【絶対俺だけ王様ゲーム】美少女幼馴染3人と男オレ1人で始まったゲームが何かおかしい。どんどんNGがなくなっていく彼女達に迫られてます

かくろう

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21回目 その1

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「「「王様れーじ君♡♡♡」」」

 恒例のコール。けれど、耳に飛び込んでくるたびに心臓が跳ね上がるのは、何度経験しても変わらない。
 ただの呼び名なのに、俺を三人同時に囲い込むための合図みたいで、鼓膜の奥にまで残響が張り付いて離れない。

 目の前に三人――杏奈、ふわり、鈴音。色の違う視線がそれぞれまっすぐ俺に突き刺さってくる。視界の中心に吸い寄せられて、どこに目をやればいいのか分からない。結果、誰の目からも逃げられなくなって、胸が苦しいくらい熱を帯びた。

 杏奈が一歩踏み出す。その足音ひとつが、やけに大きく感じられる。
 唇に指を当て、にやりと笑う。その仕草だけで、口の中が急に乾いて、飲み込んだ唾の音が自分にすら響いた。

「れーじくん、モテモテすぎるから~。わたしたちが“独占宣言”だよぉ♡」
 ふわりは背後へすっと回り込み、肩を大きな影で覆ってくる。背中に迫る体温。ほんのり石鹸の匂い。触れられていなくても、肌がじりじりと熱を拾ってしまう。心臓の拍が呼吸に追いつかなくて、浅い息が喉に引っかかった。


「レージ君。鈴音達のお妃力を――軽んじてはいけません!」
 鈴音は正面で真剣な顔のまま指を突きつけてくる。小さな肩が震えるほどの緊張感なのに、視線は一切逸らさない。ポニーテールが揺れるたび、俺の心臓まで一緒に跳ねた。

……チェックメイト。ゲーム開始の時点で、逃げ道なんてなかった。
◇◇◇

 杏奈がしゃがみ込み、俺のシャツの裾をひょいとつまんだ。布が持ち上がった瞬間、冷たい空気が腹に触れる。
「じゃ、最初は……ここ♡」

 指先がすっと這う。柔らかい指の腹が、腹筋の線をゆっくりなぞる。軽いくすぐったさと、体温が擦れたような熱。それだけで背中がびくりと跳ね、肩が勝手に縮こまる。

「ほら……油断してると……」
 わざと間を空ける杏奈の声に、期待と不安がごちゃまぜに膨らんでいく。次はどこを触られる? どこまで見られる? 考えただけで、喉がきゅっと締まる。

「……ちゅっ♡」

「――っっ!」
 おへそに音を立てて落ちるキス。舌先がほんの一瞬だけ触れて、そこだけじんと火照る。頭が真っ白になって、思わず腰が浮いた。
「ほら、“杏奈印”刻印完了♡ れー君、顔真っ赤~♪」
 にやっと笑われた瞬間、自分の頬の熱さに気づいて、さらに熱がこみあげる。

「ずるい~♡ わたしも~♡」
 ふわりが俺の手をすくい上げ、指を一本だけ口へ。唇の柔らかさに包まれる感覚が直に伝わってきて、身体の奥がぞくぞくと揺れる。

「ん……♡ ぺろ……ん♡」

 舌先が指先をゆっくりなぞる。小さな水音が耳に届くと同時に、喉がカラカラに乾いて鳴った。
「れーじくんの指、ちょっと塩味……でも甘い匂いする~♡」
 耳元で囁かれた瞬間、背中まで熱が走る。声を出したら震えてバレる。必死に唇を噛むけど、心臓がバレバレの速さで暴れていた。

「レ、レージ君……!」
 鈴音までが、両頬を手で挟み込む。冷たい掌と温かい指先に挟まれるだけで、体の芯まで捕まったみたいに固まった。

「はむっ♡」

「~~っっ!!」
 頬を軽く甘噛みされる。まるで小犬に甘えられているみたいなのに、体温が直に伝わって、全身が痺れた。
「はい、“鈴音印”も完了です♡」
 耳まで真っ赤にしながら、それでも真顔で言い切る鈴音。その正直さが逆に刺さって、胸の奥がきゅっとなった。

◇◇◇

「れー君、可愛い♡」杏奈が頬を指先でつつく。その一瞬の接触だけで、体温が頬に残って消えない。
「れーじくん、ドキドキの音、聞こえるよぉ♡」ふわりが胸に耳を押し当てる。押し返せばいいのに、動けない。聞かれてると思うと余計に速くなって、止められない。
「レージ君……観念してください♡」鈴音が真剣な目で囁く。声が低く響いて、背筋を震わせる。

 三方向から同時攻撃。
 おへそ、指、頬――。全部過敏になって、理性がすぐに限界を迎える。頭が真っ白になって、舌が動かない。

 かろうじて絞り出した声は、
「……やめろ、“可愛い”とか言うな……っ!」

「「「可愛い~~~♡♡♡」」」

 三人の声が同時に弾ける。笑いと甘さが重なって、空気が甘く濃くなる。

◇◇◇

 気づけば、俺はラグに押し倒されていた。
 視界いっぱいに杏奈の笑顔。
「れー君、白旗だよね? ね?」
 頬をつんつんされるたびに、体の奥から熱が押し寄せて、赤面を隠す余裕もない。

「まだ“余力あり”って顔だよぉ~」
 ふわりは背中に覆いかぶさり、大きな体温で毛布みたいに包んでくる。逃げられない。息が詰まるくらいなのに、不思議と安心する。

「ここで“王様降伏宣言”を取ります!」
 鈴音は腕を交差させ、真剣な瞳を向けてくる。見透かされる感覚に胸がざわめく。

――いやいや、降参なんて言えない。言ったら三人がもっと笑顔になるのが目に見えているから。

 杏奈が俺の手を取って、自分の胸に当てた。
「ほら、心臓の音、一緒でしょ?」
 触れた指先から、同じリズムの鼓動が伝わってくる。確かに揃ってる。……揃わされてる気がして、ずるい。

 ふわりは耳元に顔を寄せ、吐息を吹きかけてくる。
「れーじくん、もっと甘えていいんだよ~♡ わたし、全部包むから」
 首筋に触れる息だけで、肩が震えて反応してしまう。

 鈴音は真剣な声で言う。
「レージ君……今だけ“三人まとめて正室”を認めてもいいのでは?」
 冗談みたいな言葉なのに、真顔で言われると、胸の奥が一気に熱くなる。

 頬、首筋、耳――小さなキスが次々に落ちてくる。触れるたびに音が鳴って、その音が神経を揺らす。呼吸が浅くなり、もう耐えられなかった。

「……っ、分かった! 分かったから! 全員優勝だぁぁああ!」

 叫んだ瞬間、三人が同時に笑い声をあげ、ぎゅっと俺に寄りかかってきた。
 水色、桃色、黄色の影に埋められて、息も鼓動も全部、支配される。

――完全降伏。
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