蘇生勇者と悠久の魔法使い

杏子餡

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魔素と自動人形

番外編 カルと失われた王国 前編

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 大迷宮のとある階層を歩く小さな影、丸いフォルムから左右に生えた針金の様に細い腕、同じ様に下に伸びる細い脚、その先端にある小さな手足。彼の名前は卵型オートマトン】【カル】。特殊なタイプのオートマトンである。
 オートマトンは通常、心臓部とも言えるコアに閉じ込めた生前の記憶と体の魔素の影響を受けて作られ、生前の形を持つものが多い。

 しかし、この世界では生まれ変わりは存在しない。
 
 卵好きのカルは、死ぬ時まで卵の事を考えながら元の体を失った。その思いを一身に受けて、カルの願った【卵型オートマトン】として新たな生を受けたのだ。
 だが彼はここ百年、オートマトンとして必要なメンテナンスを受けていない。
 この世界で生きる存在は、必ず魔素の影響を受けて生きている。それはオートマトンも例外では無く、コアに溜まる不純物を取り除かなければ本来の与えられている目的を忘れ、いずれは魔物と化してしまう。
 しかしカルは、魔物化せずに迷宮を流離いながら己の欲求を満たすだけの存在になっていた。

 遡ること百年前。

 三千九百年前に新たな生を受けたカルは生まれ変わる前、元々勤勉な性格でオートマトンになっても迷宮の為にと努力を惜しまず働いていた。
 オートマトンは生前の能力により、甲乙丙と格付けされ甲は六十から百階層で、乙は三十から五十九階層、丙は一から二十九階層の守護と整備や管理を任される。
 近所のスーパーで売られている程の小さな卵サイズであるカルも、勿論格付けされているが、見た目以上の能力の高さに乙型として五十層の巡回警備を任されていた。

 オートマトンは一年に一度は、コアに溜まる不純物を取り除く浄化を義務付けられている。もちろんカルも例外では無くそろそろ定期浄化が来る頃だなと思っていたある日の事、通路の行き止りで魔素溜まりを見つける。
 魔素溜まりとは、周辺を漂う魔素が隅などに溜まる現象で不純物魔素になりイレギュラーな魔物が出現しやすい為、浄化が必要になる。

「コチラ カル マソダマリ ヲ ミツケタ」

 十階のメンテナンス室のルルルに通信を入れる。

「イマ イソガシイカラ チョット ザヒョウダケ オクッテ マッテテ ジョウカハン オクルカラ」

 そう返答があり、いつも忙しい【ルルル】の事だからしょうがないと思いカルは座標を送った後、壁に寄りかかり器用に座って待つ。魔素溜まりを見つつ、ふと昔を思い出す。あの三千九百年前の惨劇の日を。



 【カルバトス・ダット・ロドリゲス】は、三千九百年前に光の王国と世に謳われたレイモンド王国の近衛兵副隊長として、王国の為に日夜努力を惜しまずに鍛錬に励んでいた。勤勉で知られる彼は、千年の逸材と呼ばれる王国内外で敵なしと言われた剣の天才、近衛兵隊長フィラルを尊敬し目標とする事で、カルもまた日々力をつけていった。

 そんなある日の事、王国内で良くない噂を耳にする。夜な夜な黒い影が城内を彷徨うとか大臣が謀反を企てている等だ。しかし、他国とも親密な友好関係にあり、国内の住民達誰に聞いても不満など無いと答えられる、そんな立派な国だと胸を張って答えられる。だからこそ、眉唾な噂がより濃く聞こえるのかもしれない。

「平和だと人は刺激を求めるのかねぇ」

 ふぅと溜め息を吐き、カルバトスは王宮の王室周りを部下と巡回中しながら考える。どんな事があっても、近衛兵たるもの警備を怠らず陛下とご家族をお守りするのが我が務めと、身を引き締める。
 すると通路の先より、近衛兵隊長【フィラル・シャッセ・アインバード】が歩いてくる。カルバドスよりも十も年下の女性だが侮る無かれ、出会い初めこそ侮り返り討ちにあった彼だが、いまでは彼女の右腕とされるほど力をつけた。

「巡回ご苦労、変わった様子は無かったか?」

 フィラルは凛々しい顔でカルバトスに声をかける。

「いえ!特に問題はありません!」

 両手両足を揃え、カルバトスは答える。勿論後ろの部下たちも恥をかかぬ様にしっかり教育し、ピシッと直立している。
 彼女は貴族の出身である。しかし女性の身でありながら、武の才が他の者より秀でており、特に剣に関しては国内には最早敵が居ないほどの強さであった為、陛下自ら近衛兵に引き抜いたのだった。彼女の家には兄も姉も居たし、ましてや陛下からの直々の話とあらば断れるはずも無い。

