Eternal Dear2

堂宮ツキ乃

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6章

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 自分が盗撮されていたなんて露も知らない麓は、グランドの隅の木陰の涼しい場所でいつものメンバーで昼食を食べていた。今日のメニューはカツサンドセット or オムライスおにぎりセット。いつも通り、食堂からテイクアウトしてきた。

「ロクにゃんの奇跡のスリーポイント、僕も見たかったな~…」

「しゃーないしゃーない。俺らは試合中だったんやから」

 光と蔓は今日のメニューの両方を買ってきた。2人とも薄焼き卵に包まれたケチャップライスのおにぎりを頬張っている。

  露は無表情に、カツサンドの衣が付いた口で言う。

 「だったらまたやってもらえばいい」

「もう無理! 2回もできないよ」

 麓はブンブンと首を振り、あの時のことを思い出す。

  麓のスリーポイントを皮切りに3年の勢いが増した。試合の後、同じクラスの女子から"すごかったよ"と言われて照れくさかった。

「その距離でシュートしようなんて思ったことがすごいわ。遠いとどうしてもためらってしまうもんやろ? …ってか露、口の周り汚れとるで」

「まさか」

「そのまさかや。しょうがない娘やなァ…」

 蔓は苦笑いしながら露の口の周りをウェットティッシュで拭く。さながら兄妹のようだ。

「つゆにーは妹みたいだね」

「せやったら俺が兄貴やな」

「勘違いしないで。歳は私の方が上。」

「そんでも露はチビやから年下みたいやで?」

「うるさい」

 露はフンッとそっぽを向いた。身長が低いことを気にしている彼女は、そのことを言われると拗ねる。

 そして女子の中で身長が高めな麓がうらやましいらしい。

「私は160…いや。170欲しい」 

「それは高すぎでしょ…」

「身長があればどのスポーツにも対応できる。私も1回くらいシュート決めたかった」

 実は3年の女子は3回戦まで進み、そこで8年と戦って惜敗。

  肩を落とす露に嵐は励ますように声をかける。

「しょうがないよ先輩相手だったし。これが力量の差ってヤツなんだろうね」

「でも嵐さんは負けていなかったよ、先輩に」

 麓が言うと光は笑いを噛み殺しながら肩を震わせている。

「あーちゃんは特殊だから。きっと僕やつるーにょとバスケで1on1しても勝てると思うよ」

「なんっか褒められてんのか、けなされてんのか分かんない…」

「褒めてるよ?」

「だったらその笑いはなんだァ!?」

 嵐は男顔負けの握力で光と蔓の首をつかみ、2人は悶絶しかけている。

 寮とはまた違った食事風景に麓はほほえんだ。
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