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約束と裏切りの刃
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◆ ◇ ◆
多額の寄付を餌に、半ば強引に弟を引き取っていった人達が、弟を何か良くないことに使おうとしていたことに気付くまで、そんなに時間はかからなかった。
真っ先にその可能性に気付いた知らないおじさんが、頻繁に施設を訪れていたから。
おじさんは丁度、私の親くらいの世代に見えた。
いつもシワ一つないシャツを着た、品のいい紳士。
定期的に訪ねては、里親の身元は正しいか、子供達に関して何かを探っている者や、養子縁組について異様に秘匿を求める者はいなかったか、など、毎回のように確認していた。
最近は孤児院の子供達を道具にする、とんでもない人がいると、いつも熱弁していた。
でも、そんなことを聞いても、既に買収されたも同然の院長が口を割るはずがなかった。
──私にとって信じられるのは、もうおじさんだけだった。
弟を助けられるのは、彼と私だけだと思ったら、いてもたってもいられなくなった。
「先生、あのおじさんは誰?」
おじさんが帰った後、私は近くにいた、世間話好きの若い先生に聞いた。
「やだ、恵ちゃん。知らないの? おじさんだなんて失礼よ。あの方はね、河闇家の当主様。北部で1番偉い方よ」
1番偉い人。
先生や院長なんかより、その権力が弟を助けてくれるんだと思った。
弟を助けられるのは、私とあの人だけ。
その確信が、私を突き動かした。
弟の存在を、弟が売られた事実を、一刻も早くあの人に伝えなければ。
取り返しのつかなくなるその前に。
その日の夜は、消灯時間の後も、頭の中は、あの人にどう近付くか――そして、そのための手順、そんなことで埋め尽くされていた。
そして、次の日は朝から机に座り、早速勉強の合間に計画を書き出した。
私が考えたのは、脱走、そして彼の元を訪れることだった。
勿論、そんなことをしなくても、いずれは彼がこちらを訪れてくれるのはわかっていた。
しかし、その「いずれ」がいつかはわからない。
その時間が勿体ない。
だから、一度試みるのも悪くはないだろうと考えた。
でも、実行するには、私は世の中に関して無知すぎることに気づいた。
私は施設からあまり出る事はない。
出るとしても、学校に行く程度の距離でしかなかった。
私が得ていた外の情報はせいぜいニュース程度のもので、あとは興味のある事柄を端末で検索する程度のものだった。
だから、河闇家なんてちっとも聞いたことなかったし、それがどこにあるのかもわからなかった。
まずは、場所を把握しないと。
施設には学習用の端末がある。
閲覧できる情報は、ネットワーク上のほんの一部に限られているが、有名な人ならばこの程度のものでもそれなりの情報は得られるだろう。
検索履歴に残るから、道順とかをあまり深く調べすぎちゃいけない。
道順から費用まで調べて履歴に残ったら、怪しまれるのは間違いない。
まずは大まかな場所と外観がわかれば、それでいい。
河闇家の情報は容易に見つかった。
一族の規模は予想以上に大きく、北部全体をまとめている存在だった。
幸運だった。
この孤児院は北部にある。
北部の広さがどのくらいかはいまいちわからないけれど、他部へ行くよりもずっと近い。
しかも、河闇家に関連する企業や施設が目と鼻の先にあってもおかしくない。
これなら、私の小遣いだけで費用は十分だろう。
しかし、同時に私は先ほど以上の焦燥感にかられていた。
そんな大きな組織のトップが、直々に出向いて孤児院を回っている事実をどう受け止めるべきか。
弟は、予想以上にひどい目にあっているんじゃないか。
悠長に計画を立てている場合じゃない、そう思ったらいてもたってもいられなくなった。
早くしなきゃ、弟が。
考えるより先に足が動いていた。
「恵ちゃん、どうしたの?」
最低限の荷物――手帳と財布を持って、驚く友人に目もくれず外へ出る。
「トイレ、行ってくる!」
先生が小さな子供を遊ばせている庭をぐるりと見回した。
大丈夫、先生達は私に気づいてない。
敷地の外へ出る手段は限られていた。
一つは、学校。
