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新世界
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康太がゆっくりと扉を開ける。
重低音が一気に拡がる。聞いた事の無い曲だ。そこに 飛び込んて来た光景は、洋風のお城をイメージさせるような作りに、煌びやかな装飾。そして 綺麗な女性達。簡単な しきり に仕切られたソファーで客とホステスが 賑わっている。客も多い。
そして。「イラッシャイ マーセー!」
独特の香りと独特な日本語が響きわたるる。
そう! ここは 外国人クラブだった。
僕らはキョロキョロと周りを見渡す。康太は慣れた感じでボーイに導かれる。僕らは 小走りで康太の後を追う。僕達は一番 奥の席に案内された。
康太はソファーに深く座り 、煙草に火をつけた。余裕の態度だ。 真咲と流星は相変わらずキョロキョロしている。僕は慣れない空間に小さくなる。
今まで、クラブにラウンジ、そして風俗と色々な店に通ってきたが、ここは雰囲気が違う。ボーイも紳士的で爽やかだ。
50代前半だろうか。歩く姿も 紳士的だ。
ボーイ「ご指名はありますか?」
康太「俺はアリスで。他は 無しで。」
すると康太はボーイに1000円札を渡した。
ボーイが去ると、 康太から店の説明が始まる。1セット45分 4000円。飲み放題「生ビール以外」。 指名料、女の子の飲み物、おつまみ、全て1000円。生ビール500円。だいたい こんな感じで、セット料金以外はその場で払う 仕組みのようだ。僕は思った。「 安いような、高いような、微妙な値段だ。
流星「康太!この店 いつ開拓したんだよ。なんかスゲーなぁ!こんな感じはお初だな!」
流星「この前さぁ、麻雀仲間のオッサンに連れて来られてさ!激ハマりだよ。今日で4回目。」
康太が4回目なら安心だ。
真咲「ってか、日本語 通じる?」
康太「頭で考えるな!心で感じろ!」
宗詩「 お触りはダメだよな?」
思わず本音がでる。
康太「ダメ!! 女の子が騒いだら、店からつまみ出されるぞ!宗詩は酔うと 癖悪いからな。ジェントルマンになれ!ジェントルマンに!」
僕らがヒソヒソ話していると 、ボーイに連れられ 、4人の女の子がやって来た。すると 康太は立ち上がり 白人女子とハグをする。
康太「アリス!久しぶり。また来ちゃったよ。」康太の口調が いつもと違う。
アリスは少し恥ずかしそうに 微笑む。
プロとしての微笑み か 素の微笑みか
見分けがつかない。
かわいい!可愛い!カワイイ!僕は心の中で叫ぶ。そして、初めて近くで見る 外国人女子に大興奮だ。
康太の隣に白人のアリス、流星の隣に
これまた可愛い 白人女子、真咲の隣は美人アジアン女子、そして僕の隣には どう見てもフィリピンだろう ポッチャリ女子だ。しかも、30は超えているだろう。どうして! なぜ!
