも」
セレスは少し俯き、それから決意を宿した瞳で僕を見た。
「わたくしも……皆さまと共に。教団の悪意を止めたいのです」
ギルドの一室で、地図が広げられる。教団の動き、迷宮の位置、そして不審な儀式の痕跡――すべてが一本の線で繋がり始めていた。
◇◇◇
僕はふと自分の手首を見下ろした。
銀色に淡く光る《幻色の腕輪》。これはもともとトトルムさんから譲られたもので、僕とリンカ、ルミナスは全員つけている。外見の印象を変えられる便利なマジックアイテムだ。
これによって僕は元々の黒い髪色を銀色に。
リンカは銀狐族の特徴である銀髪を水色に。
パープルだったルミナスは赤い髪色になっている。
そして今、セレスティア――いや、セレスにも必要なのは明らかだった。聖女の姿のまま人前に出るのは、あまりにも危険だ。
「セレス。これを」
僕はストレージから予備の腕輪を取り出し、彼女の前に差し出した。
「僕たち全員が同じものを身につけている。髪や瞳の色を変えられるアイテムだ。これを付ければ、教団にすぐに気付かれることはない」
セレスは一瞬驚いたように目を瞬かせたが、すぐに柔らかく微笑んだ。
「……ありがとうございます、セージ様。わたくしのために」
彼女が腕輪を手首にはめた瞬間、金色の髪は栗色へ、碧眼は落ち着いた灰色へと変化していく。荘厳な聖女というより、どこにでもいそうな村娘のような雰囲気になった。
「おお……」
リンカが感嘆の声を漏らす。
「これなら、誰も聖女だとは思わないわ」
「ん……セレス、普通の人に見える。そして可愛い。セージ、スケベオヤジのように喜ぶ」
「おいおいルミナスさんや。人を誤解のルツボに引きずり込む風評被害はやめてもらおうか
「ふふ、ふふふ、ありがとうございます」
ルミナスも頷く。
セレスは胸に手を当て、少し照れたように言った。
「……改めて。わたくしの名はセレスティア。ですが、どうぞ“セレス”とお呼びくださいませ」
僕たちは顔を見合わせ、自然と頷き合った。
冒険者ギルドのホールは、昼下がりだというのに相変わらず賑やかだった。武骨な戦士、怪しげな魔導士、そして駆け出しらしい若者たちが出入りし、クエストボードの前では依頼の奪い合いが繰り広げられている。
僕たちがカウンターに近づくと、顔馴染みの受付嬢ミレイナさんが目を丸くした。
「セージさん……それに、見慣れない方が」
「彼女を仲間に迎えたんだ。名前はセレス。冒険者登録をお願いできるかな」
セレスは姿勢を正し、丁寧に一礼する。腕輪の効果で髪は栗色、瞳は灰色へと変わっているが、元の清廉な雰囲気までは隠せないらしい。周囲の冒険者たちがなんとなく視線を送ってくる。
「わたくし、セレスティアと申します。どうぞ“セレス”とお呼びくださいませ。以後、よろしくお願い致します」
その柔らかな声に、ホールのざわめきが一瞬やんだ。やがて仲間たちが「可愛いな」「高貴なお嬢さんみたいだ」と囁き合い、再び場が沸く。
「……は、はいっ! 登録の手続きをさせていただきます!」
ミレイナさんは慌てて書類を取り出した。名前、生年月日、得意分野を確認し、血判を押す。
僕はこそっとセレスに耳打ちをする。
「セレス。本名を名乗ってどうするのさ。偽装した意味が無いでしょ」
「あっ。そ、そうでしたっ。申し訳ありません」
幻色の腕輪の効果で認識されずに済んだが、ちょっと天然なのだろうか。
「気を付けてね。誰が聞き耳を立ててるか分からないんだから」
「そうですわね。危機感が足りませんでした。世間知らずで申し訳ありません」
セレスって実はちょっと天然が入ってるのかな。
少しだけ肝を冷やす出来事だった。
◇◇◇
その後、僕たちはギルド長室へ呼ばれた。筋骨隆々の中年の男――ギルド長ガルディアは、報告を聞きながら厳しい顔を崩さない。