登校は全員でするが、下校はばらばらだ。
だから、帰りにそのままここから逃げるのは難しくない。
しかし、運悪く今日は休日だった。
本来なら土日の外出には許可が必要だ。
許可が下りるのには早くて3日かかる。
待てる時間はない。
どこか、先生の死角から敷地の外へ出る必要があった。
どうすればいいか悩んでいる時、3つ上の悪がき達が裏庭に作った脱出口の存在を思い出した。
普段はそこから抜け出して、こっそりゲームを買っているのを子供に自慢していた。
あそこを使うしかない。
普段は厄介としか思っていない悪がきに今日だけは感謝しつつ、裏庭になるべくこっそりと向かった。
垣根の下にある小さな穴を潜って、遠足ぶりの外の世界の土を踏んだ。
まずは、なるべく遠くへ。
そしてなんとか、先生達が私を探し出す前に、河闇家に取り入らないと。
通り掛かったタクシーを拾い、乗り込んだ。
「お嬢さん、お一人?」
運転手は不思議そうな顔でこちらを見た。
「は、はい。友達と旅行に来たんですけど、ちょっと一人で色々見てたら迷っちゃって。……これから河闇家を見に行く予定だったんで、そこまでお願いできますか?」
とっさに思いついた文句はかなり苦し紛れのものだった。
「余所の子かあ、それは大変だね。タクシーだとここから2時間はかかるし高いからね、鉄道で行くのが良いよ。駅まで連れていってあげる」
「ありがとうございます!」
今日はつくづく運が良かった。
運転手は私を最寄りの駅で下ろし、子供料金だと言って運賃を半額にまけてくれた。
彼に教えてもらった通りの電車に乗ると、2時間ほどで目的地へ辿り着けた。
駅を出ると、そこは同じ北部とは思えない程に栄えていた。
初めて見る世界だった。
……私のいた施設周辺が栄えていないわけじゃない。
でも、写真でしか見たことのない、あの中央に似た雰囲気を感じた。
広い道路、高い建物。
平日はきっと、私がこうして立ち止まれないくらいに慌ただしいのだろう。
その都会の雰囲気に圧倒されてしまった私だったが、本来の目的を思い出して深呼吸をした。
一刻も早く、河闇家へいかないと。
運転手曰く、本家の目印は駅から見える時計塔らしい。
あたりを360度見渡すと、たしかに大きな時計塔が見えた。
子供が一人本家にいったところで追い返されるだけ、なんて全く考えもしないで、とにかく一目散に時計台の方へ走った。
でも、ようやくたどり着いた正門は固く閉ざされていた。
インターホンがついているだけで、警備室さえ見当たらない。
3mを超える高さの木製の門は、中の様子を見ることすら許さなかった。
汗を拭い、呼吸を落ち着ける。
ここまできて、やっと自分の計画の無謀さに気付いた。
でも、ここまできたんだ、引き下がりたくない。
せめて、一か八かインターホンを押したって、罰はあたらないはずだ。
一歩ずつ、前へ進み、震える手をインターホンへ伸ばす。
ボタンを押そうとしたその時、扉の向こうで、なにやら物音がした。
ガタガタと重々しい音が鳴り響き、そして、扉が開く。
スーツを着た男達がぞろぞろと現れたが、その中に見知った顔があった。
施設に来ていた、まさに私が探していたおじさんだった。
彼は、おどろきでただ立ち尽くしていた私を見つけるなり、先導する男を止め、私の元へと歩み寄った。
「このあたりでは見ない顔だね、旅行かな」
「あ、あの……」
緊張とか、そして彼等と私の立場の違いへの戸惑いとか、色々なものが頭の中をぐるぐるしていた。
言えない。
彼をその気にさせる、とっておきの言葉が。
「弟を、助けてください」
こんなんでは、彼の足を止められない。
……そう思ったが、彼は表情を変えた。
「弟君は、どこに? どうかしたのかな?」
彼は、例えば怪我とか病気、あるいは事件を連想したようで、弟の状態や状況の説明を求めた。
若くしてこんなに大きな家の主人であるはずの彼が、見ず知らずの子供に対して、これだけ親身になれるのが不思議だった。
……理由はあとで知ることになるのだが、そのことが、彼が十分に信用できる――弟をなんとかしてくれる存在であることの確信を深めたのに違いはなかった。
「――私と弟は、孤児院の子供です。弟は、怪しい人達に連れていかれました」
私の話を聞いていた彼の優しい目元が、一瞬厳しいものに変わったのを見た。
