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case2 ~白リボンちゃんの受難~ #5
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カチャ―――。
一人の男が入ってくる。
(うげっ…なんだコイツ・・・)
そこに居たのはチェック柄のシャツに分厚いメガネを掛け、無駄に大きいリュックを背負った小太りの男。オタクで画像検索をかけたら先頭に出てきそうな、まさにオタクの代表例みたいな奴だった。
「フ...デュフフ...はじめまして...」
(いや、何?その喋り方・・・ナチュラルにデュフフなんて言う奴いないでしょ…。)
「あー…、いらっしゃい。」
「フフ...SNSで見かけて...掃女の割に結構可愛いから...絶対詐欺だと思ったけど...実物もちゃんと可愛いんだね...びっくりしちゃったよ...。」
(何・・・「ちゃんと」って?ホント男って、こういう余計な一言が人を不快にさせてるのに気付かないよね…。)
「うん、ありがとねー。で、口でいいんだよね?ゴム有りなら中で出してもいいけど、ナシなら外でね。」
「え...?あ...じゃあゴム無しで...。えっと...SNSの感じと違って...随分そっけないんだね...」
「そう?皆大体こんな感じだと思うし、あんま夢ばっか見過ぎない方がいいよ。」
アタシの場合、自撮り写真さえ載げていれば集客に困ることはないから、無理に媚びを売ってまでリピーターを作る必要はあんまりない。寧ろ、変に優しくして妙な勘違いをされて、ストーカーみたいになられるのも嫌だから、初見の客にはこんな感じでややキツめに接している。
まあ…一部の客にはそれが逆にウケて、結局、信者みたいな奴らが出来たりもしてるんだけどね・・・。
「そ...そっかあ...ちなみにお顔に掛けたりするのは...」
「ダメ。顔だけじゃなくて全部ダメ。」
「ハ、ハイ...」
男は明らかにシュンとした様子だが、アタシの知ったことではない。
こういう要望は貰えるポイントに影響しないので、リピーターにする目的以外では聞いてやる義理は無い。関係するのは、何人をどうやって射精させたか、だけ。
"どうやって"の部分は4種類で、【Free】,【other】,【Oral】,【Hand】の順に貰えるポイントは高くなる。【Hand】と【Oral】はそのままの意味で、【Free】も暴力的なプレイや膣や肛門内での射精を除き"自由"という、そのままの意味ではあるけど...要するに、ゴム有りでの挿入行為のことだ。【other】はそれ以外――挿入NGの【Free】ってトコで、素股とかシックスナインとか・・・胸で挟んだり...あとは、足とか髪みたいなちょっとマニアックなプレイを指している。
因みに、一人当たりに消費する時間や体力、精神力等の面から考えると、一番コスパがいいのは【Oral】だと言われている。アタシも【Oral】中心でやってはいるけど、新規や「所持ポイント」が少ない利用者でも気軽に来れるよう【Hand】も条件に加えている。実際、アタシみたいに「容姿が良い」とされていて、そこそこ人気のある掃女はこういうスタイルでやってる子が多いから、恐らくこれが正解なのだろう。
「でも...君みたいな可愛い娘に...フェラしてもらえるなんて...ボクちん感激だよ...」
自分のモノを洗いながら男が話しかけてくる。
「別に…褒めたってOKしないよ。」
・・・癖の強い一人称については、面倒なので触れないことにした。
「そ...それは分かってるよ...じゃあ..."白たん"って呼ぶのもダメかな...?」
「まあ、そのくらいなら・・・好きにすれば?」
(あんま塩対応ばっかして、悪評を広められても困るし・・・譲れるところは譲ってかないとね。)
(・・・・・・普通に嫌だけど。)
「やったあ!嬉しいよ、"白"たん!」
「ハイハイ...」
「白」はアタシの掃女アカウントのユーザー名で、キャバ嬢とかでいう所の源氏名みたいなものだ。名前の由来は当然、アタシが頭につけているこの白いリボン。掃女としてやっていこうとなった時、タレント性みたいなのを作るために、この名前と合わせることで、白をイメージカラーとした。
...ついでに、そんなつもりは微塵も無かったけど・・・「白」という色だけで、何か善からぬ連想をする輩が一定数いるようで...この白いリボンは思いのほか好評となっている。
今やアタシのチャームポイントとなっているこの白いリボンは、亡くなった家族の形見・・・とかではなく、大切な思い出の詰まった品…という訳でもない。家を飛び出して…こちらに来てから、そこら辺にあるリサイクルショップで買っただけの、ごく普通のカワイイだけのリボンだ。普通…とはいえ、現実でこんなのを頭に乗っけるのは、自分でもイタイとは思うけど...そこは仕事だと思って割り切っている。
別に・・・物珍しいからって、全てにドラマチックな背景があるとは限らない。