「囚われていた娘を救った……だがその背後に、ベアストリア教団の影があると」
「ええ。直接“教団”と口に出したわけではありませんが、敵が共通して使っていた紋章が……」
僕は戦闘で見た黒い三日月の印を説明した。
「なるほどな……教団の動きが、いよいよ冒険者ギルドの管轄にまで及んできたか」
彼は低く唸り、机を拳で叩いた。
「セージ、お前たちに正式な依頼を出そう。『囁く迷宮』を再調査し、敵の正体を掴め。そしてもし可能なら、殲滅せよ」
「承ります」
僕は即答した。
「その娘が聖女セレスティア様だということは、俺を含めて一部の者にしか知らせていない。お前達も十分注意してくれ」
「はい、分かってます」
◇◇◇
出発の朝。準備を終えた僕たちは、ギルドの前で並んだ。
リンカは新しい矢筒を腰に掛け、ルミナスは杖に魔力を通して火花を散らしている。そしてセレスは――腕輪の効果で外見は地味だが、清楚なローブを身に纏い、ぎゅっと胸の前で祈るように手を組んでいた。
「……必ず、お役に立ちます」
彼女の瞳は真剣だった。
「よし。じゃあ行こう。次は本格的に教団と向き合うことになる」
僕たちは足並みを揃え、再び迷宮の入り口へと向かった。
その先で待つものが何であれ、もう後戻りはできない――。
「ふぅ……とんでもない戦いだったわね」リンカが額の汗を拭う。
床には尖兵たちが残した戦利品が散らばっていた。
黒い外套、呪詛のこもった指輪、そして――一際大きな赤黒い魔石。
「これ……ただの魔石じゃない。質が高いわ」
リンカが目を細める。
「ん……強い。ルミナス、感じる。魔素、ぎゅうぎゅう詰まってる」
僕は拾い上げた瞬間、いつもの無機質な声を聞いた。
『魔石を取得しました。魔素ストックに変換しますか? 変換値は120万』
天の声が、いつも通り淡々と響く。
(よし、いつもありがとう。変換してくれ)
『変換を実行します。現在の魔素ストック:3億 4920万』
数値が更新された。
魔素ストックもかなりたまってきたな。そろそろレベルアップに使うことも検討して良い頃かもしれない。
同時に、さらに新しい通知が重なる。
『フィーリングリンクの効果が強化されました。
新規取得:【聖属性付与(強)】【呪い耐性強化(強)】』
眩い光が胸の奥で弾け、全身を満たす。
セレスと繋がったことで得られた力だ。
「今の光……セージ君?」
リンカが驚いた声をあげる。
「ん……新しい力。セージ、また強くなった」
ルミナスが嬉しそうに頷く。
セレスは目を丸くし、両手を胸に当てた。
「わたくしが……皆さまのお力になれたのですか?」
「ああ。セレスが加わってくれたから、この力を得られたんだ」
少女は小さく息を呑み、それから微笑んだ。
「……よかった。わたくしにも、存在する意味があったのですね」
聖属性付与と呪い耐性――アンデッドとの戦いにはこれ以上ない強化だ。
僕らは互いに視線を交わし、自然と笑みがこぼれる。
「さあ、次の階層に進もう。イグニスって奴の正体を掴むためにもな」
「うん、絶対に辿り着きましょう」
「ん……焼き尽くす」
「わたくしも……皆さまと共に歩ませてください」
戦いの火蓋は、まだ切られたばかりだった。
◇◇◇
ダンジョンを後にし、街へ戻った僕たちは冒険者ギルドに顔を出した。
受付嬢が僕たちの姿を見つけるや否や、慌てて駆け寄ってくる。
「セージさん、リンカさん、ルミナスちゃん……! あっ、それにそちらの方は。もうお怪我は大丈夫なのですか?」
「はい、もうすっかり良くなりました。改めてありがとうございます」
「彼女は……セレスだ。ダンジョンの奥で囚われていたんだ。危うく儀式に使われるところだった」
「儀式……ですか?」
受付嬢の顔が険しくなる。僕は拾ってきた戦利品――黒衣や呪詛の指輪を見せた。
