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リア族の地下帝国と嗜好の食材
第83話
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ユキの転移魔法でメメルメーの生息地に現れたイサム達を出迎えたのは、つい最近恐怖を与えたばかりのメメルメー達だった。だがイサム達を見た瞬間に、逃げるものや死んだフリをするものなども沢山居る。
「かなり怖がっているな、でも今回は氷付けの奴だけに用がある」
『案内致します。こちらへどうぞ』
ユキに案内され付いて行くと、メメルメー生息地からほど近い場所に、数十メートルはあるだろう底の見えない穴がポッカリと空いていた。
「この前は全然気が付かなかったな」
『この穴は見たいと思わないと見えない様に、魔法で細工がしてあります。私の城に近づく者を落とす罠でもあります』
「えげつないわねぇ」
『そうですか? 近づく者が悪いと思いますが?』
フフフと微笑みながら、その綺麗な精霊はさらりと残酷な事を言う。
「それで冷凍メメルメーはこの穴の中なのか?」
『はい! と言いましても、ここ暫くは中を見ていませんでしたので、どうなっているのかは分かり兼ねますが…』
「なら早速下に降りてみよう。明かりは無いよな?」
『大丈夫です。私が下りれば勝手に光りますので』
そうユキを言うと、穴の中へ躊躇無く飛び込む。ヒラヒラとゆっくり下降して行くと、言う通り周りが輝きだして幻想的な巨大な氷の縦穴が姿を見せる。
「へぇぇ! 凄いなぁ! 氷が透き通ってかなり先まで見えるぞ!」
「確かに…綺麗ですね…」
「見とれてないで行くわよ」
「行くにゃん!」
エリュオンとミケットが穴へと飛び込み、その後にネルタクとイサムが続いた。移動魔法で落下の速度を下げ、ゆっくりと降下して行くと透き通る氷の中に無数のメメルメーが閉じ込められているのが確認出来る。ただそれ以外の生物だった者も沢山見えた。
「罠だと言った通り、人も居るのか…やはり氷の中だと魔素には戻らないのか?」
「そうです。氷漬けにされると永久に魔素の海へ還る事はありません、冷凍保存とでも言えば良いでしょうか…」
「保存か…表現としては適切なんだろうが、人を見てしまうと余り良い言葉に聞こえないな……」
肩に乗っているタチュラが説明している時に、イサムは落下を止める。透き通る氷に上空から注ぎ込む光りに、一瞬より鮮明に氷の中が映し出された、だからこそ分かったのかも知れない。
「どうかされましたか? ご主人様?」
「なぁタチュラ、リア族ってあの遠くに凍っている奴らか?」
イサムが指差す方向には、メメルメーやヒューマンやフェアリーなどの多くの死体の見える遥か先に、人と然程変わらない大きさだろう蟻に良く似た生き物が複数閉じ込められている。
「良くお分かりになりましたね! その通りです、ですが何故このような場所に? それに見て下さい! あのリア族は肌が白です!」
「ん? 肌が白いのは珍しいのか?」
「妾が知る限り、リア族は黒かそれに近い色しか生まれない筈なのですが…」
その時、中々降りてこないイサムを心配して上がってきたユキとエリュオン達が声を掛ける。
『どうしたのですか主様? 何か御座いましたか?』
「ああ…ユキ、メメルメー達とここの人達も全員俺が預かっても良いか?」
『それは勿論構いませんが、欲に駆られて死んだ者ばかりですよ? 主様にとって良い影響を与えるとは思えませんが……』
「あそこを見てくれ、リア族が居るんだ。荒野の地下に生息しているんだろ? しかも肌が白い奴は珍しいらしい、後で蘇生してから話を聞いてみたい。もしかしたら何か良い話が聞けるかもしれないしな」
『なるほど珍しいですね、確かにリア族です。この場所に凍っているという事は、奴らもメメルメーを捕獲しに来て返り討ちにあったと言う事でしょうね』
ユキは氷の壁に両手をつけて目を瞑ったままイサムに伝える。
『主様、壁に両手をお付け下さい。主様が見える範囲の死体全てをボックスへとお送り致します』
「おう! ありがとうなユキ!」