僕だけ一気にテンションが下がる。完全に 皆に負けた感がある。
真咲「宗詩、良かったな!お前、ポッチャリ派だもんな!」
僕は真咲に向かって、中指を立てた。
皆、焼酎を頼む。それぞれ 隣の女子がグラスを準備してくれる。
そして また乾杯だ。今日 何度目の乾杯だろう。
皆、それぞれに 会話が始まる。僕はフィリピン人らしきぽっちゃり 女子に質問をした。
宗詩「名前は何?」
ぽっちゃり女子「メアリー デス」
宗詩心の叫び「おい!おい!メアリーは無いよ。メアリーって顔じゃないよ。勘弁してよ。呼ぶ方の身になってくれよ。」
宗詩「国はどこなの?」
メアリー「フィリピン デス。」
宗詩心の叫び「ハイ!ビンゴー!!」
宗詩「何歳なの?」
メアリー「ニホンゴ ムズカシイ デス」
宗詩心の叫び「はぁぁ!? 32歳。体重68kgってとこだな。」
これは僕の問題だろうが、会話が弾まない。 「すでに20分経過。」
僕はメアリーに 店の女の子について 質問した。康太・流星に付いている子は、ロシアン女子だった。アリスにローラ。真咲の隣がチャイナ女子のメイファンだ。
ほかに、ルーマニアン女子、そしてフィリピン女子が いるみたいだ。
宗詩「おっ!」僕は後方右斜めに 黒髪キュンキュン女子を発見。中国? あの子と話したいな。初めての 店で 指名って恥ずかしいな。でも 指名しないと このまま終わってしまう。
この時、店に入る前の不安感は完全に消滅していた。 今あるのは敗北感だ。このままでは帰れない。僕は勇気を出して!と言うより、酔いに任せて言った。
宗詩「ねぇ、メアリー。あの子を指名したいんだけど。」
僕は黒髪の子を指で指した。
メアリー「リンチャン ネ マテテクダサイ」
メアリーはムスッとした顔で 立ち上がり ボーイのもとへ向かう。ボーイはすぐに来て、1000円を手渡す。酔っているのに緊張する。
康太が僕の異変に気付いた。ニヤニヤした目で見ている。
宗詩「たまらず 指名しちゃったよ。」
僕は 言われる前に 自分から言った。友達とはいえ、指名している姿を見られるのが恥ずかしい。 本当に不思議な感覚だ。風俗なら 指名は当たり前だ。今までがそうだった。僕達は いつも 指名が かぶらない ように、入店前にミーティングをしていた。
だが、今回は違う。上手く言えないが、僕のピュアなハートがおお暴れしている。久しぶりに感じる ドキドキ感だ。
リン「すわて いいですか。」
リン 21歳「推定」身長162cm「推定」 体重51kg「推定」 国籍 中国 福建省「予測」肩まで伸びた 黒髪に大きな目が超キュンキュン!細身の体に黒のドレスが 可愛らしさ を さらに強調する。 職業 ホステス
僕は 思わず立ち上がった。油断していたら、すぐ隣にリンだ。 近くで 見ると、光沢 の ある細い黒髪、細身で小顔。
アジアン キュンキュン萌女登場だ。
宗詩「僕は、宗詩です。よろしくね。」
僕は リン が聞き取れるように、ゆっくりと 言った。
リン「ちゅうごく から きた リンです。よろしくです。」
この 独特の 喋り方が 可愛くてたまらない。軽い握手をして ソファーに座る。
可愛くて 見惚れてしまう。何を話していいか分からない。僕は完全に外国人女子の虜になっていた。
周りを見ると、 日本人が片言の日本語に
身振り手振りのジェスチャーで会話している。不思議な光景だ。中には、70を過ぎてそうな 爺さん もいる。老いも若きも 皆、異国の魔力に取り憑かれて いるようだ。
僕はリンと話をするが、なかなか 言葉が伝わらない。いつの間にか、僕も カタコトの日本語に身振り手振りの ジェスチャーをしている。そして時々、中学生レベルの英単語が飛び出す。
宗詩「上手く 話せないなぁ。でも いいよ。リンは可愛いからモーマンタイ!」
