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第3章
第335話 紙を手に入れよう
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「大通り沿いに左に曲がって、串焼きの屋台が見えたらそこの角を中に……」
ヘイゼルさんのお店から出て、僕らはとある目的地に向かって歩いていた。
そう、ようやく思い出したのだ。
おばちゃん達に、手紙を出そうと思っていたことを。
「まあ、忘れてたわけじゃないんだけどね。ちょっと忙しかったというか、どこで便せん的なものを買えば良いのかって思ってただけで」
「アキ様? どうかしました?」
「え、いや、なんでもないよ。それよりえーっと、次はどうするんだっけ?」
「扉の色が少し赤みかかっている家を訪ねる、と言われていたかと」
そうそう、扉の色。
なんでも紙はそこまで生産できないとかで、お偉いさん以外にはあまり売りたくないとからしい。
お偉いさんは買いに来るって言うよりも、屋敷とかに持って行くとかで……お店って感じの場所じゃなくても困らないとかなんとか。
というか、ヘイゼルさんが教えてくれたから向かってみてるけど……僕、買えるのかな?
売ってくれないって可能性も結構あると思うんだけど……。
「まあ、それはその時考えようかな。ヘイゼルさんの名前を出してみても良いだろうし」
「?? あ、アキ様、ありましたよ」
ふよふよと宙に浮いて、とある扉の前で手招きするシルフの越えに思考を打ち切る。
そうして扉の前へと立ってみると……うん、これは確かに赤みかかってる扉だね。
すごく赤いって訳じゃないんだけど、他の扉は結構黒めとか、新しい扉だと白っぽい感じに明るめの色が多い中、これはちょっと赤い。
塗ってるみたいな赤っていうよりも、中からにじみ出る赤って感じ。
「それじゃ早速」
軽く扉をノックして「ごめんください」と声をかける。
すると数秒もしないうちにガチャッと扉が開き、ボサボサの頭を掻きながら、無精ひげを生やした男性が僕らの前に姿を現した。
「はいはい……って、ん? 誰だ、お前」
「え、あ、僕はアキと言います。えーっと、こちらで紙が買えるって聞きまして」
「紙だあ? 誰に聞いたんだよ、そんなこと」
「へ、ヘイゼルさんに。えっと、鍛冶屋の」
「あー、あのおっさんか……。しゃーねえ、とりあえず入りな」
「あ、はい。お邪魔します」
招かれるままに扉をくぐると、そこは……なんかすごい散らかってて、足の踏み場を探さないといけないような部屋だった。
いや、探しても足の踏み場……ほとんど無いんだけどと男性の方を見てみれば、散らかっているモノ全てを無視して、ずんずんと奥へと歩いていく。
落ちてるモノを踏むとか、そういうことを考えたり……してないんだろうなぁ……。
「それで、どんな紙が必要なんだ」
男性は部屋の中心辺りまで進むと、前にあった机の上に載っていたモノを適当に左右へどけて座り、やる気無くそう訊いてきた。
しかし訊かれても、紙に種類があるのも知らないし……そもそも本当にココで紙が買えるって言うのもホントなのか疑わしいくらいだし。
『アキ様、疑わしいのは分かりますが……とりあえず訊いてみては?』
「……まあ、そうだね」
「あん?」
「ああ、いえ、えーっと……別の街に住んでる知人に手紙を出したいんですが、ちょうど良い紙ってありますか?」
ちょっと教えてもらおうと言うくらいに軽い気持ちで口にした僕の目の前で、男性は「は? 手紙?」とすごく怪訝そうな顔をする。
……もしかしなくても、やっぱりこの世界の紙って……。
「いや待て、手紙……そうか、手紙か。それを誰に出すんだ」
「え? だから別の街に住んでる知人宛てに」
「知人……それは、どういった人なんだ? いや、話せない内容もあるとは思うが、ある程度の事情を教えてくれれば、こちらの提案もより適したものを出せるからな」
「雑貨屋のおばちゃんです。アルジェリアさんですけど、ご存じですか?」
「雑貨屋のアルジェリア……雑貨屋アルジェの姉さんだな。なるほど……」
そう言って頷くと、「少し待ってろ」と言い残し、男性は部屋の奥にあった扉を開けて、家の奥へと消えていく。
どうやら僕の目的に適した紙を取ってきてくれるみたいだけど……本当に大丈夫だろうか?