『勿体無いお言葉! ささっ早くお手を壁に!』
イサムはユキと同じ様に壁に両手を付ける、その瞬間何かが送られてくる感覚と目の前の冷凍保存されている全ての生き物が視界から消えていく。
『ふぅ、一先ずお送り致しました。更に下にも居りますので、下降しながら回収していきましょう。宜しいでしょうか?』
「ああ、助かるよ。ありがとう!」
『そんなにお礼を言われると困ります! 溶けてしまいます……!』
ユキは手で顔を覆い、イヤイヤと体を振っている。その間頭の上に蒸気が緩やかに上がり、溶けた水滴が真下に居るエリュオンとミケットに落ちている。
「ちょっとユキ! 水滴が私の方に落ちてきてるんだけど!」
『あら、ごめんなさい。でも水滴ではないですよ、それも私です』
ユキがそれと指差した水滴は、モゾモゾと動くと小さなユキへと変わる。だが暫く落ちてきた水滴ユキを無視していたエリュオンの頭には数十のユキ達がワラワラと蠢いている。
「ちょっと! 早く退きなさいよ! 蒸発させるわよ!」
払い落とそうとするエリュオンの手を器用に掻い潜り、フワフワとまた本体へと戻っていく。その一匹がイサムの方へ近づき頬っぺたに軽くキスをする。
「ああ! ドサクサに紛れて何してるのよ!」
『こっこれは本体の意思ではありません! 申し訳ありません主様! その子が勝手にしたんです!』
「まぁ可愛いから良いじゃないか、別に嫌じゃないし」
それを聞いて喜んだ小さなユキはイサムの頬に抱き付き、頬ずりしながら離れようとしない。だが本体は可愛いと言われて噴き出す様に頭から蒸気が噴き出す。それがまた水滴となり下へと降り注ぎ、それがまた小さなユキに変わる。
「信じられないわ! イサムは優しすぎるから精霊も図に乗るのよ! 線引きしないと命を取られかねないのよ!」
『確かに私は主様の魔素で形を成していますが、それは微々たる物です! 殆どは空気中の水の魔素で補っております! 命を取るなど人聞き、いえ精霊聞きの悪い事を言わないで下さい!』
「なんですって! 良いわ、ここでどちらがイサムに相応しいか勝負しましょう! 貴方が勝ったらこれから文句一つ言わない約束をしましょう!」
エリュオンは空間からフレイムタンを取り出しユキへと向ける。ユキも気を悪くしたのか、目の色が青色に変わり臨戦態勢に入ろうとする。オロオロとしているネルタクの尻目にミケットがイサムに抱きつく。
「喧嘩ばかりしているエリュオンなんかほっといて、さっさと下に行くにゃん!」
「はぁ…エリュオン…怒ってばかりいると可愛さが減っていくらしいぞ。やきもちは嬉しいけど、俺は協力してくれる皆に感謝してるんだ。勿論エリュオンにもユキにもミケットにも、そしてタチュラとネルタクにも感謝してる。仲間達と喧嘩するなら、連れて行けなくなるぞ」
「うっ……ごめんさない……ちょっと言い過ぎたわ……ごめんねユキ……」
『いいえ…私も主様の意志を無視して挑発致しました…申し訳ありません……』
「じゃぁ仲直りの握手をして、下へ向おう」
エリュオンとユキはがっちりと握手を交わすと、イサムと一緒に下へと降りていく。一定の間隔で回収を繰り返し、ようやく最下層へ辿り着く。イサムがアイテムを開くと、その中には冷凍メメルメーが三十万匹程とそれ以外の死体も五万人程表示されている。
「ユキ……これって、いつから冷凍しているんだ? メメルメー三十万匹って桁が違うぞ……それと人が五万人って…どうしようか……」
『いつからと言われましても…申し訳ありません、忘れました。それと人に関しては、元々欲に駆られた奴らとお伝えした通りそのまま放置しても私は良いのですが……主様にお任せします』
「そうか……じゃぁ取り合えずロロルーシェの家に戻ってから考えよう、白いリア族の事を聞いてからでも蘇生は遅くないだろうし」
『はい、では転移しますね!』
ユキは両手を広げ転移魔法を唱える。イサムは数万人規模の人をボックスに保管して悩んでいた、全員を蘇生する事は出来るが、それが本当に良い事なのか。人を生き返らせる事が出来るイサムにとって蘇生は容易いが、それが正しいかどうかは別である、死ぬ事が運命だと言うのなら生き返る事も運命と言えるのではないか、だが生き返って良かったと本当に思えるのかは、その本人だけだ。