 しかもその美しさは、わが国を誇る美女姉妹】ノルファン】殿下と【メルフィ】殿下に並ぶレイモンド王国の三宝玉と言われていた。

「そうか。良からぬ噂も流れていると聞く、引き続き巡回を頼む」

「はっ!」

 通り過ぎるフィラル隊長の髪から漂う甘い花の香りに、一瞬顔がが崩れそうになるが必死に堪える。

「フィラル隊長…今日も本当にお美しい…」

 カルバトスはフィラルに恋をしていた。

 カルバドスは平民出の兵士である。だからこそ必死に努力し、今の地位まで登った。しかし彼女と初めて出会った時、彼は相手の技量も見抜けず貴族のオママゴトだと鼻で笑い、そして見事にその鼻は折られた。

  地に伏した彼に剣を突きつける彼女の姿を見て、傲慢な我が身に女神が舞い降りたと心から感動したのだ。悔やむ事も怒る事も無く、その女神に目を奪われ、陛下を守る近衛兵にも関わらず、生涯をこの方に尽くしたいと思ってしまった。

 もし彼女が他の貴族と結ばれる時が来れば、近衛兵を辞め田舎へ帰る。と、ダット村のカルバトス・ロドリゲスは故郷の友と街で飲んだ時に愚痴ったらしい。

 しかしその日の午後、拝謁の間にて悲劇は始まる。

 【悠久の魔法使い】の使いだと言うローブを頭から被った男だろう人物が、魔法使いより伝言を預かっていると言い拝謁を求めてきたのだ。
 悠久の魔法使い【ロロ・ルーシェ・ノーツ】は、一万年以上前より不老不死の存在として遥かに長い時を生きている魔法使いと聞く。

 レイモンド王国とも古い付き合いらしく、時折顔を出しては陛下と世界の話をしてたり、ノルファン殿下とメルフィ殿下に魔法を指導したり、魔導機と呼ばれる物を宮廷魔法技師の【ルーシェント・ルゥイス・ルットモント】と朝までよく話し込んでいる様だ。

 カルバトスも一度陛下の自室へとご案内する際に同行したが、絶世の美女を前に緊張してガチガチに歩く様子を隊長に見られ笑われたものだ。

 そして、国が優遇するお客様の使いとなれば、大事な要事であろうとすぐさま拝謁の準備が行われた。

 拝謁の間の準備が進む中、魔法使いの使者は微動だにせずただ待ち続けている感じだった。少しだけ違和感を感じたが、今日は朝食に卵を食べれなかったから調子が今一つでないなと余計な事を考えていたら、特に気にならなくなっていた。

 玉座に陛下が座り、その横に妃殿下とお二人の殿下が座られる。その1段下に大臣が、さらに下に近衛兵達が使者の方を両脇で挟むように横に並び綺麗に整列している。ルーシェントも魔法使いの使者と言う事で私達と一緒に並んでいるようだが眠たそうだ。

 使者は、片膝をつき両手で綺麗な装飾のされた宝箱の様な物を取り出した。

『悠久の魔法使い様よりレイモンド国王陛下に届けよと言われ、本日僭越ながら参上仕った次第に御座います』

「そうか、ご苦労であったな」

 かすれ声の使者は、手まで隠れたローブより自分の頭の前まで両手を挙げ箱を手に乗せたまま微動だにしない。

 私は使者の近くに居る兵に指示を出し、宝箱を受け取らせる。そして大臣へ確認させる為にさらに指示を出す。大臣が箱の中から丸い水晶のような綺麗な玉を取り出し、大臣はその水晶に見惚れていたが、ハッと我に返った様な感じで陛下の元へ持って行く。

「ほほう、これは見事な水晶だが…余程価値があるとは思えぬし…何かの魔法の類か、優しく触ると形を変えるのに強く握ると硬くなる…不思議な…水晶じゃな」

 硬いはずの水晶が優しく握ると柔くなりグニグニと形を変える。それなのに握りつぶそうと力を入れると硬くなるらしい、そしてまた元の形に戻る。 

 陛下は水晶を持ち上げ天井の魔法灯に透かして見たりもするが、悠久の魔法使いが使者を頼んでまで届けたあの水晶は何なのだろうと、直立不動のまま動かない兵達も、気になるようで目だけは釘付けだ。

 するとぼーっと眠たそうに水晶を眺めていたルーシェントの目が見開いた。

「陛下!  それから手をお放し下さい!  それは闇のコアです!」

 突如大声を上げるルーシェント。だが遅かった。彼女の大声と共に使者は、どす黒い靄となり消えローブだけが残る。そして陛下のもつ水晶もいつの間にか消えていた。

『うぐぐぐぐ』

 突如苦しみだす陛下。周囲の兵に隊長が指示を出す。

「陛下!  大丈夫ですか!」

 大臣がすぐさま陛下に近寄り声をかける。

「先程の使者が近くに居るかもしれん、さがせ!!」
「は!」

 フィラル隊長は、指示した兵士数名が拝謁の間から出て行くのを確認し、剣の柄に手を置きいつでも抜ける様に臨戦態勢をとっている。カルバトスもいつでも剣を抜ける様に準備する。

