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第48話 異種族間の好みの違い
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新居引っ越しの翌日。
コウとララノアは、楽しく話しながら、エルダーロックの村に出来た家具店へベッドを取りに行った。
「おお、『半人前』のコウじゃないか。ベッドならすでに完成して隣の倉庫に置いてあるぜ」
ドワーフの家具職人は、コウに気づくと、そう言って隣の倉庫を指さす。
「ありがとうございます。これ、残りの料金です」
コウは感謝して残りの支払いも済ませる。
そして、倉庫に行くと、二つのベッドが並んで置いてあった。
一つは自分用、もう一つはララノア用だから、大きさもドワーフとダークエルフでは少し違う。
「え? 昨日はもしかしてコウも床で寝ていたの!?」
ララノアは自分の分だけだと思っていたのか、驚いて聞き返す。
「うん。数日前にララをうちに誘った時にベッドも一緒に作ってもらったからね。新居は一昨日完成したばかりだったし」
「そうだったのね。でも、私がコウの家に引っ越さなかったらどうするつもりだったの?」
と、申し訳なさそうに聞く。
「え? 最初からそれは考えてなかったなぁ……。ララはOKしてくれると思ってたもの。でも、確かに断られる可能性もあったのか……。そうしたら、ベッドが無駄になってたね。はははっ」
コウは、思いがけない質問に驚くと同時に、自分が先走っていた事に少し照れた。
「あ、コウ! 二つものベッドどうやって持ち帰るの? 持ち帰るのに荷馬車は出してもらえるのかしら?」
ララノアは自分用だけなら、二人で協力して持って帰ればいいと思っていたから、二つもは無理ではないかと疑問を口にした。
「あ、それはね?」
コウはそう言うと、ベッドに歩み寄ると、躊躇する事なくベッドを解体し始めた。
「えー!? ちょ、ちょっと、コウ! ベッドを壊してどうするの!」
ララノアは驚いてコウを止めに入る。
「あ、大丈夫だよ。これは仮組したベッドなんだ。だから、簡単に解体出来るわけ」
コウはそう言うと、簡単に分解して見せた。
「そうなの? もう、驚かせないで! あははっ!」
ララノアは必死に止めていたのが、よっぽど自分でおかしかったのか、笑いだすのであった。
解体したベッドはその場に材料として積み上げられた。
「……でも、これも結構な重さじゃない? 私はダークエルフの血が流れているから力に多少は自信があるけど、これはさすがに持てないかも……」
ララノアはそう言うと、コウにどうするのか聞く。
コウは力持ちのドワーフとは思えないほど、華奢な体型をしているから非力ではないかと思ったのだ。
「それは大丈夫だよ」
コウはララノアに笑顔で応じると、倉庫の出入り口に人影がないかチラッと確認する。
そして、誰もいない事を確認すると、腰に付けてある小さい魔法収納付き鞄に全てを一瞬で収納した。
「!?」
ララノアはまた、コウに驚かされて、言葉を失う。
「ね?」
コウが振り返ってララノアに確認する。
「え? その鞄って、魔法収納付きなの……? コウってやっぱり……、お金持ち……?」
ララノアは希少価値のある魔法収納付き鞄を持っているコウに金持ち疑惑を再び持った。
「はははっ! だから違うって。……ララノアだから話けど……。 これは『遺産の部屋』の遺物なんだ」
「『遺産の部屋』?」
ララノアはドワーフに伝わる『遺産の部屋』というお話を知らないから、一から説明した。
「……そんなおとぎ話みたいな事、本当にあるのね……」
ララノアはコウと二人歩きながら、説明を聞き感心する。
その間、コウは通行人のドワーフ達にひっきりなしに挨拶をされていた。
ほとんどのみんなが、「『半人前』のコウ」と呼びながらも、それは親しみを込めた愛称である事がわかるように、かける言葉は優しいものばかりだ。
もちろん、その次の言葉は、「そのダークエルフの嬢ちゃんは誰だい?」であったが。
ドワーフとエルフは、仲がいい方ではない。
どちらかというと、その気性や性格の違いから、種族同士、仲は悪い方だ。
だが、一転して、ダークエルフ相手だと事情が異なってくる。
というのも、ダークエルフは繊細なエルフと違い、基本的に力仕事を好む脳筋な一族だからだ。