繰り返し葛藤しながら、イサムの視界は変わりロロルーシェの家の前へと転移した。
「かなり怖がっているな、でも今回は氷付けの奴だけに用がある」
『案内致します。こちらへどうぞ』
ユキに案内され付いて行くと、メメルメー生息地からほど近い場所に、数十メートルはあるだろう底の見えない穴がポッカリと空いていた。
「この前は全然気が付かなかったな」
『この穴は見たいと思わないと見えない様に、魔法で細工がしてあります。私の城に近づく者を落とす罠でもあります』
「えげつないわねぇ」
『そうですか? 近づく者が悪いと思いますが?』
フフフと微笑みながら、その綺麗な精霊はさらりと残酷な事を言う。
「それで冷凍メメルメーはこの穴の中なのか?」
『はい! と言いましても、ここ暫くは中を見ていませんでしたので、どうなっているのかは分かり兼ねますが…』
「なら早速下に降りてみよう。明かりは無いよな?」
『大丈夫です。私が下りれば勝手に光りますので』
そうユキを言うと、穴の中へ躊躇無く飛び込む。ヒラヒラとゆっくり下降して行くと、言う通り周りが輝きだして幻想的な巨大な氷の縦穴が姿を見せる。
「へぇぇ! 凄いなぁ! 氷が透き通ってかなり先まで見えるぞ!」
「確かに…綺麗ですね…」
「見とれてないで行くわよ」
「行くにゃん!」
エリュオンとミケットが穴へと飛び込み、その後にネルタクとイサムが続いた。移動魔法で落下の速度を下げ、ゆっくりと降下して行くと透き通る氷の中に無数のメメルメーが閉じ込められているのが確認出来る。ただそれ以外の生物だった者も沢山見えた。
「罠だと言った通り、人も居るのか…やはり氷の中だと魔素には戻らないのか?」
「そうです。氷漬けにされると永久に魔素の海へ還る事はありません、冷凍保存とでも言えば良いでしょうか…」
「保存か…表現としては適切なんだろうが、人を見てしまうと余り良い言葉に聞こえないな……」
肩に乗っているタチュラが説明している時に、イサムは落下を止める。透き通る氷に上空から注ぎ込む光りに、一瞬より鮮明に氷の中が映し出された、だからこそ分かったのかも知れない。
「どうかされましたか? ご主人様?」
「なぁタチュラ、リア族ってあの遠くに凍っている奴らか?」
イサムが指差す方向には、メメルメーやヒューマンやフェアリーなどの多くの死体の見える遥か先に、人と然程変わらない大きさだろう蟻に良く似た生き物が複数閉じ込められている。
「良くお分かりになりましたね! その通りです、ですが何故このような場所に? それに見て下さい! あのリア族は肌が白です!」
「ん? 肌が白いのは珍しいのか?」
「妾が知る限り、リア族は黒かそれに近い色しか生まれない筈なのですが…」
その時、中々降りてこないイサムを心配して上がってきたユキとエリュオン達が声を掛ける。
『どうしたのですか主様? 何か御座いましたか?』
「ああ…ユキ、メメルメー達とここの人達も全員俺が預かっても良いか?」
『それは勿論構いませんが、欲に駆られて死んだ者ばかりですよ? 主様にとって良い影響を与えるとは思えませんが……』
「あそこを見てくれ、リア族が居るんだ。荒野の地下に生息しているんだろ? しかも肌が白い奴は珍しいらしい、後で蘇生してから話を聞いてみたい。もしかしたら何か良い話が聞けるかもしれないしな」
『なるほど珍しいですね、確かにリア族です。この場所に凍っているという事は、奴らもメメルメーを捕獲しに来て返り討ちにあったと言う事でしょうね』
ユキは氷の壁に両手をつけて目を瞑ったままイサムに伝える。
『主様、壁に両手をお付け下さい。主様が見える範囲の死体全てをボックスへとお送り致します』
「おう! ありがとうなユキ!」
『勿体無いお言葉! ささっ早くお手を壁に!』
イサムはユキと同じ様に壁に両手を付ける、その瞬間何かが送られてくる感覚と目の前の冷凍保存されている全ての生き物が視界から消えていく。
『ふぅ、一先ずお送り致しました。更に下にも居りますので、下降しながら回収していきましょう。宜しいでしょうか?』