思わず出たモーマンタイだが、中国語らしい。昔、映画か、漫画で覚えた言葉だ。たしか、問題ない。ノープロブレム的な言葉だったような気がする。
リンは両手を合わせ、「ごめんなさい」
と頭を下げた。
もちろん僕はモーマンタイを連呼する。
すると 真咲に着いていたメイファンが、
「リン まだ にほん いしゅうかん だから。ごめんなさい。」と、フォローした。
メイファン 24歳「推定」 身長 158cm「推定」 体重48kg「推定」 国籍 中国 広東省「予測」 長い黒髮を束ねた姿は 正にアジアンビューティー!滞在期間が1年で、日常会話は大丈夫。小柄ながら
なんともセクシー! 職業 ホステス。
するとリンは席を立ち、すぐに戻ってきた。手には 小さなノートと鉛筆を持っている。 表に中国っぽい 刺繍のような飾りのついた 可愛いノートだ。
リンはノートを開き、何か書き始める。
「リン」「23」自分を指差して 「リン」と言った。 おそらく 名前を伝えてくれている。そして、数字は歳なのか。
僕はリンのノートに自分の名前と歳を書き、自分を指した。理解したリンは笑顔で答えてくれた。 凄く 懐かしい 嬉しさ と言うか、楽しさと言うか、心が中学生にタイムスリップしたような感覚だ。会話が通じた だけで、こんなにも嬉しいなんて。
リンと ノートを使って少しだけ 会話ができた。だが、同じ漢字でも 日本と中国では 意味が違う ものが多く、色々と驚かされた。僕がまた、ノートに字を書いていると、
ボーイ「失礼します。お時間になりますが、いかがいたしますか。」
皆が「もう時間かよ!」
すると康太は皆を見渡し、ニヤリと微笑む。
康太は 僕たちだけに 聞こえる 小さな 楽しげな声で
康太「延長でいいかな?」
そして僕らは大声で
真咲・流星・宗詩・「いいとも!!」
康太の おごり で二回戦開始だ。この時点で僕はかなり酔っている。皆もかなり酔っている。時々、舌がもつれる。僕はリンと あまり通じない会話を楽しんでいると、
ボーイ「すみません。リンに指名が入りましたので、外させて いただきます。」
指名が重なると、20分位で 交代するシステムらしい。そして、指名が3つ重なると指名を出来ないみたいだ。
僕の目はリンの背中を追いかけた。
指名者発見!40代 インテリチックな男だ。服装からして、金持ちっぽい。そして、リンが座るなり おつまみにドリンクを注文する。奴は常連で、外人慣れしている。僕はそう睨んだ。
そして 悪夢がやって来る。
「マタ キタヨー」
メアリー参上だ!また 来やがった。僕のテンションが また 一気に下がる。せめて、別な子が来てくれたら。メアリーは座るなり、
メアリー「オナカスイタヨー。オツマミ イイデスカ。」
宗詩心の叫び「あんたなら、三日 食わなくても 死なねーよ!」
宗詩「ごめん。あんまりお金 無いんだ。
」
メアリー「アナタ ケチネー」
メアリーは笑顔で言った。
冗談のつもりだろうが、心の底から腹が立つ。でも、僕は大人だ。笑顔で応える。
宗詩「痩せた方が可愛いよ。」
メアリーも中々の大人だ。無言の笑顔で応えるが、目の奥の殺意が 僕に向いてる。目が僕を殺しに来ている。思わず僕は目をそらした。そして酔いが引いて行く。
恐るべし、フィリピン人!いや!恐るべし メアリー。
その時、ボーイがやって来て 、アリスとローラの指名を伝え 二人が去って行く。
そして 康太と流星の隣に 新たなフィリピン人がやって来た。
二人のテンションが 一気に下がるのが
わかる。呆然とする二人を よそに 真咲は絶好調だ。僕らの事に 気付かず、二人の世界に入っている。これは これで、恐るべき日本人だ。
その後、僕らはダラダラ飲んで 終了の時間が来る。
ボーイ「お時間ですが いかが いたしますか。」
康太「終了で。」
真咲「えっ!終わり?」