エルフが後衛で弓矢や魔法を好むとしたら、ダークエルフは前線で剣を振るうタイプと言ってよい。
だから、ダークエルフとエルフはあまり仲が良いとは言えない。
しかし、そんな脳筋で粗野な種族だから、豪快なドワーフタイプとも馬が合うのだ。
だから、ドワーフの彼らはララノアを見ても嫌悪感を示す事なく、興味からコウに聞くのであった。
コウは聞かれる度に、
「僕の新居に引っ越してきた同居人です」
と説明するのだが、そこでドワーフの誰もが、この色気たっぷりのダークエルフとコウを比べて冷やかす事なく、
「へー、そうか! これからよろしくな!」
とその関係を一切疑う事なく、歓迎した。
それもそのはず、ドワーフは基本的に、小柄な同族の女性ドワーフを好む。
その良い例が、村長であるヨーゼフの娘で、コウの幼馴染であるカイナだ。
彼女はドワーフで小柄、そして華奢でかわいい、そして、スタイルもよい。
男のドワーフにとって、好みのど真ん中を貫く理想形だから、カイナはこの村でも一番の人気を誇っているのである。
それに対し、ダークエルフであるララノアは、身長が高くて人間の大人の女性体型。
これは人族や同体形の種族の者にとっては、欲情させるのに十分な女性のスタイルだが、ドワーフの好みとしては完全に相手にしないタイプなのだ。
だから、恋愛対象でも、欲情する対象でもないとなると、コウとララノアが並んで歩いていても、最初からそのような目で見る者はおらず、冗談でも冷やかす事は全くないのであった。
つまり、簡単な話、動物で例えると馬と猫が同じ部屋にいてもお互い発情する事はないという事である。
「……私もコウは対象外だけど、なんか不本意……!」
ララノアはドワーフの中では全く女性として見られていない事にちょっと傷つく。
ドワーフ相手では仕方ないよ。でも、前世が人だった僕にとっては、その「対象外」はちょっと傷つくかな……。
コウもララノア同様、異種族ゆえの好みの違いに、内心軽く傷つくと苦笑するのであった。
コウとララノアは、楽しく話しながら、エルダーロックの村に出来た家具店へベッドを取りに行った。
「おお、『半人前』のコウじゃないか。ベッドならすでに完成して隣の倉庫に置いてあるぜ」
ドワーフの家具職人は、コウに気づくと、そう言って隣の倉庫を指さす。
「ありがとうございます。これ、残りの料金です」
コウは感謝して残りの支払いも済ませる。
そして、倉庫に行くと、二つのベッドが並んで置いてあった。
一つは自分用、もう一つはララノア用だから、大きさもドワーフとダークエルフでは少し違う。
「え? 昨日はもしかしてコウも床で寝ていたの!?」
ララノアは自分の分だけだと思っていたのか、驚いて聞き返す。
「うん。数日前にララをうちに誘った時にベッドも一緒に作ってもらったからね。新居は一昨日完成したばかりだったし」
「そうだったのね。でも、私がコウの家に引っ越さなかったらどうするつもりだったの?」
と、申し訳なさそうに聞く。
「え? 最初からそれは考えてなかったなぁ……。ララはOKしてくれると思ってたもの。でも、確かに断られる可能性もあったのか……。そうしたら、ベッドが無駄になってたね。はははっ」
コウは、思いがけない質問に驚くと同時に、自分が先走っていた事に少し照れた。
「あ、コウ! 二つものベッドどうやって持ち帰るの? 持ち帰るのに荷馬車は出してもらえるのかしら?」
ララノアは自分用だけなら、二人で協力して持って帰ればいいと思っていたから、二つもは無理ではないかと疑問を口にした。
「あ、それはね?」
コウはそう言うと、ベッドに歩み寄ると、躊躇する事なくベッドを解体し始めた。
「えー!? ちょ、ちょっと、コウ! ベッドを壊してどうするの!」
ララノアは驚いてコウを止めに入る。
「あ、大丈夫だよ。これは仮組したベッドなんだ。だから、簡単に解体出来るわけ」
コウはそう言うと、簡単に分解して見せた。
「そうなの? もう、驚かせないで! あははっ!」
ララノアは必死に止めていたのが、よっぽど自分でおかしかったのか、笑いだすのであった。
解体したベッドはその場に材料として積み上げられた。
「……でも、これも結構な重さじゃない? 私はダークエルフの血が流れているから力に多少は自信があるけど、これはさすがに持てないかも……」
ララノアはそう言うと、コウにどうするのか聞く。