「これを見てくれ。どうやら普通のモンスターや盗賊じゃない。組織立った動きだ。心当たりは?」
受付嬢は眉を寄せ、小声で言った。
「……噂ですが、最近《ベアストリア教団》が不穏な動きをしている、と。表向きは国中に広がる信仰ですが、裏で何か……」
「やはり教団が……」と呟いたのはセレスだった。
彼女は胸の前で手を組み、唇を震わせる。
「セージ君、これってもう冒険者の依頼の範囲を超えてるわよね」
「ああ。でも無視できない。ここで目を逸らしたら、もっと多くの人が犠牲になるだろう」
「ん……セージ、戦う。ルミナスも」
セレスは少し俯き、それから決意を宿した瞳で僕を見た。
「わたくしも……皆さまと共に。教団の悪意を止めたいのです」
ギルドの一室で、地図が広げられる。教団の動き、迷宮の位置、そして不審な儀式の痕跡――すべてが一本の線で繋がり始めていた。
◇◇◇
僕はふと自分の手首を見下ろした。
銀色に淡く光る《幻色の腕輪》。これはもともとトトルムさんから譲られたもので、僕とリンカ、ルミナスは全員つけている。外見の印象を変えられる便利なマジックアイテムだ。
これによって僕は元々の黒い髪色を銀色に。
リンカは銀狐族の特徴である銀髪を水色に。
パープルだったルミナスは赤い髪色になっている。
そして今、セレスティア――いや、セレスにも必要なのは明らかだった。聖女の姿のまま人前に出るのは、あまりにも危険だ。
「セレス。これを」
僕はストレージから予備の腕輪を取り出し、彼女の前に差し出した。
「僕たち全員が同じものを身につけている。髪や瞳の色を変えられるアイテムだ。これを付ければ、教団にすぐに気付かれることはない」
セレスは一瞬驚いたように目を瞬かせたが、すぐに柔らかく微笑んだ。
「……ありがとうございます、セージ様。わたくしのために」
彼女が腕輪を手首にはめた瞬間、金色の髪は栗色へ、碧眼は落ち着いた灰色へと変化していく。荘厳な聖女というより、どこにでもいそうな村娘のような雰囲気になった。
「おお……」
リンカが感嘆の声を漏らす。
「これなら、誰も聖女だとは思わないわ」
「ん……セレス、普通の人に見える。そして可愛い。セージ、スケベオヤジのように喜ぶ」
「おいおいルミナスさんや。人を誤解のルツボに引きずり込む風評被害はやめてもらおうか
「ふふ、ふふふ、ありがとうございます」
ルミナスも頷く。
セレスは胸に手を当て、少し照れたように言った。
「……改めて。わたくしの名はセレスティア。ですが、どうぞ“セレス”とお呼びくださいませ」
僕たちは顔を見合わせ、自然と頷き合った。
冒険者ギルドのホールは、昼下がりだというのに相変わらず賑やかだった。武骨な戦士、怪しげな魔導士、そして駆け出しらしい若者たちが出入りし、クエストボードの前では依頼の奪い合いが繰り広げられている。
僕たちがカウンターに近づくと、顔馴染みの受付嬢ミレイナさんが目を丸くした。
「セージさん……それに、見慣れない方が」
「彼女を仲間に迎えたんだ。名前はセレス。冒険者登録をお願いできるかな」
セレスは姿勢を正し、丁寧に一礼する。腕輪の効果で髪は栗色、瞳は灰色へと変わっているが、元の清廉な雰囲気までは隠せないらしい。周囲の冒険者たちがなんとなく視線を送ってくる。
「わたくし、セレスティアと申します。どうぞ“セレス”とお呼びくださいませ。以後、よろしくお願い致します」
その柔らかな声に、ホールのざわめきが一瞬やんだ。やがて仲間たちが「可愛いな」「高貴なお嬢さんみたいだ」と囁き合い、再び場が沸く。
「……は、はいっ! 登録の手続きをさせていただきます!」
ミレイナさんは慌てて書類を取り出した。名前、生年月日、得意分野を確認し、血判を押す。
僕はこそっとセレスに耳打ちをする。
「セレス。本名を名乗ってどうするのさ。偽装した意味が無いでしょ」