 妃殿下は、王の傍に駆け寄ると俯き今にも倒れそうな陛下を支える、大臣も同じように反対側で支えようとしていた。隊長が陛下の警戒をしていた為、カルバトスは他二名の殿下の元へ向う。ルーシェントもお二人の傍に来て酷く怯えた様子を見せている。他の兵たちにも周辺の警戒を指示する。

「ルーシェント!  あれは何だったのだ!」

 カルバトスは彼女が叫んだ【闇のコア】の事を尋ねた。

「あれは!  闇の魔物の心臓よ!」
「なに!  なんで魔法使いは、そんな物を陛下に!」
「違うわ!  ロロ様は闇の魔物を滅する力を持っている!  あのローブの人は【闇の王】の使いよ!」
「くっ!  もっと早く気付いていれば!」

 カルバトスとルーシェントが言い合いをしているのを見て、ノルファン殿下もメルフィ殿下も酷く怯えている。

「大丈夫で御座います。たとえ何があってもお守り致します!」

 近衛兵として、今がお役に立つ時だとカルバトスは気合を入れる。
 だが彼の気合など何も役にもたたないと一瞬で思い知る。
 突如陛下が大臣の首を掴み持ち上げる。屈強な兵士でもそんな芸当はとてもじゃないが出来ない、それを陛下は軽々と見せた。

「ぐ…べ…べいか…ぐるじ…ぃ」

 大臣は陛下の手を離そうと両手で掴むが外れず、バタバタと足をバタつかせるがビクともしない。
 そして、メキッゴキャッッと言う音と共に大臣の首が異様な細さになり千切れた。大臣は一瞬ビクッと痙攣し床に落ちた。血がドクドクと大臣の首より広がっていく。

「きゃーーーーーー!」

 メルフィ殿下が叫び声をあげる。

「へ…陛下お気を確かに!」

 あまりの出来事にカルバトスの足が前に出ない、このままでは妃殿下も危ない。

「た…たすけて!」

 妃殿下も陛下より力を込められて動けないらしい。

「陛下!ご無礼失礼致します!」

 そう言葉を言い放つと、フィラル隊長は剣を鞘に納めたままで妃殿下を掴む方の肩を狙い振り下ろす。

 ガッと腕に鞘がぶつかり、脱臼、いや骨折したかもしれないと思ったが、陛下はまったく動じずそのまま大臣を掴んでいた手で鞘を掴み振り解く、横に振られそのまま鞘から剣が抜けるが、フィラル隊長は剣を手放す事無く少し離れた場所に着地した。そしてそれを見ながら陛下は、妃殿下を引き寄せ頬に噛り付き引き千切る。

「あ゛あ゛あ゛!!」

 妃殿下の顔から大量の血が溢れる。お優しくお美しい妃殿下の顔は引き千切られ、赤く染まった頬骨まで見えている。

「ひゃす…ひゃすけ…て…」

 頬を削がれた妃殿下が助けを求めるが、突然の出来事に 動けない。
 しかし陛下は、それから鞘を捨てその手を妃殿下の口に入れ上に押し上げた。妃殿下の顔は上下に切り離され血が大量に噴き出した。

「お母様!!  いやーーーーー!!」
「やめて!!  お父様!!」

 ノルファン殿下とメルフィ殿下が泣きながら、どうする事も出来ずその場でただ立ち尽くす。

「カルバトス副隊長!  まずは殿下御二人をこの場から離れさせろ!」
「りょ…了解致しました!」

 フィラル隊長の声にハッと我に返ったカルバトスは、妃殿下をまだ叩いたり引き千切ったりしている陛下を横目にお二人の殿下の元へそばへ寄る。お二人ともペタリと床に座り腰を抜かしている。
 周囲の兵数名にも声をかけるが、腰を抜かす物や出入り口から逃げる者まで居る。

「あとで厳しく叱らねばなるまい!」
「どうして……どうしてこんな事に!」

 メルファン殿下は、涙を流しながらルーシェントに掴みかかる。

「恐らく、我が国は光だから狙われたのでしょう…ロロ様が仰っていました、闇は光を嫌いそして狙うと…」

 ルーシェントの顔も青白く、もはや諦めているようにも見える。

「グスッ…じゃぁ…私達も…このままお父様に殺されてしまうの?」

 メルフィが声を絞り出し話す。

「いえ!  それは私がさせません!  この近衛兵副隊長【カルバトス・ダット・ロドリゲス】の命に代えても!」

 根拠も何も無いが、とにかく今はこの場を離れる事が先決だと殿下達を立たせ、入り口へ向う。王族専用の出入り口が玉座の後ろの方にあるが、陛下が居る為そちらには移動出来ない
 ルーフェンを含め四人で急いで出入り口側へ向おうとしたが、新たな闇が直ぐそこまで近づいていた。

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