あいつらがアタシにどんな夢を見てるかは知らないけど、所詮こんなものだ――。
一人の男が入ってくる。
(うげっ…なんだコイツ・・・)
そこに居たのはチェック柄のシャツに分厚いメガネを掛け、無駄に大きいリュックを背負った小太りの男。オタクで画像検索をかけたら先頭に出てきそうな、まさにオタクの代表例みたいな奴だった。
「フ...デュフフ...はじめまして...」
(いや、何?その喋り方・・・ナチュラルにデュフフなんて言う奴いないでしょ…。)
「あー…、いらっしゃい。」
「フフ...SNSで見かけて...掃女の割に結構可愛いから...絶対詐欺だと思ったけど...実物もちゃんと可愛いんだね...びっくりしちゃったよ...。」
(何・・・「ちゃんと」って?ホント男って、こういう余計な一言が人を不快にさせてるのに気付かないよね…。)
「うん、ありがとねー。で、口でいいんだよね?ゴム有りなら中で出してもいいけど、ナシなら外でね。」
「え...?あ...じゃあゴム無しで...。えっと...SNSの感じと違って...随分そっけないんだね...」
「そう?皆大体こんな感じだと思うし、あんま夢ばっか見過ぎない方がいいよ。」
アタシの場合、自撮り写真さえ載げていれば集客に困ることはないから、無理に媚びを売ってまでリピーターを作る必要はあんまりない。寧ろ、変に優しくして妙な勘違いをされて、ストーカーみたいになられるのも嫌だから、初見の客にはこんな感じでややキツめに接している。
まあ…一部の客にはそれが逆にウケて、結局、信者みたいな奴らが出来たりもしてるんだけどね・・・。
「そ...そっかあ...ちなみにお顔に掛けたりするのは...」
「ダメ。顔だけじゃなくて全部ダメ。」
「ハ、ハイ...」
男は明らかにシュンとした様子だが、アタシの知ったことではない。
こういう要望は貰えるポイントに影響しないので、リピーターにする目的以外では聞いてやる義理は無い。関係するのは、何人をどうやって射精させたか、だけ。
"どうやって"の部分は4種類で、【Free】,【other】,【Oral】,【Hand】の順に貰えるポイントは高くなる。【Hand】と【Oral】はそのままの意味で、【Free】も暴力的なプレイや膣や肛門内での射精を除き"自由"という、そのままの意味ではあるけど...要するに、ゴム有りでの挿入行為のことだ。【other】はそれ以外――挿入NGの【Free】ってトコで、素股とかシックスナインとか・・・胸で挟んだり...あとは、足とか髪みたいなちょっとマニアックなプレイを指している。
因みに、一人当たりに消費する時間や体力、精神力等の面から考えると、一番コスパがいいのは【Oral】だと言われている。アタシも【Oral】中心でやってはいるけど、新規や「所持ポイント」が少ない利用者でも気軽に来れるよう【Hand】も条件に加えている。実際、アタシみたいに「容姿が良い」とされていて、そこそこ人気のある掃女はこういうスタイルでやってる子が多いから、恐らくこれが正解なのだろう。
「でも...君みたいな可愛い娘に...フェラしてもらえるなんて...ボクちん感激だよ...」
自分のモノを洗いながら男が話しかけてくる。
「別に…褒めたってOKしないよ。」
・・・癖の強い一人称については、面倒なので触れないことにした。
「そ...それは分かってるよ...じゃあ..."白たん"って呼ぶのもダメかな...?」
「まあ、そのくらいなら・・・好きにすれば?」
(あんま塩対応ばっかして、悪評を広められても困るし・・・譲れるところは譲ってかないとね。)
(・・・・・・普通に嫌だけど。)
「やったあ!嬉しいよ、"白"たん!」
「ハイハイ...」
「白」はアタシの掃女アカウントのユーザー名で、キャバ嬢とかでいう所の源氏名みたいなものだ。名前の由来は当然、アタシが頭につけているこの白いリボン。掃女としてやっていこうとなった時、タレント性みたいなのを作るために、この名前と合わせることで、白をイメージカラーとした。
...ついでに、そんなつもりは微塵も無かったけど・・・「白」という色だけで、何か善からぬ連想をする輩が一定数いるようで...この白いリボンは思いのほか好評となっている。
今やアタシのチャームポイントとなっているこの白いリボンは、亡くなった家族の形見・・・とかではなく、大切な思い出の詰まった品…という訳でもない。家を飛び出して…こちらに来てから、そこら辺にあるリサイクルショップで買っただけの、ごく普通のカワイイだけのリボンだ。普通…とはいえ、現実でこんなのを頭に乗っけるのは、自分でもイタイとは思うけど...そこは仕事だと思って割り切っている。
別に・・・物珍しいからって、全てにドラマチックな背景があるとは限らない。
あいつらがアタシにどんな夢を見てるかは知らないけど、所詮こんなものだ――。
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