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2、三男の日常
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大学生活も軌道に乗り、自分の時間が取れるようになってきた今日この頃。この日も俺こと如月霞は、何の因果か大学までも同じとなった幼馴染の東雲広葉と帰路についていた。
「なぁ、霞はやっぱゲームとかやらねぇのか?」
「やらないって言うか、やるお金もないって言うか」
「いや、父親に頼んだりとかさ」
「それこそ無理だな。知ってるだろ?」
軽口を叩きながらの光景は別段珍しくもなく、またこの会話も過去何度か繰り返したものだった。
無理だと言ったのは、なにも言えないという理由では無い。簡単に言えば、嫌われているから、である。
「まぁ、多少はな」
そんなことないと思うがな。
ぼそりと広葉が呟くが、生憎と家族のことを考えていた俺には聞こえなかった。
「んじゃ、もしやることになったらこのゲームしようぜ。今最大のオススメ!」
「だから…。はぁ、どれ?」
ゲーム好きというよりも、ゲームマニアであり重度のゲーマーであるとさえ言える広葉を止めることは不可能だと察したのは、いつからか。
またかという雰囲気を隠すことも無く、続きを促す。
「『Seek Freedom Online』っつーんだけどな、自由度がまじで高いのよ!職業とかスキルも、アップデート事に増えてるし、なによりストーリーに縛られることがないからなんでもやり放題。まぁ、ここは賛否両論あるわけなんだが…」
「へぇ、俺はいいと思うけどね」
「だろ!!でな、リアリティってのも度合いが選べるし、PKとかPvPも有り無し選択可能。そのくせチープな感じは一切しない細部へのこだわり!五感も現実と同じように働くんだ!」
「ゲームなのに?」
「ゲームなのに!」
最近のゲームは想像よりも進んでいたらしい。
そんなことを考えながら嬉嬉として広葉が語るのを聞きながら家路につく。
俺は事情によりゲームの類をやったことが無い。が、このように広葉が語り散らすので、ある程度の知識は自然とついていた。
こいつもそれをわかった上で語るので、さらに難解な専門用語などは避けて説明するようになっていた。要らない技術だな。
「こればっかりはやってみないとわかんねぇよな。ほんとに無理か?」
「…言えない、かな」
「そうか…」
「ごめんな」
言葉と共に、申し訳なさで自然と顔が下を向く。広葉はいつも楽しそうに、霞にはこれが似合う、この職業が絶対的に合うやつ、などと言って、一緒に遊ぶことを常に考えてくれる。
俺がもっと、あの人たちに向きあうことができたら…。そう、考えてしまう。
「ま、しょうがない。霞特性チョコケーキで許してやろう!」
「なんだよ、それ」
「昨日作ってただろ?くれ!」
「なんで知ってんの。ま、いいけどさ」
そんなものでいいなら、いくらでも。
そんなことを言わずに飲み込む。言ったところでからかわれるのが必須だからだ。
その後もゲーム内容を広葉が語り、俺が時に興味ありげに、時に引いたように聞きながら歩いて、家へと向かう。
とはいっても、家は隣同士で部屋は窓伝いに渡れるような距離なのだが。
「じゃ、またな」
「おう!窓空けとけよ!」
「はいはい。ケーキ持ってくよ」
「よっしゃ!!」
家に材料が残っていたかを考えながら玄関に入る。ただいま、と声には出すものの、返事はない。分かっていたことだが、これはもはや習慣である。
「さて、とりあえず夕飯の仕込みして、洗濯と掃除と…かな」
遠くから重い男の声が聞こえるのを耳にしながら、自分の仕事に専念する。
俺の家族である如月家は武道の家元であり、父が師範、二人いる兄のうち、長男が次期師範、次男がその補佐をになっている。
三男である俺はというと、悲しいことに生まれた時から武道のセンスが欠片もなく、また体力もなかった。
運動神経が悪い訳では無いのだが、何故か武道や戦闘系はセンスゼロなのであった。断じて、運動神経が悪い訳では無い。