コウは力持ちのドワーフとは思えないほど、華奢な体型をしているから非力ではないかと思ったのだ。
「それは大丈夫だよ」
コウはララノアに笑顔で応じると、倉庫の出入り口に人影がないかチラッと確認する。
そして、誰もいない事を確認すると、腰に付けてある小さい魔法収納付き鞄に全てを一瞬で収納した。
「!?」
ララノアはまた、コウに驚かされて、言葉を失う。
「ね?」
コウが振り返ってララノアに確認する。
「え? その鞄って、魔法収納付きなの……? コウってやっぱり……、お金持ち……?」
ララノアは希少価値のある魔法収納付き鞄を持っているコウに金持ち疑惑を再び持った。
「はははっ! だから違うって。……ララノアだから話けど……。 これは『遺産の部屋』の遺物なんだ」
「『遺産の部屋』?」
ララノアはドワーフに伝わる『遺産の部屋』というお話を知らないから、一から説明した。
「……そんなおとぎ話みたいな事、本当にあるのね……」
ララノアはコウと二人歩きながら、説明を聞き感心する。
その間、コウは通行人のドワーフ達にひっきりなしに挨拶をされていた。
ほとんどのみんなが、「『半人前』のコウ」と呼びながらも、それは親しみを込めた愛称である事がわかるように、かける言葉は優しいものばかりだ。
もちろん、その次の言葉は、「そのダークエルフの嬢ちゃんは誰だい?」であったが。
ドワーフとエルフは、仲がいい方ではない。
どちらかというと、その気性や性格の違いから、種族同士、仲は悪い方だ。
だが、一転して、ダークエルフ相手だと事情が異なってくる。
というのも、ダークエルフは繊細なエルフと違い、基本的に力仕事を好む脳筋な一族だからだ。
エルフが後衛で弓矢や魔法を好むとしたら、ダークエルフは前線で剣を振るうタイプと言ってよい。
だから、ダークエルフとエルフはあまり仲が良いとは言えない。
しかし、そんな脳筋で粗野な種族だから、豪快なドワーフタイプとも馬が合うのだ。
だから、ドワーフの彼らはララノアを見ても嫌悪感を示す事なく、興味からコウに聞くのであった。
コウは聞かれる度に、
「僕の新居に引っ越してきた同居人です」
と説明するのだが、そこでドワーフの誰もが、この色気たっぷりのダークエルフとコウを比べて冷やかす事なく、
「へー、そうか! これからよろしくな!」
とその関係を一切疑う事なく、歓迎した。
それもそのはず、ドワーフは基本的に、小柄な同族の女性ドワーフを好む。
その良い例が、村長であるヨーゼフの娘で、コウの幼馴染であるカイナだ。
彼女はドワーフで小柄、そして華奢でかわいい、そして、スタイルもよい。
男のドワーフにとって、好みのど真ん中を貫く理想形だから、カイナはこの村でも一番の人気を誇っているのである。
それに対し、ダークエルフであるララノアは、身長が高くて人間の大人の女性体型。
これは人族や同体形の種族の者にとっては、欲情させるのに十分な女性のスタイルだが、ドワーフの好みとしては完全に相手にしないタイプなのだ。
だから、恋愛対象でも、欲情する対象でもないとなると、コウとララノアが並んで歩いていても、最初からそのような目で見る者はおらず、冗談でも冷やかす事は全くないのであった。
つまり、簡単な話、動物で例えると馬と猫が同じ部屋にいてもお互い発情する事はないという事である。
「……私もコウは対象外だけど、なんか不本意……!」
ララノアはドワーフの中では全く女性として見られていない事にちょっと傷つく。
ドワーフ相手では仕方ないよ。でも、前世が人だった僕にとっては、その「対象外」はちょっと傷つくかな……。
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−−−−−−
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余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
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*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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