正直、この部屋の状態を見てると、心配でしか無いんだけど。
「まあ、なるようになる……かなぁ」
『そう、ですね……』
ヘイゼルさんのお店から出て、僕らはとある目的地に向かって歩いていた。
そう、ようやく思い出したのだ。
おばちゃん達に、手紙を出そうと思っていたことを。
「まあ、忘れてたわけじゃないんだけどね。ちょっと忙しかったというか、どこで便せん的なものを買えば良いのかって思ってただけで」
「アキ様? どうかしました?」
「え、いや、なんでもないよ。それよりえーっと、次はどうするんだっけ?」
「扉の色が少し赤みかかっている家を訪ねる、と言われていたかと」
そうそう、扉の色。
なんでも紙はそこまで生産できないとかで、お偉いさん以外にはあまり売りたくないとからしい。
お偉いさんは買いに来るって言うよりも、屋敷とかに持って行くとかで……お店って感じの場所じゃなくても困らないとかなんとか。
というか、ヘイゼルさんが教えてくれたから向かってみてるけど……僕、買えるのかな?
売ってくれないって可能性も結構あると思うんだけど……。
「まあ、それはその時考えようかな。ヘイゼルさんの名前を出してみても良いだろうし」
「?? あ、アキ様、ありましたよ」
ふよふよと宙に浮いて、とある扉の前で手招きするシルフの越えに思考を打ち切る。
そうして扉の前へと立ってみると……うん、これは確かに赤みかかってる扉だね。
すごく赤いって訳じゃないんだけど、他の扉は結構黒めとか、新しい扉だと白っぽい感じに明るめの色が多い中、これはちょっと赤い。
塗ってるみたいな赤っていうよりも、中からにじみ出る赤って感じ。
「それじゃ早速」
軽く扉をノックして「ごめんください」と声をかける。
すると数秒もしないうちにガチャッと扉が開き、ボサボサの頭を掻きながら、無精ひげを生やした男性が僕らの前に姿を現した。
「はいはい……って、ん? 誰だ、お前」
「え、あ、僕はアキと言います。えーっと、こちらで紙が買えるって聞きまして」
「紙だあ? 誰に聞いたんだよ、そんなこと」
「へ、ヘイゼルさんに。えっと、鍛冶屋の」
「あー、あのおっさんか……。しゃーねえ、とりあえず入りな」
「あ、はい。お邪魔します」
招かれるままに扉をくぐると、そこは……なんかすごい散らかってて、足の踏み場を探さないといけないような部屋だった。
いや、探しても足の踏み場……ほとんど無いんだけどと男性の方を見てみれば、散らかっているモノ全てを無視して、ずんずんと奥へと歩いていく。
落ちてるモノを踏むとか、そういうことを考えたり……してないんだろうなぁ……。
「それで、どんな紙が必要なんだ」
男性は部屋の中心辺りまで進むと、前にあった机の上に載っていたモノを適当に左右へどけて座り、やる気無くそう訊いてきた。
しかし訊かれても、紙に種類があるのも知らないし……そもそも本当にココで紙が買えるって言うのもホントなのか疑わしいくらいだし。
『アキ様、疑わしいのは分かりますが……とりあえず訊いてみては?』
「……まあ、そうだね」
「あん?」
「ああ、いえ、えーっと……別の街に住んでる知人に手紙を出したいんですが、ちょうど良い紙ってありますか?」
ちょっと教えてもらおうと言うくらいに軽い気持ちで口にした僕の目の前で、男性は「は? 手紙?」とすごく怪訝そうな顔をする。
……もしかしなくても、やっぱりこの世界の紙って……。
「いや待て、手紙……そうか、手紙か。それを誰に出すんだ」
「え? だから別の街に住んでる知人宛てに」
「知人……それは、どういった人なんだ? いや、話せない内容もあるとは思うが、ある程度の事情を教えてくれれば、こちらの提案もより適したものを出せるからな」
「雑貨屋のおばちゃんです。アルジェリアさんですけど、ご存じですか?」
「雑貨屋のアルジェリア……雑貨屋アルジェの姉さんだな。なるほど……」
そう言って頷くと、「少し待ってろ」と言い残し、男性は部屋の奥にあった扉を開けて、家の奥へと消えていく。
どうやら僕の目的に適した紙を取ってきてくれるみたいだけど……本当に大丈夫だろうか?
正直、この部屋の状態を見てると、心配でしか無いんだけど。
「まあ、なるようになる……かなぁ」
『そう、ですね……』
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