異世界転移したら山羊の獣人のお嫁さんになって幸せになった女の子の話

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【閑話】藤代美乃莉の転移理由①

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 がたん、ごとん。

 夕方の混んだ電車で、俺はドアの前で踏ん張って、彼女を守ってやっていた。
 藤代ふじしろ美乃莉みのり。俺の大事な彼女は、俺に背を向けて、窓の向こうを見ている。夕日が、地毛で色素が薄い、サラッサラの髪を、赤茶色に煌かせている。そのうなじのあたりを嗅ぐと、ほんのり、清潔なシャンプーの匂いがした。

 俺たちは高校の同級生で、ずっと一緒に図書委員をやった。この春に、同じ大学の同じ学部に進学した。
 出会った高校一年のときから、背がちいさくて、困り眉の幼い顔のくせに、胸と尻の大きい彼女は変なやつに絡まれやすかった。
 俺は一目見た時から気になってて、さりげなく守ってやるようになって。クラスのチャラい集団に囲まれてたのを助けてやったときから仲良くなって、「みのりん」って呼ぶようになった。
 本はラノベ専門の俺だけど、みのりんのために拘束時間が長くてだるい図書委員の仕事もやった。学校の図書館の本なんかつまんないから、みのりんには俺のオススメを貸しまくった。
 大人しくって、俺の話をちゃんときいて、気弱ですぐ赤くなる、みのりん。お嬢さんっぽくおっとりしてて、実際、親父がそこそこの会社の社長だとかで、通学は運転手つきの車だったりした。

 みのりんを狙っているやつは多くって、俺とみのりんの仲をやっかまれたりもした。
 クラス委員長が担任まで巻き込んで、みのりんに必要以上に関わるなって訳知り顔で注意してきたり、みのりんの自称友達のビッチどもが、勘違いすんなって言ってきたり。
 みのりん自身まで、「もうわたしに関わらないで」って言って、大好きな俺と本と離れて、委員の仕事も休んでしまったときは、あまりの健気さに俺もちょっと泣いた。
 俺は周りの言うことなんか気にしないよって、男らしく言ってやって、メッセージアプリはなんか不調で届かなくなったから、古風に手紙を書いてやったりした。返事はこなかったけど。みのりん、きっと親が厳しいんだ。心の広い俺は許してやった。

 みのりんが行ってる予備校に潜り込んで、みのりんの志望校も調べた。全然違う地方の大学を受けようとしてて、これはうるさいやつがいないところに行きたいんだなってピーンときたよ。黙ってても俺はちゃんと追っかけてくれるって、みのりんは信じてるんだ。察してちゃんの甘えんぼうだからな。
 俺はちゃんとわかってやって、こっそり同じところを受けて合格した。桜舞う入学式は感動ものだったよ。
 「みのりん」って声かけたら、ぱっと振り向いて。「なんで……」って一言言って、嬉しすぎたんだろうな、固まっちゃった。口元押さえて、目には涙まで浮かべて。
 怯えたウサギみたいなみのりんは、最高にかわいかった。

 俺は下宿して身軽になったけど、みのりんは女子寮に入っちゃってて、はじめは気に入らなかったけど、すぐ思い直した。大学なんか高校よりずっと男との出会いが多いんだからさ。みのりんは俺のために、貞操を守ってくれてんだから。
 一目惚れしてから毎日朝晩かかさずみのりんで抜いてる俺だけど、まだ手は出してなかった。お嬢さんらしく恥ずかしがりでガードの硬いみのりんを、俺は大事にしてやってたんだ。
 みのりんが、勇気を出して、俺のものになりたいって言えたら、処女をもらってやるつもりだった。そーだよ、女はみのりんみたいな処女じゃなくちゃ。中古なんかと付き合うのは負け組。

 授業もできるかぎりかぶせて、俺は大学ではみのりんにつきっきりだった。高校のときからの彼氏だって公言して、悪いのが寄り付かないように牽制した。
 そんなこと言わないでって、みのりんは慣れないのか恥ずかしがってたけど。ここじゃもう、我慢しなくていいんだって。
 そろそろ次のステップに進みたくて、映画のチケットを二枚とってやった。なんか流行ってる恋愛もののやつ。
 まだ遠慮して断ろうとするのを、せっかく買ってやったのにって叱ったら、言うことをきいた。そうそう、女は素直なのが一番なんだよ。みのりんは俺に従ってりゃいいんだ。