ついでに言えば、幼い頃に母が亡くなったことで雇っていた家事手伝いの人も定年を迎え、俺が中学のころに辞めたため、俺は小学生の頃は掃除を手伝い、中学からは家事を全て行うようになっていた。静かなことを好む父は新たに人を雇うこともせず、俺に一任したのである。中学生にどうかと思うが、まあそこは自分で望んだことだ。
もちろん、タダ働きというわけではないが、俺自信も武道の出来ない自分が何もせず育ててもらうわけにはという気持ちがあったからな。
「今日はじゃがいもと人参、玉ねぎがあるから、肉じゃがでいいかな。あとは、お味噌汁と付け合せと、ご飯は白米でいっか」
慣れた手つきで台所に立ち、冷蔵庫から材料を取り出す。
じゃがいもと人参を洗ったのち、包丁で皮を剥き、じゃがいもは一口大に切って面取りをし、切ったじゃがいもを再び水で洗う。
人参は乱切りに、玉ねぎはくし切りにする。
しらたきは茹でて食べやすくして、すこし冷ましてから程よい長さに切る。
牛肉も、食べやすい大きさに切って、準備は終わり。
鍋に油を流して熱し、玉ねぎと牛肉を炒める。じゅわっと音を立てて色づいていく玉ねぎと牛肉を焦がさないように気をつけながら、付け合せの準備も同時に行なう。
「ほうれん草があったから、白和えでもするかな」
豆腐はキッチンペーパーで包んで、重石を乗せて水切りをする。
ほうれん草はじゅうじゅうと音をたてる鍋の横で1分ほど茹でて水にとり、水気をきる。
しんなりとして青みの増したほうれん草を程よい長さに切り、皿へと移す。
あとは豆腐の水切り待ちなので、再び肉じゃがへ。
時々混ぜていたおかげで焦げることも無く飴色になった玉ねぎとこの時点でいい匂いを出す牛肉の入った鍋に、水気を切ったじゃがいもと人参、しらたきを入れてさらに炒める。じゃがいもが崩れないように優しく混ぜながら、出汁の準備をする。
といっても、作り置きがあるのだが。
昆布と鰹節で取った出汁を用意しつつ、鍋の中も忘れない。
じゃがいもと人参の色味が増してきたので、ここで用意した出汁を注ぎ、さらに熱する。時々灰汁を取りながら、醤油、みりん、そして砂糖を加えて少しだけ混ぜる。落し蓋をして、沸騰させてから弱火にする。
「よし。とりあえずは大丈夫だな」
水気の切れた豆腐をボウルに入れて、よく練る。泡立て器でも出来るのだが、滑らかさを出したいのでシリコン製のスパチュラを使っている。お菓子作りでよく見るあれである。
とろりとした滑らかさがでてきたら、切ってあったほうれん草と白ごまを加えてあえる。この時、少しだけごま油を垂らしておくと、ごまの風味が豊かに広がるようになる。
「完成っと」
さて次はと、味噌汁の準備に取り掛かる。
具材によってはもっと早くから準備するべきではあるのだが、今回は油揚げと長葱、そしてわかめの味噌汁を作るので遅くても構わない。
油揚げを短冊切りに、長葱を輪切りにする。わかめは戻して適当に切っておく。
別の鍋に水を注ぎ、具材をいれて熱する。長葱が少ししんなりとしたら、顆粒のだしを入れて沸騰させ、火を止めてから味噌をとく。
再び火を入れ、今度は沸騰させないように弱火で温めて、完成である。
肉じゃがはどうかな?と煮詰めていた鍋に向かう。
くつくつと音をたて、落し蓋の隙間から白い湯気を立ち登らせる鍋の中身は、既にいい頃合いなのであろう。
えいっと落し蓋をとった瞬間、鍋から白い湯気が零れるようにふわりと登る。湯気もご馳走であると考えている俺にとっては、この瞬間こそが堪らなく、また湯気とともに立ち込める甘い香りが台所を満たしていく。
「うん。いい感じかな」
お玉ですくったじゃがいもと人参に串を刺し、すんなりと通ったことで出来を確認する。
ピーッと音を鳴らして完成を伝えた炊飯器を開けると、白く光る白米とご対面である。ふわっと優しく広がる湯気は、共に優しい甘さを含んでいるかのように感じる。
水気を付けたしゃもじでさっくりと混ぜ、保温の状態にする。
「よし、夕飯はこれで大丈夫だな」