流星「流石に 飲み過ぎだ。目が回る。帰ろうぜ。」
宗詩「俺もキツイ。」
ドアの外まで女の子達が見送ってくれるが 真咲以外は無言だ。エレベーターのドアが開き 僕らは乗る が真咲はまだ メイファンの手を握り 話をしている。僕はエレベーターのドアを閉める。
康太「最後はキツかったな!」
流星「ホント!天国から地獄だったよ。」
宗詩「まだいいじゃん。俺は目で殺されかけたよ!」
康太「宗詩に ついたのは きつかったな。」
エレベーターのドアが開き、僕らは外で真咲を待った。真咲は直ぐに降りてきた。 そして、スキップで近づいて来る。
恐ろしいほどの 笑顔で。
流星「今日は 真咲が 大当たりだったな。」
真咲「あぁ!大当たりだったよ。こりゃ、ハマるな!今日の敢闘賞は宗詩だな!指名しても すぐ 消えるし、あれが戻ってくるし。よく耐えたな!」
宗詩「モーマンタイだよ。次、リベンジだな。それにしても リンちゃん可愛かったな。」
康太「よし!シメのラーメン食べながら 反省会だな!」
僕らは、ラーメン屋で一時間ほど 反省会をし、そこで解散した。
次のリベンジを硬く約束して。
重低音が一気に拡がる。聞いた事の無い曲だ。そこに 飛び込んて来た光景は、洋風のお城をイメージさせるような作りに、煌びやかな装飾。そして 綺麗な女性達。簡単な しきり に仕切られたソファーで客とホステスが 賑わっている。客も多い。
そして。「イラッシャイ マーセー!」
独特の香りと独特な日本語が響きわたるる。
そう! ここは 外国人クラブだった。
僕らはキョロキョロと周りを見渡す。康太は慣れた感じでボーイに導かれる。僕らは 小走りで康太の後を追う。僕達は一番 奥の席に案内された。
康太はソファーに深く座り 、煙草に火をつけた。余裕の態度だ。 真咲と流星は相変わらずキョロキョロしている。僕は慣れない空間に小さくなる。
今まで、クラブにラウンジ、そして風俗と色々な店に通ってきたが、ここは雰囲気が違う。ボーイも紳士的で爽やかだ。
50代前半だろうか。歩く姿も 紳士的だ。
ボーイ「ご指名はありますか?」
康太「俺はアリスで。他は 無しで。」
すると康太はボーイに1000円札を渡した。
ボーイが去ると、 康太から店の説明が始まる。1セット45分 4000円。飲み放題「生ビール以外」。 指名料、女の子の飲み物、おつまみ、全て1000円。生ビール500円。だいたい こんな感じで、セット料金以外はその場で払う 仕組みのようだ。僕は思った。「 安いような、高いような、微妙な値段だ。
流星「康太!この店 いつ開拓したんだよ。なんかスゲーなぁ!こんな感じはお初だな!」
流星「この前さぁ、麻雀仲間のオッサンに連れて来られてさ!激ハマりだよ。今日で4回目。」
康太が4回目なら安心だ。
真咲「ってか、日本語 通じる?」
康太「頭で考えるな!心で感じろ!」
宗詩「 お触りはダメだよな?」
思わず本音がでる。
康太「ダメ!! 女の子が騒いだら、店からつまみ出されるぞ!宗詩は酔うと 癖悪いからな。ジェントルマンになれ!ジェントルマンに!」
僕らがヒソヒソ話していると 、ボーイに連れられ 、4人の女の子がやって来た。すると 康太は立ち上がり 白人女子とハグをする。
康太「アリス!久しぶり。また来ちゃったよ。」康太の口調が いつもと違う。
アリスは少し恥ずかしそうに 微笑む。
プロとしての微笑み か 素の微笑みか
見分けがつかない。
かわいい!可愛い!カワイイ!僕は心の中で叫ぶ。そして、初めて近くで見る 外国人女子に大興奮だ。
康太の隣に白人のアリス、流星の隣に
これまた可愛い 白人女子、真咲の隣は美人アジアン女子、そして僕の隣には どう見てもフィリピンだろう ポッチャリ女子だ。しかも、30は超えているだろう。どうして! なぜ!