 映画の内容そっちのけで、俺はみのりんの手を握ってた。終わった後は喫茶店に行って、ケーキとジュース奢ってやった。
 みのりんはなんか、映画の内容が悲しかったのか、ずっと涙目で、全然食わなくて、頼むからこれっきりにしてほしいなんて言ってたけど。うんうん、映画、流し見してた限り悲恋ものだったから、浸っちゃって試すようなこと言ってんだよな。俺はわかってるよ。次は楽しい内容のやつにしようなって慰めてやった。

 それにしても、門限があるから帰るなんて、つまんないな。
 電車が大きく揺れたはずみに、俺はみのりんの両側に手をついて、身体をくっつける体勢になった。人の偏りはすぐ直ったけど、俺はみのりんの身体のやわらかさに衝撃を受けて、離れられなかった。
 みのりん。みのりん。俺のみのりん。
 もう、いいよな? ちょっと強引にいっちゃっても。
 つむじの匂いをかいで、耳にふうっと息を吹きかける。みのりんの肩がびくっとした。
 ピンクの薄いブラウスに、ふわふわの白いレーススカートの、女の子らしい格好。制服もよかったけど、私服はもっといい。俺のために着たんだもんな? パンツ何色はいてんだろ? 白なら合格だけど、黒とか赤とかのエロいのつけてたら、叱ってからかわいがってやらないと。
 俺はみのりんを抱きしめるように手を回して、身体を密着させた。布越しにもわかるぽよんとした尻の感触に、下半身が熱くなってくる。
 胸を、むぎゅっと掴んだ。
「やめて、痛い……!」ってちいさく訴えてくるのが、余計くる。

 エロ漫画でも動画でも、こーいうところで乱暴に乳掴まれると、女は興奮してまんこビッチャビチャになるんだよ。
 こんなエロい身体して、みのりんは欲求不満に決まってる。待たせてごめんな、これからは俺が満足させてやる。

 みのりんの尻の間にちんぽ当てて、揺れに紛れてカクカク擦り付ける。ほら、これがみのりんのためのちんぽだよ? 門限なんか俺たちの愛の前には関係ない、このあと俺の部屋に連れてって、ちんぽ突っ込んで処女膜破って、びゅーびゅー精液注いで、俺のもんにしてやる。
 あ、やべ、こんだけで出そ。尻やわらけえ。乳もすげえけど、ブラが邪魔。はやくひん剥いて、揉みまくって、乳首も弄りたい。

 駅に着いてドアが開く。ちょっとやばいかと思って手を離すと、みのりんは勢いよくホームに出て、転んでしまった。あわてんぼうだな、降りる駅まだなのに。

「大丈夫?」

 みのりんは半泣きになって、俺の手を払って人混みのホームを走りだす。
 清楚な処女のみのりんにやりすぎたかな? でも、みのりんだって気持ちよかったよな? ここでおしまいなんてありえない。みのりんは焦らし上手だ。
 追いかけて、階段の上で俺はみのりんの腕をひっつかむ。ふたりでバランスを崩して、身体が宙に投げ出されて……

 気がついたときには、異世界だった。

 まじラノベ展開。
 そのくせスキルもチートも貰えない、クソ仕様だった。話し言葉はわかんだけど、文字が全然ダメなんだよ。読み書きできないってなると底辺仕事しかなくて、俺は仕方なく、傭兵ギルドに登録した。魔法使えたり、力が強い獣人なんかは魔物退治して高い報酬もらえるんだけど、俺みたいな一般人はせいぜい街の掃除やら使い走りして日銭を稼ぐしかない。

 でも、俺はあのときのみのりんを恨んだりしてない。しょうがないよ、気持ちよかったのが恥ずかしかったんだよな。そんなところだってかわいいんだ。
 いっしょに落ちたんだから、きっとみのりんもこの世界にいる。早く、見つけてあげないとって思ってた。
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