使い終わった道具は随時洗っていたため掃除も必要ない。あとは、家族が揃うのを待つだけである。
それまでは洗濯、掃除と風呂の準備でもしよう。
そう決めて、俺はいまだ料理の匂いが立ち込める台所から出ていった。
「なぁ、霞はやっぱゲームとかやらねぇのか?」
「やらないって言うか、やるお金もないって言うか」
「いや、父親に頼んだりとかさ」
「それこそ無理だな。知ってるだろ?」
軽口を叩きながらの光景は別段珍しくもなく、またこの会話も過去何度か繰り返したものだった。
無理だと言ったのは、なにも言えないという理由では無い。簡単に言えば、嫌われているから、である。
「まぁ、多少はな」
そんなことないと思うがな。
ぼそりと広葉が呟くが、生憎と家族のことを考えていた俺には聞こえなかった。
「んじゃ、もしやることになったらこのゲームしようぜ。今最大のオススメ!」
「だから…。はぁ、どれ?」
ゲーム好きというよりも、ゲームマニアであり重度のゲーマーであるとさえ言える広葉を止めることは不可能だと察したのは、いつからか。
またかという雰囲気を隠すことも無く、続きを促す。
「『Seek Freedom Online』っつーんだけどな、自由度がまじで高いのよ!職業とかスキルも、アップデート事に増えてるし、なによりストーリーに縛られることがないからなんでもやり放題。まぁ、ここは賛否両論あるわけなんだが…」
「へぇ、俺はいいと思うけどね」
「だろ!!でな、リアリティってのも度合いが選べるし、PKとかPvPも有り無し選択可能。そのくせチープな感じは一切しない細部へのこだわり!五感も現実と同じように働くんだ!」
「ゲームなのに?」
「ゲームなのに!」
最近のゲームは想像よりも進んでいたらしい。
そんなことを考えながら嬉嬉として広葉が語るのを聞きながら家路につく。
俺は事情によりゲームの類をやったことが無い。が、このように広葉が語り散らすので、ある程度の知識は自然とついていた。
こいつもそれをわかった上で語るので、さらに難解な専門用語などは避けて説明するようになっていた。要らない技術だな。
「こればっかりはやってみないとわかんねぇよな。ほんとに無理か?」
「…言えない、かな」
「そうか…」
「ごめんな」
言葉と共に、申し訳なさで自然と顔が下を向く。広葉はいつも楽しそうに、霞にはこれが似合う、この職業が絶対的に合うやつ、などと言って、一緒に遊ぶことを常に考えてくれる。
俺がもっと、あの人たちに向きあうことができたら…。そう、考えてしまう。
「ま、しょうがない。霞特性チョコケーキで許してやろう!」
「なんだよ、それ」
「昨日作ってただろ?くれ!」
「なんで知ってんの。ま、いいけどさ」
そんなものでいいなら、いくらでも。
そんなことを言わずに飲み込む。言ったところでからかわれるのが必須だからだ。
その後もゲーム内容を広葉が語り、俺が時に興味ありげに、時に引いたように聞きながら歩いて、家へと向かう。
とはいっても、家は隣同士で部屋は窓伝いに渡れるような距離なのだが。
「じゃ、またな」
「おう!窓空けとけよ!」
「はいはい。ケーキ持ってくよ」
「よっしゃ!!」
家に材料が残っていたかを考えながら玄関に入る。ただいま、と声には出すものの、返事はない。分かっていたことだが、これはもはや習慣である。
「さて、とりあえず夕飯の仕込みして、洗濯と掃除と…かな」
遠くから重い男の声が聞こえるのを耳にしながら、自分の仕事に専念する。
俺の家族である如月家は武道の家元であり、父が師範、二人いる兄のうち、長男が次期師範、次男がその補佐をになっている。
三男である俺はというと、悲しいことに生まれた時から武道のセンスが欠片もなく、また体力もなかった。
運動神経が悪い訳では無いのだが、何故か武道や戦闘系はセンスゼロなのであった。断じて、運動神経が悪い訳では無い。
