【絶対俺だけ王様ゲーム】美少女幼馴染3人と男オレ1人で始まったゲームが何かおかしい。どんどんNGがなくなっていく彼女達に迫られてます

かくろう

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31回目 その1

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「「「王様れーじ君♡♡♡」」」

 割り箸を引いた瞬間、杏奈が大きな声を上げた。
「よっしゃー! 今回の正室はあたしね!」

「はいはい、またいつものやつか……」
 俺が肩をすくめると、杏奈はにやっと笑った。
「ちっちっち。れー君、今日からはルールが違うんだよ」

「は? 違う?」
「そう! 逆転王様ゲーム! 正室が王様に命令するんじゃなくって――王様に“奉仕させる”の!」

「なっ……!? そんな無茶苦茶な!」
「いいから従いなさい♡ 命令は絶対でしょ?」

 杏奈は俺を押し倒すように座らせ、太ももをぽんぽんと叩いた。
「第一の命令っ! “杏奈に膝枕して~♡”」

「なっ……!」
「ほらほら、王様が逆らうなんてありえないんだからね!」

 観念した俺は、杏奈を膝に乗せるようにして仰向けにさせた。
「んふふ……♡ れー君のお膝、あったか~い」
 杏奈は余裕の笑みを浮かべて見上げてきた。

(……俺、なんか立場逆転してないか?)


「第二の命令っ! “頭なでなでして♡”」
「な、撫でるのか……?」
「そうだよ~♪ れー君、ほら優しくして」

 俺は仕方なく杏奈の黒髪に指を通し、そっと撫でた。
「ん……♡ あはっ……やっぱりれー君の手、気持ちいいなぁ」
 杏奈は目を細めて、猫みたいに擦り寄ってくる。

「お、お前……そんなに気持ちいいのか」
「当たり前でしょ♪ だってあたし、れー君の正室だもん」
「いや、今回は逆転ルールで――」
「うるさい♡ 黙って撫で続けなさい♡」

 完全にお姫様モードの杏奈に、俺は振り回されるしかなかった。
(……普段は俺が甘やかされる側なのに……なんだこの妙な敗北感は)

「さーて、第三の命令は――“お姫様抱っこで移動!”」
「はぁ!?」
「だって逆転王様ゲームだよ? 王様が正室に尽くすんだから♡」

「ちょ、重いとか言ったら絶対怒るからね!」
 杏奈はわざと真顔で釘を刺してくる。
「い、言わねぇよ! お前は軽い、ほんとに……」

 俺は覚悟を決めて、杏奈をすっと抱き上げた。
「きゃっ♡」
 小柄な体が俺の腕にすっぽり収まり、杏奈は頬を赤らめる。

「れー君……けっこう余裕そうじゃん」
「そりゃあ……バスケで鍛えてるからな」
「……ふふっ。なんか、こうして運ばれるの……悪くないかも」

 強気な彼女の笑みが、不意に柔らかくなる。
 俺はその表情を見て、胸が熱くなった。

「「「王様れーじ君♡♡♡」」」

 くじを引いた瞬間、ふわりがにっこりと手を挙げた。
「はぁい♡ 今回はふわりが正室~♡」

「う……これは嫌な予感しかしねぇ……」
「えへへ~、じゃあ早速ね……“れーじくん、ふわりの背中流して~♡”」

「背中!? 今ここで!?」
「そうだよ~♡ だって逆転王様ゲームなんでしょ?」
 にこにこと甘い声で迫ってくる195cmの美女に、俺は完全に押されっぱなしだ。

「……タオルと桶はあるから~、ほらほら♡」
「……準備いいなお前!」

 風呂上がり(※実際は雰囲気遊びでタオル羽織り)、ふわりは畳にごろんと寝転がる。
「ふぅ~……れーじくん、次は“肩もみして~♡”」

「いや俺、部活で鍛えてるから肩もみの加減は厳しいぞ?」
「だ~いじょうぶ♡ ふわり、れーじくんの手なら何されても嬉しいんだもん♡」

 俺はそっと肩に手を置いて揉み始める。
「んん~♡ きもちい~♡ れーじくんって、お嫁さんにしたら絶対幸せにしてくれるよね~♡」
「なっ……! そ、そんな直球言うな!」
「えへへ~♡ 照れてるれーじくんも可愛い♡」

(……完全に転がされてる……!)

「さてさて、最後の命令はね……“れーじくん、ふわりに靴下履かせて~♡”」
「な、なんだよその妙に生活感ある命令は……!」
「だって~、お嫁さんごっこっぽいでしょ?♡」

 ふわりは長い脚をにゅっと差し出し、にこにこ顔で待っている。
「れーじくんにお世話されるの、ふわり夢だったんだぁ……♡」
「……夢ってお前……」

 俺は観念して靴下をそっと履かせた。
「きゃっ♡ なんかくすぐった~い♡」
 ふわりは嬉しそうに足をぶらぶらさせる。

「ふふ……ありがとね、れーじくん。ふわり、すっごく幸せ♡」
 普段は俺を包む側の彼女が、子供みたいに甘えて微笑む。

(……こうして甘えてくれるのも、悪くないな)






「「「王様れーじ君♡♡♡」」」

 くじを引いた瞬間、鈴音が小さくガッツポーズをした。
「……あ、当たりました……! 今回の正室は鈴音です」

「おお、鈴音か。で、どんな命令だ?」
「えっと……第一の命令は……“勉強を見てください”」

「……は?」
 俺と杏奈とふわりが同時に間抜けな声を出した。

「だ、だって! 逆転王様ゲームだから、こういう命令もありでしょ!」
 顔を真っ赤にしながらもノートを差し出してくる鈴音。
「……英語のここ、発音が苦手なんです。教えてください」

「なーんだぁ♡ かわいい命令だね~」ふわりがにこにこ笑い、
「レージ君に甘えたくて仕方ないんでしょ~♪」杏奈がニヤニヤ突っ込む。
「ち、違いますっ!」鈴音は耳まで真っ赤にしながらノートを広げた。

 次のターン。
「第二の命令は……“ノートに“鈴音は可愛い”って十回書いてください”」

「お、お前……!」
 思わず机に突っ伏す俺。
「こ、これは……! ほら、暗示です! レージ君が書けば、そう思ってくれるかなって……!」

「ひゅーひゅー♪ リンちゃん大胆!」杏奈がからかい、
「んふふ~♡ こういうの、ふわり大好き~♡」ふわりが拍手してる。

「わ、笑わないでくださいっ!」
 必死に抗議する鈴音の横で、俺は観念してペンを走らせた。

【鈴音は可愛い】×10

「……はい、書いたぞ」
「……っ……!」
 鈴音はノートをぎゅっと抱きしめて、目に涙を浮かべている。
「……ありがとう、レージ君……」

(やばい……これは、普通に破壊力ある……)

「最後の命令です……“膝に座らせてください”」
「な、なんだと……!」

 俺の膝にちょこんと座る鈴音。
 小柄な体が触れて、心臓の鼓動がダイレクトに伝わる。

「……あったかいです……」
「お、お前……そんな顔で言うな……!」

 杏奈とふわりはすかさず囃し立てる。
「リンちゃん、攻めてるねぇ~♪」
「も~、ずるいよ! あたしも膝座る!」

「だ、だめですっ! 今回の正室は鈴音なんですから!」
 珍しく強気に言い返す鈴音。

 その真っ赤な顔を見て、俺は思った。
(……こんな鈴音も、すごく可愛い)



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