「ああ、助かるよ。ありがとう!」
『そんなにお礼を言われると困ります! 溶けてしまいます……!』
ユキは手で顔を覆い、イヤイヤと体を振っている。その間頭の上に蒸気が緩やかに上がり、溶けた水滴が真下に居るエリュオンとミケットに落ちている。
「ちょっとユキ! 水滴が私の方に落ちてきてるんだけど!」
『あら、ごめんなさい。でも水滴ではないですよ、それも私です』
ユキがそれと指差した水滴は、モゾモゾと動くと小さなユキへと変わる。だが暫く落ちてきた水滴ユキを無視していたエリュオンの頭には数十のユキ達がワラワラと蠢いている。
「ちょっと! 早く退きなさいよ! 蒸発させるわよ!」
払い落とそうとするエリュオンの手を器用に掻い潜り、フワフワとまた本体へと戻っていく。その一匹がイサムの方へ近づき頬っぺたに軽くキスをする。
「ああ! ドサクサに紛れて何してるのよ!」
『こっこれは本体の意思ではありません! 申し訳ありません主様! その子が勝手にしたんです!』
「まぁ可愛いから良いじゃないか、別に嫌じゃないし」
それを聞いて喜んだ小さなユキはイサムの頬に抱き付き、頬ずりしながら離れようとしない。だが本体は可愛いと言われて噴き出す様に頭から蒸気が噴き出す。それがまた水滴となり下へと降り注ぎ、それがまた小さなユキに変わる。
「信じられないわ! イサムは優しすぎるから精霊も図に乗るのよ! 線引きしないと命を取られかねないのよ!」
『確かに私は主様の魔素で形を成していますが、それは微々たる物です! 殆どは空気中の水の魔素で補っております! 命を取るなど人聞き、いえ精霊聞きの悪い事を言わないで下さい!』
「なんですって! 良いわ、ここでどちらがイサムに相応しいか勝負しましょう! 貴方が勝ったらこれから文句一つ言わない約束をしましょう!」
エリュオンは空間からフレイムタンを取り出しユキへと向ける。ユキも気を悪くしたのか、目の色が青色に変わり臨戦態勢に入ろうとする。オロオロとしているネルタクの尻目にミケットがイサムに抱きつく。
「喧嘩ばかりしているエリュオンなんかほっといて、さっさと下に行くにゃん!」
「はぁ…エリュオン…怒ってばかりいると可愛さが減っていくらしいぞ。やきもちは嬉しいけど、俺は協力してくれる皆に感謝してるんだ。勿論エリュオンにもユキにもミケットにも、そしてタチュラとネルタクにも感謝してる。仲間達と喧嘩するなら、連れて行けなくなるぞ」
「うっ……ごめんさない……ちょっと言い過ぎたわ……ごめんねユキ……」
『いいえ…私も主様の意志を無視して挑発致しました…申し訳ありません……』
「じゃぁ仲直りの握手をして、下へ向おう」
エリュオンとユキはがっちりと握手を交わすと、イサムと一緒に下へと降りていく。一定の間隔で回収を繰り返し、ようやく最下層へ辿り着く。イサムがアイテムを開くと、その中には冷凍メメルメーが三十万匹程とそれ以外の死体も五万人程表示されている。
「ユキ……これって、いつから冷凍しているんだ? メメルメー三十万匹って桁が違うぞ……それと人が五万人って…どうしようか……」
『いつからと言われましても…申し訳ありません、忘れました。それと人に関しては、元々欲に駆られた奴らとお伝えした通りそのまま放置しても私は良いのですが……主様にお任せします』
「そうか……じゃぁ取り合えずロロルーシェの家に戻ってから考えよう、白いリア族の事を聞いてからでも蘇生は遅くないだろうし」
『はい、では転移しますね!』
ユキは両手を広げ転移魔法を唱える。イサムは数万人規模の人をボックスに保管して悩んでいた、全員を蘇生する事は出来るが、それが本当に良い事なのか。人を生き返らせる事が出来るイサムにとって蘇生は容易いが、それが正しいかどうかは別である、死ぬ事が運命だと言うのなら生き返る事も運命と言えるのではないか、だが生き返って良かったと本当に思えるのかは、その本人だけだ。
繰り返し葛藤しながら、イサムの視界は変わりロロルーシェの家の前へと転移した。
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