絶勝の金狼、蒼天を穿つ

ルセ

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第1章 動乱へと赴く世界とココから始まる物語

第4話

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ルドルフがいなくなってから10度目の年末
夜を迎えた街はいつも以上に活気に満ちていた

何時から年末はこうしてどんちゃん騒ぎするのが定着していった
そして、10年もあれば街は周辺諸国から「先進国」と呼ばれるまでに発展している

この国は科学と魔法の両立を可能に大きく飛躍し
国全体を覆う城壁を作ったのが2年前の8年目の事

そう2年前の事
アタシは・・・頑張った・・・8年も・・・

8年の月日を費やし街の発展に対し先陣を切って
馬車馬の如く働いた・・・

1年目は船を研究し、港を発展させ漁業を発展させつつ
1年目の後半から穀物や野菜などの作物の生産も研究して行った

2年目で職の生産が安定した為、街を大きくする事をに専念した
そして、志願者による「マフィア自警団」と「騎士団」を発足した

ここら辺でルドルフ皇帝が居ない事に不審に思いだした人々だが

「皇帝は天に居て、天から私達を見守っており、街が完成した暁に姿を現す」

と、そんな身も蓋もない噂が流れ信じ始め
「皇帝信仰」なる宗教染みたモンが流れ始めた・・・

・・・んなバカな・・・


しかし、アタシにとっては僥倖だった

3年目で産業革命が起きた、蒸気機関の完成し発展すると同時に
3年目の暮れには魔「術」が発展しだした

しかし、魔術は使える人が限られてしまった

そうして迎えた4年目 ついに、魔法が発展を始めた
だが魔術同様に使用できる人は少なかった

そして、他プレイヤーの残したと思われる街から襲撃があったが
騎士団とマフィア自警団により撃退、むしろ反撃を開始し攻勢を強めた

この機を逃さずアタシも参戦し、この攻勢を勝利し物資を強奪していき
他の他プレイヤーの残した街に警告を促すと同時に

アタシ達の街はコレだけ発展している事をみせつけ
移住を促すと人口がある程度までは増えて行った

5年目、ついに魔術革命が起きた
人口が増えて、魔術が使える人が増えて魔術の研究速度が上がり発展した
そして、一部の人間しか使えないとされていた魔術が全員とはいかないが

魔術を使える人が増えて行って「スクロール」なる
巻物の様な魔術の記憶媒体が民間に売りに出された

6年目は街全体を覆う城壁を創る案がアタシ以外から打ち出され
アタシはソレを支持し突き進んだ

7年目、魔術同時に魔法も発展し誰でも使える様になり
魔術と違って魔法は誰でも使える様になって行った

8年目、ついに魔法と魔術、そして、科学の力により城壁が完成した
そして、この功績を称えアタシは「城壁創造案」を出した住人NPC

街長としたいと思い他の住人NPCに是非を取り
大多数の住人NPCが賛成し街長が誕生し

アタシは一線を退き、ご意見番の様な存在となった
決して「ご意見番」という訳ではない

その上、これまでの功績称えられて大きな富を得て
暫くは遊んで暮らせる事になった

つまり、偶に仕事はあるが殆ど出番が無くなり
お金はある、お金稼ぎの方法もアテは数多

アタシはついに・・・!!
怠惰を手に入れたぞおおおおおおっ・・・ッ!!


そうして、早2年

自堕落に飽きたら、適当に働いて
また怠惰を貪るそんな日々を送ってる

真っ昼間から地酒と酒の肴を飲み食いしたり、
カジノで卯建うだつを上げたり、腕の立つ剣豪の噂を聞けば合いに行ったり

自由気ままに過ごすスローライフ
もう・・・最高・・・!!

ルドルフなんて戻ってこなくてもいいや!
あっははは!!

なんて笑っていると、ウチの同居人が
謎の外套にナイフを突きつけられてホールドアップされて入室してきた

はははっ・・・はぁ?

ともかく手元においてある得物愛刀を構え
親指で少しだけ刀身を見せる

「・・・案内しましたよ?それで?なんでこんな事を?」

「外の街の様子を見るに事を大きくしたくは無い
そう言っても素直に入れてくれるとは思えないからね」
「なにいってんだこいつ」

「初対面で失礼だな」
「初対面で得物を突き付ける謎の外套男に言われたくはありません」

んー・・・この男の声・・・ひよっとして・・・
「・・・ルドルフ?」

「・・・久しぶり」
「えっと・・・知り合いですか?」

「まぁな・・・で?アンタが消えて、たった今11年目
・・・10年も遅刻して来たアンタが何の用だ?」
「年が変わったのか・・・まぁいい・・・それと、すまなかった」

そう言い頭を下げる外套をかぶった男
まぁ、ルドルフだと思うが・・・

そして、その隙に「ササっ」と逃げて来る同居人
アタシの邪魔にならぬように後方に隠れてくれた

「とりあえず、その外套を取りやがれ」
「ん?ああ、そうだな・・・」

そう言い外套を取ると顔が見えて、しっかりと野郎だと確認し

「ったく・・・待たせ過ぎだぜ、信頼ナシ子の皇帝のご主人サマ?」
「ああ、ホント、待たせたな・・・で?そっちの娘は?」

ルドルフの視線がアタシの後方に向く
「ん?ああ、コイツか?コイツは『ディナ』だ、訳ありでアタシが拾った同居人
先に言っておくがコイツを舐めて掛かると痛い目に合うからな」

「そうですよ!痛い目に合わしてやる!!がるるぅ~・・・ッ!!」

そうアタシの後ろから可愛く威嚇する赤毛の少女は『ディナ』
訳ありでウチで棲んでいる同居人の少女

見た目は高校生位だが年齢は不明の謎の多い奴だ


「それで?ルドルフ、テメェがコッチゲームに来たって事は・・・」
「ああ、9日語後の夜明けと共にこの世界は動乱へと赴く事になるな」

「・・・どういう事です」
「ん~・・・回避不可能な天変地異が起きるな・・・
それによって戦争が起こったり新たな文明が出来たり・・・

ま、忙しくなるって事だな・・・あーあ・・・やだやだ・・・」
「『やだ』ッつたって来るモンは来るんだからな・・・」

つまりこの名も知らぬ世界が、
ついに「サービスを開始動き出出した」という事になるのか・・・
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