「……なに」
「お願いです。弟を助けるの、手伝ってください」
多額の寄付を餌に、半ば強引に弟を引き取っていった人達が、弟を何か良くないことに使おうとしていたことに気付くまで、そんなに時間はかからなかった。
真っ先にその可能性に気付いた知らないおじさんが、頻繁に施設を訪れていたから。
おじさんは丁度、私の親くらいの世代に見えた。
いつもシワ一つないシャツを着た、品のいい紳士。
定期的に訪ねては、里親の身元は正しいか、子供達に関して何かを探っている者や、養子縁組について異様に秘匿を求める者はいなかったか、など、毎回のように確認していた。
最近は孤児院の子供達を道具にする、とんでもない人がいると、いつも熱弁していた。
でも、そんなことを聞いても、既に買収されたも同然の院長が口を割るはずがなかった。
──私にとって信じられるのは、もうおじさんだけだった。
弟を助けられるのは、彼と私だけだと思ったら、いてもたってもいられなくなった。
「先生、あのおじさんは誰?」
おじさんが帰った後、私は近くにいた、世間話好きの若い先生に聞いた。
「やだ、恵ちゃん。知らないの? おじさんだなんて失礼よ。あの方はね、河闇家の当主様。北部で1番偉い方よ」
1番偉い人。
先生や院長なんかより、その権力が弟を助けてくれるんだと思った。
弟を助けられるのは、私とあの人だけ。
その確信が、私を突き動かした。
弟の存在を、弟が売られた事実を、一刻も早くあの人に伝えなければ。
取り返しのつかなくなるその前に。
その日の夜は、消灯時間の後も、頭の中は、あの人にどう近付くか――そして、そのための手順、そんなことで埋め尽くされていた。
そして、次の日は朝から机に座り、早速勉強の合間に計画を書き出した。
私が考えたのは、脱走、そして彼の元を訪れることだった。
勿論、そんなことをしなくても、いずれは彼がこちらを訪れてくれるのはわかっていた。
しかし、その「いずれ」がいつかはわからない。
その時間が勿体ない。
だから、一度試みるのも悪くはないだろうと考えた。
でも、実行するには、私は世の中に関して無知すぎることに気づいた。
私は施設からあまり出る事はない。
出るとしても、学校に行く程度の距離でしかなかった。
私が得ていた外の情報はせいぜいニュース程度のもので、あとは興味のある事柄を端末で検索する程度のものだった。
だから、河闇家なんてちっとも聞いたことなかったし、それがどこにあるのかもわからなかった。
まずは、場所を把握しないと。
施設には学習用の端末がある。
閲覧できる情報は、ネットワーク上のほんの一部に限られているが、有名な人ならばこの程度のものでもそれなりの情報は得られるだろう。
検索履歴に残るから、道順とかをあまり深く調べすぎちゃいけない。
道順から費用まで調べて履歴に残ったら、怪しまれるのは間違いない。
まずは大まかな場所と外観がわかれば、それでいい。
河闇家の情報は容易に見つかった。
一族の規模は予想以上に大きく、北部全体をまとめている存在だった。
幸運だった。
この孤児院は北部にある。
北部の広さがどのくらいかはいまいちわからないけれど、他部へ行くよりもずっと近い。
しかも、河闇家に関連する企業や施設が目と鼻の先にあってもおかしくない。
これなら、私の小遣いだけで費用は十分だろう。
しかし、同時に私は先ほど以上の焦燥感にかられていた。
そんな大きな組織のトップが、直々に出向いて孤児院を回っている事実をどう受け止めるべきか。
弟は、予想以上にひどい目にあっているんじゃないか。
悠長に計画を立てている場合じゃない、そう思ったらいてもたってもいられなくなった。
早くしなきゃ、弟が。
考えるより先に足が動いていた。
「恵ちゃん、どうしたの?」
最低限の荷物――手帳と財布を持って、驚く友人に目もくれず外へ出る。
「トイレ、行ってくる!」
先生が小さな子供を遊ばせている庭をぐるりと見回した。
大丈夫、先生達は私に気づいてない。
敷地の外へ出る手段は限られていた。
一つは、学校。
登校は全員でするが、下校はばらばらだ。
だから、帰りにそのままここから逃げるのは難しくない。
しかし、運悪く今日は休日だった。
本来なら土日の外出には許可が必要だ。