ついでに言えば、幼い頃に母が亡くなったことで雇っていた家事手伝いの人も定年を迎え、俺が中学のころに辞めたため、俺は小学生の頃は掃除を手伝い、中学からは家事を全て行うようになっていた。静かなことを好む父は新たに人を雇うこともせず、俺に一任したのである。中学生にどうかと思うが、まあそこは自分で望んだことだ。
もちろん、タダ働きというわけではないが、俺自信も武道の出来ない自分が何もせず育ててもらうわけにはという気持ちがあったからな。
「今日はじゃがいもと人参、玉ねぎがあるから、肉じゃがでいいかな。あとは、お味噌汁と付け合せと、ご飯は白米でいっか」
慣れた手つきで台所に立ち、冷蔵庫から材料を取り出す。
じゃがいもと人参を洗ったのち、包丁で皮を剥き、じゃがいもは一口大に切って面取りをし、切ったじゃがいもを再び水で洗う。
人参は乱切りに、玉ねぎはくし切りにする。
しらたきは茹でて食べやすくして、すこし冷ましてから程よい長さに切る。
牛肉も、食べやすい大きさに切って、準備は終わり。
鍋に油を流して熱し、玉ねぎと牛肉を炒める。じゅわっと音を立てて色づいていく玉ねぎと牛肉を焦がさないように気をつけながら、付け合せの準備も同時に行なう。
「ほうれん草があったから、白和えでもするかな」
豆腐はキッチンペーパーで包んで、重石を乗せて水切りをする。
ほうれん草はじゅうじゅうと音をたてる鍋の横で1分ほど茹でて水にとり、水気をきる。
しんなりとして青みの増したほうれん草を程よい長さに切り、皿へと移す。
あとは豆腐の水切り待ちなので、再び肉じゃがへ。
時々混ぜていたおかげで焦げることも無く飴色になった玉ねぎとこの時点でいい匂いを出す牛肉の入った鍋に、水気を切ったじゃがいもと人参、しらたきを入れてさらに炒める。じゃがいもが崩れないように優しく混ぜながら、出汁の準備をする。
といっても、作り置きがあるのだが。
昆布と鰹節で取った出汁を用意しつつ、鍋の中も忘れない。
じゃがいもと人参の色味が増してきたので、ここで用意した出汁を注ぎ、さらに熱する。時々灰汁を取りながら、醤油、みりん、そして砂糖を加えて少しだけ混ぜる。落し蓋をして、沸騰させてから弱火にする。
「よし。とりあえずは大丈夫だな」
水気の切れた豆腐をボウルに入れて、よく練る。泡立て器でも出来るのだが、滑らかさを出したいのでシリコン製のスパチュラを使っている。お菓子作りでよく見るあれである。
とろりとした滑らかさがでてきたら、切ってあったほうれん草と白ごまを加えてあえる。この時、少しだけごま油を垂らしておくと、ごまの風味が豊かに広がるようになる。
「完成っと」
さて次はと、味噌汁の準備に取り掛かる。
具材によってはもっと早くから準備するべきではあるのだが、今回は油揚げと長葱、そしてわかめの味噌汁を作るので遅くても構わない。
油揚げを短冊切りに、長葱を輪切りにする。わかめは戻して適当に切っておく。
別の鍋に水を注ぎ、具材をいれて熱する。長葱が少ししんなりとしたら、顆粒のだしを入れて沸騰させ、火を止めてから味噌をとく。
再び火を入れ、今度は沸騰させないように弱火で温めて、完成である。
肉じゃがはどうかな?と煮詰めていた鍋に向かう。
くつくつと音をたて、落し蓋の隙間から白い湯気を立ち登らせる鍋の中身は、既にいい頃合いなのであろう。
えいっと落し蓋をとった瞬間、鍋から白い湯気が零れるようにふわりと登る。湯気もご馳走であると考えている俺にとっては、この瞬間こそが堪らなく、また湯気とともに立ち込める甘い香りが台所を満たしていく。
「うん。いい感じかな」
お玉ですくったじゃがいもと人参に串を刺し、すんなりと通ったことで出来を確認する。
ピーッと音を鳴らして完成を伝えた炊飯器を開けると、白く光る白米とご対面である。ふわっと優しく広がる湯気は、共に優しい甘さを含んでいるかのように感じる。
水気を付けたしゃもじでさっくりと混ぜ、保温の状態にする。
「よし、夕飯はこれで大丈夫だな」
使い終わった道具は随時洗っていたため掃除も必要ない。あとは、家族が揃うのを待つだけである。
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