僕だけ一気にテンションが下がる。完全に 皆に負けた感がある。
真咲「宗詩、良かったな!お前、ポッチャリ派だもんな!」
僕は真咲に向かって、中指を立てた。
皆、焼酎を頼む。それぞれ 隣の女子がグラスを準備してくれる。
そして また乾杯だ。今日 何度目の乾杯だろう。
皆、それぞれに 会話が始まる。僕はフィリピン人らしきぽっちゃり 女子に質問をした。
宗詩「名前は何?」
ぽっちゃり女子「メアリー デス」
宗詩心の叫び「おい!おい!メアリーは無いよ。メアリーって顔じゃないよ。勘弁してよ。呼ぶ方の身になってくれよ。」
宗詩「国はどこなの?」
メアリー「フィリピン デス。」
宗詩心の叫び「ハイ!ビンゴー!!」
宗詩「何歳なの?」
メアリー「ニホンゴ ムズカシイ デス」
宗詩心の叫び「はぁぁ!? 32歳。体重68kgってとこだな。」
これは僕の問題だろうが、会話が弾まない。 「すでに20分経過。」
僕はメアリーに 店の女の子について 質問した。康太・流星に付いている子は、ロシアン女子だった。アリスにローラ。真咲の隣がチャイナ女子のメイファンだ。
ほかに、ルーマニアン女子、そしてフィリピン女子が いるみたいだ。
宗詩「おっ!」僕は後方右斜めに 黒髪キュンキュン女子を発見。中国? あの子と話したいな。初めての 店で 指名って恥ずかしいな。でも 指名しないと このまま終わってしまう。
この時、店に入る前の不安感は完全に消滅していた。 今あるのは敗北感だ。このままでは帰れない。僕は勇気を出して!と言うより、酔いに任せて言った。
宗詩「ねぇ、メアリー。あの子を指名したいんだけど。」
僕は黒髪の子を指で指した。
メアリー「リンチャン ネ マテテクダサイ」
メアリーはムスッとした顔で 立ち上がり ボーイのもとへ向かう。ボーイはすぐに来て、1000円を手渡す。酔っているのに緊張する。
康太が僕の異変に気付いた。ニヤニヤした目で見ている。
宗詩「たまらず 指名しちゃったよ。」
僕は 言われる前に 自分から言った。友達とはいえ、指名している姿を見られるのが恥ずかしい。 本当に不思議な感覚だ。風俗なら 指名は当たり前だ。今までがそうだった。僕達は いつも 指名が かぶらない ように、入店前にミーティングをしていた。
だが、今回は違う。上手く言えないが、僕のピュアなハートがおお暴れしている。久しぶりに感じる ドキドキ感だ。
リン「すわて いいですか。」
リン 21歳「推定」身長162cm「推定」 体重51kg「推定」 国籍 中国 福建省「予測」肩まで伸びた 黒髪に大きな目が超キュンキュン!細身の体に黒のドレスが 可愛らしさ を さらに強調する。 職業 ホステス
僕は 思わず立ち上がった。油断していたら、すぐ隣にリンだ。 近くで 見ると、光沢 の ある細い黒髪、細身で小顔。
アジアン キュンキュン萌女登場だ。
宗詩「僕は、宗詩です。よろしくね。」
僕は リン が聞き取れるように、ゆっくりと 言った。
リン「ちゅうごく から きた リンです。よろしくです。」
この 独特の 喋り方が 可愛くてたまらない。軽い握手をして ソファーに座る。
可愛くて 見惚れてしまう。何を話していいか分からない。僕は完全に外国人女子の虜になっていた。
周りを見ると、 日本人が片言の日本語に
身振り手振りのジェスチャーで会話している。不思議な光景だ。中には、70を過ぎてそうな 爺さん もいる。老いも若きも 皆、異国の魔力に取り憑かれて いるようだ。
僕はリンと話をするが、なかなか 言葉が伝わらない。いつの間にか、僕も カタコトの日本語に身振り手振りの ジェスチャーをしている。そして時々、中学生レベルの英単語が飛び出す。
宗詩「上手く 話せないなぁ。でも いいよ。リンは可愛いからモーマンタイ!」
思わず出たモーマンタイだが、中国語らしい。昔、映画か、漫画で覚えた言葉だ。たしか、問題ない。ノープロブレム的な言葉だったような気がする。
リンは両手を合わせ、「ごめんなさい」
と頭を下げた。
もちろん僕はモーマンタイを連呼する。
すると 真咲に着いていたメイファンが、
「リン まだ にほん いしゅうかん だから。ごめんなさい。」と、フォローした。