「あっ。そ、そうでしたっ。申し訳ありません」
幻色の腕輪の効果で認識されずに済んだが、ちょっと天然なのだろうか。
「気を付けてね。誰が聞き耳を立ててるか分からないんだから」
「そうですわね。危機感が足りませんでした。世間知らずで申し訳ありません」
セレスって実はちょっと天然が入ってるのかな。
少しだけ肝を冷やす出来事だった。
◇◇◇
その後、僕たちはギルド長室へ呼ばれた。筋骨隆々の中年の男――ギルド長ガルディアは、報告を聞きながら厳しい顔を崩さない。
「囚われていた娘を救った……だがその背後に、ベアストリア教団の影があると」
「ええ。直接“教団”と口に出したわけではありませんが、敵が共通して使っていた紋章が……」
僕は戦闘で見た黒い三日月の印を説明した。
「なるほどな……教団の動きが、いよいよ冒険者ギルドの管轄にまで及んできたか」
彼は低く唸り、机を拳で叩いた。
「セージ、お前たちに正式な依頼を出そう。『囁く迷宮』を再調査し、敵の正体を掴め。そしてもし可能なら、殲滅せよ」
「承ります」
僕は即答した。
「その娘が聖女セレスティア様だということは、俺を含めて一部の者にしか知らせていない。お前達も十分注意してくれ」
「はい、分かってます」
◇◇◇
出発の朝。準備を終えた僕たちは、ギルドの前で並んだ。
リンカは新しい矢筒を腰に掛け、ルミナスは杖に魔力を通して火花を散らしている。そしてセレスは――腕輪の効果で外見は地味だが、清楚なローブを身に纏い、ぎゅっと胸の前で祈るように手を組んでいた。
「……必ず、お役に立ちます」
彼女の瞳は真剣だった。
「よし。じゃあ行こう。次は本格的に教団と向き合うことになる」
僕たちは足並みを揃え、再び迷宮の入り口へと向かった。
その先で待つものが何であれ、もう後戻りはできない――。
6
あなたにおすすめの小説
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
社畜だった俺、最弱のダンジョンマスターに転生したので、冒険者を癒やす喫茶店ダンジョンを経営します
☆ほしい
ファンタジー
過労死した俺が目を覚ますと、そこは異世界のダンジョンコアの前だった。
どうやら俺は、ダンジョンマスターとして転生したらしい。
だが、与えられた俺のダンジョンは最低ランクのF級。魔力を生み出す力は弱く、生み出せる魔物もスライムやゴブリンといった最弱クラスばかり。これでは、冒険者を呼び込んで魔力を得るなんて夢のまた夢だ。
絶望する俺だったが、ダンジョンの創造機能を使えば、内装を自由にデザインできることに気づく。
「……そうだ、喫茶店を開こう」
前世で叶えられなかった夢。俺は戦闘を放棄し、ダンジョンの入り口に木造の喫茶店『やすらぎの隠れ家』を作り上げた。メニューは、前世の知識を活かしたコーヒーと手作りケーキだけ。
ところが、そのコーヒーには異常なまでの疲労回復効果が、ケーキには一時的な能力向上効果が付与されていることが判明。噂を聞きつけた訳ありの冒険者たちが、俺のダンジョンに癒やしを求めて集い始めるのだった。
科学×魔法で世界最強! 〜高校生科学者は異世界魔法を科学で進化させるようです〜
難波一
ファンタジー
「魔法ってのは……要はエネルギーの制御だろ?」
高校生にして超人的な科学知識を持つ天才・九条迅は、ある日、異世界アルセイア王国に「勇者」として召喚された。
だが、魔王軍との戦争に駆り出されると思いきや——
「お前、本当に勇者か? 剣も魔法も、まともに使えないのか……?」
「科学的に考えれば、魔法ってのはもっと進化できるはずだ!」
剣も魔法も素人の迅だったが、「魔法を科学的に解析し、進化させる」という異端の方法で異世界の常識を根底から覆し始める!