許可が下りるのには早くて3日かかる。
待てる時間はない。
どこか、先生の死角から敷地の外へ出る必要があった。
どうすればいいか悩んでいる時、3つ上の悪がき達が裏庭に作った脱出口の存在を思い出した。
普段はそこから抜け出して、こっそりゲームを買っているのを子供に自慢していた。
あそこを使うしかない。
普段は厄介としか思っていない悪がきに今日だけは感謝しつつ、裏庭になるべくこっそりと向かった。
垣根の下にある小さな穴を潜って、遠足ぶりの外の世界の土を踏んだ。
まずは、なるべく遠くへ。
そしてなんとか、先生達が私を探し出す前に、河闇家に取り入らないと。
通り掛かったタクシーを拾い、乗り込んだ。
「お嬢さん、お一人?」
運転手は不思議そうな顔でこちらを見た。
「は、はい。友達と旅行に来たんですけど、ちょっと一人で色々見てたら迷っちゃって。……これから河闇家を見に行く予定だったんで、そこまでお願いできますか?」
とっさに思いついた文句はかなり苦し紛れのものだった。
「余所の子かあ、それは大変だね。タクシーだとここから2時間はかかるし高いからね、鉄道で行くのが良いよ。駅まで連れていってあげる」
「ありがとうございます!」
今日はつくづく運が良かった。
運転手は私を最寄りの駅で下ろし、子供料金だと言って運賃を半額にまけてくれた。
彼に教えてもらった通りの電車に乗ると、2時間ほどで目的地へ辿り着けた。
駅を出ると、そこは同じ北部とは思えない程に栄えていた。
初めて見る世界だった。
……私のいた施設周辺が栄えていないわけじゃない。
でも、写真でしか見たことのない、あの中央に似た雰囲気を感じた。
広い道路、高い建物。
平日はきっと、私がこうして立ち止まれないくらいに慌ただしいのだろう。
その都会の雰囲気に圧倒されてしまった私だったが、本来の目的を思い出して深呼吸をした。
一刻も早く、河闇家へいかないと。
運転手曰く、本家の目印は駅から見える時計塔らしい。
あたりを360度見渡すと、たしかに大きな時計塔が見えた。
子供が一人本家にいったところで追い返されるだけ、なんて全く考えもしないで、とにかく一目散に時計台の方へ走った。
でも、ようやくたどり着いた正門は固く閉ざされていた。
インターホンがついているだけで、警備室さえ見当たらない。
3mを超える高さの木製の門は、中の様子を見ることすら許さなかった。
汗を拭い、呼吸を落ち着ける。
ここまできて、やっと自分の計画の無謀さに気付いた。
でも、ここまできたんだ、引き下がりたくない。
せめて、一か八かインターホンを押したって、罰はあたらないはずだ。
一歩ずつ、前へ進み、震える手をインターホンへ伸ばす。
ボタンを押そうとしたその時、扉の向こうで、なにやら物音がした。
ガタガタと重々しい音が鳴り響き、そして、扉が開く。
スーツを着た男達がぞろぞろと現れたが、その中に見知った顔があった。
施設に来ていた、まさに私が探していたおじさんだった。
彼は、おどろきでただ立ち尽くしていた私を見つけるなり、先導する男を止め、私の元へと歩み寄った。
「このあたりでは見ない顔だね、旅行かな」
「あ、あの……」
緊張とか、そして彼等と私の立場の違いへの戸惑いとか、色々なものが頭の中をぐるぐるしていた。
言えない。
彼をその気にさせる、とっておきの言葉が。
「弟を、助けてください」
こんなんでは、彼の足を止められない。
……そう思ったが、彼は表情を変えた。
「弟君は、どこに? どうかしたのかな?」
彼は、例えば怪我とか病気、あるいは事件を連想したようで、弟の状態や状況の説明を求めた。
若くしてこんなに大きな家の主人であるはずの彼が、見ず知らずの子供に対して、これだけ親身になれるのが不思議だった。
……理由はあとで知ることになるのだが、そのことが、彼が十分に信用できる――弟をなんとかしてくれる存在であることの確信を深めたのに違いはなかった。
「――私と弟は、孤児院の子供です。弟は、怪しい人達に連れていかれました」
私の話を聞いていた彼の優しい目元が、一瞬厳しいものに変わったのを見た。
「……なに」
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