メイファン 24歳「推定」 身長 158cm「推定」 体重48kg「推定」 国籍 中国 広東省「予測」 長い黒髮を束ねた姿は 正にアジアンビューティー!滞在期間が1年で、日常会話は大丈夫。小柄ながら
なんともセクシー! 職業 ホステス。
するとリンは席を立ち、すぐに戻ってきた。手には 小さなノートと鉛筆を持っている。 表に中国っぽい 刺繍のような飾りのついた 可愛いノートだ。
リンはノートを開き、何か書き始める。
「リン」「23」自分を指差して 「リン」と言った。 おそらく 名前を伝えてくれている。そして、数字は歳なのか。
僕はリンのノートに自分の名前と歳を書き、自分を指した。理解したリンは笑顔で答えてくれた。 凄く 懐かしい 嬉しさ と言うか、楽しさと言うか、心が中学生にタイムスリップしたような感覚だ。会話が通じた だけで、こんなにも嬉しいなんて。
リンと ノートを使って少しだけ 会話ができた。だが、同じ漢字でも 日本と中国では 意味が違う ものが多く、色々と驚かされた。僕がまた、ノートに字を書いていると、
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皆が「もう時間かよ!」
すると康太は皆を見渡し、ニヤリと微笑む。
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康太「延長でいいかな?」
そして僕らは大声で
真咲・流星・宗詩・「いいとも!!」
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ボーイ「すみません。リンに指名が入りましたので、外させて いただきます。」
指名が重なると、20分位で 交代するシステムらしい。そして、指名が3つ重なると指名を出来ないみたいだ。
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「マタ キタヨー」
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」
メアリー「アナタ ケチネー」
メアリーは笑顔で言った。
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メアリーも中々の大人だ。無言の笑顔で応えるが、目の奥の殺意が 僕に向いてる。目が僕を殺しに来ている。思わず僕は目をそらした。そして酔いが引いて行く。
恐るべし、フィリピン人!いや!恐るべし メアリー。
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二人のテンションが 一気に下がるのが
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その後、僕らはダラダラ飲んで 終了の時間が来る。
ボーイ「お時間ですが いかが いたしますか。」
康太「終了で。」
真咲「えっ!終わり?」
流星「流石に 飲み過ぎだ。目が回る。帰ろうぜ。」
宗詩「俺もキツイ。」
ドアの外まで女の子達が見送ってくれるが 真咲以外は無言だ。エレベーターのドアが開き 僕らは乗る が真咲はまだ メイファンの手を握り 話をしている。僕はエレベーターのドアを閉める。
康太「最後はキツかったな!」
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宗詩「まだいいじゃん。俺は目で殺されかけたよ!」
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エレベーターのドアが開き、僕らは外で真咲を待った。真咲は直ぐに降りてきた。 そして、スキップで近づいて来る。
恐ろしいほどの 笑顔で。
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真咲「あぁ!大当たりだったよ。こりゃ、ハマるな!今日の敢闘賞は宗詩だな!指名しても すぐ 消えるし、あれが戻ってくるし。よく耐えたな!」
宗詩「モーマンタイだよ。次、リベンジだな。それにしても リンちゃん可愛かったな。」
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