魔法の密度を最適化した「魔力収束砲」
魔法と人体の関係を解明し、魔力を増大させる「魔力循環トレーニング」
神経伝達を強化し、攻撃を見切る「神経加速《ニューロ・ブースト》」
次々と編み出される新技術に、世界は驚愕!
やがて、魔王軍の知将《黒の賢者》アーク・ゲオルグも迅の存在に興味を持ち始め——
「科学 vs 魔法」「知能 vs 知能」
最強の頭脳戦が今、幕を開ける——!
これは、「魔法を科学で進化させる勇者」が、異世界を変革していく物語!
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
最弱弓術士、全距離支配で最強へ
Y.
ファンタジー
「弓術士? ああ、あの器用貧乏な最弱職のことか」
剣と魔法が全てを決める世界において、弓は「射程は魔法に及ばず、威力は剣に劣る」不遇の武器と蔑まれていた。
若き冒険者リアンは、亡き叔父から譲り受けた一振りの弓「ストーム・ウィスパー」を手に、冒険者の門を叩く。周囲の嘲笑を余所に、彼が秘めていたのは、世界をナノ単位で解析する「化け物じみた集中力」だった。
リアンの放つ一矢は、もはや単なる遠距離攻撃ではない。
風を読み、空間を計算し、敵の急所をミリ単位で射抜く精密射撃。
弓本体に仕込まれたブレードを操り、剣士を圧倒する近接弓術。
そして、魔力の波長を読み取り、呪文そのものを撃ち落とす対魔法技術。
「近距離、中距離、遠距離……俺の射程に逃げ場はない」
孤独な修行の末に辿り着いた「全距離対応型弓術」は、次第に王道パーティやエリート冒険者たちの常識を塗り替えていく。
しかし、その弓には叔父が命を懸けて守り抜いた**「世界の理(ことわり)」を揺るがす秘密**が隠されていた――。
最弱と笑われた少年が、一張の弓で最強へと駆け上がる、至高の異世界アクションファンタジー、開幕!
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
僕に仕えるメイドは世界最強の英雄です1~またクビになったけど、親代わりのメイドが慰めてくれるので悲しくなんてない!!~
あきくん☆ひろくん
ファンタジー
仕事を失い、居場所をなくした青年。
彼に仕えるのは――世界を救った英雄たちだった。
剣も魔法も得意ではない主人公は、
最強のメイドたちに守られながら生きている。
だが彼自身は、
「守られるだけの存在」でいることを良しとしなかった。
自分にできることは何か。
この世界で、どう生きていくべきか。
最強の力を持つ者たちと、
何者でもない一人の青年。
その主従関係は、やがて世界の歪みと過去へと繋がっていく。
本作は、
圧倒的な安心感のある日常パートと、
必要なときには本格的に描かれる戦い、
そして「守られる側の成長」を軸にした
完結済み長編ファンタジーです。
シリーズ作品の一編ですが、本作単体でもお楽しみいただけます。
最後まで安心して、一気読みしていただければ幸いです。
異世界複利! 【単行本1巻発売中】 ~日利1%で始める追放生活~
蒼き流星ボトムズ
ファンタジー
クラス転移で異世界に飛ばされた遠市厘(といち りん)が入手したスキルは【複利(日利1%)】だった。
中世レベルの文明度しかない異世界ナーロッパ人からはこのスキルの価値が理解されず、また県内屈指の低偏差値校からの転移であることも幸いして級友にもスキルの正体がバレずに済んでしまう。
役立たずとして追放された厘は、この最強スキルを駆使して異世界無双を開始する。
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる